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マスターレビューアー 「BLアワード検定」合格証 ソムリエ合格

女性みざきさん

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おかえりなさい!

ショートストーリーを追ってはいたけれど、いざキャラ文庫の刊行予定表に「FLESH&BLOOD(25)」の文字を見つけてからというもの、こんなにもうれしいことがあるだなんて!と、いてもたってもいられない気持ちでいっぱいになりました。

松岡先生、おかえりなさい!
この10年間、何度も読み返しながら我らがキャプテンの帰還をずっとお待ちしておりました。
本編のカイトたちに再び会えるのはもちろん、松岡先生が紡ぐ物語の続きが読めることが1番の喜びです。
あとがきの「セール・ホー!」の一言が本当にうれしくてたまりません。大好きです。

新刊を読むからには全巻読み返してから読むぞ…!と、数日をかけてどっぷりとFLESH&BLOODの世界に浸り、いざ25巻へ。
物語は辛く厳しい戦いの渦中だというのに、見知った面々が登場するたびに懐かしさを覚え、読める幸せを噛み締めてしまった自分がいます。
本編刊行が10年空いていたとは思えないほど自然に、24巻の先を生きる彼らがそこにはいました。

イングランド側、スペイン側ともに緊迫した状況がひしひしと伝わる25巻でした。
アルマダの海戦に入ってからの物語の進み具合は、今までの荒波のような流れと比べればゆっくりめだと思うのです。
ですが、その分キャラクター1人1人の心情が本当に丁寧に描かれていて惹き込まれるんですね。
彼らの苦悩、想い、深い心の繋がり、生きざまをじっくりと追いかけられるかと思います。
ジェフリーと海斗の関係性に関しては言わずもがな。
すっかりグローリア号に馴染んだキットを交え、協力し合いながら最良の方法を考え、実行する仲間たちの姿は読み応えたっぷりです。

そして、作中で特に印象的だったのは、形は違えどお互いに相手のことを想う海斗とビセンテの心情でした。
全てを知っているからこその海斗の苦悩と成長、海斗の生死を未だ知らずにいるビセンテ。
イングランド側はもちろん、スペイン側のことも好きになってしまっているものですから、難しいとはわかっていてもどうにかどちら側も無事でいてほしいと願うばかりです。
魅力的がゆえに、どちらを、誰を応援したらいいのかがわからない。
それがこの作品の1番悩ましいところかもしれませんね。

ジェフリーと海斗の命運を握ると言っても過言ではない、蠍の心臓作戦はどうなるのか?
海斗が考えるように歴史の差異があるのだとすれば、今後作中でどう影響を及ぼすのか?
まだまだ気になることだらけな海戦の行方を引き続き追いかけたいです。
大満足の1冊でした!

全員が主人公

もう何度目になるでしょうか。
新刊発売を機におさらいをしようと、ここ数日夢中になって読み返していたFLESH&BLOODシリーズも24巻目。

いやはや、なんという読み応えなのか。
臨場感たっぷりに描かれる戦闘描写に手に汗を握ります。
カイトを含め、史実を知る読み手側はこの戦いの結末を知ってしまっているものですから、より気持ちが入るといいますか…
イングランド側が勝利するとわかっていても、それでもスペイン側もどうにかならないのだろうか?と考えてしまうのは、それはやはり松岡なつき先生の筆力が素晴らしいがゆえに他ならないでしょう。

ビセンテにアロンソにレオ。
とても魅力的な彼らをずっと追っていたからこそ、スペイン側が苦しい展開になる度に、なんとか無事に助かってほしいと願ってしまい、非常にハラハラともどかしい気持ちにさせられます。
カイトがビセンテへ残した言葉の謎。
そしてこの世界での歴史の差異がどう影響し、どんな結末を辿るのかが怖くもあり楽しみでもあります。

1冊の中で視点が何度も変わりながら綴られるこちらの作品。
カイトだけではなく、もしかしなくてもこれは全員が主人公なのではないか?と思いながら追いかけています。
胸を締め付けられるような激しく厳しい海戦描写。
より深く強固なものになっているジェフリーとカイトのつながり。
ジェフリーとナイジェルやキット、ビセンテとアロンソのブロマンスのような関係性もFLESH&BLOODの世界に夢中になる理由のひとつなのかもしれません。

