同棲BL、と書かれている帯につられ甘々な話かと勝手に期待し事前情報もなく衝動買いしました。この作家さんの作品自体初読みです。
最後まで読んで1番思ったのは「主人公らの周り、酷い人たちが多いな…」ということでした。もちろん、みんながみんな酷いというわけではなく良い人もいますし、逆にこの周りの反応こそがリアリティがあるのかもしれませんが、あまりにも同性愛などに偏見を持っている人たちの描写はいくら物語でも読んでいて気持ちの良いものではなかったです…。
対して、主人公とその相手である総一郎はとても人としてかっこいい、男前な人達でした。
ただ、総一郎に対する情報をもっと細かく知りたかったです…。
事前に花嫁修行と話が行っていたとはいえ、なぜああもすんなりと主人公との生活を受け入れたのかよくわからなかったです…。
また、途中から出てきた嵐という主人公のライバル会社の男性も、何がしたいのかよくわからない人でした…。
主人公らがとても良い人なだけに全体的に勿体無いと思いました。
甘い小説、ということでこちらのサイトで教えて頂き購入しました。
期待以上に甘々な展開、主人公や登場人物も良い人たちばかりで不満は無かったです……が。
主人公の雪穂が友達未満顔見知り程度の晴久に偽装恋人を頼むのがどうしても腑に落ちなかったです。
私自身があらすじを勝手に解釈して、顔見知りと言っても友達レベルなんだろう、と予想して読み始めてしまったのが問題なのですが、本当に顔見知り程度の相手にいきなり恋人役を頼むという展開にどうしても納得出来ませんでした。
相手に断る権利があるといえど一方的に呼び出して無茶なお願いなんて、しかも友人もそれを勧めるなんて…相手の迷惑とか考えないのかな?とそこだけは登場人物の性格に疑問を持ってしまいました。
そこに目を瞑れば、晴久の大らかな性格、雪穂の仕事にしっかり向き合っているところ、同性との恋愛に何の偏見や疑問もない祖母、雪穂の過去のくだり、全てがとても良かったです。特に母親のことを思い出しているシーンでは泣きそうになってしまいました。
それだけに、最初の話を持ちかける部分が残念でした。