天才脚本家の憬は脚本のモデルにした人物に不幸が訪れる事から、筆を折り荒んだ生活をしていた。そんな時ボロボロの憬を介抱してくれたのが、娼館に住むカメラマンの卵の耀一。実は2人は子供の頃にあった列車事故で、奇跡的に生き残った2名だった…。
蓋をされた記憶の底にあった2人の繋がり。書くという行為の壮絶な痛みと凄まじさ。全編暗く静かな感じなのだけど、その中で胸に残る燃え盛る炎の赤さは記憶かはたまた感情か。離れては惹き合い結びつく運命の2人。憬は死神と決別し曜一と地獄から抜ける事が出来るのか。
残酷なまでに美しく切ない2人のこれまでの人生がどうなっていくのか、固唾を呑んで見守ってしまった。重いお話だけれど本当に素晴らしい!最後はハピエンで良かった(泣)
寮の部屋替えで同室になった、第二性がナチュラル(ノーマル)のたんぽぽと人気モデルでSSRSubの一澄。
本当は大ファンなのに一澄を嫌いと思ってしまうたんぽぽに、なぜか絡んでくる一澄。Subじゃないのに一澄のコマンドが効いてしまい大混乱に!
自分は本当はSubなのかと悩むたんぽぽが可愛い〜。ナチュラルなのに一澄の言葉だけに反応してしまうのはそれだけ好きだからだよね。第二性の前に人として惹かれ合ってた証。
一澄が抱えるSSRならではの強いDom性の悩みをたんぽぽが受け止めて癒してくれて、なかなか本音を明かせなかった二人が結ばれるのが尊くて涙〜。
愛があるから、DomとSubでなくても満たし合えるベストパートナー♡
DKの清々しさとエチのエロキュンさが最高!
8年付き合った恋人に浮気され捨てられたゲイの雪が、山奥で拾った養ってくれてた女の子に浮気して放り出されたヒモの美空。ピンヒールでボコボコにされた美空を見捨てられない雪は.お人好しだけど優しい人なんだよね。寂しさがお互いを引き寄せたところもあるのかもしれない。
エミ・エレオノーラさんの「下山」っていう山に捨てられちゃう最高な女の歌があるんだけど、冒頭で私の脳内にはそれが鳴り響いた〜!
愛を失った男と愛を知らない男。美空はそれまで何にも執着せず根無し草のように生きてきたけど、雪と出会って初めて強く感情を動かされる。不器用すぎる二人がとにかくいじらしい。
雪の元カレはノンケで本音を言えずに無理して付き合ってた訳だけど、そうまでして雪を失いたくなかったのは恋愛感情じゃないけど大切ではあったのかなぁ。黙ったまま女作るのは許せんけど!
美空に抱かれて雪が涙を流すのにはグッときた。二人で幸せになれて良かった〜。
アダルトグッズと自己開発レポのブログを運営している大学生の猿渡。脱マンネリのためゲイデリヘルで処◯喪失を思いつき、店のNo.1を指名したらやって来たのは同級生の重井で…!
デリヘル呼んだら知り合いが来るという王道の展開ながら重井の超絶テクと猿渡の飽くなきエロへの探究心が最高で、テンポも良くめちゃめちゃ面白くて惹き込まれた〜。
おバカだけど素直で可愛い猿渡と、いつしか本気で好きになってしまい客として見られなくなる重井。重井が激重執着キャラだったのが良い♪
とにかくセッの描写がドエロいんですけど、しっかり胸キュンでもあり好感度大な二人♡
でん蔵先生お初だったのですが、めちゃめちゃ良かったです。
高校の卒業式に告白され返事が出来ないまま離れてしまった夏生と壱成。6年ぶりの再会はまさかの引っ越し先の隣人で、そこから止まってた時間が動き出して…。
サラリーマンで営業職の夏生と自由業の壱成、どちらにもそれぞれの大変さがあるけど相手にはわかりにくい。
成功している壱成に夏生が感じた焦りや劣等感もわかるし、好きな事で食べてくのって簡単ではないから壱成の努力や苦しみもまたよくわかる。
仕事と生活、時間に追われる中で恋する想いもすごく重要でそれが支え。6年越しの両片思いを実らせた2人が愛おしすぎて、改めてそれぞれの仕事にやりがいを見出すのも前向きで眩しい。
お初だったカジス先生、試し読みで気になって即買いしたのだけどめちゃめちゃ良かった〜!