いよいよ次巻は待ちに待った25巻!
引き続き楽しみながらじっくりと彼らの生きざまを見届けたいです。

序盤から掴んでほしかった

最後の一文から始まる、2度目の結婚生活を描いた今作はというと…?
いわゆるやりなおしものといったところでしょうか。

同題材を扱った小中先生作品を挙げるとすれば、私はやはりRebirthが記憶に強く残っています。
Rebirthがあまりにおもしろかったものですから、題材が似た今作はいったいどんなお話になるのか?と、期待値大の状態で手に取りました。

結果、良かった部分となんだかすっきりしない部分がせめぎ合い…やや中立寄りのこちらの評価に。
中盤からはすごく良かったと思うのです。
何かを失敗してしまった過去を変えられるやりなおしものならではの、そう!やっぱりこれが読みたいよね!という醍醐味が詰まっていましたし、BL的にもとってもおいしい。
自分の気持ちを素直に言葉や態度で相手にしっかりと伝え、ちょっとのボタンのかけ違いをかけなおすだけで人生は変わる。
不器用な2人がなんとまあ微笑ましいやらかわいらしいやらで非常に楽しめました。
この甘さ、たまらないですよね。

ですが、導入から中盤に入るまでの流れが個人的にはあまり心地良くはないものだったのがやや残念です。
この後にきっと盛り上がるなにかが待っているに違いないと思いつつも、走馬灯という名の長く語られるスバルの片想い描写にグッとは惹かれないまま、SF風味の特殊設定の世界観を追いかけることに…
この設定、煮詰めたらおいしくなりそうな具材はたくさんあったのですけれど、どれもあっさりしていたように感じます。
それならば、特殊設定をぎゅっと詰め込むよりも主人公であるスバルの魅力をもっと伝えてほしかった。
サブキャラクターに関しても、キャラクターの立ち具合やエピソードの厚みにムラがあったように思います。

ちょっぴり謎解き要素もある中盤〜終盤はお話に波がありおもしろかったので、序盤からもっとがっちり掴んでくれる話運びだったのならうれしかったなと惜しいです。

クセになる笑いの中に萌えあり

みなさん、吹き出しの形で爆笑したことはありますか?
私はこの作品が初めてでした。
なんてご立派な吹き出しなんだ…
人鳥ぺんぎん先生のギャグセンスの高さに終始やられています。

BLの3大要素である「誤解・思い込み・すれ違い」
これらが集まれば胸がぎゅっとなるような切ない流れになりそうなところですが、こんなにも楽しくて笑えてしまうのはなぜなのか…?
勘違いに一生気が付かない攻め・舞沢が本当におもしれー男すぎて目が離せません。

こだわりを感じる構図や画力の高さに加えて、これぞラブコメ!なテンポの良さと、個性的なキャラクターたちが繰り広げる愉快な恋模様がなんともクセになるこちらのシリーズも4作目。
舞沢の斜め上の思考力と圧倒的ポジティブさと、宮の一途で健気なかわいらしい面が巻数が増えるごとにどんどんとパワーアップしていって、1冊読み終えた頃には全力で笑えて萌えられる楽しいジェットコースターに乗り込んでいた気分になれるんですよね!

3巻の終わりが終わりでしたから、恋人同士に待ち受ける切ない展開があるのか?と思いきや、やはりそこは信頼と実績の舞沢です。
いつもエロ思考を忘れず、なにかを絶妙に勘違いをしたまま、切ないどころか笑いとともに無意識にどでかい愛をドカドカっと宮へと運んでくるのだからすごい。
結果、どこからどう見ても相思相愛な溺愛CPとしてさらにレベルアップした2人をたっぷりと堪能できるうれしいことになっています。
(もちろん宮のおいしそうな褐色肌も!)
新たな濃ゆいキャラクターも登場し、2人の仲もより深まりを見せた読み応え大な1冊でした!

はー、楽しかった!そしてとんでもなく宮がかわいいんだなあ…
素直になったジェラシーおばあちゃんな宮がかわいくてかわいくて仕方がなかったです。
本音を隠してしまいがちな宮のいじらしくてかわいらしいところが、4巻目にしてやっとひょこっと表に出てきたように思います。
このまま末長く身も心も舞沢に愛されてほしい。
きっとこの流れならば、次巻はもっともっと甘い2人が見られるのかなと今から期待に胸を膨らませて続きをお待ちしています!

