本当に心に変化がある短い期間だけを濃ーく描いてくれた。これは微分BLだ!!!!!(?)
すみません勢いで命名しました。
誰にでも優しい時緒、そこがいいところでもあり悪いところでもある。他のヤツにも優しいけど自分だけは特別扱いされていると思いたい一歩。その夢を見ては、やっぱり違うよなの繰り返し…
この喜びと諦めの繰り返しをリアリティある様々なシーンで描いてくれる。上手い、上手すぎる。自分のクラスにもいた、「やたらくっついてる彼ら」にこんなストーリーがあったかも…と思いを馳せてしまった。
個人的には漫画内の説明ったらしいモノローグやセリフが冗長だと感じてしまうので、本作の厳選されたセリフや、照れや悲しみ、諦めなどの感情を動作で表現していた点が本当に好きだった。漫画として上手で面白い。
特にコマのメリハリがすごい。パンケーキのページ、前項からの繋ぎが素晴らしかった!受けに完全に感情移入していたので、あれだけで泣きそうになった。
終始受けの目線で描かれてるのもすばらしかった。途中で変に「実は攻め側に執着があって」とかなくてよかったー!ナチュラルボーンたらし・時緒!最高!ヨッ理想の男!
1巻時点で面白いとは思っていましたが、2巻でものすごく揺さぶられました!
ありがとうございます先生
どうか、どうかこのまま、白鳥くんを幸せにさせてください…
真琴の鷲介への想いはひっくり返せそうにないのは分かってる。
でも、それでも真琴が好きだから。真琴を勝たせてやりたいから。
負け戦を覚悟しながらもまっすぐに真琴を愛し続ける白鳥くんの男気には脱帽です。
だいたいBLでは結局幼馴染が勝つんかいENDが多いですが、どうか白鳥くんが報われる世界であってください…。
ただ鷲介にもつらい過去があり、鷲介にとっても真琴の存在があまりにも大きいのはとてもわかりました。チームのため、真琴のため、白鳥のために、身をひいた鷲介にも泣けました。
これ、受の真琴くんが優柔不断なナヨっとした子だったらきっと私はイライラしちゃってたんですが、むしろ意志が強くて切り替えが早くて真っ直ぐなところが良かったです。
ほんとにほんとに辛いけど暖かくて、どんな辛いことがある人たちもみんなこうなれたらいいのにねって思いました。
ここからは超超ネタバレなんですが、、、
自分は今のところ四肢満足で大きな怪我もしたことがないですが、時々死を考えます。
ハルトのようになった場合、同じことを考えるだろうなと思いました。
どれだけ好きな人がいて、好きな人が自分のことを考えてくれても重荷にはなりたくない。早く自分から解放されてほしいと願ってしまいます。
尊厳死の書類がお守りなのはとても納得。
最後にハルトが認知症を自覚した状態でエッセイ完結も諦めたことを明言してスイスに行った描写があったのは、尊厳ある死を選びに行った(お別れする)という描写なのでしょうか。
晃も一緒に死ぬのか。または看取る約束をしたのか。
2人の別れが確定した演出はとても辛いですが、あの年まで2人が幸せに添い遂げられたのは嬉しかったです。2人の一生を見せてくれてありがとうございました。