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エロスと甘さと幸せをたっぷり詰め込んだアソート続編

エんロいっっ!
小丸先生のエロスが大爆発。ラブラブいっぱいの紫苑と蒼汰の続編、とっても嬉しいです。

蒼汰大好き紫苑と隠れゲイ腐男子・蒼汰は相変わらず仲良しのラブラブで、見てて安心できる2人です。
すれ違いとまではいかないけど、交際を周りに関係をオープンにしたい紫苑と、オープンにすることに不安を抱く蒼汰の思いが異なる一幕にはヒヤリとしましたが、それでも2人が少しずつ将来に向けてあゆみを進めようとする"未来"ある動きには嬉しくなりました^ ^

紫苑の育ってきた環境が大きいのもあり、彼の蒼汰に対する姿勢はどことなく楽観的で、軽っ。って感じがしなくもないです。それが彼のいいところなんですが、多様性への理解が増えてきたとは言っても、蒼汰の感覚の方が今の日本ではメジャーなワケで。蒼汰の不安を取り除けるほどの安心感を紫苑が与えられるのか私なりにジャッジする気持ちで、彼らを見守りました。

その結果に関しては、エンディングをご覧いただければ分かると思います。まさか2人がここまでのステージまでいくとは正直予想してなかったので、すごいサプライズをもらったなぁと胸がアツくなりました。2人に幸せな未来を授けてくれて、小丸先生ありがとうございます!って感じです。
ひょんなことから小説を介して繋がった関係が、ここまでの終着点を迎えるとは何だか感慨深いですね。
蒼汰が自分の生き方に自信を持ってオープンにできたのも、紫苑という唯一無二のパートナーの心の支えがあったからに他なりません。そして周りの人たちの理解も、彼の背中を押す助けになったことでしょう^ ^


続編は2人の現在と未来についてのお話でした。
大学生から社会人になって、成熟したオトナの男に姿を変えた紫苑と蒼汰の仲睦まじい姿を楽しんでいただければなと思います。
ちょこっとだけ言っちゃいますと、4年後の紫苑のビジュアルが好みすぎて眼福でした!(強調)

ずっと見ていられる2人。あっちもこっちもエッチで甘くて幸せいっぱいのストーリーに大満足です(〃ω〃)

全細胞が喜ぶ神作品が舞い降りた

何という可愛さ。
何という爽やかさ。
何というピュアさ…。
軽やかに吹き抜ける男子校高校生たちの清涼感ある恋の饗宴に発狂しそうでしたぁぁぁ〜!

読んだ側から好きが溢れすぎて軽くトランス状態になってしまいましたが、それもこれも限界突破な面白さのせい。萌えの過剰摂取で頭が幸せでどうにかなっちゃいそうでした。
ストーリーが良く、絵も素敵。切なさもあるけど、それを上回るキュンの要素がたっぷりな豪華作品です。ウルトラ最高でした♪( ´▽`)


勘違いから始まる2人の出会いが、いつしか特別な想いへと発展していく恋の芽生えにドキドキ…
読んだそばから身体中の全細胞が喜びに満たされていく、そんな心地よい快感に包まれながら最後まで大事にページをめくりました。
この勘違いがあとあと良くない展開に繋がっていくのは明白でしたが、それでも2人の距離がグッと近づいていく"お付き合い"のシーンが良すぎるほどに良くて、ネガティブとポジティブの感情の狭間でで揺れ動いていく熊井の心理描写に次第に引き込まれていきました。
罪悪感がベースにある交際でしたが、それでも交際中はどう見ても幸せに満たされた恋人同士のそれ。それがまた爽やかで清らかで、心の内を明かす信頼まで生まれてと、どんどん深くなっていく笹原と熊井の関係に私の心臓の高鳴りはすでに臨戦状態です。
はー…もう最高過ぎて堪らんでした。

両想いになっていくのに、どちらも片想いの気持ちで過ごしているのが切なくて。熊井の視点で語られるストーリーだけど、熊井を通して笹原の感情も見えてくるから余計に切なさが増しますね。
好きになれば好きになるほど、罪悪感の重石が熊井にのしかかってくる悪循環はとても苦しいものがあります。どう見ても相性最高の2人なのに、真実が明らかになる未来がこれからやってくると思うと更に胸が苦しくなりました。

