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罪悪感に囚われたままだった男に、舞いおりた救い。

そこそこ生きてきたら、誰もがなんかしら悪いことをしたことがあると思うんです。
周りは気づかなかくても、やってしまったことを自分は知っているから、罪悪感を消すことができない…


一冊まるごと、罪悪感に囚われているリーマンのお話です。

水上は17歳で小説家デビューをしたものの、すぐに筆を折り、現在は成績優秀な営業マン。
その水上の過去を知っているのが同期の加久田。

新入社員だけの飲み会の後、酔いつぶれた加久田を送ると、加久田は水上の小説を「宝物」だと…
それは兄が書き捨てたものを盗作したもの。
兄は許したけれど、許されたからこそ、水上は行き場を無くした罪悪感に囚われたまま。

加久田が小説を好きだと言うのは、水上にとっては消したい過去を突き付けられているようなもの。
それでも水上は加久田に惹かれずにはいられない…


そして水上は、盗作のことを話す代わりに、加久田の体を求める。
水上は、加久田の乳首を吸って噛んで感じさせる…
加久田は恋人はいたことないと思うのですが、仮に恋愛経験があったとしても、男が男に愛撫されて感じるのは衝撃だと思うのです。
水上はその背徳感をどこか楽しんでいるというか、加久田に八つ当たりしているように見えます。
しかも挿入はせず、盗作のことを話さないまま、水上との関係を続ける…


水上はずるい。
加久田の気持ちは手に入らないと決めつけて、まやかしで加久田に触れる。
妬みによるパワハラを加久田が心配しても、正義を押し付けるなと、加久田に向き合おうとしない。
水上は辛いことも罰として甘んじて受けているようにも見えます。
でも、そんな風にシャットアウトされたら加久田だって辛い。

そして加久田から「普通の友達になろう」と言われて…


水上は一途に自分を慕ってくる加久田を利用するひどい男です。
でも、なんであんなことしてしまったんだろうって後悔や、自分の良いところは気づけずに他人の良いところを妬んでしまうこと、負の感情に囚われて自分をコントロールできなくなってしまうこと、水上自身の心の重荷はなんか共感させられてしまうんです。
綺麗ごとだけで生きてこれたわけじゃないから。


逃げていたばかりの水上が、加久田への気持ちだけは手放すことができなくて、加久田に思ったままに気持ちを伝える。
人のかたくなな心を動かすのは、やっぱり心からの言葉。

そして加久田は、自分で感じたことを信じようとする強さがあり、水上はそんな加久田に救われたんだと思います。
加久田が自分の気持ちを話すシーンは感動的です!


盗作されたお兄さんが、疎遠になった弟が季節を感じずに、冬の中にいるままなのを心配しているメッセージにジーンとしました。
水上がずっと心を置いていたのが寒い冬、加久田と一緒に見た桜は寒い季節から踏み出している象徴のように思えました。


描き下ろしはありませんが、連載時より大幅加筆修正をしたようです。
(初典に「大幅加筆」って記載されてるの初めて見ました)
ここのつヒロ先生はコミックスを出す度に画力がアップしているので、繊細な心理描写にどんどん引きこまれていきました。

貢ぐことが生きがいな男が、スパダリに愛されたら…

加藤スス先生の特異なキャラとコミカルさはクセになります!
今回はスパダリよりもヒモが好き、
愛されるより貢ぎたい男のキャラに笑かせてもらいました~♪

ページ半々くらいで、2つの中編が収録されています。


●「みつる君の貢げない春が来る」
ホストクラブ内勤の冴えない美鶴(みつる)は、ヒモ男に貢ぐのを生きがいにしているみつぐくん。
彼氏が家具家電かっさらって出て行っても、頼られると嬉しくて、さらに貢いじゃうバカ野郎です。
でもクズ彼氏は美鶴から搾り取るとまた消えてしまって…

そんな時、道端で倒れている男・志朗を発見!
志朗は財布も持ってないし、美鶴の貢ぐセンサーが反応、エッチなことも積極的にしかけて、ピュアな人にまた会えたらいいなと思っていたら、、、

志朗は入院から戻ってきたその店の元No.1ホストで…
貢ぎ体質の美鶴と、甘いスパダリの志朗とは相性最悪!

