拙いところもあるけど、ひと味違う。
それが一読した感想。
バース設定って、現代物でやるとパワハラになっちゃう関係性を描くのに非常に便利だと思うんです。だから流行ってるのかなって。
つよつよアルファ様とか。(最近は逆張り作品も出てきたけど)
Dom/Subでも、ドムが社会的にも上の職業についてる、などが多いかなと。
でも、この作品内では、ドムの力が強いは強いけど、社会的にはその支配力が問題視され始めてるんです。
だから、ドムの弓削も基本はサブの陽太に助けてもらわないと(プレイで発散しないと)困る。
で、通ううちに実は弓削の中にも、お金持ちであり、経営者であるからこその悩みなんかがわかるようになって……サブの陽太はそんなところから、自分とは住む世界が違うと思っていた弓削に対して理解を深めていきます。
陽太は陽太で、大人の顔色を伺って、欲しいものを欲しいとも言えなかった性格を、コマンドによって解放されていく。
二人の関係がちょうどいい。バース性から始まったけど、最終的にはお互いの人間性に惹かれたんだなっていうのが伝わってきて。
その辺が読んでて心地よかったです。
あと、くっついてからの弓削の過保護っぷりが凄い。作者さんがあとがきだったかインタビューだったかで、運命の受に身も世もなく振り回される攻が好きとおっしゃってただけのことはある。
おすすめします。