Lily2022さんのマイページ

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女性Lily2022さん

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絵柄は綺麗

獣人もの、希少種、オメガバース。
肉食獣の頂点である狼獣人攻め x 美形の幸薄Ωである希少種マーゲイの獣人受け。

契約関係で番になった(と受けは思い込んでいる)ため、二人の間にあるのはお金・・・
という感じでですが、どこからどう見ても両想いです。笑
両片想いじゃなくて、両想い。

攻めも受けも悲しい過去があり、それぞれ心に傷を追っていますが、幼い頃に運命の出会いを果たしてました。
子供時代の攻めと受けがとっても可愛い。

絵柄は大変魅力的です。
耽美っぽさもあり、今っぽさもあり、華があって煌びやか。
ただ、ストーリー展開というか、コマ運びにややぶつ切り感があり、世界観に没頭しきれなかったのが残念。
えちちシーンは盛り沢山だけど、二人ともセリフが安っぽいA⭐︎Vみたいで、冷めた目で読んでしまった。

やや厳しめにレビューを描きましたが、漫画を描き始めて年数が浅いとネットで拝見していたので、ここまで描けている事が逆に驚き!
ストーリー運びに滑らかさが出れば、一気に上手い作家様になると思います。
これからの活躍に期待です!

やや物足りなかった

義兄弟のタブーBL。
血の繋がらない美形の弟攻め x いつの日からか自我を押し殺し流されやすくなったメンクイな兄受け。

義兄弟ですが、お互い連れ子というわけではなく、ある時期に訳あって弟が一家に加わったという設定です。

密かに兄に執着する弟の行動や言動から、序盤はかなり期待して読み進めたのですが、どこかいまいち説得力に欠けるというか、全体的にストーリーの作り込みに物足りなさを感じました。

作画に関しては、前作までと比べて、背景等の描き込みが少なめだったかなぁと思います。
その点でも物足りなさがあったかも?

沖田先生の過去作品は好きですし、たまたま合わなかっただけだと思いますが。。。
今作は、何度でも読み返したい!と思えるほどではありませんでした。

愛されて人は成長していく

黙っていても周りに人が集まっちゃう系の陽キャノンケ攻めx他人に迎合せず我が道を行くタイプでゲイの受け。
攻め・受けとも男子高校生です。

建前と本音を使い分けるキャラを描くのが心底上手いこあら先生ですが、この作品は商業作品としては、その実力が遺憾無く発揮された作品じゃぁないかと思います。

人気者ゆえか、意図せず他人の裏表や損得感情で動く人間を見てきた攻めですので、自分に靡かない・おべっかを使わない受けに興味を惹かれるのも納得でしたね。
おそらく最初は恋愛うんぬんでは無かったかと思いますが。

攻めは興味本位で「交際」という道を選んだように見えるけど、実際は受けの子の手の震えを見て、受けの子の本気度を推し量れるくらい、他人の感情に敏感。
受けの子は自分が同性愛者である事に罪悪感を持っていて、なかなか攻めを受け入れようとしないから、序盤はなかなか甘い雰囲気にならずヤキモキしました。

攻めを受け入れてから判明する、受けの実はとても男前なところとか、人として一本筋を通すような生き方も実に眩しい。

我が道を行くって、とても勇気のいる事で。
特に10代の高校生だったりすると、異端者は排除されがちなので、そんな時期に自分は自分だからと生きる受けの強さは、攻めにとってはさぞ眩しかったに違いない。
恋心に昇華するほど。

攻めに愛されることによって、自己肯定感を高め、前向きに生きられるようになっていく受けの成長も良いですね。
承認欲求って、SNSが普及しようとしまいと、人間に備わっているごく自然な感情なんですよ、きっと。

攻めの子もね、これまでずっと、波風立てないように、表面上取り繕って生きてきたんですよ。
自分が周りから愛されるキャラなんだという自覚もあるし、一歩間違えば周りから利用される人間なんだという自覚もあって。
でもそれって、本当は傷付いた自分の心を、見て見ぬふりをして生きているって事で。
ずーーっと他人との距離感に、違和感感じながら生きてきたんだと思う。
だけど、自分を特別視しない受けと出会って、本当の意味で、自分の存在意義を知ったというか・・・。
恋愛は、すべからく自己肯定感の高め合いである、うん。