志朗から「君のささえになりたい」と言われても、美鶴は何言ってんだかわかんないって感じだし、高級時計をプレゼントされそうになった時のドン引きっぷり!
違う、貢ぐのは俺だ!って感じなんだろうなぁ^^

でも志朗は、美鶴をよく知るホストから攻略法を聞いてまして…
(この的確な攻略法には大笑いしましたw)
そして志朗から頼りなげ~な視線を向けられると美鶴は断れなくて…

美鶴は不幸を背負った感じの地味タイプなのに、意外と我が強いところが笑えます!
二人のポジション決めは…
ちょっと待って?前半のクズ男は実は…だったの???と衝撃的な事実が判明!
それでも美鶴は志朗の希望を聞いてあげるんですけどね^^


そして恋人になってからの二人のその後も描かれてます。
美鶴のことが大好きな志朗は、美鶴が居てくれるだけでいいのに、美鶴は何もしてあげられないのが物足りなくて…
(悲しいじゃなくて、貢ぎたいのに貢げない、性癖が満たされないのが不満w)

愛したがなスパダリと、貢ぎたがりな地味男、
想い合っているのに、二人とも自分の行動で相手を喜ばせたい ”したがり” で、びみょーにかみ合ってないのが絶妙でおもしろい!

最後の〆はとっても美鶴らしい執着計画♪
そこも志朗はびみょーに勘違いしてるけど、この二人は相手の行動を良い方に勘違いして幸せなほのぼのカップルになりそうです。


●「これを読んでる頃には僕はもう」
リストラ&借金苦&初めての彼女に振られ死のうと思っていた墨田は、隣人・まさしの修羅場に巻き込まれ、さらに暗くなっていると、お気楽なまさしは「初彼女とはエッチした?俺が相手してあげるよ」と!

で、初めてのエッチをしたらめーっちゃ気持ちよくって…

それからも、くたびれて淀んだオッサンとチャラ男は、いつの間にか同棲してて、気付いたらエッチばっかしてて、生活は底辺に。
そこで墨田は就職探しに本腰を入れ、まさしを追い出そうとすると、まさしは家に帰ってこなくなって…

墨田はまさしのためを思って追い出そうとしたんですけどねぇ。
それを真に受けて、墨田のために墨田から離れようとしてるまさしは健気かわいくって、はじまりはコミカルエッチだったけど、けっこー純愛しちゃってる二人です♪


愛したがりと貢ぎたがり、くたびれたオッサンとチャラ男、どちらの話もタイプ真逆な二人の間のびみょーなズレが笑えます^^

人間と吸血鬼が一緒にいるための答えがそれかぁ…

人間と吸血鬼のシリーズは3巻で完結です。

不老不死で永い時を生きる吸血鬼と、せいぜい100年程度しか生きられない人間…
違う時間を生きている者同士が愛し合って一緒に生きることになったら?

一方はどんどん老いていくのに、もう一方は若いまま、同年代から年の差恋愛へ、やがて親子、祖父と孫、年の差はどんどん開いていくから、恋人として自然に一緒にいられるのはわずかな間だけ。
そして人間の ”死” が二人を永遠に別つ…

吸血鬼は、人間を不老不死の吸血鬼にすることができる。
そうしたら二人とも若いまま一緒の時を過ごすことができる。

それでも、人間の昭彦と、吸血鬼の和重、恋人となった二人が選んだのは、
「昭彦は人間のまま ”生” を終えること」

家族を、娘さえも見送った和重だから、自分だけ時間の中に置きざりにされる辛さを知っているから、昭彦にその苦しみを背負わせたくない。
昭彦は自分が逝ってしまった後の和重のことを考えずにはいられない。

二人が選んだ結末がどうなるのか?


結果は…
不意に死に向かう昭彦を、和重はそのまま逝かせることができなかった。
それも愛しているからこその選択だと思うけれど、いままで散々語られてきた吸血鬼ストーリーの定番すぎやしませんか?

