サガン。
言霊を使って人間を呪う"言霊様"とその傷を肩代わりする"紙様"のお話。
私的には、この設定ですでに面白いんですが、この人の作品の魅力的なところは、やっぱり微妙な心の機微の描写です。
登場人物のネーミングセンスも好きだなぁ。
以前の作品「LOVE MODE」でもそうだったけど、この作品も登場人物達が入れ替わりに主人公になる方式。
なので、基本主従で…
近衛の献身振りがもはや涙ぐましく思えてくる、近衛×琴葉の完結編、
そしてやっとか!的に彰伊×阿沙利編がはじまったと思ったら
阿沙利が白紙(=人型でなくペラペラの紙人形の状態)になっちゃったよー、
再生は出来るだろうけど記憶諸々喪失になっちゃうの!?(氷見の例有り)
な、展開。阿沙利…長生きしてそうだし。
氷見の時もだけど、阿沙利が白紙になるところ、泣きそうになりました。
演出がまた美し…
LOVE MODE全編で一番好きな巻。
青江と高宮の過去編で、やっと「史貴」が出てきます。
青江×史貴+高宮。
青江×史貴としては、ハッピーエンドではないのかもしれないけど…。
ラブモを全編通して、このお話を最後に持ってくるのは上手いな、と思いました。
すごく切なくて、いいお話です。
とても丁寧に書かれている気がします。
ちょっとした心の機微だとかの表現がお上手で、魅力的。
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