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女性Lily2022さん

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青と陽炎 1 コミック

ドンドン 

青春のすべてが詰まってる

「切ない」「苦しい」「三角関係」
のワードに怯み、(完結するまで待とう)と今まで読み避けしていたんですが、どーにも気になって買ってしまった!

めちゃくちゃ切なくて胸がギュッとなって込み上げるものがある!!
ピリピリ・チリチリとハートを灼かれるような感覚が、読後もずっと消えません。

かつてピッチャーとキャッチャーとしてバッテリーを組んでいた真琴と鷲介だけど、鷲介の引っ越しでバッテリーを解消。
「甲子園で会おう」の言葉を胸に、連絡が途絶えてからも野球を続けていた真琴の前に再び現れた鷲介は、野球を止めてしまっていた・・・。
鷲介との再会に心乱される真琴と、真琴に想いを寄せる現バッテリーの白鳥と、様々な事情から野球を諦めざるを得なかった鷲介。

三者三様の想いが入り混じり、絶妙に絡み合って物語が展開していくのですが、3人とも真っ直ぐで純粋で優しくて・・・。
神様はこの3人になんでこんな試練を与えたのだろうかと、天を仰ぎたくなってしまいます。
きっとこの先完結を迎えるまでに、めちゃくちゃ切なくて涙無しには読めない展開が待ってると思うんですけど、願わくば、全員幸せになって欲しいです。

この作品、天川高校(天の川)・南真琴(琴座のベガ)・和谷鷲介(わし座のアルタイル)・白鳥北斗(はくちょう座のデネブ)と、夏の大三角になぞらえたような三角関係なんですよね。
ベガとアルタイルは織姫と彦星なので、ひょっとしたらひょっとする・・・のか?

うーん。
真夏の高度の高い太陽と、夏の夜の花火のような儚くも眩しい煌めきが、真琴・鷲介・北斗から放たれていて、胸の奥をジリジリ焦がされる思いです。
(どうしても続きが気になり、単話配信で続きも読んでしまっている)

最終的に真琴と誰が結ばれるのか分からないし、全員幸せになって欲しいとは書いたけれど、個人的には真琴と結ばれるのは鷲介であってほしいなと思ってます。
鷲介が野球をやめた過去が、10代の少年一人に背負わせるにはあまりに辛く、悲しいものだったので・・・。

読み進めながら、途中何度も胸がギュッとなって本当に苦しいんですけど。
そしてそれは恋の苦しさだけじゃなく、夢を追うことの苦しさだったり、好きなものを諦めることの辛さだったりなんですけど。

完結してから一気読みする方が苦しさは少ないかなと思いますが、この作品は、そんな苦しささえも楽しむつもりで読んでみて欲しいと思える素晴らしい青春BL作品です。

運命的に相容れてしまった二人

仕事の出来るエリートリーマンでライバル同士の千堂(攻め)と和泉(受け)が、ふとしたきっかけからプライベートで肉体関係になり、お付き合いが始まるまでが1巻。
2巻は恋人になってからのお話でしたが、和泉の「負けず嫌い」が如何にして形成され、なぜ抜けない『棘』となってしまったのかが掘り下げられており、なかなか深みのある展開でした。

『棘』の正体は作品を読んで知って欲しいのでネタバレはしませんが、和泉はよくグレたりしなかったなと、持ち前のポジティブさに最大限の賛辞を送ってやりたい気持ちになりました。

千堂は和泉のことが本当に本当に大好きなようで、心の底から大切に思っていることが誌面からビシバシ伝わってきます!
焦りから無茶をしがちな和泉を、時に強引に連れ帰って休ませたり、時にプレッシャーをかけない程度に励ましたり、和泉のペースに合わせて寄り添い続ける姿に胸を打たれます・・・。
初めて本気で好きになった相手が和泉らしいけど、初恋相手がこんなにハイスペだと、そりゃもうハマってしまって一生手放せないですよね・・・。

そんな二人の初旅行で、和泉に刺さった『棘』は完全には抜けなかったと思うけど、深さはかなり浅くなったんじゃないかな。
堰を切ったように和泉の目から溢れた涙は、千堂の前だからこそ見せられた涙だったように思う。
「1位でも1位じゃなくても和泉は和泉」と、自分自身をまるごと受け入れてくれた千堂は、和泉にとって唯一自分らしくいられるかけがえのない相手に昇華したことでしょう。
大人になって、そんな相手に出会えるって、どれほど幸福で運命的なことだろうか。

相変わらず永条先生の絵は美しく色っぽいし、エチシーンも迫力があるので、ついつい作画の素晴らしさに目が行きがちですが、本作はやっぱり、ストーリーが素晴らしいのです。

大好きな作品なので、これで完結というのは心底寂しい。
出来れば同棲編や結婚編まで見届けたい(編集部様、お願いします)。

リーマンもの・溺愛もの・イケメン同士が好きな人にオススメですが、それ以外の人にもどうか読んでみて欲しいです!

