原ペ〜ニョ先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのが楽しみでした。
個人的、各項目5段階で
わちゃわちゃ 3
ラブコメ 3
おバカ 3
エロ 1
な感じだと思います。
陽向くん×隼人くんのカプです。
ルームシェアをしている陽向くんと隼人くんは、コンパで彼女を作ろうと意気込んだが、何故か王様ゲームで2人がベロチューをすることに…。
2人共童貞で、彼女が欲しくて、男子大学生らしい初々しさがあって、大学生カプ要素としては良いのかもしれませんが、ラブコメ要素や若干隼人くんのおバカ言動や想いがハッキリしない陽向くんの言動が焦れったくてなかなか萌えが見出せなかったですね。
王様ゲームでベロチューをした2人は、売り言葉に買い言葉でリベンジマッチとして、またベロチューをします。その時に身体が反応してしまった陽向くんと、それに気付いてしまった隼人くん。お互いに気まずい状態になり、キスで友達の関係が壊れるもんじゃねーだろ、と隼人くんに責められて、そうじゃなくなってるから困ってる、と答える陽向くん。
友達という関係が、隼人くんに惹かれているから、そうじゃなくなってる、と言っているんだな、とは思うのですが、結局は俺も分かんねーで、一旦保留にする陽向くん。え?隼人くんに惹かれてるんじゃないの?と思っちゃったし、その後も元カノや友達に話を聞かれている時も歯切れが悪くて、あれ?陽向くんは隼人くんのことまだ好きじゃないのか?私の勘違いだったのか?と思ってしまいました。
ベロチューから、気まずいながらも徐々にお互いのことが気になる、という流れのようで、何だかかんだ高校生の時から、2人共気になったりドキッとしている描写があって、それは「ベロチューから始まるラブコメ」という前提が覆されるのでは?と少しうーん…となりました。
あとラブコメ要素だとしても、やっぱり折角陽向くんが告白してる時に靴下の柄を茶化すのは…もうちょっとだけ真面目描写が欲しかったですね。
焦れったさはあるけど、腐れ縁や大学生らしさ、初々しい言動は学生ものが好きな人には刺さると思います。ベロチューからなので、キス描写は何度かありますが、それより先の絡み描写はあっさりめなので、BL初心者にも読み易いと思うので、読んでみては如何ですか。
ずつうやく先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
ワンコ 5
溺愛 4
絆され 3
エロ 2
な感じだと思います。
譲司さん×塁さんのカプです。
トリマーの塁さんは、ある日シベリアンハスキーを連れた譲司さんに「貴方を指名で」と熱い視線を向けらて…。
攻めの譲司さんは、犬の姿になれる犬化の体質を持っている家系です。感情が昂ると犬耳や尻尾が出たり、性欲に影響して発情したりします。満月が近付き、犬化のコントロールが難しくなりますが、明確な発情期のシーンはないですが、想いを寄せている塁さんの匂いや姿に興奮して発情する描写はあります。
しかし、感情の昂りを抑える為や発情した時の相手として塁さんにパートナーになってほしいと言い出しますが、譲司さんが興奮してキスや身体を触る絡み描写はありますが、最後まで身体を繋げるのは2人の想いが通じ合ってからの物語り序盤に一度だけです。
ペットサロンを訪れた時の譲司さんはハイスペイケメンって感じですが、塁さんとのやり取りでは、執着心もあるが、塁さんを溺愛したり、塁さんの無防備な姿にドキドキして動揺したり、想いが通じ合った時に泣いちゃったりして、恐らく塁さんより年下なのもあり攻めながら可愛いです。
受けの塁さんは、譲司さんからパートナーになってほしいと言われてもやはり、なる訳ないだろ、と突っ撥ねますが、譲司さんが犬化したハスキー犬の姿だと何だかんだ気を許しちゃったり、興奮した譲司さんに身体を触られたら、思わずやり返して、更に絡みが激しくなる、若干チョロいところもあります。