ハッピーエンドにするためには、この選択肢しかなかったでしょう。
でも今あえて吸血鬼ものを描くのなら、バッドエンドだとしても本人達が納得しているメリバとして、違った結末を見せて欲しかったと思います。
3冊も費やして、この定番に落としこむのか…


二人が出会ったのは昭和の中ごろの設定だけど、背景を見ていると昭和よりも前な印象があります。
レトロな日本を舞台にした、洋の吸血鬼ストーリーのミスマッチ、これは本作の味のひとつなはずなのに、物語の〆は2017年へ…

たとえ大切な人がいなくなっても、和重には昭彦がいるから、一緒に悲しむことができる、もう一人じゃない。
そうやって昭彦と和重は何十年も二人で一緒に生きてきたのだとわかる演出なのでしょう。

でも、、、
大人のオモチャを和重に使おうとする昭彦はなんか違わない?
あんなに一途に和重を想っていた昭彦が、ただのエロ男になって和重のカラダを弄ぶの???
私には現代の昭彦が昭彦に見えない!

エロい作品が大・大・大好きな私ですが、
「エロけりゃなんでも良いって訳じゃない!」と声を大にして叫びたい!
あんなに刹那的だった二人は、心を抱きしめるようなしっとりとしたカラダの重ね方で十分だと思うんです。


あとアタミ先生の絵がお目めパッチリのかわいい系に変わってしまったことも残念。
和重から漏れ出てくる静かでかたい色気が素敵だったのに、色気は消えてしまった…
かわいいけど頼りたくなるワンコな昭彦が最後のほうは女子に見える時もあり…
シリアスな本作には以前の大人っぽいキャラデザのほうが合っていたと思います。


シリーズを追いかけていた期待を、ペシャンコに叩きのめされた読後感です。
虚しくて、悔しい…

白は感情を捨てた色、黒は愛情の色。

慧先生の正統派ファンタジー♪

薄い本で連載してる『パラサイト・ノア』が、アングラ系ファンタジーで、設定が凝っていておもしろいんです!

絵がキレイな慧先生だから、正統派ファンタジーも読んでみたいなーと思っていたところに、羽根あり長髪美形の神様なんて!
待ちに待った~って感じです♪


それぞれの土地には、その土地とそこに住まう生き物を守る土地神がいる。
土地神は伝説的なものではなく、確固たる存在として人々に受け入れられている。
巨大な獣姿で人間とは一線を引いている土地神もいれば、人間の姿で町に現れる土地神もいる。

宗人は、土地神の調査(取材)のためにレトにやってきて、長髪美形の男に声をかけられた。
振り向くと消えていた不思議な男、彼こそがレトを守っている土地神のトリーテ、ハグロトンボの化身です。

トリーテはプール付の豪邸に住み、人間っぽいことに宗人は驚く。
そしてトリーテから取材の報酬に ”世話係” になることを求められた。
トリーテが雄トンボを抱いている所を邪魔したから、その代わりに性的なお世話をするのかと思いきや、、、
トリーテの子ども達(ヤゴ)の世話!
宗人はヤゴ達に懐かれ、なかでもクローバーと名付けた子には特に好かれる。
このクローバーが宗人大好きーって感じでかわいいの♪


宗人は見た目は男っぽいのに、妻子持ちの教授と不倫して逃げてきた。
未練たっぷりで意外と女々しい。

ゲイの宗人がトリーテの全裸に欲情すると、トリーテも釣られて宗人を荒々しく抱く。
そしてクローバーの宗人への愛情にリンクして、愛おしむように優しく抱くことも…
宗人は神との交わりに感じさせられ、愛を感じる触れられ方に感情が動くけれど、熱が治まったトリーテは感情が無く冷たい。


トリーテはかつて愛した人を亡くし、あまりの辛さに感情を捨て、感情とともに、黒い髪・肌・羽根はすべて色が抜けてしまった。
トリーテにとって【黒】はかつて愛した人の髪と瞳の色、自分の【愛】という感情そのもの。
そして黒い瞳と黒い髪を持った宗人が現れ、トリーテは感情を捨てていなかったら、宗人を愛したと思うのだけれど…
宗人の未練を愛だとバカにしないところに、トリーテの愛情の深さの片りんを感じます。