ピュアで可愛い!

幼稚園の時に相思相愛ながらも引越しで離ればなれになった翼と冴。
冴は見た目がとても可愛かったので、翼が自分を女の子だと勘違いして「好き」と言ってくれたんだと思い込んでしまう。

数年経ち、迎えた高校の入学式で何やら熱い視線を感じた冴だったが、その視線の先には「翼」がいて・・・!
という、再会ラブストーリー♪

初めに言っておきますが、エチシーンはありません。
ていうかもう、エチとか以前に冴も翼もピュアッピュアで、お互いに相手を好き過ぎて大切に思い過ぎてて、ゆっくりじっくり進む以外に道は無し!!!!!って感じです❤️

日ごろエチたっぷり・濃厚な絡みの作品を読む事が多いせいか、こういう爽やかで甘酸っぱいウブBLを読むと本気で心が洗われますね・・・。

とにかく冴も翼も可愛くって。
特に翼がねー、明るくて素直で優しくて、ストレートな愛情表現が非常に可愛いのですっ!
わりと翼の方からグイグイ行ってるので、一見翼が攻めに見えるんですが、これはまさかまさかの冴「ヘタレ攻め」もあり得るなぁと思ったり・・・。

冴と翼の一歩進んだ関係も読んでみたいので、何卒続編をお願いしたい!

ピュア度高めのDK恋愛モノが好きな方にオススメです♪

ネタバレなしで読んでほしい!

出会った瞬間、強烈に惹かれ合った清影と天羽。
勢いのままに一夜を明かした二人の、空前絶後・疾風怒濤のラブストーリーです!!

ネタバレ無しで読んでほしいので、詳しくは書けません!笑
ギャグとシリアスが絶妙なバランスで、最後までテンポ良く読み通せますよ。
時々ほろっと苦く切ない雰囲気のなるもの良い。

笑って泣いて大団円、ラブラブなハッピーエンドが好きな方にオススメ!

男同士のプライドと熱愛

消防士同士、ゲイの鳥飼とノンケの矢島が恋人になるまでが1巻でした。
2巻は恋人になった後、仕事において二人の目標だったレスキューに鳥飼が先に選ばれてしまった事で生じる小さなすれ違いと、男としてのプライド・過去の恋愛のトラウマなどが描かれています。

男同士って、仕事に対して本気であればある程、(相手のプライドを傷付けるかも・・・)と怖くなる瞬間が多いと思うんですよ。
一方だけが昇進したり成功したりすると、特に。
一度傷付くと許してくれない事も多々あるし。
過去の恋愛で、彼氏のプライドを意図せず傷付けてフラれた事がある鳥飼からすれば、レスキューに選ばれた事を矢島に告げるのは本気で怖かったと思う。

でもまぁ矢島が本当に心の広い男で、ネタバレしたくないので詳細は描けませんが、お互いにしっかり本音を曝け出しあって、仲直りする一連の流れは感動的でした。
お互いに、相手を「この程度の人間だよな」とみくびっているのではなく、ただ純粋に「失うのが怖かった」ということ。

言葉での仲直りからの仲直りエッチは、そりゃあもう熱くてラブラブで。
なんだよーーーもーーーお互いに超好き合ってんじゃん!と、うわぁぁぁってなりながら読み進めましたね。
下の名前で呼び合いながら繋がる二人は美しかった・・・。

この作品を読んで、やっぱり私は対等な関係の二人が支えあったり切磋琢磨したりしながら愛を深めていくっていうのが好きなんだわーと再確認しました。
良いよね、対等な男同士の恋愛。

描き下ろしの、矢島の実家での甘い時間もすごく好き。

女っぽくない受けが好きな方・お仕事BLが好きな方はぜひ読んでみて欲しい作品です!

