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面白いですよ。

題名通りの内容です。
セレブの極秘乱交パーティーで出会った一夜限りのアレを探すだけのストーリーです。そして1話目で「理想のアレ」の持ち主は予想がつくのでストーリーに期待する作品ではなく、その過程を楽しむ作品です。
王子様がシンデレラを探す為にガラスの靴を街中の女性に履かせた様に千里(ネコ)はヤりまくるわけですが、実に軽いノリ。明らかに違うアレでも「ま、経験しとくか」「とにかく挿れてみないと分からん」そしてその描写は実にアッサリしているのでヤりまくってる割に全然エロくないです。

ストーリーでもない。エロでもない。じゃあどこに焦点を当てているのかと言えば、そのバカバカしさです。明らかにタカツキ先生はそれを狙って描いています。(まぁ、そのくらい題名からして解るのですが…)ですから、この作品はBLギャグマンガとして評価するのが正しいかと思われます。

各話の冒頭で前回のあらすじマンガが1ページあります。あらすじと言っても毎回「アレ」を探してるだけなので内容は一緒なんですが…アメコミ風、浮世絵風、少女マンガ風、名作劇場風、植田まさし風、レゴ風と毎回工夫してくれてます。(いやーやっぱ絵巧いな~…。)楽しい演出です。
アホらしいのに真剣なキャラ達のギャップも楽しいし、絵の巧さも相まって楽しい。「バカなのに絵ーウマっ!」みたいな。台詞もボケもかなり飛ばしてくれてます。

でも…でも…なんか物足りないんですよね…。面白いのに…。
なんでだろ……って考えたけど…多分、ツッコミがないからだと思います。「ここ笑うトコだから!」って合図が少ないからボケがスルーされがちなんです。たとえば、千里のオフィスの机の中が「うま◯棒」で埋め尽くされてるのに何もイジられないとか…。勿体ないです。
タカツキ先生の作品で似たような作風の「奥さんの妄想的日常」がありますが「奥さん」の方が笑ったんですよね。全てのボケに全部ツッコんでたわけではないですが、奥クン本人や奥クンのペットのハリネズミ、隣人の横嶋クンがちょいちょいツッコんでくれてたんですよ。あとは明らかにギャグだと見て解る2等身キャラになったり…。この作品、エッチシーンあんまり力入れてないし、それで正解だと思うから、時々は2等身エッチとか、セリフだけエッチでも良かったんじゃないか?…とも思ったり…。

後半で出てきたイヤミなセキュリティロボ笑えた。もっと早く登場させて欲しかったなぁ…。
あとタカツキ作品で楽しい小道具、変な飲み物。
他作品では《ゴーヤ99,9%ジュース》《炭酸コーヒー》等。
今回は《炭酸冷やしあめ》でした。アホや…。(^_^;)

「千里、アホや~。」とツッコミながら読むと、楽しさupするかもしれません。

ギャグセンスは好きなので萌×2にしときます。(^-^)

癒し系BL

「人外」苦手分野です。
こんだけ人気あった作品なのに「やや人外」なので見送り続けていました。やっと読みました。

やや人外…。頭としっぽだけ虎の日向さん。
体も心も大きくて、優しくて、やや無口で、頼りになって、家事も程よく分担、そして時々甘えんぼ…。
世の女性にとって、ほぼ理想的ではないでしょうか?
日向さん、私的には頭が虎って事ぐらいどーって事ないくらい素敵です。(〃ω〃人)
アカルくんもそう思ってる様ですね。同居し始めは日向さんの頭としっぽをかなり気にしていましたが、2巻では全然気にせず温泉行ってますね。
っていうか、アカルくん…。この子も癒されるわー。
スレてなくて本当いい子。こんなフワフワした子にホストなんて売上数字的にも精神的にもキツそうな仕事…務まるんですかね?(・o・;)どちらかと言うと保育士とか飼育員とかの方が向いてそうな…。

それぞれが癒しキャラ。
そんな二人の癒し系まったりライフ。
別にもう日向さんの頭としっぽの秘密なんてどーでもいいんじゃないですかね?
このままゆるゆる3巻をお願いします。