犬耳や尻尾があったり、完全な犬にもなれる、まさにワンコ攻めな譲司さんと犬の姿なら思わずモフッちゃう絆され受けの塁さん。お互いに翻弄されちゃったり素直になれない姿が可愛いので、是非とも読んでほしいです。
待望の人魚と王子とウソツキ悪魔の4巻目、楽しみにしてました。
個人的、各項目5段階で
切なさ 3
健気 2
三角関係 1
エロ 1
な感じだと思います。
デート練習を終え、クラートさんとメロルさんの距離や関係の近さに自身との差を感じてしまったウィルさん。その一方で、メロルさんは、クラートさんとモデルのスーリさんの関係性に何故かモヤモヤしてしまって…。
クラートさん、ウィルさん、メロルさんの三角関係に、謎多きモデルのスーリさんの登場。何となくスーリさんは当て馬的なポジションでは無いかな?とは思っていましたが、やはりメロルさんからすると、クラートさんとスーリさん、2人だけの関係性が気になって、心乱されてしまいます。
そしてウィルさんの方もメロルさんに意識してもらえてないこと、でもクラートさんには意識が向いているメロルさんに嫉妬や焦りが渦巻いてて…メロルさんが誰と結ばれるのかな?とは思うのですが、今作を読んでの現状ではやっぱりウィルさんが不利というか、メロルさんが明らかに意識し始めているのがクラートさんなので、三角関係要素的にもちょっと一方通行気味になってるような…。ここからメロルさんがウィルさんを意識するのか…ちょっと展開的に見えないかなと思いました。
それもその筈、何と言っても今作で、メロルさんに対するクラートさんの秘められていた想いが明らかになるのですが…切ない!クラートさんの健気さと切なさに胸がギュッとなりました。4巻で明らかになったクラートさんの想いを知った状態で、また1巻から読み直すと更に切なさが倍増するでしょうね。
ウィルさんもメロルさんも昔の記憶が戻り始めたり、各々の関係性にモヤモヤしたり意識したり、少しずつ明らかになっていく心境や想いに切なさがありながらも目が離せないので、次巻も読ませて頂きます。
五月女えむ先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
わちゃわちゃ 3
純愛 3
不気味 2
エロ 1
な感じだと思います。
幽厳さん×紅丸さんのカプです。
今作は、前作の「我が恋はしのぶれど」で異様な存在感と歪な純愛が、めっちゃ気になっていた鬼の兄弟の幽厳さんと紅丸さんのスピンオフ作品です。
前作の我が恋はしのぶれどが未読でも一応分かる内容ではありますが、前作のキャラクター達も登場したり、幽厳さんと紅丸さんが惹かれ合うようになった理由が分かる、読み切りも収録されているので、前作を読んでからだと、更に今作が楽しめると思います。
寿命の差もあり、最期は幽厳さんに食べられ、内側から幽厳さんを独占したいと思っている紅丸さん。そんなある日、鬼一族が集まる会合で、紅丸さんが毒を盛られてしまい…。
物語り序盤から何かしらの伏線が張られているようで、特に、毒を盛られた筈の紅丸さんの言動が端々で含みを持たせているようで、それに否が応でも巻き込まれていく周りのキャラクター達の心境を考えると、仄暗さと不気味さが味わえる雰囲気となっています。
因みに今作は、紅丸さんの父親である鬼神と呼ばれた人間と母親である鬼の躑躅さんが出会い、どう結ばれる、どんな最期を迎えたのか、丸々1話分を使って描かれています。勿論その話でBL要素は無いですが、躑躅さんと夫である武将との間にも確かな純愛があったのだなと少ししんみりします。
前作のキャラ達や今作からの新キャラがわちゃわちゃしているが、明るく楽しい雰囲気ではなく、誰が何を画策しているのか、誰が何を企てているのか、人間ではない、鬼だからこその不気味な言動や歪な思想が癖になります。タイトルに記載されている通り、今作は上巻なので、下巻ではどんな展開になるのか、そして幽厳さんと紅丸さんの最期はどうなるのか、めちゃくちゃ気になるので、次巻も読ませて頂きます。
