予想していたストーリーの着地点ではあったけど、こういう焦れた夫夫関係のすれ違いものって大好き^ ^
結局あんたら両想いのラブラブなんでしょ!!ってツッコむところまでを含めて楽しんでいます。
国の政策で早々に結婚してる2人。天涯孤独になったアディを引き取るようなカタチでメイオールの籍に入ったアディは、メイオールが一向に甘い雰囲気を出さずに過保護な態度しか出さないもんだから、もしやパートナーじゃなく弟みたいに思ってるんじゃないか……と不安に思っているのが物語のスタート地点です。
18歳になって発情抑制剤も飲まなくなったのに、それでもメイオールは手を出さない。アディはメイオールは本当は自分と結婚したくないんじゃ…とか思っちゃうほど思い詰めている状況です。
これ、メイオールの方がガチガチにアディのガードを固めてるようにしか見えないのですが、さて真相やいかに。
メイオールサイドの思惑が判明するのが楽しみーと思っていたらやはりのビンゴ!メイオールのアディへの執着度に注目です。
嫉妬に駆られて荒々しく攻めるのも、誤解が解けて濃厚にセックスをするのも、メイオールがどれだけアディに惚れ込んでいるのかが分かるでしょう。普段のメイオールとベッド上でのメイオールの違いも楽しく、また。メイオールの家族に今までアディを紹介してなかったのは、家族にも会わせたくないほど激しい独占欲を抱いていたというトホホな理由も明らかになりました。
蓋を開ければ、アディのあの心配はなんだったのかと思えます(笑)
想いを交わし合ってからは、それはもうラブラブしまくっている結婚ライフをお楽しみ頂けることを保証致します^ ^
結婚してからも甘々なメイオールはアディを抱き潰して、αらしい独占欲でめためたに愛し倒す日々。歳の差があったせいで、2人ともお互いの気持ちを勘違いしてしまうことになってしまいましたが、誤解がクリアになった反動でより糖度が増し増しになっている印象でした。
読み当たりの良さ的にも◎。
執着攻めや溺愛ストーリーがお好きな方におすすめの作品です。
さ…最高過ぎて言葉にならねぇ……(//∇//)
歳の差、上司部下、スーツ、大人の色気、一途な片想い、高ビジュアルと美筋肉、そして激しく扇状的なベッドシーン。めちゃくちゃたぎりました!
1話目からトップスピードで攻めていて、1話から惹きつけるストーリーが神。
須藤の郡司への愛が暴発しまくる激しいセックスは大興奮の景色でした。
郡司がパートナーと破局したと聞き、その理由に怒りを覚え、それまで我慢していた郡司への想いがプッツンした須藤。そこからの怒涛の告白→セックスへと繋がるスピード展開は素晴らしいです。
郡司をフッたパートナーへの怒り、郡司への恋心をずっと抑えてきた自分への後悔……郡司がフリーになって嬉しいはずなのに、須藤の感情は怒りに向いていて、好きな人の側でじっと耐え続けてきた5年の時間の重みを感じるところでした。
郡司に入社資格の問い合わせをしてきたことも、入社後ゲイであることをカミングアウトしたことも、「郡司さん」から「主任」に呼び方が変わったのも、須藤が郡司に惚れ込んでいることが明らかな伏線がいっぱい。最初に2人が会ったときはイガグリ頭の純朴青年だった須藤が、今や洗練されたスーツの似合う男になり、郡司を慕って入社してきた成長っぷりには惚れ惚れしました。
郡司にパートナーがいると聞いてから寡黙でそっけない態度になったのも、郡司に手を出せない距離感からだと思うと納得でした。
パートナーのいる男には手を出さない筋の通し方もカッコいいし、好きな人の幸せを見守れる度量の大きさもナイスガイの須藤。この1話でかなりの爪痕を残してくれています。
しかし郡司にとって須藤の告白は寝耳に水。郡司が須藤を受け入れるには多少時間がかかりそうですが、須藤に籠絡されて早くオチてくれることを願います。
いつもの日常に舞い込んだ奇跡の再会劇。
部屋探し中の客として出会ったのは、まさかの推し……そして初恋の君。
もうこのシチュエーションだけでドキドキが止まらないのですが、1話のラストなんてもっとドキドキします。「俺の面倒をみてくれる?」の彗の顔と表情がイケメンすぎて、そのまま"Yeeeeeeeeeeeeeeeeees!!"と言っちゃいたくなるそんな顔面圧にメロキュンでした(*´∀`*)
同じ高校の同級生だったことがアドバンテージとなり、2人の距離感が縮まるのは割と早いです。不動産屋さんと客の関係から一歩抜け出して、友人のような気安い関係にシフトするのもあっという間でした。
初恋の相手が目の前にいることで、酔いながらも本人相手に思っていた感情をうっかりポロする智基の隙あり感。もー何やってんだかと思う一方、お酒の力で素直に自分の想いを吐露する一幕は今後の展開的にはグッジョブでしょう。
1話目にしてテンポの良いストーリーの進み方に、ワクワクが止まりません!