まったりカップル。

表題作良かったです。
一話目の表紙絵がカワイイ!ニコニコ悟嶋とネクタイハチマキの藤原がカラオケして踊ってます。
この二人、共に性格が穏やかなので、読んでる私もまっ……たりしてしまいます。
物語は悟嶋くん目線で進行しています。「あぁ、俺、藤原さんが好きだなぁ。」「ウン。やっぱり好きだなぁ。一緒にいて楽しくて楽だなぁ。」「友達以上に仲良くなりたいなぁ。」…と終始まったりと悩んでます。
藤原くんからの好意も感じるのですが、藤原くんはやや電波系というか…不思議ちゃんな上に無表情なので掴みにくいのですね…。悟嶋目線だからか、やや悟嶋の方が翻弄されてる様に思われます。でも実は藤原も悟嶋に対して好き好きアピールしてたり、カッコつけてたりしてた…というエピソードもスゲカワイイです。二人が一緒に過ごすまったり感もいい味出してます。今夜は真剣に向き合うつもりがなぜか徹夜で「ふり向けばトミエ」観賞とか。
まぁ、まったりやの二人ですから両想い成就オチでセックス的な関係はナシでも良かった気はします。
余談ですが、このカップリング、ろんぱり先生の別作品「放課後エキセントリック」の向井×テッシーに非常に似てます。(こちらは受のテッシーが不思議ちゃん)藤原とテッシーのキャラが似てて、悟嶋と向井のキャラが似てます。不思議ちゃんに翻弄されてる感じも本当似てます。(^^)
「放課後エキセントリック」が好きな方はこちらの「運命ってことにしませんか?」も楽しめると思いますよ!

「君の声が聞こえる」はちょっと疲れました。
国際環境シンポジウムに参加していた堤。同時通訳の声がかつての教え子だった瞳(アキラ)だと直ぐに気付き、必死に近づいていく導入部は萌え要素アリなのですが、その後の展開が「あの時はあーだった、こーだった」と誤解を解くのに物語の大半を費やしてしまい、二人の想いの方がややおざなりになってしまっている気がしました。堤と瞳の関係がまだ確定されてない…いわゆるまだ付き合ってもいないのに「あの時の誤解の弁解」は面倒くさいし女々しくも思います。
堤が瞳(アキラ)の事を「瞳(ヒトミ)」と呼ぶ理由も理由としては「ほほぅナルホド」と思うのですが、誤解を解いた後にまた話されるともう読むのが面倒になってしまいました。
要するに私には「解説」が多過ぎで「感じる」ところが無さ過ぎた。
私的にはこの作品でこの本の評価が、萌萌→萌になりました。

「月の裏側」良かったです。作品読むと「上手い題名つけたなー!」と感心します。ページ数が少ないのでさらっと読む感じですね。

「あおげばとうとし」かわいかった。みんなに愛されてる先生、もっちゃんは女装で更にみんなに愛されてしまいました。柏木ノックアウト。ありゃあ、無理もないわ。(^o^;)

兄の忠告 コミック

朝田ねむい 

何度も読みたくなる

最初に…ごめんなさい。
「兄の忠告」のレビューになってないかもしれません。
でもいろんな意味で「面白い」作品を描かれる良い作家さんに出会えて感動してます。

朝田ねむい先生の作品は年明けに「ラブ ド サーカス」に出会い→「神」投票。
もっと読みたくなって「ディア、マイゴッド」を読み→「神」投票。
そしてこの「兄の忠告」で→「神」投票でございます。

どの作品も深い!そしてそれが解りやすいんですよね。

「すごい作家さんキタぞー!」
…と私が(勝手に)思う作家さんに共通する事は、BLに留まらない作風で、それが独りよがりでない解りやすい作品である事が多い様に思います。あと、絵柄がユニセックスと言うか…男でも女でも読める…青年誌でも女性誌でも通用しそうな絵柄だというのも特徴です。
そして「この人のBLも面白いけど、BL以外の作品も読んでみたい!」と思ってしまいます。
朝田先生のBLはBLでありながら既にBLでない感が満載であります。 BL読まない人に「朝田ねむい」を貸したらBLだと思われないかもしれません。
特にこの「兄の忠告」に収められてる作品はどれもクスッと笑える大人のユーモアがあり、そして短編集故に朝田先生のあらゆる引き出しを開けて見る事が出来る「朝田ねむい手引き書」には一番オススメではないでしょうか。

何度でも読みたくなって、また読むたびに違う感動に出会えそうな作品ばかりでした。

2007年版を読んだ方向けのレビューです。

普段は読んだ事のある作品の新装版はわざわざ買いませんが、2007年に発売されたシュガーミルクが好き過ぎる(神投票済デス♪)ので迷わず買ってしまいました。
あと新装版になることで
「もしかしたら翔と太一の新作書き下ろしがあるかも?」
「シュガーミルク以外の短編作品が入れ替わっているかも?」
なんて期待もありまして…。(^o^;)

