BLだけにとらわれない、もっともっと大きな愛が描かれていた。
こんな素晴らしい作品に出会えて、本当に嬉しかった。
苦悩が手に取るようにわかって、途中から涙腺が崩壊。
久美さんの話から浮かび上がる、利人の苦悩。
自分がゲイであることが、親を失望させてしまうのではないかという気持ち、後ろめたさは痛いほどわかる。子供は親に褒められたいし、愛されたいと思うだろうから。
だから勉強も頑張ったのだろうか。
利人は草壁という最愛の人に出会い、ありのままの自分を丸ごと肯定して、愛してくれる喜びを知る。
苦悩が見えると、反対に草壁との出会いが利人にとって、どれほど大切なできごとだったのか、とてもよくわかった。同時に、ノンケの草壁がいつか離れていってしまう不安を漠然と抱えていた利人の気持ちも。
初めて父と向き合って、ケンカをして、草壁との愛を確認した。
不器用な父と、不器用な息子。
子供の幸せを願わない親はいない。
久美さんも、お父さんも、利人の幸せを祈っている。
2人の愛が実って、とても嬉しいです。
花冠がとても欲似合っていて、2人ともかわいかった。最高!!
泣けて泣けて、仕方がなかった。
心を揺さぶられ、この興奮をうまく表現できないのですが、本当に素晴らしい作品でした。
2人にとって、苦しい展開だった。
離れて暮らし、好きで、惹かれ合って、約束したけど、佐条は草壁を自分の人生に巻き込んでいいか悩む。
一緒にいたいけど、それぞれの持ち場で、それぞれの目指すところに向かっていく。佐条の芯の強さを感じる。でも真面目に考えすぎて、自分に自信がないそのアンバランスが佐条の魅力。
草壁は素直で単純で真っ直ぐで、佐条が好きで。
真っ白になって、考えられなくなって。白紙に戻す。
2人ともお互いのことが同じくらい大好きなんだなぁと、そこがいい。
宮村さんがすごくよかった。
佐条のこと本当に思ってるって、すごい気迫で伝わってくる。
自分の人生に相手を引っ張り込んで、巻き込んでいくのが結婚って。すごい納得。
草壁の涙を見たら、私の涙腺が崩壊した。
宮村さんもそうだけど、ハラセンや周りの人達がよくて、親身になってくれて、2人がまたつながっていられるように背中を押してくれる。
久美さんも気丈で、たくましい。
応援したい2人。
彼らの気持ちにここまで感情移入してしまうのって、どうしてだろうってずっと考えてしまう。
自分の為ではなく、相手の幸せを願っているから、その苦しみに心がうごかされてしまうのかな。
2巻へ。
萌えが止まりませんでした。
何気ない一言が心に沁みる。心の小さな揺れ、繊細で、白黒はっきりつかないような、どこにもお置き場がないような感情、彼らの気持ちに最初から最後まで共感できた。
普通のすぐ近くにいるような高校生で、突飛な事件があるわけでもなく、高校生の青春の一コマが描かれているのに、とても輝いていて、透明感があってカッコよくて、心が震えました。
利人が急須にお茶を入れて、草壁に出すところや、草壁が利人のために卵焼きやお弁当を持ってくるところ、利人がモグモグしてるときの顔。
利人の母もカッコよかった。
お好み焼き食べながら、テーブルの下で足をくっつけてるところとか好き❤︎
互いのものを交換して、持ち合うのも好き❤︎
利人の両親に挨拶のくだり。周囲の目をきにする利人と、一方の草壁の楽観的見解にビックリするのは自然だなと。
でも気持ちが大事で世間体を気にしない草壁くらいの勢いが必要。草壁がんばれって思った。
とてもバランスが取れたカップル。
自分の進むべき道をしっかりと進む2人。その成長がまぶしい。
お互い頑張って、成長し、愛を確かめる。
素晴らしい作品でした。
利人と草壁、距離が縮まってきて、ドキドキします。
ところで、この作品の登場人物がみんなカッコイイ。
利人は上品な色気が漂い、ダッフルコートからも育ちの良さが出てる。
スンと澄ました感じにも見えるが、優しい。ハラセンが自分の誕生日だからといって、利人なりにもらってしまうところ、優しいと思う。
草壁はとにかく素直で単純でかわいい。
かっこつけてることを素直に認めるところや、利人のことになると、全力投球。
音楽やりたいと告白する場面、自分のこと「青くさいだろ」っていう草壁、いい。
そしてハラセン。
今回もやらかしていて、ほんと最高でした。こんな先生いたら、楽しい。
ハラセンの昔の恋、切ない。
プレゼントのところ、子供だからとか生徒だからとかごまかしたりするのではなく、利人のことについては、草壁を敵対視して真っ向から対峙するところが、人間味あってハラセンいいな!と思った。負けを認めるなんて、なかなかできない。草壁もハラセンもずるさがなくて、カッコいい。
