最近のBL作品にことごとく「これじゃない感」を覚える私。
色々検索した結果出会えたこちらの作品に、神が来た~!と思いました。
受けは簡単に言ってしまうと『美形のアホな子』なのですが、本物の馬鹿じゃなくて得意分野にはとことん秀でていて。
その分(?)中身は子どもで身体だけが大きくなってしまったようなピュアな田舎の男の子です。
この子の表情や心情がとにかく可愛い!
また普段は冷静で真面目、常識人というお堅い攻めもツボ。
接する相手によってコロコロ振り回される七海を手の平で転がして遊んでいるようでいて、いつの間にかその存在に助けられ癒されている。
田舎ならではのしがらみも絡めつつ、無理なくストーリーがしっかり作られているので何度読んでも良いなぁ~と思わせてくれます。
七海の兄ちゃんズやお父さん、章造の両親など周囲の人々のキャラもよく立っていて、心がささくれた時に読み返すと本当にほんわりします。
「幼気」「健気」この二つのキーワードにビビビ!ときた方には是非おすすめします!
本編については皆様書かれているので、番外編の個人的な萌えポイントを。
番外編は本編で韮沢に話を切り出す前の二人きりの離島旅行のお話ですが、とにかく韮沢をとびきり甘やかす加賦がすごく良いです。
特に印象的なのが、韮沢が露天風呂の岩場でことに及ぼうとするんですが、「そこじゃ背中が痛いだろう」と言う加賦と、「どうせ傷だらけですし」とキョトンとしている韮沢の対比。
韮沢の答えに興醒めな加賦さんが愛おしい…!
可愛い情人を気づかっているというのに、当の本人が全く分かっていないという。
その時の表情が何とも言えないんですよね。
後は風呂上がりに浴衣を着せてあげたり、夕飯で「あーん」してあげたりと甲斐甲斐しい若頭が素敵。
もうず~っとこんな風に韮沢をドロドロに甘やかして欲しいと思ってしまいます。
でも、この後二人が離れ離れになることが分かっている読者サイドとしてはすごく切なくもあって。
そのさじ加減がたまらなくイイんですよね。
本編ではようやく韮沢が加賦の想いを受け止めて、幸せにほわほわしている所で終わっています。
もちろん、心はほわほわしていても頭ではしっかり自分のやるべきことを考えていて、どこか幼いのにクールでクレバーな所に惚れ直しました。
本当にこの二人はどちらもそれぞれに魅力的で、読み込む度に惹きこまれてしまいます。
今は「媚の椅子」「媚の凶刃」「PINKGOLD5」を交互に読み返しながら(笑)続きを待ってます!
腐女子歴は人生の半分を超えたというのに、商業BLには一切手を出してこなかった私。
その理由の一つが、自分のツボと合う作品を見つけるのは容易ではないだろうなというものでした。が!出会ってしまいました~!
こちらのレビューを参考に池先生の「たつのおとしご」を読んだ所、自分の萌えポイントとピッタリ一致!
こんなに自分好みのお話もあったのね!もう少し早く出会っておきたかった~!と思いました。
もっと先生の話が読みたくて、迷いながらも次に選択したのがこちらのシリーズ(媚の凶刃含む)。
…もう最高でした。
エロはもちろん、個人的にはちょっぴりバイオレンスなシーンとかも好きなのですが、BLではあまりなさそうな思い切りの良さ。
攻めに思い切り張り倒される受けが健気で健気で、でもよくよく考えれば実際あんなに重い人いたら結構怖いな、という絶妙な線で成功させているのはひとえに先生の画力によるものなのかなと。
本当に絵の上手い作家さんです。
昔から少年・少女・青年漫画と色々読んできましたが、どちらかといえばストーリー重視できたので、絵に関してはそこまで求めてきませんでした。
しかしこの方の描かれる人物というのがものすごく綺麗で(もちろん裸体も!)、特に中年のオッサンの色気がもう堪りません。
少女漫画っ子ゆえ、ピチピチの若者カップルしか受けいれられないだろうと思っていたのに、すっかり加賦の魅力に取りつかれてしまいました。
ほぼ全編通して顰め面なのに、とにかく格好良い!
これなら韮沢も惚れちゃうわけだよな!と納得の攻め様です。
もちろん、韮沢も可愛いですよ!
黒髪綺麗な男の子、でも身体は成熟してて…みたいなこれまた最高の受け様。
瞳がまた綺麗で、仕事中はクールな感じなのに、加賦の前ではくるくる変わる表情が愛おしくて。
手駒の一つと考えていた加賦だって、そりゃあ情も移るだろうなと思います。
そういう心情などは、特に「媚の凶刃」と合わせて読むと分かりやすいかもしれません。
はぁ~、本当に何度読み返しても溜め息が出るほど好き☆