ここから彗との関係はどう動いていくのか。俺の面倒とはいったい何をさせられるのか、彗の思惑が全く読めません。
彗と智基の恋愛模様ももちろん気になりますが、彗のアイドル時代のことも何となく気になります。智基が彗のいたグループの曲を流したとき、彗の表情が苦い顔をした理由はなんだろうか……。
彗の抱えているものが今後明らかになっていくのでしょうが、そうした経緯を含めて2人の恋愛を見守っていきたいなと思います。
甘酸っぱい初恋が、甘メロの恋愛へと繋がっていきますように^ ^
「1」とあるので、もしかして続きが?
単巻でも納得できるくらいの完璧なエンディングでしたが、2人の物語がまだ続くとあれば、ムフフ……いやぁ〜楽しみです♪(*´∀`*)
熱量度がかなり高めの腐男子美人のBL推しが楽しいお話です。
腐男子・瑠璃の脳内の声、BLを熱く語るセリフ、吹き出し泣かせの大量の文字量にビビりました。
BL論や解釈語り、推しへの愛などなど…瑠璃のBL愛は止まるところを知りません。普段はクール美人を装っているけど、語り始めると饒舌になるキャラ変がめっちゃ笑えます。
BL評論家ばりの論舌を匠にブワーッと喋りまくる瑠璃ですが、それをウンウンと聞いてくれる匠の柔軟性が意外にも好印象でした。面倒くさめな瑠璃の態度に対しても何だかんだ言いながらも受け止めてくれますし、しっかりと彼氏やってる匠はなかなか良い男だと思います。
ただ、瑠璃との関係を遊びのように思っている辺り、この甘い関係もまやかしなのかなと思うとちょっと切ない。まーでも、明らかに瑠璃に絆されていってるのは明白なので、遊びが本気にシフトしていく変化を見守るのは楽しかったです。
だけど、この2人は盛大にすれ違っちゃうんです。
好きなのに思ってもないことを言っちゃうんです。
瑠璃の気持ちをぞんざいに扱うヤツだとは思いたくなかったけど、モブ女子の戯言に煽られやがって……けしからん。
瑠璃はちゃんと気持ちをぶつけてエラかったです。
学園中が2人の恋愛をくっ付いただの別れただのゴシップ的に言ってる中、彼らはここからどう軌道修正をしていくのかは一番の注目どころでしょう。
身体から入った恋人関係だったけど、ちゃんと恋人同士やってて自然体に付き合えている雰囲気や甘さがとても心地よかったです。
ラストはもちろん良かったけど、最高だったのは描き下ろしおまけのオメガバースごっこ中のベッドシーン。2人とも完全にオメガバース世界のゾーンに入ってて、めちゃくちゃ面白かったです。
次はDomSubかケーキバースかな?2人の色んなシチュエーション遊びをまたぜひお願いします。次巻もラブラブを期待しています^ ^
自分の欲のためなら悪に手を染める奴等がウジャウジャと……。
慶臣たちの村もヤバかったけど、ここの村も相当キテてヤバいです。
金田◯少年やコ◯ン、浅見◯彦の要素をギュッと詰め込んだような、民俗学融合の事件解決ストーリーの完結編は、拉致された三輪の奪還編。三輪はどこにいるのか、拉致した犯人は誰なのか、何の目的で三輪を攫ったのか等々…全ての謎が解き明かされていきます。
監視の付いていた三輪を何故攫うことが出来たのかの理由も分かりますし、凶行に及んだ犯人たちの背景についても露わになります。三輪を取り戻すために拉致犯たちと対峙する慶臣や、三輪と慶臣を助けに向かう紀人と慎仁の動向が大きな見どころとなっていく、そんなストーリー展開です。
完結編なので、奪還が成功するのは期待して良いものとして、注目すべきはその手段。兄弟の絆の深さだったり、でも負い目や罪悪感を抱えていたりと、色んな感情が渦巻く中で慶臣が三輪を助け出すシーンは感動的でした。
前回の村からの流れとしても思いましたが、紀人と慶臣のBLでありながらも、家族愛…親子愛や兄弟愛のエッセンスが強く、胸に熱くこみあげてくるヒューマンドラマの側面にどっと酔いしれております。
特殊能力を備えた身体で生まれてきたために、信仰利用されたり、生贄にされたり。三輪の周りには彼自身ではなく、三輪の付加価値に群がる奴等が多くてウンザリしましたが、慎仁や紀人たちみたいに三輪自身をちゃんと見てくれる人たちがいることが三輪にとって拠り所になってくれると良いなと思いました。
それはそうと、紀人たちのお父さんとお母さん。クセが強いけど味のある良いキャラクター性がとても楽しかったです。慶臣たちの存在が、紀人と両親の距離を少し縮めたかも?な、ファミリーの団欒にホッコリさせてもらいました。
