あらすじを読んで気になって購入しました。
どうして吸血体質になったのかは不明のまま、他人を吸血行動に走らせるウィルスとかでもなく、その治癒力も培養できないとか。
(おそらく導入部分の盲腸の手術がきっかけっぽいのですがそこら辺は曖昧なまま)
主人公二人がお互いを必要としている暮らしを見続けるような感じで物語が進みます。
激しい激情や日陰暮らしとか暗すぎる展開はなく、でも見た目が変わらないからずっと同じ場所で働き続けることもできず、十字の愛を受けられるけれど、家族とも疎遠になるように。とても切なくて、これは性愛を超えた愛だなぁと。
ラストはとても腑に落ち、見た目が変わらないだけで老人として死ぬところが、なるほどと納得。
良い物語でした。
可愛かったー!
初々しいしくて、ずーっとほんわかしてました。
お友達の子も良いし、最後に自分が立ち上げたブランドのモデルしてるのも、やっぱりそうだよねーと思う安心感。
途中、不穏な空気が流れるけれど、それを乗り越えていくところとか、伊織がわりとセオリー通りの考えを持っていて(もう大人で社会の嫌な部分を知ってしまっているから)航がする反応が伊織の予想を裏切ってもっと良くなっていくところが好きです。
最初の出会いの、タトゥーがいっぱいで引く航もめちゃかわいいです。
自分の予想で、もしかして田舎で暮らし続けるのかなと思っていたのですが、華やかというか着実にデザイナーしていてここに着地するんだ!と思いました。相当有名になってれば拠点を地元にして活動もできそうだしと今後の想像も膨らみました。
読み終えて、好きです。
過去を思い出しながら、徐々に気持ちが明らかになっていって、1話目すごく引き込まれました。
だって、好きだったから。このシーンすごく印象に残りました。
好きだったとしても嫌になったり死ぬほど辛い気持ちになりそうだけれど違って。
自分が熱い視線で追ってしまってたから。だから気持ち悪がられた。でも、その前には楽しい時間の積み重ねがあったのです。
その二人もすごく微笑ましくて。
お互い好きなのに、肝心なことは怖がって気をつかって別れに向かって。糸永くんが口火を切ったことで、お互い本気で好きなことがわかり。
切なかったけど、二人が幸せになれてよかったです。