1巻完結かと思いきや、あとがきに「続編」の2文字が・・・!!!!!!!
楽しみすぎて、今からもう禿げそうです。

執着という名の純愛

小学生の時から友達同士の二人が、恋仲になっていくお話です。
イケメン売れっ子漫画家の攻めx有能な編集者の受け。

攻めの三島は、受けの瑛二と小学生の時に出会ってから19年間、ずーーーーーっと瑛二のことが好き。
好き過ぎて距離感バグってるし、カモフラ彼女作っては瑛二を誘う口実に別れるし、ナチュラルにほっぺにチューするし・・・。
もはや、『どこまでやったら好きって気付くかな?』というチキンレースをやっているかのような三島。
三島の、瑛二への甘えっぷり・構いっぷりは、友達へのそれじゃないんですよ、どう見ても。

いやどっかおかしくない!?
普通(あれ・・・なんか距離感おかしいなコイツ・・・)って思わない!?
って読者的には思うんですけど、何ら疑問を持たない瑛二も大概なわけです。笑

いくつかのすれ違いや誤解を経て、二転三転して気持ちが通じ合うわけですが、両想いになってからは瑛二の恋の熱量が三島のそれに近付きつつあるなぁと感じられる描かれ方で、幸せいっぱいな気持ちで読み終えられるのが嬉しい。

19年ずーーーっと瑛二を好きで、瑛二が寝てる間にあれこれムタイを働いたりしていたくせに、いざ振られるかも・・・な現実に直面すると、弱気な顔を覗かせる三島も人間くさくて良かった。

藤倉レモン先生、人生初の単行本とのことですが、初めてでこの完成度の高さはお見事です!
テンポ良いし、絵が上手いし、イケメン設定のキャラのビジュアルがしっかりイケメンだし。
恋人同士になってからのエピソードがもっと読みたくなる作品でした。

若さゆえのやり場のない想いが溢れる

幼馴染みの二人で、片方がもう片方を好きになってしまったお話。
1巻は片想いの行方のエピソードなので、性的なシーンはありません。
焦れ焦れゆっくり恋が進む作品が好きな方に向いてます。

絵柄や画面構成全体に透明感があり、ティーンエイジャー特有の爽やかな空気感が良く出ていrjなぁと感じます。

幼馴染みの時緒に片想いしている一歩は、好きでいたい気持ちと諦めなきゃいけないという思気持ちの狭間でずっともがいてる。
片想いというだけで切ないのに、同性同士だし、女の子の存在にもいちいち傷付くし。
「男友達」ゆえのボディタッチや距離の近さに、ありえないと自分に言い聞かせながらも期待してしまったり。

とにかく「好き」「好きでいちゃいけない」「好きになってくれるはずがない」「もしかしたら同じ気持ちかも」の感情が行ったり来たりで、表情や行動から切なさが溢れ出ていて、言葉にならない「・・・!!!!」という感想が終始出っぱなしでした。

唯一・・・時緒が一歩を好きなんだと自覚した経緯がよく分からず、少ーーーーしだけ説得力に欠けたかなと思いました。
時緒も一歩の事が昔から好きだったけど、告白されてようやく自覚出来たってことなのかな?

2巻は次巻予告からすると、恋人編ですよね。
お外デートもありそうだし、じっくりゆっくり恋を育む二人が見られるのかなーと思います。
楽しみ。

神作品の予感

初めて読む作家さんです。

外国のとある全寮制パブリックスクールで繰り広げられる、青春と恋の話。
絵が繊細で美しく、体つきの逞しい男の子ですら「美しい」という形容詞が似合う。
勉強が出来る優等生、ルール破りが目立つ問題児、優等生を狙っていそうな監督生、小鳥、サンルームでの二人だけの時間、乗馬、射撃、少しの嫉妬と羨望・・・。
散りばめられた全ての伏線や小道具がキラキラと美しく、繊細な輝きを放ってる。
漫画を読んでいて、ここまで繊細なキラキラを感じたのは初めてかもしれない。

