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読めて幸せ

楽しみに楽しみにしていた1冊。読み終わって驚いた。
計に衆院選出馬の噂が立ち不自由な生活が強いられ、潮の仕事のキャンセルが続くというあらすじから想像していたのとは全く違う展開だった。作者の頭の中でこの世界はどこまで創られているのかと衝撃を受けた。
ただのおとぎ話としてのBLで終わらず、現実をどこまで取り入れるのかの匙加減が最高に上手だと思う。この続きも期待したい終わり方。読めて幸せだと感じている。
出来たらアニメイト特典の小冊子付きをおススメしたい。こんな素敵な物が付いてくる事に感謝。

エロが主題の1冊

設定から最初は昭和の話なのかと読み始めたら現代物だった。導入部分からその辺りが分からないように、説明が色々と不足しているように感じた。携帯が出てきて、やっと現代物なのだと分かったくらい。
そして元が雑誌掲載で「エロと鬼畜」がミッションだったというだけあって、そちらにかなり特化した感じ。なのでストーリーはあるものの、あまり重視はされていないようでエロシーンがかなり多目。
BLと言うより官能小説っぽい書き方の気がした。

肌色率高め

この作者の中華風ファンタジーが大好きなので喜び勇んで購入。しかし内容が期待していた方向とちょっと違っていた。以前読んだ作品では舞台となる国のことが細かく書かれていて、異国情緒あふれたファンタジーとなっていた。
しかし今作は最初から受が男娼として男漁りをしており、セックスシーンが多い。国の興亡はあまり重きを置かれておらず、受と攻の関係が主題となっているように感じた。
面白くはあったのだけど国の興亡までを描いた作品の方が好みなので、いささか期待外れの感じはあった。でも、きっと次作も購入するけど。

子ども姿がカワイイ

もふもふを期待して購入。読んでみると狼姿はあまり登場しなくて、子どもで耳と尻尾はある姿でいるのが長い。異形の物が見え、そしてそれらを毛嫌いしない主人公に懐くのがカワイイ。
物語は神道の「神」の在り様を基にしており、その辺りを理解するのが少し難しいかもしれない。出来るだけ解りやすいように作者が書かれていると思うので、出来たら毛嫌いせずに読んでみて欲しい。
力を取り戻すと成人男性となる攻はカッコイイので2度オイシイ。和風ファンタジーとして楽しく読めた。脇役もいい感じだったのでスピンオフが読みたい。

一緒に暮らすという大変さ

内容はタイトル通りに薔薇色ではない、現実に寄り添ったBL。
初めに主人公2人が付き合って、とてもうまくいくところから始まるがその後は波乱続き。2人交互に視点が変わっていくがお互いの状況が変わっていき、不満が溜まっていき、上手く行かなくなっていくのが読んでいて辛い。この辺りは結婚している女性の方が「分かる」という気持ちになるような気がする。
そして2人が別れて友達という関係に落ち着いて、最後また付き合うまでを描く15年間の物語。結局、一緒に暮らしていくというのはお互いの変化も受け入れていくことが大事なのだしみじみ感じた。これは男女間でも同じだろうと思う。

さすがとしか言えない

怪作。23歳新入社員×48歳ハゲ社長という組み合わせを考える著者の想像力に脱帽。
そして表紙のキャッチーさに騙されてはいけない。コメディーを装っているけれど、決して笑ってしまうような作品ではない。23歳新入社員が主人公だが、誤解から社長と付き合わなくなってしまった苦悩がずっと書かれている。
最終的にはラブラブに落ち着くのだけれど、主人公がハゲ頭に性的興奮をする描写は衝撃的。この作品はかなり人を選ぶと思われる。ただ人間の深みが書かれていて私は気に入った。度胸がある方は是非。

萌えられず

タイトルとあらすじに惹かれて購入。以前に1冊読んだ本もなかなか良かったので期待していたのだけど、何だか作品に浸れず。
カフェを経営しながら2人穏やかに暮らしているのに、攻を「借りている」とはどういうことかと思っていたら駆け落ちしていたというのにびっくり。
主人公との交際を反対されたからといって、いきなり駆け落ちしちゃう攻の行動が理解できない。主人公もいきなり何もかも放り出して付いて行っちゃうのも謎。それなのに5年後に半年攻が実家に戻ったら割りと簡単に親が許してくれちゃう。何だかご都合主義的な感じ。

物足りなさあり

タイトルからもふもふを期待して読んだけれど、それほどもふもふしておらず肩すかし。主人公が雨男というコンプレックス部分が話のかなりの部分を占めていて、BLとしてもちょっと拍子抜け。題材としては惹かれる部分が多いのに何だか萌えきれず残念。
作品として破綻しているわけでもないし、文章も特に問題がないのに何かが足りない感じ。雨男になってしまった部分をもっと書き込んでファンタジーを強くするか、もっともふもふを強くするかのどちらかにすれば満足感が強くなったのかも。

軽いファンタジー

受の主人公が婚姻の儀式をして妊娠・出産(正確には違うが)する下巻。私はBLで婚姻も妊娠も全然気にしないので問題なく楽しめた。ファンタジーなんだから細かいところは気にしない。
とはいえファンタジーと言えども細かい設定の矛盾を考え始まるとキリがないので軽い気分で読むといいと思う。増えていく子どもは可愛いし、次世代に血筋がきちんと繋がっていくのが分かる終わり方で満足できた。ただ、やはり本が厚くて読みにくい。

獣人系ファンタジー

獣人系ファンタジー。これがダメな人にはとても勧められないが、大丈夫な人なら読む価値はあると思う。
国を追われた第二王子が、兄王子と交流のある獣人の国の族長に助けを求めに旅をしているところから物語は始まる。始まってすぐにピンチになるが、それを助けるのがその獣人族の族長。初めは受の事を冷たくあしらうが、どんどん絆されていくのがいい。ただ2人の恋愛パートが多くて溺愛ぶりが嬉しい反面、ファンタジーとしては物足りない部分もあった。せっかくの新書版2段組みなのでもう少し読み応えが欲しかった。