「朝を待つあいだに」のシリーズが好きだったので、新刊出るたびに購入していましたが、この作家さん、合わないかも~って思った作品でした。
受様の未也は、幼いころから好きだった攻様以外は全く眼中に無くて、都合のいいように扱われても(欲望処理と食事係)一緒にいられるなら、他の女がいても耐えられるという健気な受様です。
一方攻様は、大学進学で上京した受様の面倒を見るという役目を負わされて、その代償に受様に体を差し出せと言って関係を持つのですが、言葉の端々がとてもきつくて思いやりに欠けるタイプで、全く魅力を感じなかったです。
手酷い態度を取ったり、複数の女性と関係を持ったりしたのは、受様のことを幼いころから好きで、家の上下関係のために気持ちを打ち明けられずに、葛藤していたせいだ・・・なんて妄想を膨らませながら、期待して読んでいたのに、ただ単に気まぐれで受様に手を出しただけって・・・ガッカリもいいところです。
他の女性と行為した後(受様の推測ですが)、受様ともするっていうのが受け入れられないし、気持ちを確かめ合った後、最終的に他の女と手を切ったのも分からない・・・。
キャラ設定も微妙だし、ストーリーも詰め込み過ぎて微妙だし、終わり方もモヤモヤ感が残って微妙だし、総てにおいて微妙な作品でした。
純情可憐な受け様が腹黒な攻め様にメロメロにされて落とされる・・・というお話なんだけど、攻め様と秘書の割り切った体だけの関係は、この先も続くような気がするのは私だけではないはず!
しかも遠距離恋愛なのだから、攻め様がボストンにいるときは秘書と何をしても受け様には分からないし、大人な2人は涼しい顔して騙しているんだろうな・・・。
秘書はすでに遠距離恋愛中の恋人がいるのに、性欲処理のためだけに攻め様と関係しているんですが、秘書の恋人は攻め様の友人なんですよね。
攻め様と秘書は感情が結びつかなければ、セックス=スポーツみたいな感覚なので、罪悪感がまるで無いのですよ。
続編が出て、攻め様を懲らしめて欲しいけれど、きっと単品で終わってしまうんだろうな~。モヤモヤが残る作品、っていうか最も苦手とする部類の作品でした。