ハッピーエンドの向こう側

気になる相手と出逢い、恋に落ち、気持ちを伝え合って結ばれる。
恋愛もののお話としては、もうここでハッピーエンドと言えるものでしょう。
ですが、その後は?
めでたしめでたしのハッピーエンドのその後には、はたしてどんな未来が待っているのでしょうか?

その先が明るい未来であるに越したことはありませんが、誰も彼もが必ずしも幸せなままだとは限らないと思うのです。
そんな、あまり商業BL小説で多くは見かけないけれど、現実世界でも起こり得るリアルな題材がとても丁寧に描かれている作品でした。
なぜ私はもっと早くこちらの作品を読まなかったのかと後悔したと同時に、新装版をきっかけに読むことができて本当にうれしく思います。
読みたかったものを見つけた。そんな気持ちになったのです。

大学生時代に知り合い、やがて恋人同士となった阿久津と水野。
彼らが歩んだ15年間をじっくり。
もどかしすぎるほどにじっくりと両方の視点から追いかけるかたちで進む濃い1冊です。
一度は綺麗な形にぴったり収まった大好き同士だったはずなのに、少しずつなにかがずれ始め噛み合わなくなっていく。
良かれと思っていたことが良くなかったり、相手に上手く伝わっていなかったり、楽しいあの時のままの気持ちでいられる心の余裕がなくなっていったり…
この、ライフステージが大きく変化する20代から30代にかけてのリアルな心理描写の上手さに唸りました。
すべてを理解できなかったとしても、ああ、これはどちらの気持ちも分かるなと思ってしまうんです。

山も谷もあります。苦しいことも、幸せなこともあります。
でもそれって、性別も年齢も境遇も関係なく人生というのはきっとそんなものなのではないかな。
彼らが歩んだ長い15年間は決して薔薇色とは言えません。
時になにかを掛け違え、間違い、判断に迷いながら、未練たらしいみっともない内面を読み手にさらけ出し続けてくれるのです。
だからこそ没入して読めたというか、夢中になって読みきれたのかもしれませんね。

どこかにいそうな人々が、誰しもが一度は感じたことがある「よくある」を体験して成長をしていく、薔薇色じゃない人間くさくて青くさい彼らの人生がとても魅力的に見える作品でした。
人生山あり谷ありを経て、彼らのハッピーエンドのその後のその後はいったいどんな結末を迎えるのか?
非常に読み応えのある生々しい15年間です。
ぜひ最後まで見届けてみてください。

なんだか愛着が湧いてしまう攻め

中原先生作品に登場する、人ならざるものが好きです。
人の形をとることもできるけれど、もちろん中身は人ではありませんから、元々の種族らしさが出ている本能的な行動・言動でほど良く引っ掻きまわしてくれるんですよね。
そんな人間の常識が通じない相手が、人間と共に生活をしてみたらどうなるのか?

これがまあ、なんとも不思議な組み合わせの共同生活が楽しくて仕方がなかったのです。
人ではない彼の自由な振る舞いに振り回される主人公の姿に笑っていたら、なんだか次第に読んでいてむずむずとしてくるうえに、ふと気が付けば胸が苦しくなることも。
いやあ、おもしろかったです。
愛着が湧くキャラクター作りが本当に上手い作家さんだと思います。

何者かに海で殺されそうになっている主人公の速人が絶体絶命状態の中で目にしたのは、竜に似た美しい生きもの。
命を助ける代わりに、目的を果たした後はその命を喰らう。
かつての竜の王・渦目と契約を交わして生き延びた速人と、契約によって速人を助けた渦目。
彼らの奇妙な共同生活とともに、速人を殺そうとしたのはいったい誰なのか?
速人の父と姉は本当に海難事故で亡くなったのか?と、犯人探しをする姿が描かれていきます。

犯人探しに関しては、どう考えても怪しい人物がすぐにわかってしまうので…結末も含めてちょっと物足りなく感じ、ひとつ評価を下げました。
ただ、速人の地元の人々と渦目の交流と、共同生活を送る中で速人と渦目のお互いへの感情が少しずつ変化していく様子が楽しいやら微笑ましいやらですごく良かった。
渦目がとっても愛嬌のある海の王さまで、読んでいるうちにどんどん好きになっていっちゃいますね。
なにかに情熱を注いでいる負けん気が強い受けがお好きな方もぜひ。