こうした苦しいシーンと恋が育っていくドキドキのシーンとが複雑に絡み合い、話がどんどん面白くなっていく頃にはこの作品に沼堕ちです。彼ららしい誠実な態度で問題を乗り越え、その壁を乗り越えた先の景色があまりにも見事すぎて膝がガクブルしました。
恋人としての歩みはゆっくりペースだけど、それだから良いんだと思える2人です。とことんピュアで爽やかなイメージを崩さない笹原と熊井に、応援と盛大な拍手を送りたいです!


この作品には通常版と特装版がありますが、私は特装版を激しく激しく推します!!
糖度の増したイチャイチャもありますし、2人の交際がこの先も続いていくだろう明るい未来を感じさせる余韻に浸ることができるからです。
2人の甘さをおかわりしたい方はぜひぜひ^ ^

幸せをたっぷり詰め込んだ夢のような番外編

うはーーー……なんじゃこの幸福感はっっ!
幸せのモデルケースのような素敵な番外編に、ほっこりしたりニンマリしたり、頬が緩みっぱなしでした、
可愛い双子のお姫様たちに、頼れる旦那さま。天星のお兄さんという強力な子育て助っ人まで登場し、家族愛にあふれたストーリーになっています。

天星のお兄ちゃん…良い!!!
1巻でのきゃつは最悪でしたが、Ω化してからはすごく素敵なキャラに変貌し、今や私の推しです。そんな彼が天星やレイ、双子ちゃんに温かい歓迎を受け、ファミリーの一員として溶け込んでいるのを見ると、すごく嬉しくなりました。


この番外編での一番の見どころは、なんといっても産後のエッチ解禁です^ ^
子育てに忙しく夜の営みがなかなか待てない天星とレイは無事にエッチができるのか。イチャイチャの機会を伺う2人の姿が微笑ましくて思わず笑顔になりました。
1年もシてないんだから、そりゃ熱も溜まっちゃうよね。早くエッチがしたい悩みもまた幸せのひとコマだなぁと思いながら楽しみました。

やっとたどり着いた夢の時間は2人にとっても読者にとっても待ちに待った瞬間だったと思います。子どもたちは可愛いくて、夫婦仲もラブラブで、家族仲も良くて。こんな幸せあるかーってくらいな素敵な景色に酔いそうでした(〃ω〃)

オメガバースの世界に生きる者ならば、皆が憧れる"理想"をパンパンに詰め込んだ番外編ではないでしょうか。
めちゃくちゃ満たされました。心が温かくなること間違いなしです!

やっぱりこの2人には甘いのが似合う

本編にあった切なさ苦しさのストーリーとは無縁の甘さ!最初から最後まで、ほんわかニッコリあまあまでサイッコウでした♪( ´▽`)

ウニバデートで青春のやり直しをしてる2人が楽しそうで、こちらまでウキウキしてくる素敵なシーンをありがとうございますって感じです!
番のクマカップルも可愛くて、この番外編で大事なサブキャラとして良い存在感を放っていました^ ^

巣作りエッチもエロ可愛くてめちゃくちゃあま〜い♪やっぱりこの2人には、ラブラブが似合う。心ゆくまで2人だけの時間に浸っていて欲しいなと思います。

オメガバースのいいところがいっぱい詰まってる

うぁぁ〜…めっちゃ良かったぁ〜(うるうる)

男とか女とかαとかΩとかβとか…そんな性差なんか関係なく、1人の人間として好きな人を愛し守ろうとする強い気持ちに涙ジョバジョバです。
αだから絶対番はΩ!っていう固定概念をぶっ壊して、自分の気持ちや相手の気持ちを一番に大事にして心から繋がり合うことが、本当の意味での"番"関係だと、天星とレイの2人が思わせてくれました。

天星がカッコよくて立派すぎて惚れるー!
本能でも理性でも"Ωのレイ"じゃなくて、レイという1人の人間をただ求めてるだけ。しかも激しく濃厚に…。1巻でもそれは分かってたけど、2巻でも見せつけてくれました。
これぞαの中のα。そこら辺の小物αとは比べものにならない格の違いに、全身がシビれました。めちゃくちゃカッコいい〜♪( ´▽`)


