他のレビュアーさんも触れていらっしゃいますが、好みが分かれる作品かと思います。
シリアスな展開が好きじゃない方にはオススメしませんが、絵だけがネックになっている方は読んでみる価値があるかもしれません(私も最初は絵に戸惑いましたが、最終的には全く気にならなくなっていたので・・いや、むしろ好きになっていましたw)
親のせいで、10代にしては少しシリアスすぎる世界に生きている2人の男の子のお話です。
そんな2人の繊細な気持ちが<愛>に高まる過程で、心の奥底の弱さや虚勢や諦めを全て解き放っていく・・そんなストーリーが「これでもか!」というくらい瑞々しく切なく描かれています。個人的には切なくてページをめくるのも辛かったです!!至福でしたけど!
セックスシーンが多いですが、快楽だけのセックスが徐々に変化していく描写も、ミーコハウス先生の巧さかなあと唸ってしまいました。
本編のラストは受け止め方次第かと思いますが、後日談までお見逃しなく!
河馬乃さかだち先生の初コミックス。
「カラダは心を裏切る!!?」の帯キャッチ通り、突然のきっかけ(襲った/襲われた、ともいうw)でカラダを重ねてしまった不器用な2人のお話です。
何が不器用かって、お互いの気持ちが決定的な言葉では表現されません。でも、ページを読み進めるごとに2人の気持ちが寄り添っていくのがジワジワと伝わってきて、読んでいるこちらの胸がキュっとなります。「快感に変わっていくセックスに抗えなくなっていく」って、きっとあることだと思うし、目新しい設定ではないかもしれませんが、作家さんの絵のタッチと独特の空気感によって凄く陰影が残る印象の作品です。
すごく幸せなのに、なんだか読んだ後に心がヒリヒリとする。・・多分、智裕と勝人の2人だけの夏の思い出を、内緒で見せてもらったような気持ちになるからかもしれませんね。
同時収録の「むすんでひらいて」も一癖ある登場人物のお話で面白いです。
荒削りな感じもしますが(偉そうでスイマセン・・)これからも作品を追ってみたいなと思わせてくれる世界観、大好きです。