翻弄されすれ違う両片思い
華藤えれな先生の帝政ロシアの世界観のオメガバース。
先生らしい優雅で美しい背景の中で奏でられる壮大な物語でした。
受けのオメガであるエリクは、自分のせいで体に傷を負ってしまった相手への恋心を封印してもしきれず、甘えたり依存したりしながらも、成長していく中で自立しようと足掻くのですが、空回り気味だったり危なかしくてニコライにしたら放って置けないのだろうなと思いました。
ニコライは側近として生真面目で有能な面とエリクへの執着や恋情を隠して尽くす攻めなところが素敵です。
女帝の思惑や隠された真実が明かされていく過程がスリリングでした。