…で結果、収録作品は2007年版とまったく同じ内容でした。
それにプラスして「ホワッツ ユア ネーム?」と「シュガーミルク」のその後の新作書き下ろし付きです。
絵柄的に「シュガーミルク」の書き下ろし「SUGAR SUGAR SUGAR」と「ホワッツ ユア ネーム」の書き下ろし「そのご」は最近描かれた作品だと思います。

お楽しみ(シュガーミルク書き下ろし)は後にして「ホワッツ ユア ネーム」の書き下ろし「コールマイネーム」と「そのご」ですが…山辺さんと慎太の間に進展はあったのか?と言いますと…やや親しくなってはいるのですが、山辺さんは恐らく普通にノンケだと思われますので、BL的な進展は望めない様子です。慎太のことは弟的な…それか愛犬ケルベロス(♀)の友人位な感じにかわいがってる感じです。慎太が真剣なだけにガッカリ感を否めずそれが笑えます。

さて「シュガーミルク」の書き下ろし「SUGAR SUGAR SUGAR」ですが、題名の通り激甘です。
あの後すぐに二人は一緒に住む事になったようです。
クリスマスイブにバイト休みにした太一と残業になってしまった翔。すねる太一をヨシヨシする翔の図です。家に帰って早速イチャコラ……めでたしめでたし勝手にやってろ的な感じですな。(^^)

本編の「シュガーミルク」自体は短編ではありますが、二人の心の揺らぎが繊細に表現されていて、かなりキュンするのでオススメなのは言うまでもありません。神です!
しかし「それは読んだから知ってる!もっとくれ!」ってゆう私みたいな方にはおかわりは小ライス程度でした。
大盛りではありません。( ´∀`)
あと新装版になって良かったこと…。表紙!
表紙が最っ高ですね!((o(*≧∀≦*)o))

今回もアタリ。(´ω`)

市川先生はハズレなし!って事で安心の作家買いしました。
まぁアタリでしたが、同じ高校生物でも「ブルースカイコンプレックス」「スロースターター 」「それを恋心と…」←(私的な萌え順)に比べると薄味な感じがしました。
私が市川慣れしちゃったのかな?

でも市川作品以外の作品含むで言ったら、キレイにまとまった適度に萌えられる良いBL作品だと思います。(市川先生、ファンの皆様…偉そうにスイマセン…)
BL初心者にオススメです。

はらだ先生、安定の下衆クオリティ♪\(^o^;)/ワーイ

また出てきましたね。
最っっっ低の下衆ヤローが。(^o^;)
表紙左側の金髪男、朝一です。しかし今回は下衆が何人も出て来ます。バンドメンバーでアンケ漁り仲間の布津も最低。ヨルの追っかけでヨルと繋がる為なら手段を選ばないキャバ嬢しおりも最低。しおりの類友女共も最低。しおりの兄でIT系ヤクザのいおりも最低、いおりの言うことなら何でも聞く子分も最低。ざっと数えて6人の下衆共。
特に表紙左側の金髪男、朝一はもーホント理由もなく下衆ヤローです。

…とは言え、はらだ先生の描くキャラ達ですから、下衆には下衆になった経緯というか、そうゆう愛情を少しの台詞や表情等で解る事が出来るので「上手だなぁ…。」と感心してしまうのです。ほんの脇キャラの下衆でも憎めない部分を感じてしまうし、なんだかリアルに「世の中にはいろいろな過去を持ったいろいろな人がいるのだなぁ…」と思ってしまいます。(フィクションなのに…。)(^o^;)
こうゆう作品を次々に生み出すはらだ先生ご自身はいったいどんな経緯で生きて来たのでしょう…。

…話が反れてしまいました。
そんな下衆ばかりの中に居たせいか、対比的にピュアなヨルはホント………お前は天使か!(スケベだけど)あ、表紙右側の黒髪の子です。
音楽の才能もあるー、チャラくないー、その上無口でルックスいいから最初は、近寄りがたい…というかミステリアスな雰囲気が前面に出てて読めない子だったんですけど、後半、いおりにリンチ受けてる朝一を救出に行った辺りから、単に一途で天然なピュアボーイというのがどんどん露呈されていきます。ヨルが無口なのは単純にややコミュ障なだけでした。
そんなヨルに下衆の朝一が…まぁ結果的には堕とされる…というお話し。
「つきあう」って意味を知らなかったヤリチンと童貞の初めての「つきあう」までのお話しです。
書き下ろしのキスシーンは最高にピュアで最高にエロかったです~。( ´∀`人)