神様として崇められることは縛られることに似ている。
愛する人を失くし、感情を捨て、トリーテが望むことは神格を子どもに託して解放されること…
トリーテがその選択をしたことを責めることはできない。
感情を捨てたことも、この選択をしたことも、実は愛情深いトリーテだからそうするしかなかったんだと痛いくらい理解できます。

ただ、それがもたらした結果は悲しすぎた…
トリーテは身勝手に感じます…


トリーテにも、宗人にも、感情移入してるから、この悲しい結果をひっくり返す展開はホッとしました。
でも、宗人のために大人になったのに、トリーテの背負っていたものを引き受け、宗人を手放すクローバー…

二人には幸せになってもらいたい!
そう思う反面、二人の幸せはクローバーの犠牲の上に成り立つんだよなぁ…
その点だけはモヤモヤ感が残ります。


感情を捨てたはずのトリーテの愛情の深さを感じさせるところ、
美しいトリーテ、男っぽい宗人のキャラデザ、
ファンタジーの雰囲気を崩さない慧先生の画力、
荒々しいセックスシーンも、愛おしむセックスシーンも好みです。

神様は清浄な白のイメージがありますが、本作では白(透明)を感情を捨てた抜け殻の色として、【黒】を愛の象徴の色としているパラドックス感がおもしろいと思います。
ただ、黒トリーテもワイルドで素敵だけど、白トリーテの方が美しくて私は好みだなぁ。

長い!しつこい!くどい!解剖学的フェチトーク!

深井結己先生、今年こそ25周年おめでとうございます♪
勘違いによる去年のフライング ”ほぼ” 25周年記念イベントは、笑わせ…、いえ、楽しませていただきました!


『麗人2019年1月号』の全プレペーパー。
『童貞刑事』その後の番外編です。

晴れて恋人になった、野暮ったい刑事の西と、美形(童貞)刑事の桜畑。
桜畑の子供の頃からの憧れが叶ったわけですが、おっさんの西にしたら美形の桜畑がなぜ俺を?って謎みたいで、「俺のどこがよかったの?」と聞いてみると、、、

「適度に引き締まった体に年齢相応のくたびれ感が加味されたあたりのなんとも蠱惑的な緩さとか…」
と、桜畑は遠まわしにおっさんディスをしつつも、西の良いところをあげていきます。

西のあれを褒めたたえる辺りまでは真剣に読み、桜畑の変態ぶりを堪能してましたけど…
長い!しつこい!くどい!
○○筋の△△がー、××筋がーって、まるで解剖学のように詳細すぎる筋肉部位を挙げて、その良さを語りまくってます。
その行数なんと29行+3行!!!!!
途中から目が滑りましたw
でも、この熱い(うざい)解剖フェチトークは前置きでしかないようで、桜畑の西への溢れる思いは留まるところを知らないね…

深井先生らしく笑かしてくれるペーパーでした^^
(記念展の身の張り方もすごかったです!)


そーいえば『童貞刑事』の続編が決まったと何かで見かけた気がするんですが?
いまTwitter検索してもヒットしないので私のが勘違いかなぁ?

褐色スパダリ×日本男児がちゃくちゃくと甘バカップルに…♪

『麗人2019年1月号』の全プレペーパー。
『夜明けの序章』の褐色アルーンと晃一のその後。

アルーンが「もし僕と輝一が崖にぶら下がっていたらどっちを助ける?」と晃一に質問する。

えっ?親代わりに輝一を育てて、輝一に彼氏ができた時はゲイ仲間だと思って欲しくて、アルーンと付き合ってるって嘘までついたブラコン兄貴にそれ聞いちゃう?

とーぜん晃一は「輝一」と即答w
アルーンもそれはわかっていて「ひとりでよじ登る覚悟を決めたよ」と語るのですが、晃一は「アルーンが落ちたらオレも一緒に落ちる。アルーンのいない世界で生きてる意味ない」って!!!
晃一ったらいつそんなにアルーンのことを愛するようになっちゃったの???

