かわい有美子さんのレビュー一覧

ルーデンドルフ公と森の獣 小説

かわい有美子  周防佑未 

攻めの魅力は繊細さに有り

かわいさんの小説は初読みな上に、あらすじの予備知識もない状態で読んでみた。

俗世から離れたような雰囲気の中で、何だか現代ものではないみたい。
読み終わるまでに物語の起承転結のヤマ場がほとんどなく、平坦なまま終わってしまうのかと焦った。
受けの藤森自身、なんとなく周りの事に驚く事なく淡々としているせいもあって、結構順応性が高いのかも知れない。

唐突な告白後のラブシーンに性急さは感じた…

0

朧小路の恋の花 小説

かわい有美子  宮城とおこ 

古都の魅力

現代の京都を舞台に、タイプの違う二人の京男の恋をほのぼの描いた本作品。
キャラクターや町並みの描写にリアル感があり
京都生活を疑似体験しているような感覚を楽しめます☆


花街育ちでビッチなバーテン・光希(受)と
硬派な板前・吉澤(攻)。
性格は正反対でも不思議とウマが合う二人。
そしてカラダの相性も抜群…なのに
二人とも相手の出方をうかがっており
なかなかセフレ以上恋人未満の…

8

朧小路の恋の花 小説

かわい有美子  宮城とおこ 

言葉の表記に関し…

†ネタバレなしで。
わたしには京言葉の表現(書き方)にひっかかってしまい、気になりました
お話はオーソドックスながらキャラはそこそこは立ってたと思います。
ただ、受けの宮川光希は花街の男、男女両刀で幾人かと関係を持ってるという、
わたしには少々苦手な設定でした。
攻めは黙々としたカンジの職人です。
花街に育ちカラダの関係は知ってても恋を知らない受けが、
無口な板前と気持ちより先に関…

4

朧小路の恋の花 小説

かわい有美子  宮城とおこ 

手堅い萌え

京都が舞台。
朧小路というのは架空の小路だそうだが、
「おぼろ」という言葉がピッタリの、独特の空気に覆われた物語。

芸妓を母として父の顔を知らず、花街に育った美貌の光希と
子どもの頃を知っている、一流料亭の板場で働く寡黙な職人吉澤。

光希は、いつも柔らかな口調と笑顔で人を遇いながら
その実一線を引いて、本音を見せずに生きている。
再会した吉澤に苛つきながらも興味を惹かれ、

7

朧小路の恋の花 小説

かわい有美子  宮城とおこ 

今年のかわい作品の中で一番好きでした

京都弁で繰り広げられる作品。
かわいさんの京都弁作品は『いとし、いとしという心』がありますが、こちらの新刊も良かったです。
『いとし〜』よりは軽めですが、読みやすいですね。
書き下ろしとなります。
三人称で、本編は受け視点、SSは攻め視点です。


受けの宮川光希は、姉が持つ祇園のカフェバーを任される27歳。
美人芸妓だった母に似た、美貌の持ち主。

攻めの吉澤克也は28歳で、…

10

甘い水 小説

かわい有美子  北上れん 

表紙だけで10分はニヤケられそうです

警視庁特殊捜査係・SITのお話。
今、二巻まで出ていますが今後はどうなのかなあ。
二巻でタイトルの意味もわかって、話は一応おさまっています。
ひじょうに続編を心待ちにしているのですが。

かわいさんの作品では多い、攻め受け両方の視点で進む作品。
受け視点が断然多いBL界ですが、わたしはこの方が攻めの気持ちもはっきりわかって好きです。


攻めの神宮寺は、SITの新人。
学生時代…

10

天使のささやき(2) 小説

かわい有美子  蓮川愛 

ラブ度もお仕事度もUP

『平河寮シリーズ』に属する『天使のささやき』の二巻です。
平河寮自体は警察官舎ですので色々な部署の人間が住んでいるのですが、こちらの作品は警視庁警備部警護課(SP)のお話となります。

受けは一巻から引き続き、新米SPで爽やかイケメンの名田、28歳。
攻めも同じく、公安上がりで優秀なSPの峯神、34歳です。

前巻ハッキリと「つきあおう」という言葉で確認したわけではありませんが、必然の…

3

天使のささやき 小説

かわい有美子  蓮川愛 

シリーズ通して神作品

『平河寮シリーズ』の作品。
それぞれ別々のお話で三種類出版されているのですが、登場人物たちが住まうのが警察官舎『平河寮』ということで、そんな風にくくられています。
これは警視庁警備部警護課、いわゆるSPのお話で、かわいさんの作品では多い、受けと攻めの両方の視点が楽しめる仕様です。
そういえばレビュー書いてなかったなあと思い再読しましたが、何回読んでもこのシリーズは面白いです。(一番好きなのは…

8

いとし、いとしという心(2) 小説

かわい有美子  南田チュン 

狡いキツネと天然毒婦気味ウサギ

前半の『ユキウサギ』は高校生編で、荘一を密かに想う侑央と侑央を一途に恋する千秋の切ない心情が描かれていなす。
侑央が無邪気に荘一を見つめ続ける同じ時を、千秋は振り向いてもらえないことをわかっていても諦められないし告白もできない状態で見守っています。そして、追い詰められる気持ちが痛いほどに表れています。
荘一を好きだ好きだオーラを出しまくる侑央に勉強を教えたり、好物をあげたがったり、自分の気持ち…

5

いとし、いとしという心 小説

かわい有美子  南田チュン 

優しくて強い男×流され絆され受け

弱味につけこんで自分のものになれとは、どんだけ狡くて酷い男なのかと思って読みましたが、むしろ優しくて強い人だと思いました。
強引に体だけでも…とはいってもそうは鬼畜だったり痛いプレイはないので、長年の想いがついに溢れてしまったという愛情が感じられたので、私的には萌えプラスワンな評価です。

千秋は何の罪もないのに、ただ次男だというだけで家族中から蔑ろにされいないものとして育って来て、よくここ…

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