かわいゆみこさんのレビュー一覧

疵(スキャンダル)―篭の中には青い鳥 小説

かわいゆみこ  杜山まこ 

人生と仕事

シリーズ通しての感想ですが、、、、

官僚って(真面目に働いている方々)、本当に大変な仕事されているんですよね。そこにBLを入れるってのは無理が・・と思いながら読み出しましたが、まぁ想像出来てしまうというか、あるかも・・って思えるのが不思議。かわいさんの力なのかも知れません。古い作品なので、大蔵省?ナニソレ美味しいの?とか出てきますけど(笑)ノーパンしゃぶしゃぶなんぞ、懐かしいを通り越してあの…

2

MIKADO―帝〈後編〉 小説

かわいゆみこ  東条ひかる 

覚悟して読みましょう

ありがとうございます。凄い破壊力でした。
久し振りに心にグイグイくるお話に出会えて嬉しいです。
最後までノンストップでした。

後編では真のタイトルの意味が分かりダメージおいました。
前編あとがきの商品名で頭いっぱいだったので。

ハード好きな私ですがその部分をこんなにも刺激し満たしてくれた作品は凄く久し振りでした。出会いに感謝です。

受けが強制的に刺青いれられる時点で、一生も…

3

MIKADO―帝〈前編〉 小説

かわいゆみこ  東条ひかる 

名作と言われるだけの魅力を感じる

心痛む話を常に読みたい自分にオススメしていただいた作品ですが、これは面白い!
ありがとうございますとペコペコしてます。

仮にBLじゃなかったとしても夢中になれたと思えます。
幼少期からの生い立ち、抱えるものをしっかり書いてくださっているので、主要人物の像がはっきりとし、感情移入しやすくなっています。

マフィアのボスに引き取られた家族の話なので、常に危険の気配を感じそれがまた刺激的で…

1

水に映った月 小説

かわいゆみこ  円陣闇丸 

隠れた名作

少し前にパブリックスクール物が流行りましたが、20年近くも前に同ジャンルでこんな名作があったとは。しかもかわいゆみこさん作の円陣闇丸さん挿絵。繊細かつ耽美がこれでもかという位つまっている名作ですよ。

主人公のロレンスは厳格なカトリック司教の家に生まれたのに先天的なゲイで18歳まではっきりとはそれを自覚していなかった。しかも当時のイギリスでは同性愛が法律で禁じられていた。という悲劇に向かうしか…

1

水に映った月 小説

かわいゆみこ  円陣闇丸 

1932年12月23日

1冊まるごと表題作です。
1932年12月23日の朝から始まり、2年前にさかのぼります。
舞台はイギリスの名門パブリック・スクール。同性愛が犯罪として処罰される時代の話です。

序章はオリヴァーを気遣うラッセルの姿がありますが、主役の二人はブライト(攻め)とロレンス(受け)です。

ロレンスは幼馴染のウェルザーへの恋心を抱きますが、ウェルザーには下級生のスタンレィがおり、受け入れてもら…

2

Home A place in the sun 小説

かわいゆみこ  茶屋町勝呂 

A House is Not A Home

「家」とは何か。
ある人にとっては安らぎ、ある人にとっては絶ち切りたい因縁の象徴。
また他人と「家」を作ることは、その人の人生を受けとめ責任を持つことも意味する。

本書は恋愛小説であると同時に、そうした「家」への様々な想いも伝わってくる、上質なヒューマンドラマ。
97年の発行だが、少しも古さを感じさせない。
とても普遍的で身近なテーマが胸に迫ってくる。


大阪の暴力団組長の妾…

2

深海魚達の眠りいのせんと・わーるど 小説

かわいゆみこ  石原理 

よ、読まなきゃ良かった~~~っ!!

あああ、分かっていたのですが、こんなところで放置されたまま未完ですか?
という意味で、面白かっただけに読まなければ良かった、です。

大学時代の先輩後輩だった検事二人の物語。
前作では、親友の渡瀬を失ったまま、7年もの間自責と後悔に苦しんでいた伊能が、
転勤してきた野々宮によって新たな人生に踏み出すまで。

前回の事件から、それが氷山の一角であるとみた特捜部は、
野々宮を刑事部から…

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いのせんと・わーるど 小説

かわいゆみこ  石原理 

硬派な読み応えのある小説!

かわいゆみこ(有美子)さんは、好きな作家さんの一人。
更には、挿絵の石原理さんは、大好きな絵師&漫画家さんの一人。
…ということで、手にした古い小説です。

大阪地検特捜部の伊能は、福岡地検からトラブルがあって大阪に転勤してきた野々宮と
7年ぶりに再会する。
彼らは大学の先輩と後輩であり、7年前に事故で死んだ渡瀬の共通の友人でもあった。

すごく面白かった!
BL小説というよりは…

2

Home A place in the sun 小説

かわいゆみこ  茶屋町勝呂 

生い立ちと性癖、嫌悪と諦めを持つ者同士の出会いでした。

ハードカバーです。
登場人物達は“大人”ばかりで静かな文章なんですが、だからこそ吐露するその思いは、とても現実的で切実でした。

ヤクザの妾腹の自分の生い立ちを卑下していながら、その繋がりで仕事をする弁護士の八神と、自分を壊す程の辛い恋愛をしてしまう桂木。
どちらも仕事に関しては“やり手”だけど、消せない過去がそれぞれを卑屈にさせていて空気感は重かった・・・
とくに、八神の母の死の章は、…

1

Die Karte 小説

かわいゆみこ  ほたか乱 

BLかどうかは微妙なところ

大手企業で営業として働く上月の日常はストレスいっぱい。
胃を傷めて耐えられなくなった彼が、社内の医務室で出会ったのは、新任の心理カウンセラー、佐伯だった。
彼の落ち着いた物腰と、的確なカウンセリングに上月は救われ、次第に彼を尊敬するようになる。
ある日、佐伯は上月を自分のマンションへと誘うが……

企業の医務室で働く精神科医の佐伯×ストレスいっぱい若手営業の上月。
佐伯がバイで上月を狙…

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