パパ活で始まるゆっくりな恋愛

訳あってゲイ向けのパパ活をしている戒と、パパと揉めていた戒を救った歯科医の悠真。
揉めていたパパと切れて、「俺のパパにならない?」と戒が悠真を誘ったことから関係が始まり、ゆっくりじっくり二人の関係が進んでいきます。

出会ったばかりの戒に、「君が困ってるなら」とノンケの悠真がパパを引き受けたのは、ちょっと唐突に感じましたね。
その後ゆっくり関係が深まっていったのは良かったですが、悠真とはパパ活を絡めないで『メシ友』くらいにしても良かったんじゃないかと思いました。

1巻では挿入シーンのある性行為は描かれておらず、それが物足りないと感じている読者さんもいらっしゃるようですが、個人的にはこれまで男性相手の性行為経験が無い者同士なら、このくらいが普通なんじゃないかと思いました。
抜き合いも立派な性行為(=バニラセッ◯ス)ですしね・・・。
BLは1巻完結が多いので、最終的に激し目な挿入シーンがありがちですけど、必ずしもそうじゃなくてもいいよね、と最近思います。

続編も決定しているようですし、二人の関係がより深まってからの挿入行為になるんでしょうね。

Hiカロリー先生がちるちるのインタビューで「これまでで一番作画に気を使った」と仰っていたように、作画は大変美しかったです!
もともと美しい絵を描かれる作家様ですが、これまでの作品より、美人はより美人に・男らしい表情はより男らしく描かれていたかと。
レベルの高い作家様には期待値も高いので、プレッシャーがかかるとは思いますが、あまり気にせず思いのままに描いていただきたいものです。

美しい作画が好きな方・激しすぎる性行為シーンは苦手という方・ゆっくり進む恋愛が好きな方にオススメの作品です♪

健気なswitch受けと、ハイクラスdom

DomSubユニバースを描いた作品で、主人公がSwitchゆえになかなかパートナー適合者と巡り合えず、満足のいくプレイが出来ない日々を過ごしているところから始まります。
Switchである東乃は、自身のDomとしての欲望を満たすためと、Subの気持ちも理解してあげられるという理由から、Dom専用クラブの黒服としてバイトしてるんですが、そこでDom値の高い西條と出会います。
西條を接客した女性Sub嬢がサブドロップし、嬢の変わりに西條のプレイに付き合う事になったことから、東乃と西條の関係が始まる・・・というお話。

Switchって、どの方の作品でもなかなか扱いが難しいというか、上手く描き切れている作品が無いなぁというイメージがあって、本作もあともう一押し、Switchとしての葛藤や満足いくプレイが描かれていたらなぁという感想が残りました。

絵はとっても綺麗で、Subになっている時の東乃の可愛さ・色気は素晴らしかったのですが、SwitchってDomの部分も満たされないといけないはずなのに、Domとパートナーになって大丈夫なのか?と思っちゃいました。
いくら西條がDomの時の東乃にコマンドを使われても、それに反応したり本能的に悦ぶことはないですよね。
相手を本能的に満足されられていないのに、Domとしての東乃は満たされるんだろうか?と考えれば考えるほど、もう一押し、何か印象的な設定やエピソードが欲しかったなぁと感じました。

ひょっとしてSwitchって、Switch同士でパートナーになるのが一番良いんじゃ・・・?
リバでも左右固定でも良いけど、お互いがDomとSubをスイッチし合って、交互に満たし合うのが向いていそう。
あ、でも、Switchってレア性別という設定だから、Switchを見つける事自体が難しいのかな。

お話自体は複雑な展開が無いし、DomSubの基本的なところが描かれているので、DomSubユニバース初心者さんも読みやすいと思います。

シロが可愛すぎる!!

不遇な幼少時代に子どもの獣人・ポチと出会った人間のヒナ。
「大人になったら僕の家族になってよ」というヒナの言葉を胸に15年後、ポチはヒナを迎えに来て・・・。

という始まりの本作品。
BLですけどエチシーンは多くなく、家族になろう系の子育て漫画です。

一途な獣人・ポチの、サバサバしてるけど懐が大きい感じがとてもカッコいい!
ありがちな「耳だけ」「尻尾だけ」の獣人じゃなく、顔も手も脚もちゃんとケモの容姿というのがまた良いです。
doji先生の作画は獣人も違和感なくカッコよく描かれていて、イケメン・スパダリにしか見えません。

作品中盤から、ヒナが公園で拾った子ども獣人・シロが登場するんですが、シロの可愛さがあまりに凄すぎて!
人間の赤ちゃんと子犬の可愛さの良いとこどりなんですよ!!!
満面の笑みでご飯を食べたり、お風呂がイヤで涙目になったり、ポチとヒナが大好きでニコニコーーっとしたり、表情が豊かで愛くるしくて、たまらないっ!!
ヒナからミルクを飲ませてもらう時、ちゃんとおっぱいをフミフミするように手を添えてるんです。
可愛過ぎる・・・!!!