凪良ゆう先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
健気 5
純愛 5
不憫 2
エロ 1
な感じだと思います。
南里さん×シンさんのカプです。
因みに、口絵あり、挿絵8ページ分あります。
旧作版の方は未読なのですが、タイトルの意味や物語りがしんみりとした雰囲気だとは何のなく察していましたが、ここまでとは思いませんでした。
シンさんの徴収は免れない、とは思っていて、でもどうにか再会出来る展開かな?と思っていましたが、物語り終盤の事故には「マジかよ…こんな仕打ちあるかよ…」とまだ2人の試練を与えるのか、と思ってしまいましたね。物語りとしては2人のアメリカでの生活が読めて、ハッピーエンドになって良かったですが、人間とアンドロイドの寿命問題でお別れしてしまう展開も悲しいけどちょっとだけ読んでみたかったですね。
個人的には、ドールへの愛や南里さんの友達の阿部ちん達が良い人なのは分かるが、近未来ものにしてはコテコテのオタク言動が、物語り序盤は面白かったのですが、やはりシリアスな場面では、良いことを言っているからこそ、オタク過ぎる口調が若干冷めてしまいますね。あと、挿絵もちょっと気になってしまって…新装版なら何度か挿絵を担当した方のイラストも見てみたかったですね。
近未来でかなりSF設定というのがとても新鮮でしたね。人間の南里さんとアンドロイドのシンさんによる恋愛模様だけでなく、ドール達が徴収されないと人間達が徴収される、ドールを愛する立場と家族を愛する立場の命の重さや倫理観など、色々と考えさせられたり、南里さんとシンさんの純愛に涙するので、是非とも読んでほしいです。
彩景でりこ先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
エロ 4
ギスギス 3
健気 3
甘い 2
な感じだと思います。
拾、タケ×ミネのカプです。
まさにレジェンド級ですね。チョコストロベリーバニラの新装版待っていました。
物語りは言わずもがな、読んだことがある人が多いでしょうが、読んでない人はとりあえず読んで、と言っておくので、あまり多くは語らないでおきましょう。
旧作版を読んだ当時は、三角関係ものからのどちらか一方と結ばれる作品をよく目にしていたので、それこそ拾の「好きな人は一人って誰が決めたの」という言葉に衝撃を受けました。流石に現実世界では倫理的にどうかと思いますが、BL作品においてはその考えも関係性もありだな!と初めて読んだ3Pものでもあったので、かなり腐の沼へハマるキッカケでもありましたね。
他にも、ミネ達にすね毛やワキ毛が描かれていたり、比較的可愛らしい見た目の拾が攻めだったり、旧作版当時ではあまり見掛けなかった要素が色々と描かれていてとても新鮮でしたね。しかし今読んでもやっぱり良いものですね。色々な癖が擽られると思います。
個人的に、カバー下が旧作版の表紙のデザインになっているのに、テンションが上がりました。
本編、同人誌、付録小冊子、店舗特典などが収録されているので、どこを読んでもチョベリバの良さを充分に堪能出来るので、是非とも読んでほしいです。
中原一也先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
不器用 3
強気 3
独占欲 2
エロ 2
な感じだと思います。
蒼龍さん×燁怜さんのカプです。
因みに、口絵無し、挿絵6ページ分あります。
今作は帝の蒼龍さんと芸人の燁怜さんによる中華BLで、芸人と書いてあったので、一瞬お笑い芸人!?と思ってしまいましたが、そうではなく、芸能集団の踊り子である人気芸人です。
