ふらりと入った本屋でふらりと購入した作品です。
シンプルに美しい表紙のこの作品の内容はどんなものなのか、単純に気になって購入しました。
新人作家さんへのわずかな期待を込めて、購入した価値はあったと思います。
さらっと読めて、面白かったな。そんな風に感じる作品はたくさんありますが、読み終えたあとも意識を本の中に残したまま、もしくは本が意識を占拠したまま、しばらく呆然としてしまうくらい没頭してしまうような作品にはなかなか出会えないものです。
そういう作品を探しているのですが。
神さまはこの恋をわらう 阿賀直己さんの本作品はまさに私が求めていたような上質な作品でした。
タイトルも気に入っています。本棚を彩る文字列としてはニンマリと笑ってしまうくらい美しく、ふとタイトルを見つめて、また意識を奪われてしまいそう。
繊細なのかと思えば強情なのかとも思える登場人物それぞれがこれから、一生、私の心の中でキラキラと生き続けることでしょう。
また、会える日までお元気で。