水原とほるさんのレビュー一覧

陰猫 小説

水原とほる  草間さかえ 

ひなたを求めるふたりの出会い

恥ずかしながら水原さん初読み。
本当に読み応えのある、ノベルというより小説な作品だった。
主人公の語りで綴られる。失踪した婚約者の捜索という大きな流れのなか、出会った男性と初めて深い人間との関わりを持つ過程が丁寧に描かれる。
もしかして痛い結末だったらどうしようと思いながら読んだけど、痛すぎずに独語の後味もよかった。

雅幸は心優しい男性。30過ぎて会社勤めをしているが、強い野望はなく、…

6

愛の嵐 小説

水原とほる  嵩梨ナオト 

ハピエンとは呼べないが

 こんな相手はやめた方がいい、やめた方がいいと思いながらも、はまってゆくのが恋。

 -随分昔の少女漫画にこんな一節があったのを思い出しました。主人公の十乃美土里(30歳)は警視庁二課の刑事。同僚からは「お前の笑顔は半径10メートルを吹っ飛ばす爆弾だ」なんて言われちゃう美貌の持ち主。10代で自分がゲイだと気づいてからは、世間でいう普通の幸せはきっぱり諦め、仕事に打ち込んできた。満たされない身体…

8

小夜時雨の宿 小説

水原とほる  夏珂 

それぞれの想い

タイトルに惹かれて。Kindle版を購入。

恋人に突然別れを告げられた佳史とその元恋人の弟修司のおはなし。
かなり切ないお話です。後半涙が止まりませんでした(T_T)

約6年も付き合っていた恋人に突然別れを告げられ縋ることも出来ず1年経った今でもひきづっている佳史。
ある日その元恋人雄司の弟修司が訪ねてくる。そして修司が亡くなったと教えられ衝撃を受ける。
そんな佳史に修司はなぜ兄…

4

恋情の雨音 小説

水原とほる  ヤマダサクラコ 

ミステリアスな設定は好みですが……

村の薬剤師・貴文(受け)は
写真から死者の声を聞くことのできる特殊能力者。
東京の刑事・大瀧(攻め)の捜査に協力しつつ
彼が村へやって来るたび身体を重ねている。

お互いの過去や人となりを知るにつれ
惹かれ合っていく二人。
幼い頃両親を殺されたトラウマで
自分の命を省みない傾向のある大瀧を
貴文が救おうとする中で、
貴文の能力の秘密も明らかになっていく…という
サスペンス+フ…

8

女郎蜘蛛の牙 小説

水原とほる  高緒拾 

まさに曖昧で奇妙な関係

この小説の『女郎蜘蛛の牙』は攻め・蓮見視点で、『オナガグモの爪』では受け・奥泉視点となっている。
ヤクザ間の血生臭い抗争の場面もあるが、二作とも動より静な印象だった。

刑事としては異端な内面を持つ蓮見が興味を示した美貌の組長代行・奥泉。
岩田組組長襲撃の容疑が掛かった奥泉を匿う中で、〈オナガグモ〉なる謎の男の正体も注目点となっているが…。

蓮見が奥泉に対してSっぽい一面を垣間見せる…

4

義を継ぐ者 小説

水原とほる  高階佑 

男は大切な人のためなら耐えることが出来る

主人公の生い立ちがキーポイントで、その背景があるからこそ慶仁の行動や想いに揺ぎがないことが理解できます。ストーリー的には跡目争いが絡む展開で定番とも言えますが、なかなかエッジが効いています。

慶仁は若くして桂組若頭補佐の職に就いており、そのせいで組長の男妾か隠し子かと噂を立てられていた。そんな慶仁に分家の総本部長矢島は立場もわきまえず遠慮のない物言いで、慶仁を不快にさせる。
組長が急死し矢…

2

義を継ぐ者 小説

水原とほる  高階佑 

絵が…!!素敵ですー(((o(*゚▽゚*)o)))

水原作品で893物なのでビクビクしながら読み始めましたが、想定していたよりもソフトな感じでした。
矢島の慶仁に対する“想い”が読んでいる側には察しがつく書き方だったので下克上後のアレコレも安心して読めたからかな?
寧ろ慶仁の注意を自分に向けたくて必死だな~wwwって。
ってか好きな子をいじめちゃうってどこの小学生男子かっ?!
苦しめたいわけではないと言いながらも、嫉妬に駆られてちぐはぐな態…

0

夜夜の月 小説

水原とほる  町田九里 

美しい秋の月をいつでも見ることが出来ます

たまーに美術館に行くくらいには絵画が好きな程度ですが、画家とパトロンの話は画家の生い立ちなんかを読むとよくある話です。
ならばBLで読むのは必然?^^;

ギャラリーのオーナーでゲイの澤とまだ才能が開花していない売れない画家亮の物語。

ある日亮は路上でいつものように絵を売っていた。そんな亮の前に高いスーツを着たスタイリッシュな男性が立ち止り、亮が一番気に入っている絵を買っていく。
そ…

4

囚われの人 小説

水原とほる  高崎ぼすこ 

衝撃的

面白い作品でした。弟のドロドロとした執着心が上手く描かれていて話全体もサスペンスぽくてドキドキしました。また弟の可憐な容姿や実は恐い性格にも惹かれました。でも一方で、兄の心情が急展開すぎて「ん?」ってなりました。
まず、なぜ優しかった兄の態度がいきなり冷たくなったのか分かりません。また、両親が死ぬ以前は本当に美月を可愛がっていたのに、ずっと前から美月の不気味な性質に気づいていたというのも不思議で…

4

囚われの人 小説

水原とほる  高崎ぼすこ 

いつもの水原作品とちょっと違う

ちるちるさんのあらすじを読み、理不尽な攻めと可哀想な受け・なんかエロそうな設定、いつもの水原ワールドだ!とワクワク読み始めたんですが、ちょっといつもと勝手が違う・・・なんと受けが性悪でした。病んでるというか自覚のない無垢な悪魔というか。

私はBLの受けは心の綺麗なカワイコちゃんが好きなのでそういう点では「しゅみじゃない」評価になるのですが、サスペンスみたいな雰囲気や、攻めの見ている前でエロジ…

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