日高先生の作品の中で、一番好きなシリーズです。
「嵐のあと」も「初恋のあとさき」も、合わない同士が関係を築いていく作品なので、
その後も苦労しながらやっていくんだろうなと、思いながら読んでました。
そのアンサーがこの作品の中にはあります。
やっぱり二組とも、苦労していたw。
特にバリゲイで、これまで相手を翻弄してきたはずの、
榊と美山がノンケの恋人たちに振り回されているのは、微笑ましい。
Wメガネのカラーイラストはメガネ好きにはたまらない一枚です。
半端なく色っぽい榊と岡田です。
エロは一切ないですが、エロティックな気分になりました!
日高先生、ありがとうございます。
4巻まで一気読みしたので、全体の感想を。
記憶喪失ってお手軽な感じがして好きじゃないのですが、
2人が愛を確かめあうのに必要なプロセスだったんだなと思った。
浩太の記憶喪失って、めちゃくちゃ暗くて重い話になるのを、
愛すべき変態・牧が、ちょいちょい笑いを提供して、重くなりすぎず。
シリアスとギャグとエロの割合が絶妙だった。
記憶が戻った浩太が「志青は初めて俺に居場所をくれた人だよ」のセリフに涙した後、
2人のセックスに安堵し、「祝ドライ」に大爆笑させていただきました。
本編では触れられてなかったけど、浩太の15~19歳って苦労の連続だったのは、想像に難くない。
かたくなになっていた浩太が、変態とはいえ懐の深い牧と出会い、
最後は居場所(ニャンコ2匹付き)を見つけることができて、
やっと幸せになって、本当によかったねと思う。
BLに限らず、名作のテーマの一つに、
「さまよえる魂と魂の邂逅」というのがあると思うのですが、
PUNCHはまさにドンピシャでした。
読み始めた時は、こんなに心揺さぶられると思いませんでした。
しうこ先生、ありがとう。BLって本当にいいですね。