その後の二人は崖から落ちる空想で愛を語り合ってますw
そしてそれを聞いてる人が…w


『麗人2019年5月号』にも、晃一に「好き」って言ってもらいたいアルーンの番外編が載ってます。
アルーンは外人(インド人とのハーフ)らしく、言葉でも態度でも愛を語りたいんですよね。
対して日本男子の晃一は言葉にするのも態度に出すのも恥ずかしがっていて、その温度差が楽しいんですが、晃一が少しずつアルーンナイズされて甘くなってるのがイイわ~^^

甘いスパダリ褐色肌のアルーン大好きです♪(褐色フェチ)

兄弟の禁忌?トラウマ?逆恨み?何を描きたかったのか…

褐色肌に惹かれて読んでみました。
離島を舞台にしたミステリアスな感じ、途中まではどんな話なんだろ?と続きが気になりましたが、まとめ方がご都合主義で…


一冊まるごと、義兄弟のお話。
といっても、血は繋がってないし、幼い頃に一緒に遊んだことがあるだけで、近親的な禁忌はありません。


父親の一周忌が済んだ頃、朔は、幼い頃一緒に遊んだヤシオが兄(養子)として戸籍に登録されているのを知り、ヤシオに会うため島にやってきた。

小さい頃のヤシオは自然が好きで、人見知りだけど優しくて、朔とヤシオは兄弟のように一緒に遊んだのに、再会したヤシオは、朔に素っ気なく、距離がある。

ヤシオはハメていている首輪を頑なに外そうとしない。
そして朔は、ヤシオが複数の男達に抱かれて乱れているところを目撃。
ヤシオは島外からやってくる男を相手にする男娼だった…


なぜヤシオがそんなことをしているのか?
朔はヤシオの本心が知りたいのに、ヤシオは抱かれるのが好きだからと淫乱のフリをする。

ヤシオから甘い香りが漂い、ヤシオの発情を鎮めるために、朔はヤシオを抱いて…
「助けるため」って言ってるけど、やってることは男娼客と同じだよね?


ヤシオの首輪には媚薬が仕込まれている。
ホテルの管理人・久ヶ原は、朔の父を慕っていて、朔に対しては謙虚なのに、なぜヤシオを恨み、ヤシオに男娼のような真似をさせているのか?
これが物語のキーポイント。

久ヶ原の裏の顔、ヤシオへの憎しみにはゾクっとしました。
でも大切な人を失った悲しみを何かにぶつけたいのはわかるけど、理由がただの思い込みでガッカリしました。


あと父の親友・深海は、親友がヤシオに何をしてあげたかったのかも、ヤシオが男娼をしていることも知っていたのに、なぜ久ヶ原のたくらみが朔にバレて初めて止めるの?
止めるチャンスはいくらでもあっただろうに、今まで何やってたの?
いきなりの偽善モードにイラッとしました。


義兄弟というより、幼馴染の再会愛。
父が助けてあげたかった不憫な子を、その子供である朔が代わりに呪縛から連れ出してあげるってお話。
父しか頼る人がいなかったヤシオが、父のようにまっすぐであたたかな朔に惹かれる、それはわかります。
でも朔→ヤシオへの気持ちのはじまりは簡単に感じてしまう…

なによりもミステリアスの真相のチンプさ…
どうしてそうなるのか展開の理由を、ご都合主義的に配置していて、前半の期待感がまるごとガッカリ感に変わってしまいました。

二人が兄弟なのはあくまで戸籍だけのことなのに、恋人になってから兄弟呼びをしているのもなぁ…なんか白けます。

兄弟の禁忌?トラウマの救済?断ち切れない想い?
何をメインに描きたかったんだろう?

下克上男のフェチ的ご奉仕がたまんない♥

滾る、滴る、迸るサイコーなおもらしエロ漫画♥
生意気なNo.1ホスト・零司と、ホストクラブオーナー・綾の仕返しから始まった下克上ストーリー。
おもらし好みじゃない私なのに、絵の綺麗さと濃厚なエロさですっかりクギづけにされてます♪

電子特典はマンガ4ページ。これもエロかったー!

