鹿住槇さんのレビュー一覧

囚われた欲望 小説

鹿住槇  椎名咲月 

“弟”のパターン

作者違うんじゃないの、と思ってしまったくらい、前半は受が孤独で悲惨な話でした。
自分に好意を寄せていた相手を拒絶し、相手が事故で死んだ後、弟が現れて「兄は自殺だった」と償いを迫られる。
こーゆーときの弟って受のことを好きでどうしようもなく、というのが多かったりします。または最初は憎んでいたのが、だんだんハマッていってとか。その必死さが受には通じないけど、読んでる側はもどかしくてせつなかったりす…

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夢の続きは恋の時間 小説

鹿住槇  祭河ななを 

妄想に近いんじゃなくて「妄想」そのものだよ

冒頭の3ページで受けの「可哀相」な部分が十二分に伝わる非常に面白い作品です。
正直、腹抱えて笑いました。

今時日記をつけている子というだけでも付加価値がつくのに、よりによって妄想日記。本当に楽しませてくれる受けです。
物語は受けの切ない恋模様が中心ですが、受けの特殊な日課によってどうも切なくなりきれません。面白いです。ギャグです。

同時収録の続編ではくっついた後の話となりますが、ダ…

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恋の話をキミと作ろう 小説

鹿住槇  サマミヤアカザ 

鹿住さん×コバルト=BL入門書

少女漫画にあるような「高校生の恋愛」がBLになった読みやすい作品です。
BL初心者に是非お勧めしたい1冊です。

同性という点がネックで告白できず、ずっと片思いをしている受け
攻めはモテるけどすぐに振られて長続きのしない…のに、攻めが男の子と付き合い出す

…という、受けにライバルがいるストーリーで、どこまでいっても王道を貫き通す展開なので安心して読めます。
初見の方もこういうオチな…

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疑惑の恋人 小説

鹿住槇  小椋ムク 

表紙買い

小椋さんのイラストの本は、基本無条件に表紙買いしているので、この本も、内容その他ノーチェックのまま購入。

表題作と「ハルトーカラジー」、そのうちどこかでリンクするのかと思いつつ読んでいったけど、結局、全く別な作品だったのね。
あら、びっくり。
って、カバー裏にはちゃんとそのように書いてあったけど。

小説の場合、大抵は雑誌掲載文に後日書き下ろしを加えて本にするけど、この本は、その書き…

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兄と、その親友と 小説

鹿住槇  夏乃あゆみ 

瑞々しい小説でした。

 陽は、兄の親友である崇匡にずっと憧れていた。
 崇匡と同じ学校に通いたい一心で、塾通いを始めた陽は、バイトをする崇匡を偶然、見つける。
 崇匡は、そんな陽を歓迎してくれ、あまつさえ、陽に家庭教師をしてくれるという。
 陽としては嬉しい限りの申し出だったが、成り行きから、兄を好きなはずの崇匡と「身代わり」として身体の関係を持つことになってしまう。

 そんなある日、崇匡の部屋で抱き合って…

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疑惑の恋人 小説

鹿住槇  小椋ムク 

不思議な二作品詰め合わせ

今回、この表題の作品に関しては小椋ムクさんのイラストは余り効果がなかった(!?)
むしろ、同時掲載作品の『ハルトーカラジー』が年下ワンコ攻めでジャストでした。

ということで、この本ですが作者さんの都合で『疑惑の恋人』が何だかいいところで一段落した箇所で終わってしまい実に残念。
高校時代、好意を持っていた如月に再会した、人が好過ぎて騙されて借金を追ってしまったフリーターの悠介が、実は如月に…

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きみに星をあげる。 小説

鹿住槇  machi comaki 

そこまで劣等感感じる割に、何でそう気を遣うのか?

これもまた評価に悩みます、う~~む、、、
部分部分を抜き出して、二人がデートしている姿、好き同士になってからの姿、断片的にものすごく雰囲気がよくて、夢があって、気持ちがいい。
だけど、遠目で眺めてみるとなにかバランスが悪いんです。
後書きにてわかったことは、新作ではなく92年の同人作品が元で、それの再録の形をとっていること。
元がサークルの仲間で、喫茶店「ハーフムーン」に集まる人々の恋愛模…

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アイドルの横顔 小説

鹿住槇  よしいくざんす 

長年の片思いの行方は……?

 岳斗は長年、おじの恋人である芸能人の広瀬に片思いをしている。
 同じく芸能人であるおじの石堂晃司からは、素人である自分が奪い取るなんて無理……と諦めていたが、岳斗が部屋の掃除の最中に、押し入れから見つけた母の遺品である広瀬のデビュー当時のグラビア写真や雑誌の切り抜きが詰まった箱を見せたことから、二人の関係が変わり始める……

 というような話でした。
 これも立派にBL。
 広瀬が、岳…

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楽園(パラダイス)バケーション 小説

鹿住槇  二宮悦巳 

最終巻です

『楽園へようこそ』『楽園ハリケーン』と続いてきたシリーズの最終巻です。
パレット文庫だから仕方ないのかもだけど、全巻通して受けが子供っぽすぎるような気がしました。ストーリーじたいも子供っぽい。
受けの兄たちがブラコンで、兄に反抗できない弟って構図も、いやいやそれでも釈明のひとつぐらい自力でできるでしょ…と思いました。相手が聞いてなくても勝手に話せばいいし。ワーワーしてる最中は仕方ないとしても、自宅…

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独占禁止!? 小説

鹿住槇  宮城とおこ 

王道幼馴染ラブ★

鹿住さんがあとがきで書かれているのと同じで、私も宮城とおこさんの
某シリーズのイラストにひとめぼれしたクチです。
で、そんな宮城さんと鹿住さんのタッグなのでワクワクしながら読みました。
キュンキュンとまではいきませんでしたが、キュンと甘い気持ちになる
ストーリーだったと思います。

当て馬① 斉藤に関しては、「独占禁止!?」を読んだ段階では
好きじゃなかったんですが、「恋愛解禁!?」…

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