私がaruku先生を大好きになったきっかけとなる作品がこの『明日屋商い繁盛』です。
1巻も素晴らしい。しかし2巻はそこから急転直下、ガラリと展開が変わるのですが、それがまたこれまでの流れを内包してより凄まじいものとなっているのがもうただ一言、天晴れです。
ちぐはぐ感や読者を置いてけぼりにすることなく、この難しいお話を描きあげるaruku先生のストーリーテラーっぷりに酔いしれることができますし、絵柄も癖になります。
とことん惚れ込んだ作品なのですが、唯一要望があるとしたら主人公2人がその後もっとイチャイチャしてる姿を見たかったくらいかな。
それもこの2人が好きすぎる故なので、漫画の内容としてはこれ以上ない終わり方です。
なのでぜひいつの日か番外編でアフターストーリー読みたい!
この作家さんの作品はこちらが初めてです。
本屋に行ってよく見かける作家さんですし、絵に惹かれたのと何よりあらすじがとっても面白そうだったので購入。
その後すぐにドキドキしながら読んだのですが…。
正直に言うと期待外れです。
あらすじが面白いし興味をそそられる展開だけに、次第にそれどういうこと??という設定の粗さが目立って、序盤から物語が本格的に動き出す前半まではかなり楽しめたのですが、中盤から終わりにかけては正直早く終われと思いながら読み進めました。
ファンタジーは本当に大好きで目がない派なんですけど、この作品は結局最後まで突っ込みどころ満載です。
多分作家さんも訳分かってないしオチの付け所がなかったんだろうな、っていう未回収のものが散見されます。
この作家さんはあまりファンタジーお得意の方ではない…??
でも巻末紹介では今までに恐らくファンタジーモノも書かれておられる所からすると、単純にこの作品が「う~ん」だったのか、私がこの作家さんの作品に合わないかですね。
ただひとつ言えるのは、今まで本格的にファンタジーものに慣れ親しんで愛読した人にはキツイ内容だと思います。
設定広げるだけ広げてとッ散らかして、最後はまるでそんなもの無かったかのように隠すようにして触れずに万々歳でハッピーエンド♪…だなんてものが一番SFモノでやっちゃいけないやつだと思うし、一番読者はイラッとくるし、そんな中途半端な人にはファンタジー書く資格はナシと私は思っています。
勿論中には設定上手く回収出来てないけどその他でカバーしてるか、回収しようという気概が見える作品は好きです。この作品に私はそれを感じませんでした。
それでも読み終わったあと「キィーッ!!!!」とムシャクシャするような作品ではないので、気になる方はチェックして良いんじゃないでしょうか。
琴線に触れるとか好き嫌いって結局人それぞれですしね。
なんか他にも細かい所で色々言いたいことはあったんですが、言ったら負けな気がするので以上です。
ただ私はそれまで楽しく読んでいた中盤始めで
「あ、そっちね…ああ…マジか…そっちか…」
となった事だけ記しておきます。