エッチの後、零司はデレデレなのに、綾は「どけよ」と足蹴にして冷たいw
でもふと見ると綾のは半勃ちで、おもらしフェチな零司は「いつもここから…」と凝視していると、おいしそうに見えてパクっと!!!

「中に残った精子もったいねぇ」だの、「果物みたいだ」だの、大事な出口をめーっちゃ愛でてるの♥
ここまで愛おしさ溢れる攻めのご奉仕はドキドキしますねぇ^^
ツンツンしてるくせにしっかり感じてる綾がエロきれい!

綾の仕返しも楽しくってオススメな番外編です♪


攻めフェラって地雷の人が多いって最近知りました。
攻めだろーが受けだろーが、男同士ならではの愛おしさ溢れるプレイで、私は大好きなんだけどなぁ。
萌えと地雷はほんと人それぞれですね。

滾る、滴る、迸る、Qpaらしいクリティカルヒットォォォーーーっ♥

「滾る、滴る、迸る」は今度開催されるQpa展のキャッチフレーズですが、性癖はたぎるし、汁系はしたたってるし、萌えはほとばしってるし、この作品のキャッチフレーズにピッタリだと思いました!

最初は【おもらし】かぁ…あんまり好きなプレイじゃないなぁ…
と思ったのですが、 ”クールな美人” に反応して読んだら、絵柄の綺麗さがめっちゃ好み♪
絵が綺麗だからスカトロ的不快感もなくて、変態ドS攻めも、感じちゃう受けのエロさも最高でテンション爆上がりです♥


No.1ホストの零司は男がおもらしするのを見て興奮する変態。
ホスト業もイージーモードで遅刻ばかり。
それをオーナーの綾に注意されると、仕返ししてやりたくなり、太客に綾を指名させ、散々飲ませた後に、おもらしの醜態を見てやろうと思ったら、、、
最近は不感症気味だったのに、綾のおもらしする姿には股間を刺激されて、そのまま最後まで…

そして零司はエロ画像で脅して、綾との関係を続けます。
零司はめっちゃドS!ディルド+ハーネス付けたまま綾に接客させ、綾の限界でホテルに連れ込み、思いっきり咥えさせるわ、ディルドを自分で出させるわ、脚を思いっきり開かせて挿れられながらおもらししてる様を鏡で見せるわ…
ヤバいくらいな変態エロシーンの連続!!!!!

こうゆう愛の無い一方的なセックスって萌えない質なんですが、綾の感じてる表情は「イヤ」と言ってるようには見えなくて、めっちゃエロくて綺麗で、私も性癖刺激されまくりです!


綾はヤクザの愛人だからオーナーまでのし上がったと噂があり、嫉妬した零司は怒りにまかせて綾を抱くのだけど、おもらし無しの普通のセックスなのに興奮してる自分に気付いて…
もしかして恋???

それからの零司は綾のことが気になってしかたなくて、仕返し下克上のはずが初恋みたいにどうしていいかわからなくなってるのがかわいいの♪
そして零司の気持ちに気付いた綾は「俺を惚れさせてみろよ」と…


その後、ヤクザさんの粋な計らい(からかい)のおかげで、零司は綾と合意セックスができる関係になるのですが、綾のことが好きだからセックスできなくても、まず綾を気づかってあげるんです!
下克上レイプから始まった関係が、初々しい初恋に変わる、このパラドックス展開も萌えました~♪

零司のつのる恋心に対して、綾はNo.1である零司への義理+セックスは気持ち良いから相手をしてやってる感がありますが、描き下ろしで、綾も零司への気持ちがちゃんとあるのがわかります。

尿道責め、潮吹き、エロ下着、ありとあらゆる変態プレイのドエロ作品なのに、ラブストーリーとしての萌えもちゃんとある、滾る、滴る、迸るサイコーの作品でした♪

やまち先生、デビューしてくれてアリガトゴザイマス♪♪♪
祈りのポーズでお礼を言いたいです!


