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山藍紫姫子 水上有理
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さて、おそらくは若い世代の方々にとっては「えー!?」なキワモノ小説、 しかも能楽の世界ですから入りにくいことこの上なしと思いますが、 1980年代は同人誌レベルでもこういう作風ってありがちだった気がします。 私自身、80年代中期に当時で言う「耽美系同人誌」に参加しておりましたが 参加していたところの主幹がですね、血縁関係ドロドロ系好きで、主幹がソレですから 権力・血縁・執念でドロドロ…
山藍紫姫子 ライトグラフII
ネタバレ
BLに求めるモノは何かと聞かれて、すかさず「エロス!」と即答する自分、 好きなシチュはと聞かれて「3P複数言葉攻め」と臆面もなく答える自分にとって やはり山藍先生はほかとは格がちがうのでございます。 さらに、3P&複数コレクターとしてはっきりネタバレしておこう! 本作、3Pが少なくとも3回出てきます! しかも全部違うカップリングで。 そんなことネタバレした程度じゃ尽きないんですよ……
山藍紫姫子
時は江戸時代、まるで池波正太郎の「鬼平犯科帳」のパロディか!? と思わせるストーリー展開ながら、楽しく読める。 若くして火付盗賊改(現代でいう検察庁長官みたいなものか)になった牙神尚照は その大役を引退するのも早かった。 30過ぎたばかりで隠居し、半年前から美しい若衆の月弥を隠居処に住まわせています。 だが、この月弥、ちっとも牙神になつかない(笑) しかし、お布団に入るとあらあら……
ひさしぶりにタリオシリーズを読み返したが、やはりこのシリーズ好きですわぁぁぁ! 何がいいって、耽美な雰囲気+赤裸々すぎるほどの淫靡+ダークロマンスそれに! とんでもないところでアサッテのセリフを吐く桜庭さん! まったく、このお方は冷静沈着なのか、健気なのかおバカなのかわかりません。 桜庭さん名言集を作りたいほどの秀逸なセリフが、 全体に漂う濃厚なエロス&ダークといいバランスを保ってい…
山藍紫姫子 竹田やよい
山藍先生というと、難解な文章でキワモノ書いているイメージをお持ちの方も いらっしゃるかと思いますが、山藍初心者にはまずこれをおススメしたいです。 とくに難解な文もありません。山藍先生の作風の広さを実感できる短編集です。 非常に高レベルです。 昨今のBLに見られるような予定調和で成り立つ世界じゃないですね、コレ…。 しばしば「BLの枠を越えた」とかって評される作家さんはいますが、 …
山藍紫姫子 小林智美
能楽(猿楽)の地位を一気に押し上げたのはいうまでもなく世阿弥でありますが、 それは世阿弥がわずか12歳のとき、将軍・足利義満に見初められたからというのが一因。 ところが、義満から義教の代にかわり、世阿弥の長男といわれる観世元雅に将軍の寵愛が うつることはありませんでした。 義教は元雅より4つ年下の従兄弟である音阿弥をひいきにしたと言われます。 BLでは珍しい能楽を題材にとった本作品を…
旧版はいつぞや読みましたが、角川版の大幅加筆してあるものを。 山藍先生はBL(当時は耽美と呼ばれていた)黎明期からその名を知られた作家さんです。 初期は欲望のドロドロと猟奇的ともいえるほどのエロスに、「小説JUNE」の中でも 抜きんでたものがありましたけどねー。 山藍先生は独自の特濃エロ世界を持ちながらも、 時代のトレンドに合わせて進化している作家なのダ!ということがよくわかる一冊。…
第一作目から見ると、ずいぶんアマアマな感じになった桜庭さんと鷹司さん。 その背景はあいかわらず、ちまちまとグロテスクですが。 その対比が激しいギャップ。 凄惨な復讐と裏腹に、桜庭さんは優雅さもひ弱さ全開です。 ときどき、桜庭さんが男性だというのを忘れそうになるw それゆえかグロテスクな復讐シーンもどこかゲーム的なんですよ。 心理的に不快感の嵐!というのとはちょっと違う。 桜庭さん…
mihi
江戸時代。 山藍紫姫子先生 お得意の時代劇!! 16歳の少年に皆が溺れていきます。 とにかく美男子。 黙っていれば どこぞの良いトコロのお坊ちゃまです。 でも実態は 密偵の仕事をしてます。 元男娼の手練手管で狙ったターゲットを必ず落とす!! 落ちたいものよのう・・・。 こんな妖艶淫乱に私もハメタイです! 山藍先生も筆がノッテいたのか エロエロの変態が炸裂しています。 時代劇らし…
伝統芸能を守って行く男の孤独な心を書かれた話です。 10歳でじじいに犯され この後も数々の男達に身体をすき放題にされています。 この屈辱に耐えているのは「能」を継承する為だけなのです。 ストレスがたまった時は 弟を犯す。 兄と弟。 この異母兄弟の弟こそが 男の希望の光になっていきます。 憎いけど一番近くの存在で気持ちを判ってくれる弟。 最後にちょっぴり心を通わせる場面がほっとします…