1巻ではまだ明確に恋愛は始まっていませんが、今後のドラマチックな展開を大いに期待したくなる内容でした。
禁欲的で、美しく儚い系の作品が好きな方には特におすすめです。

四十路のじゃないほう芸人の恋バナ

阿部あかね先生の作品が好きで、本作も作家買いでした。
が、ちょっと予想してたより展開が急だったかな。

主人公は、相方だけ売れてる「じゃないほう」芸人の田辺さん、ノンケ。
現実から逃げるように田舎に帰ってきたところ、自分らコンビのファンだという爽と出会うんですが、田辺と爽が体の関係を持つ展開が急だったし、田辺が爽を好きになったことも説得力が弱かった印象。
絵柄とか構図とかは、さすが阿部あかね先生。
テンポもよくおしゃれでした。

甘くない

ゲイ攻めxノンケ受け。
タイトルにある「ゲレンデ」はほとんどストーリーに絡んできません笑

恋に恋する受けと、受けを憎からず思ってそうなのに常に塩対応な攻め。
二人が「付き合う」「恋人同士になる」という形を取ったのかどうか、最後の最後まで分かりませんでした。
攻めは受けの渾身の本気の告白にすら、軽口で返す始末で・・・。
セッもしてるのに、行為中の作画は皆無です。
もっと行為シーンとか、攻めも受けのことが実は大好きなんだよーというのが分かる描写が欲しかった。

甘くない、あっさりしたBLが好きな人におすすめかな。

DomSubで獣人もの

商業誌では珍しい、Sub攻めxDom受け。
しかもSubは狼獣人という設定。

受けのDomが優秀で上品で圧倒的上位のDomなので、主従関係がとてもはっきりしてる。
超絶な庇護欲に束縛されることが「たまんねぇ」と言えてしまうほど、DomとSubの間にある強い信頼関係があるのは、それだけ「運命のDomSub」ということなんでしょう。

Subの子がサブスペースに入った時の、キューンキューンと鳴く様がとても可愛かったです。
幼いながらも一気に心惹かれてしまったDomの子の気持ちも分かるってものです。
当て馬なSubの子と、脇キャラの双子とのスピンオフがあれば読んでみたいですね。

恋愛哲学

大学生同士で、後輩攻めx先輩受け。

真面目で哲学大好きなオープンゲイの瑛人と、本当は優秀だけど家庭環境により自己肯定感が低くなり、ヒモみたいな自堕落な生活をしている能美のお話。

「魂の片割れを探しているから、ゲイであることは隠さない」と言い切る瑛人だけど、瑛人は多分、出会う前から能美に運命を感じていたんだと思う。
実際に出会う前から能美の書いた論文に心惹かれて、会ってみたいと思っていたのに、優秀さを表に出さず、自堕落な生き方をしている能美に歯痒さや悔しさを感じてしまった。
だから、素直に好意を表せない気持ちも分かるよ・・・。

途中、瑛人が能美に対して塩対応なのが辛かったけど、能美の器の大きさや明るさに救われたし、だんだん能美に本当の意味で惹かれていってる瑛人が見え始めてからはトキメキがギュンギュンだった。

お互いにお互いを(意図的にでもそうでなくても)傷付けて、遠ざけて、離れてみて初めて自分の気持ちを認識して。
人を愛することで、自己肯定感を高められた時の能美の笑顔は、人として美しいなーと思った。この一連のシーンの大麦先生の構成力・表現力の高さには痺れましたね・・・!
人を愛して、自分のことも愛せるようになるって、本当に本当に素晴らしいこと。

「善く生きる」って、分かること・共感できること・分からないこと・理解できないこと、全部ひっくるめて、否定せずに受け止め、相手と対話を重ねていくことなんじゃないのかな。
瑛人と能美は、きっとこれからもいろんなことを対話しながら、共に生きていくんでしょうね。

作画・ストーリー・コマ運び、どれを取っても秀逸で、大麦先生の知的センスの高さを感じられる素晴らしい作品でした!