民の娯楽である芸人集団「南の朱雀」は、帝の蒼龍さんの前で演舞を披露し、宮廷を出ることを許されず、帝の為だけに演じろと言われてしまう。それに反発した芸人の燁怜さんは、何故か後宮へと軟禁されてしまう…。
暴君と噂の蒼龍さん。自身の前では踊らないと拒絶してきた燁怜さんを後宮につれて行きますが、無理矢理身体を奪うようなことはせず、監視をつけてただ軟禁しています。
そんな蒼龍さんに対して、当たり前だが悪態を吐く燁怜さん。勝手にクールな踊り子かと思っていましたが、かなり強気な言動をしています。
しかし、用意された屋敷を抜け出しこっそり踊りの稽古をする燁怜さん。そしてそれをこっそり眺めている蒼龍さん。蒼龍さんに対して反発していた燁怜さんだったが、2人で踊ったり、それが2人だけの秘密だったり、お互いの心と身体の距離が徐々に縮まっていく描写が良かったです。
しかし、蒼龍さんと燁怜さんが惹かれ合う中で、蒼龍さんの正室である露華さんは、一度も蒼龍さんからのわたりが無かった。そのこで、蒼龍さんや露華さん自身の父親を陥れようとします。
同情とまではいかないが、露華さんの心理を知ると、ちょっとだけ仕方ないのかも…と思ってしまいましたね。自身を陥れた露華さんに対して、謝罪する蒼龍さんとのやり取りもあって、個人的に女性キャラへの苦手意識が強い私にしては珍しく、露華さんへの嫌悪感はあまりなかったですね。でも蒼龍さんの母親の言動は普通に嫌でした。
言葉足らずだったり、考えが伝わり辛かったりで、蒼龍さんが不器用ですね。でも少しずつ、燁怜さんへ想いを伝えるちょっとクーデレっぽい言動と絡みでの「朕に命令するのか」など、傲慢な帝の顔が垣間見える瞬間、そのどちらもが堪らないので、是非とも読んでほしいです。
幾がお先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
溺愛 4
コミカル 3
エロ 3
強気 3
な感じだと思います。
嵐くん×蒼くんのカプです。
エリートが集う男子校で、学園の王子と注目を浴びている蒼くん(通称ブラック)物腰柔らかで、麗しの優等生。しかし普段は猫をかぶっているだけで、本性は少し粗暴な勤勉学生だった。そして、その本性を天敵である、もう1人の学生の王子、嵐くん(通称ホワイト)にバレてしまい…。
猫をかぶっている蒼くんなので、ブラックの時のキラキラと本性の時のガーハッハッと笑うギャップが、面白くて物語り序盤でコミカルな雰囲気かもと思い、やっぱりコミカルでラブコメ要素があります。
攻めの嵐くんは、帯に生意気な白王子とカテゴライズされていて、実力テストで自身に負けた蒼くんに対して「負けたのになにヘラヘラ笑ってんの?」と言うので、確かに生意気な感じではありますが、脅しの材料として蒼くんの本性を写真で撮ったことに「可愛かったから撮っただけ」と答えたり、実力テストの時のセリフ以外、言葉足らずなだけで基本的には蒼くんのことを溺愛している言動ばかりで、全然生意気ではなかったですね。
ちょっと粗暴で強気な蒼くんだけど、嵐くんからの想いを知り、恋人同士となってからは比較的甘い関係です。でも、蒼くんだけでなく、嵐くんも次期生徒会長に立候補してきたので、ライバルとして正々堂々勝負しよう、と受けて立つやっぱり強気な言動が格好良いですね。
因みに、脇役キャラの菫くんの脅されてしまい、自身の支持率を下げようとするのですが、蒼くんが思いつく悪行が裏目に出て、支持率がうなぎ登りになってしまい「オレってほんとツミな男」と憂いて?いる蒼くんですが、やっぱりコミカルで思わず笑ってしまいました。今まで真面目に頑張ってきたからこその展開とちょっとおバカさが垣間見える蒼くんが可愛いですね。
格好良い学園の王子によるバトルとクスッと笑える蒼くんの本性と凄まじい嵐くんの溺愛っぷりが楽しめるラブコメ、是非とも読んでほしいです。
