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6/8(合計:73件)
小野塚カホリ
むつこ
独特の空気感の作品。 こういうチリチリと切ないような退廃的な空気感を作れる作家さん、好きです。 もし私がもうちょい若かったら、めちゃくちゃハマっただろうなと思う。 『欲望は立ったまま眠っている』 ニヤケるラストでした。 ここで終わらせるの、上手いな最高だなって思いました。 『僕はひた走る』 受験を「僕には分からない幸福な重圧」って表現するの、すごいな。 受験のプレッシャーから逃げるように抱いて…
だむ
短編集です。 特に「セルロイド・パラダイス」が印象的でした。 夏、目的のない旅、15歳。 刹那的な愛が、一点に留まらない男の欲望とかけ合わさって描かれています。そしてその性的な欲望は生と死をも意味しています。 「15歳 抱かれて 花粉吹き散らす」という冒頭の詩が、この作品を象徴しています。主人公の最終ページの言葉が忘れられないのです。未だに。 そして「かみのけ」が来ます。最後に。…
茶鬼
ネタバレ
この作家さんの作品は皆10台後半から20前後くらいが主人公ですが、何だか、この若さでこの生き方してたら、長生きできなさそう(涙) その一瞬が全力っていうのもあるけれど、余りに若いのに刹那的すぎるよ。 それが、この作家さんの特徴でもあり、いいところなんですが、丸々一冊はちょっと重たい。 気分がいい時に読まないと、ダメージ受けそうな感じ。 かといって、バッドエンドっていうわけではないんですけど…
葡萄瓜
普通に小野塚さんの作品が好ましいと思う方なら 併録作を褒めるでしょう。 表題作は小野塚さんの持ち味がしっかり詰まった 一編でありますがそれ故に胃にもたれ易いかと 評者は愚考します。 カバー下のワンカットこそが表題作の行き着く処で ある筈です。ただ形通りの縁よりは。
たぬき
ふたなりモノってどんなんだろうと思って、何の予備知識もなくポチったです。 絵はね、嫌いじゃないんです。むしろ好みだと思います。たれ目とかクイっと上がった口角とか、大昔のくらもちふさこっぽいなー・・・って思って懐かしんだくらい。 独特のテンポもちょっとじれったいけど「まぁ、好みのモンダイかなぁ」・・・って感じで・・・ だけど・・・だ け ど っ!! 表題作終盤の痛いシーン、状況を理解…
一昔前の少女マンガの男の子みたいなタッチに、 9年も前のマンガなんだ・・とビックリ。 ざっと読めば、その通りのお話なのですが、ひっかかる部分がたくさんあり、読み返すうちにその底の深さにわけわかんなくなってきちゃいました。 精子バンクつながりの森中と達也。 最後の森中育ての親の「達也くんはあなたの・・・」の、その後が気になります。 ひょっとして、9年も単行本化しなかった理由はこの続きにあっ…
もこ
9年ぶり!?そんなになりますか。 小野塚さんが描かれる男の子が好きです。ヴィジュアル的に。 今回もなかなか可愛い子粒ぞろいでしたね。 表題作『生日快楽』 借金まみれで、無気力。なにもない龍也が、借金のかたに精子を売られそうになる。なんとか金をくめんせねばと一人の男を殴り倒してみたものの。 なんとその男、ポンと数百万単位のお金をくれて・・?! というわけで、その男に監禁されてナニされて~…
ミドリ
小野塚カホリさんは独特の痛々しさとか毒々しさがウリなんでしょう。 『生日快楽』はハッピーバースデーの意味。 そう考えると…余計に切なく思える、この作品。 情報屋・森中の痴漢現場を目撃し、それをネタに金を脅し取ろうとする、借金まみれで無気力な男・達也。 そこから何故か、達也のほうが森中に軟禁されることになって… 「生とは、死とはどういうことか」というのが今作のテーマだと思う。 “生きてい…
久江羽
表題作・・・どんなジャンルと言ったらいいんでしょうか?痴漢あり暴力あり軟禁あり、大変複雑な背景あり・・・ しかし、私にはこの主人公二人が惹かれあってしまう理由がいまひとつわからないんです。 表現がすっとんでいる感じで、おバカな私には読み解くことができなかったのだと思います。 この作品集の中で、唯一わかりやすかったのが「ポーラー」。 おバカな私でもよーっくわかりました。 ノンケの居酒屋…
かにゃこ
小野塚カホリさんの描く「好き」はイコール「暴力」なのかもしれない。 湧き上がる「好き」という感情を相手にぶつけて、自分に心を縛るって もう暴力なんだよーっ。 「愛してる」なんて言葉がむしろ心無いうすっぺらなセリフに思えて 酷い暴力に愛を感じてしまうんだーっ。 やべぇ小野塚ワールドこえぇーっ麻薬みたいv 個人的に人が死ぬ話あまり好きではない。 なんというか残された人がいいように…