人気子役だったのが挫折して一人韓国へ渡りアイドルとしてのデビューに全てをかけてきた月翔。グループのメンバーと共同生活をしながらやっとデビューが決まったのに、マンネ(末っ子)のイェジュンに好きだと告白されて…。
ずっと可愛い弟だと思ってたのに「俺の事男として見て。」なんて迫られたら、ヒョン(兄さん)もたまらない〜!
月翔の方が年上なのにどんどん可愛くなって、対するイェジュンは雄味が増しちゃってもう大変。
韓国でアイドルになれる確率は0.1%以下との事で、歌や踊りが上手いのは当たり前で顔面偏差値も高すぎる人ばかり!そんな中血の滲むような努力を重ねて夢を掴もうとする彼ら。
恋をしながらアイドルになれるのか?答えはYesだ!煌めいてて眩しいなぁ。
arinco先生と言えばキスクラが有名だけど、今作はスピンオフではないものの、途中リンクするところがあってファンには嬉しい展開。今後も両作でコラボがある事を願う〜。
敵対する部族ガルナとヨルタの和平のために、花嫁として嫁いできたヨキ。婚姻相手のバドルは彼を認めず最悪な始まりだけれど、危険を乗り越え共に過ごすうちにお互いを理解して惹かれ合っていくのがとても尊い。
男なのに子を成す事ができる特異な体質のヨキ、まだオメガという存在が知られていない頃のオメガバ創世記!
自覚はないけどバドルはアルファで、二人は運命の番だから初めての出会いからあれ程反応してしまったのでは。
ヨキの真っ直ぐな優しさが両親を亡くし自分を責めて殻に籠もってしまったバドルの心を溶かしていって、ヨキを守り抜くと誓うバドルがまた男らしくてカッコイイ!
好きを自覚したバドルが、イカツイ状態から甘〜く変化してくとこは最高♡ヨキにベタ惚れなバドルと肝っ玉母さんになりそうなヨキ、子沢山な家族となった二人のこれからも読みたいなぁ。
タトゥーや髪型や装飾品のデザイン等、細かいところまですごく素敵!
人気小説家の干塚と弟子の霧島。そして二人の秘密を垣間見てしまった新人編集者の増田。
自分の全てを捧げ干塚の代わりに執筆を続ける霧島の行動は、献身なのか執着なのか。
美しい絵と淫靡な展開に思わず惹き込まれる。被虐を好むのは霧島ではなく、干塚の底にある願望をただ形にしているだけなのか。抑えられない狂おしい程の愛。
オススメで1話を読んでたまらず続きも購入。これを書いてる現在3話前編まで公開中で、汚してくれと言わんばかりの清廉潔白な青年大原の登場と、出番が途絶えた編集者増田の今後の関わりも気になる。(増田さん、絶対また出てくるよね!)
続きも追いかけます。単行本化もぜひぜひ!!
小説家の父と二人で暮らす高校生の晴輝。兄のように接してくれる家政夫の純平をとても慕っていたけれど、父と純平との間にはある秘密が…。
父國彦は感情を表に出さないタイプで無表情でわかりにくいけど、本当は優しくて真っ直ぐな人。そんな國彦に恋してしまった純平がまた純真で実に可愛い!体の繋がりはあるのに、お互い臆病で相手の気持ちを確かめられないもどかしさ。勘違いで苦しむのがとても切ない。
多感な年頃の晴輝が二人の関係を知っても、正面から受け止めてくれたのが良かった!父の濡れ場の目撃、しかも相手はよく知る男性って、ヘタしたらこれはトラウマ案件だよ〜。
三人それぞれの視点からの想いが伝わり、みんな誠実で思いやりがあって実に素敵。
ウブな純平なのに体は逞しくてすごくガチムチで、セッの時がとんでもなくエロくてドキドキする〜。
國彦の大人な表情に焦りが見える時も興奮!
タイトルから淫靡なお話かと思ったら、素晴らしい純愛と最高の家族だった。