失礼ながらも、ジャケ買いが癖になっていて普段だったらスルーしてしまう感じの表紙なんですが、評価が高かったので買ってみたところ大当たりでした。ヤッタ!
表紙はなんだか怖くて寒々しいので、シリアスなお話なのかと思いきや、ほのぼのした正しいSMの教科書でした。勉強になります(。。*)
自分勝手に暴力をふるって受を痛めつけるのがSだと表現している作品が多々存在し、まぁそれはそれで大好きなんですけど、この作品は真実のSMプレイを描いていると言っても過言では無いと思います。
如何に、MがしてほしいことをSが汲み取ってあげて、良いプレイに繋げられるか…という。
手錠だのローターだの放置だの色々やっちゃってますが、Mが本気で嫌がってないことを悟っているうえでのプレイなので痛々しくなく安心して読めます。SM本なのに凄い…!
いやしかし最初から巻数が書いてある商業BLは珍しいですね~。
続きが楽しみです!
表題のラクダ使いと王子の夜は切な甘く、とても心が温かくなる素敵なお話でしたが、ダーク系が大好きな私は「いびつな欠片」と「くさった螺旋」が大好きです。
『いびつな欠片』
何でも器用にこなす弟×劣等感兄
↑と、簡単に書けばこうなるかと思いますが、これだけじゃ全く説明にならない複雑な作品です。
親の期待を弟に向けさせない為に、弟を陥れて満足感を得る兄。
兄のことが大好きな弟は、兄の言うことを全て聞いてご褒美を貰う為にわざと受験を失敗したり犯罪を犯したり…。
最後の最後にある、執着攻×淡白受と見せかけた素晴らしいオチが最高でした!
『くさった螺旋』
超人気俳優父親×ワケアリ息子
壮絶なトラウマがある人間不信父親と、飄々としたチョイ悪リア充みたいな息子のダーク物語です。
ただの美しいお父さんかと思いきや…非常にバイオレンスな家庭に驚愕。
しかし本編で語られる父親の過去を見れば「あぁ…」と納得。
幸せそうな笑顔で「俺は父さんのもの」と言う息子が…あぁ…あぁ…。
所謂メリバと呼んでいい作品だと思います。
メリバ好きな方に是非オススメしたい作品です!