山本タカトさんのレビュー一覧

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

全てが良い

表紙と挿絵を担当している絵師の方が好きで、そこで興味を持ち作品を手に取りました。

主人公の境遇がなかなかに特殊で同情のような感情が芽生えたところから物語がどんどん展開していき、最後までどんな結末を迎えるか想像ができませんでした。
主人公が想い続け、相手も主人公を想い愛を注ぐ青年と、主人公を執着で締め付けつつ歪んだ愛を注ぐ義兄の駆け引きのような関係もハラハラしました。
物語の緩急の付け方が…

0

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

水原先生の最高傑作です!

間違いなく水原とほる先生の最高傑作だと思います。
挿絵もほのぐらくて雰囲気充分です。

運命に翻弄される主人公、初乃
お父さんの借金でやくざの親分に売られてしまいます。

ほぼ軟禁状態ですが
庭を手入れしていた将太に淡い恋心をいたきますが
打ち砕かれます。

そのあと手に手をとりあて駆け落ちシーンは
はらはらどきどきの疾走感です

後半は将太がかすむほど、やくざの息子悦司…

3

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

挿絵の大切さ

凄く好きな作品です。何といっても山本タカトさん挿絵が素敵すぎます。作品の内容にもあってちょっと悲しい感じのような、日本美のある絵で、初乃の悲しい生い立ちが絵を見ただけで表現されています。ここまでお話と挿絵がマッチした作品はないと思います。水原さんの作品に登場するどん底主人公のなかでも一番だと思う初乃が最後に掴んだ小さな幸せがドンドンと大きくなっていく気がするそんなラストにも希望があって良かったです…

6

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

傑作

感想としては萌x2ですが、この作品の存在それ自体が「神」といえる。だから迷ったけど、神。

キーワードは、借金のカタに買われた美少年、ショタ、ヤクザ、調教、近親(義理)、初恋、ロミジュリ、記憶喪失。
主人公の少年初乃の境遇は不幸そのもの。13才で親の借金のためにヤクザ組長の養子になる。養子といっても結局は慰み者の初乃。ショタ残酷物語です。
第1章ではそんな爛れた生活を送る初乃が、自宅豪邸の…

15

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

挿絵込みで完璧

初読み作家さんです。
BLではあまり見かけない、何とも言えない耽美な絵柄と表紙に惹かれて購入すること早ウン年……。
表紙の手触りも少し変わっていて、眺めては温めてと繰り返していると、あっという間に10年近く経ってました。
いや、2段組といい厚みといい挿絵といい、何だかちょっと読むのを躊躇うような濃厚さが漂ってたので、これは気合い入れて臨まなきゃ!と思ってたもので。

そんなわけで、漸く読…

10

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

久々に睡眠時間が削られた。

とても読み応えがありました。
最後までどうなるか分からないし、雰囲気的にバッドエンドもありそうだとドキドキします。
話が進むほど中断することが困難だったのでうっかり朝を迎えてしまいました。

暗くて重くて受けが不幸な話ってあまり好きではないのですが、物語が面白いとのめり込んでしまいますね。
メインカプに安心感があったので、救いのなさなどはあまり感じませんでした。

執着攻めや幸薄受け…

1

シシリー 小説

山藍紫姫子  青海信濃  山本タカト  七瀬かい  舞方ミラ 

長恨歌 番外編

表題作は「シシリー」だけど、長恨歌 番外編を読みたくて購入しました。

絶版だったので入手するのに苦労しました……。
長恨歌の番外編 「紫陽花」は新装版にも収録されてますが、こっちにはあらすじに弁天の本名が書かれてます。

舞方ミラ先生のイラストが美しいのです。

新装版では番外編の挿し絵がなかったのでなんか物足りない気がしました。

「天児」という作品では、初めて山本タカト先生…

4

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

大衆小説の秀作、乱読されるBL読者ならぜひお読みください

こういうお話、というかジャンルの名前って何だったっけ?とウロウロ考えて思い出した単語が「飼育」でした。十代前半で特殊な環境に囚われてしまい、家族の安全を盾にとられ、年齢的にも対処を見いだせなかった主人公を思うと、弱者の陥る哀しさを思わずにいられません。
この本は2段組みで文字量が多いにもかかわらず、先を焦るほどにぐいぐいと読みました。とにかく先が知りたくて飛ばし読みをするほどに引き込まれました。…

10

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

すごい作品

好きな作家の水原さんのちるちるでランキング1位の作品だったので、ずっと気になってましたが、やっと読むことができました。痛いと言われる水原作品の中でも最上級に受けが可哀想です。1位納得です。これでもかというくらい受けが精神的肉体的に酷い目に合い続けます。プレイ的にはもっと痛そうな作品もありますが、本人になんの落ち度もなく13歳から10数年以上もとなると精神的に一番きついかと思います。

借金のカ…

8

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

私の好みが幅広ければ「萌×2」でした。

評判に違わぬ、よく練られた読み応えのある本ですが、残念ながら、甘み不足により、私にとってはこれが最大限の評価です。

初乃と花村の部分は、障害があるからこその、甘くせつない描写を楽しめたのですが、そこ以外の大部分が痛々しすぎて、私には合いませんでした。

読む前から、こういう傾向の話であることは、こちらの情報で分かっていました。
「やめておけ」という天使の忠告があったにもかかわらず、今、…

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