原作もけっこう好きです。
マドカはいろいろだらしないけど、ユウタを手に入れるために本腰入れたらはまじめに働いてアマアマになっちゃったし。高校の頃のエピソードを読むとけっこう一途だし。
ユウタは再会してもしばらくはただの後輩にしか思えなかったみたいだけど、強引なマドカにほだされる感じで流されるのもなかなかいい。
私にとってのドラマCDは小説が映像化されるようなもので、好きな声優さんが出るからというより、これを声で演技で聞いてみたいなあというものです。まあキャストであまりにもイメージが違ったりすると手は出しませんが。
ただ今回は鈴木達央さんの「切ねぇだろ」「俺は泣きそうだよ」原作では「ー(無音)」で表現されていたささやくような「好き」というセリフにきゅーんときてしまいたしたよ。こんなところからファンになっていくのね、、、、。
水島大宙さんのユウタも意地っ張りだけど戸惑う感じで気持ちが傾いていく様子が演技に出ていて楽しい一枚でした。
崎谷さんの作品では好きなシリーズです。(痛い系ちょっと苦手。)
読み続けてきたファンにとっては今までのいろいろな事件と関連したエピソードと繋がり、懐かしかったり臣の七年間の成長・変化に感慨深かったり。
また臣に出会う前の慈英の特に他人に対する徹底した無関心さは、周囲の人から語られることはあっても臣に向けられることはなかったので、今回その一面が垣間見れたことで慈英が臣に出会ってからの心の変化も知り得て、改めて今までの作品を読み返したくなりました。
ただあとがきで崎谷さんも書かれていますが、様々な出来事に詳細な説明がないのでこの本だけ読んでも意味がわからず、つまらないと思う人も大勢いらっしゃるかと。
慈英×臣シリーズの他にも関連作がたくさんあって、遡って読もうにも途方にくれそうです。
その中で私がとりあえずこれだけは読んでみると良いのではと思うのは、この本の前に発売された「やすらかな夜のための寓話 」です。短編集で同人誌向けに書いたのもあるようなのでエロは濃い、長いので読む人によってはお腹いっぱいになりそうですが、今作品の重要なキーワードに関連する「ネオテニー(幼形成熟)」という中編に照英と慈英のエピソードが含まれています。他にもいままでの慈英×臣のエピソードが語られています。
久遠については「インクルージョン」に詳しいですが照英と親しい仕事仲間と思って読んでいればなんとかなります。
おもしろさでは「神」なのですが新しい読者にはわかりにくいかもということで「萌」評価です。
普段ドラマCDまではあまり興味を持たないのですが
これだけは是非聞いてみたかった。
原作を読んでいてもう特にあの再会したあとの恭一の部屋でのやりとりは
脳内で激しく二人芝居していたので。
やはりセリフで聞くと迫力が違うなあ!
感情の表現の仕方が自分で考えていたのと違っていたりとか
小道具に意味あるようなセリフが追加されていたりしておもしろかった。
あと読んでいてちょっと未消化ですっきりしなかった場面が
セリフやモノローグで表現されていて、
ああ、そうだったのねと理解できた。
(灰皿の場面とか、
今ヶ瀬が部屋から消えてしまった理由とか
バス停の場面とか、、、、。)
最後の恭一のセリフ
「指輪を買うよ」は
すごく優しげでちょっと甘めの声色でなんだか泣けてしまいましたよ。
ずっと辛そうだったり皮肉っぽかったりしたからね。
CDで聞いて良かったと思ったのは初めてかも。
今、私のマイブームはカシスオレンジ。
今まで飲んだことなかったんだけども。
一読目はストーリーを追うので精一杯で、細かい設定まで気が回らなかった、、、、。
モバイル配信で読んでたら胃を壊したかも知れないくらい先が気になった。
一気にラストまで読めて良かった-。
何度も読んでいるうちに作品の毒が体中に廻ってきて中毒になってしまう作品。
ただBAD ENDだったらここまで読み込まなかったかも。
グレーでもHAPPY ENDだったから今までの救いようの無さを帳消しにできたかな。
後半の二人の会話は言葉のSM、、、、!
体ではなく言葉の方がキツイよね。
とことん加虐的に追い詰めていく恭一。
今ヶ瀬はそれまでまだわずかに冷静さが残ってたけど最後の最後で爆発。
あそこまで爆発するともう絶頂感と隣り合わせなんじゃ。
私は恭一、ずるいと思わなかった。
悩んで当然だし、逃げたくもなる。
流されるって言われてるけど、受け入れる余裕が大きいとも思われる。
だから一途だけれどうっとうしい今ヶ瀬を愛する事ができたんじゃないかな。
今ヶ瀬はそのうっとうしさも可愛い。
繊細で気難しくてすごい魅力的。
だけど毒。
たまきも嫌いじゃなかった。
ただ愛人体質なのか、待つ事だけじゃ手に入れられないものもあるんだと思うよ。
彼女が平凡だけど幸せな恋が出来るように祈るばかり。