今巻はレイがβに戻るのか…っていうのが大きな焦点で、2人の絆が試される見どころいっぱいなストーリーになっています。
子どもを考えるのならレイがΩでなければいけないわけで、好きな人との子どもを望めないかもしれない、そうなったら別れなきゃいけないかも…といったネガティブな感情が渦巻く展開にハラハラいっぱいですら。

賑やかな家族を意識した途端の切ない状況は読者からしても落ち込みますが、天星ならきっと……という期待に縋ってひたすら見守りました。
ネタバレ的にはハピエンです。それを聞くとどんなな結末になるのかは大体予想がつくと思いますが、でもぜひ!本編にて感動のシーンを味わって欲しいし、そこに行き着くまでの複雑な心理描写に触れてもらいたいなと思います。


ラブラブもあり切なさもありで、色んな感情が揺さぶられる一冊でした。番になった楽しさや嬉しさのポジティブ感情も、番だからこその苦しみに直面してしまうネガティブな感情も大いに堪能しました。

天星のお兄ちゃんの件は、どどどビックリ!
今作の中で一番驚きました。でも2人と良い関係に結びついて嬉しくなったし、最高でした。
お兄ちゃんのスピンオフ…あるかなとこっそり期待してます^ ^

離婚へのカウントダウンが気付かせてくれた本当の想い

近道で番になったけど、なんか遠回りしちゃってる2人でした。あー…焦ったいぃぃ〜
好きなのになぜ離婚を切り出したんだろ?と意味プーでしたが、番になった経緯を知るとなるほどでした。
好きの気持ちを伝えてない、伝わってないところからのモヤモヤで始まる離婚宣言。寝耳に水の通告に焦る天星の離婚回避奮闘劇が始まります。

お互いに大好きなのに、しかも番にまでなってるのに、拗れている2人にやきもき…。親友のときから既に想いはお互いにあって、番になったことはむしろラッキーじゃね?って感じなんですけど、仕方なく番になってしまったと思い込んでるからこそのボタンの掛け違えに胸が苦しくなりました。
本気で好きだからこそ、変に誤魔化す態度になっちゃったのが全ての元凶なんですけど、番関係に甘えずにちゃんとそこは言葉にしておくべきでしたね。完璧なαの天星とて、うまく立ち回れないこともあるんだなと、それはそれでキュンときちゃいました。でも焦ったいぃぃ〜(2回目)


離婚が物語の始まりってのがあまり見ないオメガバース展開で面白かったです。
付き合っていたわけでもなく、告白し合っていたわけでもない交際0日の番契約は、不可抗力のシチュエーションだったかも知れないけど、その状況でしっかり結ばれてしまうことや、βだと思っていたのにΩだったってことが分かったこと、しかも発情期に居合わせたことを考えても、番うべくして番った2人なんだと思わざるをえませんでした^ ^

好き合ってるのが分かるだけに、すれ違いの攻防が続くシーンは切なかったです。
それでも最後は文句なしの読後感。幸せに満たされて本当の意味での番になった2人を見て思わず笑顔になりました。

勘違いに始まり勘違いに終わるドキドキとニヤニヤに浸って

攻め受け逆かと思った!
オジ受け好きな身としては、佐倉主任受けはアリよりのアリ。でもそこは好きな作家さんだし、好きなリーマンものだしで、攻めであってもしっかり話は面白く満足です^ ^

世代間ギャップの狭間で勘違いに勘違いを重ねる佐倉視点がめちゃんこ面白い!深読みし過ぎなのと、妙にZ世代に理解があるのとで、誤解と勘違いを塗り重ねていく先輩リーマン・佐倉の斜めな解釈が話を盛り上げていきます。
無愛想な後輩・藍井の心の奥底に、まさか自分への恋心が秘められているとはゆめにも思ってないから生まれる勘違いなわけですが、それでも読者側にはしっかりと藍井の恋がモロバレなんで、ボタンの掛け違っているこの状況をニヤニヤ楽しむことができました。
カッコいい系の藍井でも、恋の前では途端に可愛くなってしまうそのギャップを大いに楽しんで欲しいと思います♪( ´▽`)