1番良かったのはやはり海のシーン。
海洋学者を目指すほど海が好きな速人の心が、海と海の生きものの美しさに浮き立っているのが伝わってきて、こちらまでわくわくしてくるんですよ。素敵でした。
種族は異なっていても、海を愛する心は同じの2人。
自分が宝物のように愛しているものを見てこんなにも瞳を輝かせてくれたのなら、そりゃあ心惹かれてしまうよね…と、渦目視点で見えてくる彼の心情の変化にもグッとくるものが。
クスッと笑えて、ヒリヒリもわくわくもむずむずもじんわりもあります。
最後まで2人の行く末を追いかけてみてほしいです。

フェチ的な面でいうと、スプリットタンがお好きな方や、海好き・海洋生物好きの方にはピンとくるものがあるかもしれません。

誠実でリアルな恋

どこがどうだったと上手く言葉にできないのだけれど、理屈抜きでぐっと心惹かれたことはありませんか?
私にとってはまさにこちらの作品がそうでした。
すごく素敵でした。好きです。

正直なことを言えば、2人が恋に落ちる描写に強い説得力があるか?と考えると、やや唐突に感じるところもあるのです。
しかしながら、恋に落ちたその後が良くて。
作中の彼らを目で追えば追うほど、すごく真面目で誠実な恋愛をしていくではありませんか。
もっと淡々としているのかと思いきや、実のところ結構な熱量を感じたというか…じわじわきます。
これはぜひ読んで体験してみてほしいです。
分かりやすくこうですと説明をしてくれるタイプの漫画ではなく、美しい陰影、ちょっとした視線、モノローグ、余白で魅せて読み込ませてくれる作品でした。
作画の素晴らしさにも目を奪われます。

学生と社会人。年齢もライフステージも異なる2人のリアルな感情が丁寧に描かれていて、社交ダンスがキーとなっている作品なのですが、ダンスだけでも恋愛だけでもない「この年齢の異性愛者の男性ならでは」がごく自然にあったのがとても印象的で魅力的だったように思います。
気持ちはとっくに熱していても、一度一歩引いて冷静にお互いにとっての最良や未来を見据えてじっくりと悩み考え、それでも手を取った2人。
先のことはまだわからないけれど、きっと彼らが踊るダンスと同じように、迷ってもその都度手を取りリードを代わりながら進んでいくのでしょう。
光のある前向きな結びも、2人の関係性も良かったなあ。

地にしっかりと足がついた恋模様が本当にドラマチックでした。
大人のほうが刺さるシーンがあるかもしれませんね。
年度末に素敵な作品と作家さんに出会えてうれしかったです。

描写のバランスが難しい

前王の寵童と、国のためにと立ち上がり新たに王座についた者。
そもそもの始まりが始まりでしたから、ややシリアスなトーンで進む物語。
序盤〜中盤は甘みも少ないはずなのですが、なぜか彼らが語らう空間には心地が良い空気が漂っているという…
不思議な読み心地の良さがとても好みでした。

お互いに誤解をしたぎこちのない状態の2人が、少しずつ会話を重ねて手探りで交流を深めていきます。
派手さはありませんし、わっと心が浮き立つ展開にもすぐにはなりません。
ただ、この地道な交流の積み重ねがすごく良かったです。
まず一言言葉を交わすところから始まり、二言、三言、やがてそれ以上となっていく。
距離が近づくに連れて、今まで気がついていなかった相手の一面や好ましいところをひとつ、またひとつと見つける姿はまるで自分しか知らない小さな宝探しのよう。
本当に丁寧に細かな心の動きが描かれていて好感が持てました。

前王がライリに遺した言葉と財産をめぐる謎解きのような展開にはわくわくとさせられましたし、妄想力がたくましい攻めには笑みが溢れることも。
うーん…全体的におもしろかったのだけれど、ちょっと評価に悩みます。
というのも、どんなテンションで楽しめば良いのかがわからなくなる瞬間が多々ありまして。
彼らが今何を考えているのかが読み手にだけは分かる両視点で描かれているのはうれしい仕様でした。
攻め視点でファリドのかわいらしい一面を描きたかったのも分かりましたし、実際かわいらしくはあったのです。
ですが、シリアスな中に突然ポンと投入されても「今?」となってしまって乗り切れないところも。
どちらかというと、序盤のシリアストーンの中でじっくりと交流を深めていく2人を眺めている時の方が好みだったのかもしれません。
中盤以降のシリアスとコミカルな描写のバランスが難しかったように思います。

1番好ましかったのは、当たり前に自らが抱く側だと思わず、ライリに寄り添って意思を確認するファリドの言動でした。
初手でこの発言ができる攻めってなかなかいないのでは?
細部は良かっただけに、もっと素直に萌えたかったなあ。

大好き同士がたまらない

熊崎くんが持つハリのある極上の太ももを、まるで自分のものだと言わんばかりに抱えがちな寺野くんの図が好きです。
依子先生が描く、筋がくっきり出る手の作画も込みで執着心を感じてたまらないったら…!

