「ミステイク」の掲載から5年、待ち望んでた美しい彼の4巻、「儘ならない彼」!
今回の内容はふたりの恋愛模様というより、ふたりの成長に焦点を当てた物語でした。
正直なところ、もっとひらきよのイチャイチャを見たかった…!(今作は惚気が多め)
今回はラブシーンが無い&挿絵が少ないということもあって、読む前から「物足りないかも」と思っていた自分をぶん殴りたいです…
個人的には、今までの美しい彼シリーズの中で1番内容が濃くて、読み応えがあったのが今作の「儘ならない彼」だと思います。
平良の個展、宇宙空間瞑想、師弟対決、2回目の別居、旧金流亭の土砂崩れ事件、野口の過去。
そして、今後の物語で関わりが増えそうな新キャラ達!
「美しい彼、まだまだ続くんだな」って思えるくらいの新キャラや、清居のドラマや舞台の伏線にワクワクが止まりません!
美しい彼の2巻である、「憎らしい彼」は拉致監禁された清居を平良が助けましたが、今作は旧金流亭の土砂崩れ事件で被害にあった平良を清居が助けるという、対比的な話で、持ちつ持たれつなふたりの関係性が凄く良かったです。
清居が被害に巻き込まれないようにと、平良が「清居のこと、大っ嫌いになる」と言い放つシーンは本当に泣けます。その後の、「嫌いになるって、二度と言うな」「黙れ、今度言ったら殺す」と清居が釘を刺す場面含めて大好きなシーンです。
平良が救出された後の、顔面ぐちゃぐちゃの清居のことを散々いじっていた野口さんですが、病院に運ばれた平良が目を覚まさない時には、菅さんと一緒に清居を慰めていたというギャップがたまらないです。本当に野口さんのそういう所好き…
凪良先生は2020年、2023年で2度も本屋大賞を受賞、ドラマ化やコミックス化などメディア展開が重なったりと、お忙しい中の儘ならない彼の執筆、本当にお疲れ様でした!そして、美しい彼という素晴らしい作品をありがとうございます!