珠黎皐夕さんのレビュー一覧

青銅の愛人 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

愛は学べる

剛さんはシリーズ2作目『紅の大王』のあとがきで「私は憑き物系の物書きなので(後略)」と書いていらっしゃいますが、この物語を書かれている時、剛さんに憑いていたのは『SFの神様』なんじゃないかと思うのですよね。
北青王国と南紅大国の間で繰り広げられた大きな物語が終わった後に起きるこの番外編。今までの物語でもチラチラ見え隠れしていた『機械に心はあるか』というテーマと、がっぷり4つに組んだ話の展開です。…

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白銀の麗人 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

人と機械はどこが違うのか

最後の1巻はアーサーとアンディが主人公の番外編ですので、シオンと天人の、というか北青と南紅という2つの国の物語はこれが最終巻です。
1巻目のレビューに『壮大な物語』って決まり文句の様に書きましたけれど、本当に壮大でしたわ。
特に今巻はね『機械の発想』って言うか、その学習能力を活かした転換の早さみたいなのがね、とっても面白かったんです。
良くも悪くも『シンギュラリティ』について語られている今だ…

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紅の大王 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

命について考えました

決戦の巻。アクションがたっぷりです。
ドラマは、間にシオンの軍での過去回想を挟みながら、北青王国との紛争の原因であるコンピューター『イブ』との全面対決が書かれています。
前巻では腑抜けばかりかいないと思っていた北青大国にもちゃんとレジスタンスはいたし、第2王子はうつけのふりをしていた賢い人だったし、まずはその辺で安心しました。まぁ、第2王子、かなりの変人ではあるみたいですが。

いやー、こ…

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黒衣の公爵 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

王道SFの始まりの巻

このシリーズ、出版社のフェアで何度も目にしていたのですがなかなか読むまでに至らなかったんですよ。
馬鹿だったーっ!滅茶苦茶、面白いじゃん!
作品紹介の『あらすじ』には書いていませんが、コンピューターが支配する世界で人がどう生きていくべきかという王道のSFです。ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』とか、その映画版なのに結論は全く別物の『ブレードランナー』とか、萩尾望都さんの『マージナ…

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黒衣の公爵 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

全力でオススメしたい作品

電子書籍で購入。
あとがきあり、挿し絵なし。
シリーズまとめて(三巻まで)の感想。

神評価です。
正直、ここまでとは思っていなかった。
すごく良かった。
みんなに読んでもらいたい作品です。
これから、全力でオススメしたい!

フェアで割引があった&剛しいら先生の作品だったというだけで、手に取りました。
前知識は、あらすじと表紙から受ける印象のみ。

ファンタジー…

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黒衣の公爵 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

SF王道の入り口

しいら先生の本を読みたくなって表紙買い。外国ものだろうと思っていたら、なんとSFで、しかも万能なコンピューターと人間のかかわり方なんかが書いてあって、びっくりすぎ。シリーズになっているようで、コンピューターとの続きが書いてあるのか気になりすぎるため、シリーズ続きを追いかける予定です。意外な拾い物だったというのが正直な気持ち。先生、もっと早くに読めばよかったです、今頃になって申し訳ありません(泣)

3

青銅の愛人 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

未来は明るくね

シリーズ番外・アーサー編は、クローン人間と心を持たされたロボットの恋と愛の物語。
そして、アンディと仁の一途な恋の幸せな結末の物語。

アーサーは、報われない恋と自分の淋しい心を埋めるため、成人を迎える誕生日の夜に、アダムを移植したロボットに禁断の改造を加えます。
アーサーは例え大天才科学者の頭脳を持っていても、心は愛に飢える貪欲な子供。
そして、もう一人、ちゃんと家族に愛され満たされる…

3

白銀の麗人 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

アニメの最終回のよう

こちらがシオンと天人の物語3部作の完結編となります。
北青王国の女王イザベラとの最終対決に向けて、シオンと天人、アンディと仁、そしてアーサーが加わっての怒涛の展開とその結末までが描かれます。
と、その前に、シオンの今の幸せと対応するように、シオンの死神伝説の一つとなった、士官学校時代のシオンをめぐる争いのお話がちょっと挿入。

この最終決着に向けての、北青王国への潜入と女王イザベラとの直接…

2

紅の大王 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

イブの本気は

シリーズ1巻目は、黒衣の公爵シオンが南紅大国の王・天人と結ばれるまでがメインのお話でしたが、この第2巻では、ソラの話や、シオンの過去の話などを挟みつつ、いよいよコンピューター「イブ」との直接対決へと、新たに登場したシオンの兄の北青王国の皇太子レナードやアーサーと共に進みます。
北極の大地の下、イブのモニタールームで、辛くもイブに勝利したかに思えた一行でしたが・・・。
北青王国で女王イザベラに再…

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黒衣の公爵 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

これでSFファンタジーに入門して欲しい

SFファンタジー長編の第1作目。
地球からの移民船がたどり着いた星ヘブン、移民後人類は、二つの国に分かれる。
北大陸の北青王国と南洋の島々からなる南紅大国、二つの国は「イブ」と「アダム」、それぞれのコンピューターによる支援を享受して発展していくいたはずだった。
ヘブン歴500年、女性が減り、衰退し始めた人類に、二国間での不毛な戦争がはじまり…。
この設定だけでも、過去のSF・ファンタジー好…

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