あとがきによると、やまち先生はドドド性癖のおもらしを描くと決めたものの、受け入れられるか不安になっていると、担当編集さんが「性癖じゃない人も萌えさせられるような漫画を描くんですよ」と励ましたそうで…
担当編集さんの言葉どーり、やまち先生の力量によって、おもらし萌えじゃない私もめーっちゃ萌えさせられました♪


Qpaで描いてる作家さんから「Qpaは綺麗めな正統派推しでキワモノは修正させられる」と聞いたことがあります。
たしかに!本作も【おもらし】はキワモノ系だけど、絵柄が綺麗だから、スカトロ的な嫌悪感はぜんぜん感じない!
「この作家さんはQpaで描いてる作品が一番好き♪」って私のBLあるあるで、Qpa編集部の仕事ぶりが大好きだと思っていたのですが、それは綺麗め正統派がベースにあったからなんだなって気づきました。

バカ犬がトラウマを吹き飛ばす爽快感♪

タイトルに「犬」とありますが、忠実ワンコ系じゃなくて、バカ犬系です。
でもバカなりの清々しさがスカッとして、訳あり美人の憂鬱をぜんぶ吹き飛ばしてくれる爽快感があります!

受けは確かにエッチ好きだし、誘い受けではあるけれど、トラウマ背負ってるクールタイプだから、いかにも ”スキモノ” ってこの表紙はイメージと違うなぁ。
バカ犬のコミカル感がある電子単話の表紙の方が、ストーリーイメージに合ってる気がします。


敵対している不良高校はただいま休戦協定中。
でも新しく大将になった秀臣は、参謀にそそのかされて、敵対校の大将・藍介に近づき弱みを探り、その町の真のトップを目指すことになる。

藍介はヤクザ100人相手にしたとか伝説になるくらいケンカが強いバケモノ!
でも近づいてみると意外と話しやすくて、見惚れるくらい綺麗で…
「男ってイケる?俺が教えてやろうか?最高にきもちいいこと」と藍介から誘われると、一回しかエッチしたことがない ”ほぼ童貞” の秀臣は断れなくて…

藍介の激しいキスで秀臣はトロけさせられる。
そしてバケモノの口に咥えられると秀臣は我慢ができず…w
挿れてるのは秀臣だけど、藍介が抱いてるみたいに見えます♥
こうゆう受けが主導権にぎってるエッチ好き~♪
秀臣は弱みを握るどころか、藍介にちんこを握られちゃってますw


でも藍介もとっても気持ちが良かったようでセフレ提案を!
そうしてカラダの関係を続けていると、藍介のトラウマの原因からちょっかい出されて、秀臣は藍介への気持ちに気付いて…

藍介にトラウマを植え付けたクズは本当にクズの下衆野郎で、秀臣が気になっていた藍介の過去をバラそうとするんだけど、秀臣は藍介のことを知りたいんじゃなくて、藍介の心に近づきたいって気持ちを自覚するシーンが、秀臣の男気を感じて好きです。
そんな秀臣だから、藍介も自分のトラウマを話して、秀臣に心もカラダもあずけられるようになったんだと思います。


そしてラブラブになった二人ですが、秀臣にはミッションがあったわけで、、、
藍介は下衆野郎に罠にハメられて傷ついたように、秀臣も目的を隠して藍介に近づいたことで、また藍介を傷つけるんじゃないかと心配していると、秀臣抜きで手下たちが藍介に殴り込みに行き…

ド修羅場じゃん!って感じですが、、、
自分の手下たちに対しても、藍介に対しても、バカ正直に自分の気持ちを伝える秀臣は清々しくて、毒気をすっかり抜かれちゃいます。
というかすべてに気付いていた藍介の方が上手!


バカ犬と訳あり美人のカップリング。
バカがほんと清々しいくらいバカ正直でスカッとします。
テクニシャンな美人に ”ほぼ童貞” が抱かれちゃってる風な濃いエロも良かった♥

ぼんち先生初読みだったけど、ヤンキーものじゃない話も読んでみたい!