勘違いと誤解が楽しいストーリーですが、特に描き下ろしは大必見です!2つの意味を持つ言葉の掛け合いにより、奇跡的に成立する会話にたくさん笑わせてもらいました。

藍井の気持ちをあーだこーだ考えながら、恋心に辿り着く恋愛の着地点は、藍井の気持ちだけじゃなく佐倉自身の気持ちにも気付いていくことが一番大事なキーポイント。誰かを好きになる想いにジェネレーションギャップは関係ないんですよね^ ^
佐倉がZ世代のフィルターをかけてしまったから、話が多少ややこしくなっちゃいましたけど、勘違いがあったから藍井を余計に意識したと言う点では結果オーライだったと思います。


佐倉の振り回されっぷりがずっと楽しいストーリーです。付き合ってからのオフィスラブも覗いてみたいなと思う2人でした(*´︶`*)

面白さが限界突破

結婚してもなお伸びしろがある2人のストーリーに今巻も楽しませてもらいました!
今回は黒沢&安達のお話がメイン。柘植と湊のお話はちょっとだけです。
ありそうでなかった第3の男…当て馬くんの登場にハラハラドキドキの展開へGO!取引先のイケメン担当者からアプローチされる安達の戸惑いと黒沢の嫉妬が渦巻くストーリーになっています。

そういえば。これまで当て馬みたいな人物は今まで登場してこなかったですね。2人の想いを丁寧に綴ってきた内容がほとんどだったので、今更ながらちょっと新鮮な気持ちになりました。安達を狙う男とは一体どんなヤツだろう、黒沢の反応はどんなだろうかと気になるところがいっぱい。色んな意味で興味深いお話でした。

黒沢に溺愛されまくって安達がなんだか可愛くなってきたなぁと思っていた矢先のことだったので、まさかと言うべきかやっぱりと言うべきか…。
愛されオーラが滲み出てる余裕からなのか、安達の仕事の活躍もめざましくて、安達の魅力が巻を重ねるごとに溢れ出ていることに嬉しくなりますが、なるほど…他の人にロックオンされてしまうこともあるとは困ったもんです。

安達を激しく溺愛する黒沢の反応や出方がとにかく注目の今巻です!
相手もなかなかの爽やかイケメンで、しかも一筋縄じゃいかない不穏なオーラを持つ曲者。黒沢と安達の間に入り込む隙間は1ミリもないのは分かってるけど、すんげードキドキしました。

安達のイケメンホイホイなところに面白みを感じつつ、黒沢が嫉妬で狂うところには心臓がバクーンとなって、色んな感情を感じた巻でした。
黒沢と安達の関係は何者にも崩せるわけがないんですけど、今回の件が新たな火種を生むことに繋がっていきそうです。読み終わったそばから次巻が読みたくて仕方ないですが、次の発売を楽しみにして耐えるっきゃないですね。

黒沢と安達の話がじっくり描かれているので、柘植と湊のお話は1話のみ。こちらも甘さが増してきて、もっと熟成してはよ弾けてくれないかなーと心待ちにしてます。
既に14巻なのに、面白さが右肩上がりをキープしていることのすごさを感じているところです。今巻もめちゃ最高でした!

特殊癖の生かし方が巧みすぎるだよ

放尿音を聞いてもらって興奮するっていう性癖の作品、初めて読みました!
"音姫"とか使わないんだろうなー…という疑問は置いといて(笑)この癖は特殊すぎて、私の萌えどころを刺激するにはちと玄人レベルすぎました。しかしながら、放尿音が興奮材料になるところに目をつけた作者さんの着眼点と、それきっかけで恋を自覚していく流れがすごく良かったので神評価にしました。

おしっこなんだか潮吹きなんだか射精なんだか、よく分からない下半身の汁状態が激しくて、私が購入した電子作品では修正で真っ白に光を飛ばしまくってます。体液まつりと化した安藤のアソコのわんぱくぶりに大興奮!!
快楽に堕ちた安藤のトロ顔と、普段はすました安藤の顔とのギャップにだんだんも楽しくなっていきました^ ^