後半の「お前の半分僕にくれよ」という利人のセリフにやられました。
なんて男前、純粋、カッコイイ。
続きが楽しみです。
今更ながら、本作を読みました。今でもこうしてコメントが寄せられている名作。
多くのBL作品を読んできたこのタイミングだからこそ、この名作がより素晴らしいと感じることができたのではないかと思ったりしています。
細いタッチで、サラサラと流れていくような絵が涼しげで、儚いような、優しい感じがストーリーと合っていて、心地よかったです。
レモンソーダが出てきましたが、そんな清涼感と、レモンのほろ苦さのような、もうなんとも言えない清々しい読後感。
合唱祭の練習から始まる2人。
バンドやってて楽譜が読める草壁が、利人に歌を教える中で、距離を縮める。
駆け引きなく、素直に思いをぶつけたり、喜んだり、怒ったり、恥ずかしがったり、
純真で一途で、でも自分の気持ちがわからなくなったり、この高校生という青春の甘酸っぱさを全力で感じることができた。
ハラセンも良いスパイスになっていて、良かった。
今更ながら、やはり名作と言われる作品は良いなあと、しみじみ感じました。
出会って20年、付き合って15年。付き合ったその後が読めるとは。
ストーリーに引き込まれて、一気に読み終わりました。
とても、とても面白かった。
当時家庭教師だった藤島に、グイグイせまり、5年間粘って藤島を落とした一心。
やっと一心の気持ちを受け入れて付き合うも、一心は自由気ままな放浪を繰り返し、藤島の不安を煽る。
藤島の一心に対するイライラや、やるせなさ、自分とは全く違うタイプの人間と同居する疲れ、期待をした後に裏切られた時の喪失感、なんだか読んでると手に取るようにわかって、読んでてだんだん苦しくなった。
リアルで、気持ちが手に取るようにわかった。
藤島は理性的で、真面目で、一般人だから、気持ちや行動も理解しやすいし、ほんとに好感がもてる。
でもこのストーリーで魅力が爆発していたのは、私にとっては一心。
自由な生き方に羨ましさがある。甘え上手で、掴みどころがない。
でもかわいい年下ワンコで、魅力的だった!
途中登場した中垣内も、当て馬としていい働きでした。
煮詰まってしまった藤島の心を、ほぐしたのはやっぱり一心。
一心も5年間、粘って落とした藤島のことは変わらず大好きだった。
普段の生活に流され、お互いの気持ちをきちんと伝えられず、すれ違い拗れてしまった。そこからの盛り返しが良かったです。
アフターストーリーがとても良かったです!
一心の藤島に対する「かわいい」が溢れていて、幸せが伝わってきました。
表紙絵も、一心の藤島に甘えて、愛している雰囲気がとても感じられて、好きです。
作者の夕映先生が逝去されたとのこと、大変残念でなりません。
素晴らしい作品をありがとうございました。
恋が落ちたらで知った、イケおじ菱本さんにまたお会いできて光栄です。
ここまで色気があって、上品で、包容力があって、スーツが似合うスパダリは、なかなかいません。
色気だけではなく、年相応のシワとか、たまに見せる疲れたお顔とか、手の血管の様子とか、上品な仕草とか、リアルさもあり、漂う色香はやはり歳を重ねた重厚感と相まって、最高のスパダリ感を醸し出していました。
そんな菱本さんにも、パンツを落としまくるという、抜けたポイントがあり、そこがまた最高にチャーミングで、沼であります。
アキ先生の描写、素晴らしいです。
これまでは割とドライだった菱本さんが、伊勢くんに対して熱量高めに頑張ってるところもよかったです。伊勢くん、溺愛されていて、幸せそうでした。
このシリーズで当方最推しの蘇芳くんも登場していて、嬉しかったです。
大好きなシリーズです。ありがとうございました。
あらすじを読み、好きなストーリーだなと思って読み始めましたが、予想通り、とても好きな作品でした。
ヤクザの若頭候補の志賀と、盲目の青年春樹。
春樹の家の電球が切れて、志賀に交換を頼むシーンがありますが、
ヘッドホンを付けて、志賀を待つ春樹の不安な様子がとても印象的でした。
盲目なので、どうしても人に頼らざるを得ない春樹。
依存と受け止められた学生時代の記憶がよみがえる。
志賀への気持ちは依存なのか、好きという気持ちなのか。
表情が見えない春樹の心情を考えると切なかった。
重くシリアスな内容ですが、途中気持ちが緩むような春樹と志賀のやり取りがちょくちょくあって、ドキドキしながらも読むことができました。
志賀がヤクザと知った後も、自分の気持ちを志賀にまっすぐにぶつける春樹。
頼る春樹にを毎回全力で助けてくれる志賀。
春樹の腹の括り方がカッコよかった。
純粋で、一生懸命な春樹の姿が志賀の心をほぐしていく様子がとても良かった。
ハピエンで本当に良かった。