本当にすばらしい作品でした。
うまいストーリーです。
環の儚く今にも壊れてしまいそうな美しさ、そして幹弥の内に秘めた熱い思い。
最後に幹弥が自分の素性を明かさず終わるのがまたいい。
自分の素性を明かすことが彼にとっての幸せではあるはずなのに、そうしない。環のために黙っている。そうすることで彼の最愛の人になることができなくなるとしても、ただ彼の幸せを願い、尽くしていく。
その姿こそが、本当の愛なのだと感じました。
イラストもとてもすばらしいです。表紙のうつろな環の表情。幹弥の腕に抱かれながらまったくほかの方向を見ているその姿が、内容とあいまって切ない。
とにかくおすすめの作品でした。