興味本位から安藤の性癖に付き合ってる寺崎が安藤にハマっていく心理描写に惹き込まれっぱなし。精神的なよりどころとしても安藤を求めていく寺崎の想いが甘くて切なくて、物語の大きな柱として存在感を見せつけてくれました。
仕事のライバルとしても、仕事を助け合う同僚としても、2人の関係が良い方に構築されていくことにドキドキ。放尿音が結びつけてくれた、エッチな性癖に感謝してもしきれません。


後半につれての2人のベッドシーンは濃厚で、ガタイ美の良さにエロティシズムを感じてしまいました。美しいタッチの絵に映えるボディラインは見事!それに劣らずの心理面の描きも非常に素晴らしかったです。
安藤の魅力が増し増に描かれていくにつれて、彼がどんどん可愛くなって見えてくる不思議マジックに溺れながら、2人の恋愛の行方を楽しく見守らせてもらいました。付き合ってからの2人のイチャラブは糖度が相当に高く、その熟成具合にメロメロになったくらいです(笑)

キラキラとまぶしいくらいの読後感。
幸せな気持ちでいっぱいです^ ^

これ、みんな好きだと思う

表紙とタイトルは官能チック。エロティックファンタジーと銘打ってるので、きっとエロ主体のストーリーなんだろうなぁと予想していましたが、確かにエロさはあれどもそれ以上のストーリーの良さよ!
エロ味が強くともエロに支配されてない物語展開に、どんどん引き込まれました。

いい意味で裏切られて、読後感は最高。
エロが好きな方、ストーリー重視の方にきっとハマる内容じゃないかと思いますので、ぜひお手にとってみて欲しい逸品作です。

最初のオープニングに、なぜここにジャバ・ザ・ハット(←スターウォーズ参照)が?と不思議に思ってましたが、このスタートがあってこその見事なエンディング。読後は感嘆の思いです。
残虐王に処刑される魔王の物語が、人生やり直しに舵を切っていく死にフラグ回避の物語へと進むルートの面白さにドキドキワクワクしました。こういうお話、特に小説界隈では増えてきましたよね。転生&人生やり直し譚。私の大好きな設定です^ ^

残虐王に殺される未来を変えたいと願うフィオンの立ち回りによって、未来が動いていくことになりますが、その思惑が予想を超えてきたのは、両者の間に恋心が芽生えてしまったこと。
未来の敵同士が、なぜこんなことに……っていうのが、最高にめちゃくちゃ楽しいです!
なんか知らないうちに、いい仲になっちゃった(テヘ)…ってな感じですが、エッチな精霊たちに敏感にされた身体のせいで、2人の仲が急接近していくラブラブ状態はニヤニヤです。
誰にも心を許さない未来の残虐王・アルシーザの変化がどえらいことになってまして、学内でも学外でもフィオンにイチャコラしたくて我慢できない姿は、アナタ誰デスカ?状態。セックスに溺れる快感も、ただ一緒にくっついいるだけの触れ合いも、甘くて甘くて最高のスイートタイム。脳みそが溶けちゃいそうでした(〃ω〃)


こうなってくると最初に登場した、ジャバ・ザ・ハットの見る影はもう皆無です。残虐王のカケラも魔王の片鱗もない2人に、どんな素敵な未来が待っているのか期待でいっぱいになりました。
2人の能力的には過去も未来も一緒なわけで、育ってきた環境、出会ってきた人たちとの関わりで、"残虐王"にも"魔王"にもなれる未来はあるってことなんですよね。
最悪の生き方をしてきた2人の未来がまさにそれ。でも別の生き方をすればそんな称号を背負うこともありません。それはエンディングを見れば一目瞭然です。
恋に出会い愛を知るということが、2人の未来を、そしてこの国の未来を明るいものに変えていく。その素晴らしい物語の回収劇に、幸福感に満ちた胸の高まりを抑えることができませんでした。


とにもかくにもストーリー展開が秀逸。それに加えてフィオンのツッコミもおもしろスパイスでした。フィオン視点の口語文体のせいか、彼の気持ちに添って感情移入できるストーリーになっていて、非常に読みやすかったです。
オススメ度はもちろん100パーセントです!