私的に一番の萌えポイントはヨルが最初っから最後まで…そして多分これから先も自己評価が非常に低いという事です。彼の性格からすればこの先このバンドが売れたとしても「いい気になる」事はないんじゃないでしょうか。
天然ボケって、時にホントかわいい。

先にも書きましたが脇キャラも下衆ですが憎めないです。
ヨルの追っかけキャバ嬢しおりも人の気持ちを考える事が出来る子でしたし、お兄ちゃんのいおりも妹思いの…まぁ…いいお兄ちゃんです。朝一がリンチ受けるのは当然でしょう…。( ´~`)
そしていおりの子分くんは…子分くんは……
八田ちゃんのツレでした。
詳しくはカバー下4コマをご覧くださいませ。


主役CPの周りが忙しい。

愛し合う男女が一緒にいられるのが結婚だとする。
しかし愛し合う男同士が一緒にいられる方法…それはお笑い芸人。
↑↑ウンウン。そうだよね。私もそう思ってた。
だからこの設定は私には、どストライクだったわけです。
表紙もイイ!ハリセン持ってるクール系イケメンとハゲヅラ持ってるヤサ男系イケメンが恐い形相なのに実は下でしっかり手を繋いでるんです♪そりゃ萌えますよ。
しかもキレイな絵を描く秋葉先生ですもの。電子で読むより紙で読まないと!
……と期待し過ぎてしまったかもしれません…。

主役はもちろん表紙のこの二人。
しかしなんだ?ムサシもコジローもそれぞれ個性も強いのに、なんだかボヤけた印象で読後になんにも残らないんです…。(._.)
「これからも勝手にイチャついてやがれ!コンチクショー!」…と応援する気にいたらないんです。

だいいち二人のイチャつきシーンが無さすぎです。
中学からの長い付き合いの二人がどんなふうにイチャつくのかはやはり興味津々の萌え所だと思うのですが、せいぜいムサシの膝にコジローがちょこんと座る程度。←いや、それはそれで充分カワイイんだけど…。
クールなツッコミ担当のコジローがムサシと二人きりの時にどんだけデレるのか…いやデレなくてもどんだけムサシを愛してるのか…もBL的には見所といえるでしょうが、そのツンデレ期待も軽く裏切られ、ラブ描写は台詞で語られる事が多く…食い足らない状態で2話は別CP回。展開早過ぎ…。
「週4ではげむ仲」と手書き文字で書いてありましたが「そこを詳しく!」…と思う私はドスケベーなのでしょうか…。( ´―`)

ストーリーや設定にはかなり思い入れがある様でクセの強い登場人物は多いし、その登場人物の細かい設定の説明的やりとりは多いしで、主役の巌流島二人が霞んでしまい、むずかしい話じゃないのに、こむずかしい印象が残ります。

後半、二人の仲を割こうとする…と言っても「愛し合う二人の仲」ではなく「コンビ」としての…仲を割こうとする事務所社長の息子と言うのが出てきて、ひと悶着やるのですが二人の周りのマネージャーやら、先輩芸人やら、社長やらが大騒ぎしてます。「???私、何読んでるんだっけ?BL…?」と思ってしまいました。結局、事務所社長のアホボンはホントにただのアホボンで当て馬にもなってない上にコンビ愛的にも感じるモノは弱いという…。

一巻完結なのだからストーリーを大盛りにしなくても…人気芸人コンビ巌流島!
ボケ担当のムサシはイケメンヤサ男のお茶の間の愛されキャラ!
ツッコミ担当のコジローは文才があり脚本、台本、演出も手掛ける実はスゴイ仕事デキメン!
…というのを前面に出しつつ、人知れず二人は仲良し~、ラブ過ぎて女性敏腕マネージャー焦る~!って感じで良いのではないか?
カバー下を見てもこの作品に対する秋葉先生の強い思い入れは強く感じるので大変申し訳ないのですが、これだけの設定、登場人物を描くには少なくとも3巻くらいまで必要なのではないかな?と思いましたが…どうなんでしょう?
お笑い芸人らしく会話のテンポが良いだけに残念です。

私的に設定が大好物なだけに、ちょっと残念度が大きく感じてしまったのかもしれません。

驚異の膝枕率。

二人ともなんてかわいいんだ!
特に甘えんぼの行貞のかわいさときたら…。(;o;)