可愛すぎるシロ見たさに、何度も何度も本作を読み返してます。

最終的にシロはポチ&ヒナの養子になるんですが、たくさん愛情を注がれて、素直で明るい子に育つだろうなぁ。

エチシーンは少ないけれど、家族に恵まれず寂しい子ども時代を送ったヒナがポチと家族になる覚悟を決め、ようやく結ばれるシーンは感動的。
家族の温かさやシロの可愛さに十分満足出来る良作です!
ほのぼのした作品が読みたい方は、ぜひ読んでみてください!

恋愛が始まってしまったアラフォー男性たち

40過ぎてマッチングアプリで出会ったゲイのサラリーマン同士が、まるで10代のように空回ったりすれ違ったり、ひょっとして相手には他にも良い仲になってる男がいるのでは!?と勘違いしたりしながら、恋人というステージに辿り着くお話です。

激務SEの春江はこれまで誰かと付き合った事が無く、過去に気持ちを打ち明けられないまま片想いで終わった経験も手伝って、(このままでいい、寂しくはない)って自分に言い聞かせてきた人。
40過ぎてタイプの男と出会って、ホテルに行くチャンスまで訪れて、どうしたら正解なのかまったく分からない・・・っていうのが、ものすごくリアル。

年を重ねるにつれ、「経験した事がない」ってものすごく重い枷になるんですよね。
他人には聞けないし、恋愛の相手にだって(引かれたらどうしよう)とか不安になっちゃって、相談出来ないですしね。
周囲の同年代は10代くらいから当たり前のように経験してきた事を、自分だけが経験した事ないっていうのも、計り知れないプレッシャーだったと思う。

この作品で救いだったのは、経験が無く空回りしてアタフタしている春江の事を、藤嶋が「可愛い」「そのままの春江さんが好き」と思ってくれた事。
愛ですね。

中年男性がメッセージで告白したり、告白されて思わずサンダルで外へ飛び出しちゃったり、(心変わりすんなー)と唱えちゃったり、初めてちゃんとキスした夜に身体の関係にはならなかったり・・・
アラフォーなのに中学生みたいに不器用でしたが、そのスマートじゃない様が逆に良かったです。

ちなみに本作、エチシーンはありません。
触りっことかも無し。
キスまでです。
でもエチシーンを無理やり入れなくても良いやって思えるくらい、温かみのある穏やかなヒューマンドラマでした。

全編どこをとっても可愛い♪意外と一途な純愛モノ!

初読みの作家さんだったけど、、、
え!なに!?全編に渡って攻めも受けもかわいいぃぃぃ!!!!!
イケメンだけど常に受け身で、すぐ「つまんない男」認定されてしまう大学生攻め・戸橋が、青髪と綺麗な目をした中性的美人受け・寿々に一目惚れして、浮かれたりペショッと凹んだりしながら一生懸命好きだと伝えるのが超可愛い・・・!

受け身な戸橋が寿々とお近づきになるべく、一生懸命勇気を出して行動に移してるのが本当に健気なんですよ。
前向きでワンちゃんみたいに忠実で、とにかく寿々に愛を伝えようと真っ直ぐ直球!

寿々は過去に本気で好きだった男から酷い振られ方をしたせいで、恋愛に対しては臆病というか後ろ向きなんだけど、ゆっくりじっくり時間をかけて、「あなたは大事にされて当然の人、愛される価値がある人なんだよ」と戸橋が伝え続けてくれるから、頑なだった寿々の心もそりゃあ溶かされるってもんです・・・。

キャラに性格も可愛いんですけど、すずく先生の描くデフォルメキャラも最高に可愛い!
シリアスとデフォルメのバランスがちょうど良くて、いちいち「かわいぃぃぃぃ」って悶えながら読み進めました。笑
ストーリー展開もテンポ良くて読みやすいし、脇キャラの使い方も味があって魅力的でしたし。
すずく先生の他の作品も買って読んでみたくなる、魅力あふれる作家さんですね。

寿々はセフレがいて遊びまくってた設定だけど、本作では戸橋以外との絡みは無し。
一棒一穴主義の人も安心して読めるし、初心者さんから歴戦のBL読者さんまで幅広くオススメです♪
282ページ、表題作+描き下ろしのみ。