水原とほるさんのレビュー一覧

涙の中を歩いてる 小説

水原とほる  梨とりこ 

世界観に入り込めなかった

BLは一話完結が主で、頁数の兼ね合いがあるからだと思うけど、経緯説明や心情描写が不十分だと思う。
水原さんの「痛いSMもの」を何冊か続けて読んだけれど、この作品は余り面白くない。

高林が歪んだ動機が不明だし、ユウが高林に執着する理由が幼い。
過激なSM場面を書きたいだけの構成だったんじゃないのかな?

心臓病の自分を執刀してくれた若い研修医。
その研修医と10年後に、なんと東京のゲ…

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青の疑惑 小説

水原とほる   

結末があっさり過ぎる

電子版は、挿絵無し。
巻末にほんの一場面のコミカライズが入っていた。
後書に「SMもの」と書いていたけど、外道な行為をしていたのは元恋人。

主人公の恭は、医大在学中に恋人に色々調教される。
SMプレイが沁みついて、恭はもう普通に戻れない
そんな恭に、榊原は教授の娘と交際するため、突然別れを告げる。
悪態をつく恭を打ち、転倒した恭は片目の視力を損なう。
恭は、希望していた脳外科医を…

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午前一時の純真 小説

水原とほる  小山田あみ 

不器用に純愛を注ぐ攻の気持ちに鈍感な受

古い作品のせいか、電子版には挿絵無し。

夏陰 -cain- 2003年
箍冬 -cotoh- 2004年

夏陰や箍冬とよく似たキャラと展開。
M気質の美青年が、たまたま助けた横暴な君主タイプの組長のお気に入りとなって、振り回されつつも愛していく。

夏陰より、攻の組長の気持ちがわかりやすいので、読んで楽だった。

だけど、受の鈍感さは、こちらの主人公のほうが上。
超鈍感。…

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小夜時雨の宿 小説

水原とほる  夏珂 

弟の心情が丸わかりなのだが…

2008年刊。
生涯添い遂げようと思っていた相手からの一方的な別れを受け入れてしまい、くよくよした日々を過ごしている佳史。
しかしその相手、修司が余命幾ばくもないのを隠して別れを切り出したという真相を知ったのは、既に彼が亡くなってからとなる。
真実を知り悲しむ佳史に、佳史から勝手に別れたと誤解している弟・雄司は彼を責め立てた末に強引に組み敷くのだった。

今回の話は攻めキャラとなる佳史の…

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彼は優しい雨 小説

水原とほる  小山田あみ 

2人の仕事関係の描写がしっかりしている

水原とほる先生作品は初読でした。
1冊丸ごと表題作となっていますが、前半は2人が交際に至るまで、後半は受けが過去に付き合っていた男性が出てきて一悶着、と大雑把に分けることができます。

前半部分で受けが過去の恋愛でいろいろあったことを匂わせます(後半で詳細がわかります)。
そのこともあって受けは今回の恋愛はゆっくり進めようと思っているのですが、我慢できずに攻めを誘うような素振りを見せた場面…

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正体不明の紳士と歌姫 小説

水原とほる  yoco 

このお話をラブコメ路線で読んでみたい

単なる合唱団員なので「歌姫」という言葉から想像される華々しさはなく、非常にこじんまりとした感じでした。
だけど、田之倉(攻め)にとっては、唯一無二の歌姫なんだろうなぁと伝わってくるところが良かったです。

田之倉が「こんな俺だけど、嫌いにならないでほしい‥‥」と言ったところは、哀愁漂うヘタレワンコっぽさが感じられて、ワンコ攻め好きとしては妙にキュキューンとさせられました。
(田之倉はワンコ…

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迷い恋 小説

水原とほる  いさき李果 

逃げた人

『逃亡者』の裏サイドストーリー。作中の時系列ではこちらの『迷い恋』が先行しています。

内容としては、高校卒業と同時に家を出て上京し、夜の世界で生き繋いできた若者と、品行方正な銀行管理職の男が出会い、深い関係に堕ちていくお話。


主人公の祐二は、上京するまでどこにも身の置き所がない、孤独な少年時代を送っていました。上京すれば自分を必要としてくれる安寧な居場所が見つかるものと夢見ていたけ…

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逃亡者 小説

水原とほる  いさき李果 

逃げる人

初めて読んだ時はすごくいいお話だな〜って思った記憶があります。内容をすっかり忘れた後に関連作となっている『迷い恋』を読んで、再び本作を読み返してなんだこの神作品…!となりました。

本作と『迷い恋』はセットです。個人的には先に『迷い恋』読んでからこちらに入った方が、めちゃめちゃエンディングが生きてくると思います。

本作は、萌えやエロ重視というより、じっくりとストーリーを味わうタイプなので…

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箍冬 -cotoh- 小説

水原とほる  高緒拾 

痛い話

ネタバレは、他の姐さんが書いているので割愛。

上巻の夏陰に続いて、下巻の箍冬も紙本で読了。
上巻で、何故岡林が雪洋に執着するのか、訳が分からなかった。
・・雪洋が、美貌の勝気で、岡林の大学の後輩・・という設定。
だけど挿絵の雪洋は、苦しがっている場面ばかりでちっとも綺麗じゃない。
岡林ばかりが、イケメン顔。

下巻はどうか?、と思ったけど、
やっぱり美人顔の雪洋の挿絵は一枚もな…

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旭光に抱かれて眠れ 小説

水原とほる  兼守美行 

甘くない!

こんなに甘さから遠いお話を読むのは久しぶりでした。
でも楽しかった~。
水原先生の作品ではお馴染みの流血ですが、流血というか、結構エグい拷問シーンがありますので、苦手な方はご注意を。

国防のための特殊部隊。隊員スカウトマンが受で、その受にスカウトされたうちの一人が攻となります。
彼らの暗躍が物語の軸となるのですから、甘くなるわけがありません。

ただ、BL作品としてはハードな内容で…

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