ありとあらゆる言葉で熊崎くんを溺愛してやまない寺野くんと、そんな寺野くんからの愛情にこれでもかと包まれながら、なかなかたくさんは口に出せないけれど、時折ものすごく素朴で素直な一言で寺野くんのハートを確実に仕留める熊崎くん。
甘え甘えられな関係ってなんでこんなにもかわいいんだろう。
お互いにキュンとときめき合う2人がとんでもなくかわいらしくていつまでも見ていられます。
ベッドだと少し口調が幼くなってしまう熊崎くんがこれまたかわいいんだ…
はー、萌えた!良質な溺愛ものは体に良いですね!

高校を卒業し、1つずつ大人の階段を登りはじめた彼らの新生活が描かれていますが、生活の中に相手の存在が常にいるというか…多少の変化があってもごく自然にくっついている2人が好きです。
待望の続編!ということで、付き合った2人のその後といえば、やはりなにかしらの妨害にあったり大きな試練が目の前に現れる…というのがスタンダードな流れでしょう。
しかしそうはならないのが寺野くんと熊崎くん。
頬が落ちそうになるくらい甘い、相思相愛のいちゃつきの数々を見せつけては萌えさせてくれる2人ですから、肩の力を抜いて最初から最後までノンストレスで安心して読めるのがうれしい。
なんだか前作よりも熊崎くんの中にある寺野くんへの気持ちの大きさが伝わる良い構成だったなあと思います。
寺野くんに関しては、何も言わずとも熊崎くん大好きっぷりが完スト状態で維持されているので信頼しかないというか…
本当に愛情表現がストレートで、全身で「好き!」を伝える姿がすごく気持ちが良い攻めでした。

そして、新たに登場したサブキャラクターたちとの絡みもちょうど良いバランスで読みやすかったです。
恋人に対しても新キャラクターたちに対しても、終始嘘がない誠実な対応をする攻めと受け両方の好感度がどんどん上がっていく素敵仕様でこちらも好みでした。
このままもう少し大人になった2人の生活も追いかけてみたいですね。

困り眉がかわいすぎる

熊崎くん…きみってやつはなぜこんなにも困り眉が似合うのか。
強面と言われている顔を恥ずかしそうに赤らめながら、まだ自分へ投げかけられるには違和感がある「かわいい」の言葉をこれでもかと寺野くんから浴びせかけられ、どうにか受け止める姿は天下一品。
なんだかもう、これだけでかなり食が進みますね。
かわいすぎて何杯でもいけてしまう。

誰かと誰かが恋愛関係になるまでを追いかけられる作品もとっても魅力的なのですけれど、すでに出来上がっている2人がひたすらにイチャつく図を延々と眺めたい時ってやっぱりあるじゃないですか。
そんな甘みを欲していた体に即効性がある、高糖度の溺愛甘々な日々を眺められる1冊が…こちらにあります!ヤッター!

好きな子ほどなんとやらなんて言葉がありますが、熊崎くんのことが好きすぎて、時に執着をし時にねっとりとかわいがりすぎてしまう寺野くんの、かゆいところに手が届く甘S加減がたまらなく良かったです。
人生初の甘S攻めを前にして、計算0の超絶ピュアっぷりと天然ものの最高にキュートなギャップを無防備に見せつけてくれる、熊崎くんの凶悪なかわいらしさはもはや罪。
どろっどろにかわいがるつもりが、その都度想像していた「かわいい」を更新してくる受けに見事にやられ、ときめきと萌えをギュッと噛み締める攻めからしか得られない栄養素もたっぷりでした。

最初から最後まで毒気がないコミカルな雰囲気で読みやすく、ナチュラルに甘くイチャつく2人がとにかくかわいらしかったなあ。
全体的に好みのトーンで楽しめたのだけれど、どちらかというとストーリーを楽しむというよりはシチュエーションやキャラクターに萌えを感じて楽しむ作品かなとも思います。