大村あも先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
エロ 3
甘さ 2
切なさ 1
執着 1
な感じだと思います。
海斗さん×ヒロさんのカプです。
帯に「保健室の悪魔×英語教師」や「せつな甘いラブストーリー」と書かれているので勝手に、悪魔と人間の種族違いの切なさが描かれているのかな?と思っていたのですが、ただ単に意地悪だから「保健室の悪魔」と呼ばれている、教師同士のカプでした。
学校では仲が悪い海斗さんとヒロさん。でも本当は恋人同士で甘い関係。しかし、すぐ顔に出てしまうからと、ヒロさんの方から、2人関係は隠すようにしていた。
2人の関係が周りにバレないように隠すのは、別にいいとは思うのですが、これといった理由が読み取れなかったですね。
海斗さんと一度別れているから「失敗してまたダメにしたくない」と思っているヒロさんなので、周りに2人の関係がバレてしまったから別れた、という過去があるのかな?と思ったら別れた理由は、海斗さんとつり合わないから、勉強が出来る海斗さんに嫉妬してしまいそうになるからで、2人の関係を隠すことは無関係かよ!と思ってしまいました。と言うより、別れる理由もそんなことで?と思ってしまいましたね。
でも、ヒロさんの方から別れを告げた時に「再会できたらまた付き合って」と言っているのですが、なぜ?ちょっとそれは調子良いのでは?また付き合う時の葛藤はないの?と色々と腑に落ちなかったですね。
また付き合い出した2人の雰囲気が甘かったので、だったら最初から別れないまま、甘々な関係を続けてほしかったですね。
ヒロさんが、再会できたら付き合って、と言ったことで、再会出来るように養護教諭になった海斗さん。海斗さんがヒロさんに対するのは、確かに執着や激重感情かもしれませんが、それを打ち明ける描写があっさりめで、ヒロさんもすぐに受け入れちゃうので、あまり激重感は感じなかったなと思いました。
学生時代に別れるしんみり描写はありますが、大きな波乱などはないのと2人のやり取りは比較的甘いので、教師同士の秘密の関係を読んでみては如何ですか。
鮭田ねね先生、名倉和希先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
健気 3
スパダリ 2
エロ 2
不憫 2
な感じだと思います。
アーサーさん×時広さんのカプです。
今作は、原作が小説のコミカライズ作品で、小説の方は続編も出たりしてシリーズ物になっていますが、小説も今作の漫画の方も一冊完結で、勿論小説が未読でも分かる内容になっています。
アーサーさんはスパダリ社長とカテゴライズされていますが、初対面の時広さんに「こいつのどこがキュートなんだ?」と印象を抱いた時の表情や徐々時広さんのことが気になって、内心動揺している時のリアクションなどが、思いのほかコミカルに描かれているので、少しスパダリっぽさが薄めかなと思いました。でも時広さんを気遣ったり優しく接する言動が垣間見えて素敵なので、好感は持てます。
アーサーさんに日本語を教える、という流れで出会っていますが、本編でのアーサーさんと時広さんの会話は殆ど英語のようなので、基本的にはセリフが横書きになっています。読みにくいことはないですが、個人的にはもう少し日本語を勉強していたり、日本語を喋っている描写が見てみたかったですね。アーサーさんが「じょーず?じょーずね」と日本語で喋っているのが何気に可愛かったので。
コミカライズということもあるからか、1冊完結で、ある意味サクサク読めるのですが、元々は小説が原作なので、やはり漫画の方では少し展開のテンポが早かったり、セリフの量が少し多く感じるかもしれません。
健気で儚げな時広さんに庇護欲がくすぐられて、アーサーさんのタイトル通りの遅すぎる初恋に戸惑いながらも時広さんを想う姿が素敵です。名倉先生の書き下ろし小説も楽しめるので、是非とも読んでほしいです。