驚異の膝枕率です。二人で過ごす時はだいたい膝枕してましたね。表紙でも膝枕。書き下ろしでも膝枕でした。
膝枕で始まり膝枕で終わってました。

二人ともホームシック限界。
オータより長くロンドンでの生活を過ごしていた行貞。
ホームシックの寂しさのあまりにオータに甘えまくる行貞だけど、愛しさを感じ始めたのはオータの方が先だった。
甘えてくる行貞がなんだかかわいくてキスしたら止まんなくて…。その行為にびっくりしてしまった行貞にオータは優しく同じ事をしてやる。

「天国みたいだろ…?」←(ココ萌えポイント)

とはいえ、オータは自分が行貞とどうなりたくてそうしたのかはよくわかってない。その壁はやはり「男同士なのに…?」「なにやってんだ?オレら…。」だって二人ともノンケだもの…。それは物語の最後までノンケなんです。多分これからもずっと、二人とも同性愛に目覚める事はないと思います。読み進めるうちに「どちらかが女性だったら良かったのに…。(;_;)」とも思いましたが、物語は男同士だからこその答えに向かって行きます。

そんな事があってからパタリと会いに来なくなった行貞。
でもやっぱりもう会えなくなるのは嫌で…繋ぎ止めたい気持ちに整理がつかないから言葉もみつからないオータ。口説けないから食い物で繋ぎ止めようと必死になります。(^^)

徐々に「女との恋愛の時とは違う愛しさ」をそれぞれ自覚していく二人の感情の変化も見せ方が巧いな…と思ったし、日本に一時帰宅したら「素」に戻ってしまうのではないか?という不安…とは裏腹に「一緒に居たい」というその想いは加速する一方だった。この甘甘っぷり…に読者の私はホッとしつつ…「あーもー勝手にしなさい。」と言いたくなるくらいでした。(〃∀〃)

巻末では二人ともどちらともなく、男らしく潔い決断をします。
オータと行貞は世界のどこにいても一生一緒にいて欲しい。絶対離れちゃダメだよって思いました。
やっぱりハピエンて良いですね~。(〃▽〃)

でも「萌」に留まってしまったのは…やはり絵が…。(^-^;
いや…絵柄は嫌いじゃないんです。でも…シャッシャッ!と複数の線で描いたようなペンタッチがなんか下書きみたいで…。ハッキリしない線がどうにもイラついて…。「萌萌」なのに「萌」留まりになってしまいました。

そこだけが残念です。(T-T)

二人のキモチが伝わってくる良作でした。(^^)

「これは神でしょ!」…と言えるほどのガツン!と来る程のインパクトはないのですが、やっぱり神だと思います。

直球描写が多い割にふんわりとしています。
「セックスってやってみると意外とこんなもんか。」
…といった感じでエロさをあまり感じない。むしろ自然なもの、生活の一部…みたいな描き方です。

まぁ確かにBLだけど…BLか?
なんというか…BL臭がないのです。
セクシャルマイノリティな人の義兄弟LOVEといった感じ。
「だからそれ、義兄弟BLだから。」って突っ込まれそうですが…やっぱちょっと違う。
やっぱり「BL畑じゃない作家さんが描いたBL」といった空気が流れていて、義兄弟なのに…同性なのに…というその背徳感に「萌え」を感じないのです。その時どう受け入れるか…という感じ。しかも深刻に…ではなく自然に…。
BLがファンタジーだとすれば、この作品はドキュメンタリー…といった感じ。「あぁ…こうゆう人(セクシャルマイノリティ)が身近にいたらこんな感じなのかも…。」と思います。
例えば自分の身内なり、仲の良い友達が実は同性愛者だと知ったとしても、それが理由でその人を嫌いになることはないと思うんです。セックス現場見ればそりゃあビビりますが…。でもそれに対して特に本人に言う事もないです。
でもその気持ちが自分に向けられていたら…LOVEではないけど好きなお兄ちゃんから向けられたら…。
そしたらやっぱりパニックにはなるかも。
夏央は無自覚なノンケアピールで敢えて女の子を引っかけてたのかもしれない。

「一人っ子な自分に急に出来た兄ちゃんはとても優しかった。頭も良くて勉強教えてくれた。兄ちゃん出来て嬉しかった。尊敬していた兄ちゃん。でもその兄ちゃんがつまらんヤツに引っ掛かってた…。」
「一人っ子な自分に急に出来た弟はとてもなついてくれた。キラキラした目で自分を見てくれた。夏央…かわいい…。かわいい夏央…。」
BLぽさは感じなくても、そんな二人のキモチは痛いくらいに伝わってきます。
だからやっぱ「神」です。

百合系は食わず嫌いでしたが、志村先生の「青い花」だったら読んでみたくなりました。(^^)