あ、もちろん紀人と慶臣のラブラブなシーンもしっかりとありますので、そこんところもちゃんと抜かりなく整っております^ ^
全ての重石から解放された慶臣と三輪の自然体の笑顔が見られたことに安堵したと同時に、2人の笑顔がずっと続いて欲しいなと願っています。紀人と慎仁の側でその笑顔を更に輝かせてくれたらもう何も言うことはありません( ´∀`)
これ、マサキ視点だからギリそっち側に感情移入して読むことができるけど、タツヤ視点だったら悲惨だったろうなと思いました。
好きな相手と兄弟関係になる。家族になった途端にすげなくされる。アプローチを仕掛けるもことごとく撃沈。めげずに攻め込むも激しく拒否される。彼女を作られて海外に行く。帰国後再びアプローチを開始するが、またも拒否られる。そして殴られて視界から消えろと言われる。
タツヤが可哀想で見ちゃいられなかったです。
マサキがタツヤのことを心底嫌ってるなら、強引に迫られるのは迷惑行為にしか過ぎませんが、マサキは本当はタツヤが好きで、タツヤはそれを見抜いてるから敢えてしつこく迫っていたんだろうなと。
マサキは素直じゃないし、頑固だし、何より"家族"という関係に囚われていて、それが2人の関係をずっと足踏み状態にしています。
マサキにとってタツヤは"家族"。家族とそんな親密な関係にはなれないというのがマサキの考えのようですが、それなら何故タツヤを旧姓の吉田で呼ぶのか。「吉田」呼び1つで、マサキの本心が見え隠れする伏線がとても面白いなと思いました。
いつか本心を言ってくれるのではないかと期待しながら、何度も拒否されても、それでもマサキを諦めないタツヤの気持ちに胸が締め付けられそうでした。
ずっと好意を否定されてきたタツヤの心境はいかばかりでしょうか。マサキのガードが固すぎて本当に困りました。
焦れ焦れの対応をしていたマサキの行動を途中からため息混じりで読んでましたが、5話の終わりから潮目が変わり、そして6話で全部不安が一気に吹っ飛びました。
コレコレコレコレ!!この展開を待ってました!
これはタツヤの執念勝ちといった方が良いんじゃないかな。
秘めた恋心を失わせなかったタツヤのリトライに次ぐリトライに感謝しなければ(笑)
6話の評価が全ての評価です。最高の結果とエンディングに大満足でした。
タツヤの何を考えてるか分からない雰囲気と、マサキを離そうとしない執着に終始引き込まれた物語です。
彼のマサキへの愛の重さは読み進める上での大きな拠り所になりましたし、マサキを諦めないでくれてありがとうの気持ちでいっぱいになりました^ ^
イケメンの攻めからベタベタに溺愛される、ベタな甘さにグハッッッと酔いしれました!\(//∇//)\
タイトルからしてもベタなんですけどね、色んな趣向を張り巡らせたストーリーが乱立している中、この王道のBLはかえってグッときます。
パイロットとCAの組み合わせとか、一時期のバルブ時代のあるあるなカップリングですが、キラキラ系の花形職場恋愛であっても、こんなにも切ないのかと。……紙枝の片想いの一途さに胸がツキンと痛みました。
将来有望な紙枝の攻め像は、これぞまさしく"攻めはこうであって欲しい"をふんだんに取り込んだ萌え感。見た目や能力だけじゃなく、佇まいやオーラ、嫉妬や独占欲に至るまで完璧です。
片想いを拗らせ過ぎてヘタレになっちゃう弱い部分も含めてカッコよくてですね、社内報で爪痕を残すさりげなさも素敵なんですよ^ ^
同期の氷鋏には好きな相手がいて、失恋したての傷心中に紙枝と良い感じになったことでお互いの距離がグンと近くなっていきます。お互いにゲイなことが分かり、ちょっぴりエロいこともしちゃったりで、もはや失恋に浸るまでもない氷鋏の恋のベクトルが紙枝の方へと動くのもそう時間がかかりません。
お互いフリーだし、同期で仲良しだし、エロいこともしてるしで、トントン拍子で恋人へのフライトラインにGOするのかと思いきや、まさかの乱気流発生。当て馬じゃないんだけど、当て馬の如くしつこく氷鋏に絡んでくる氷鋏の後輩の石川…こいつは結婚報告で氷鋏を失恋に追い込んだ張本人です。
てっきりコイツは序盤でのご退場かと思っていたら、2人を邪魔してくるポジションとしてウザい存在感を発揮しやがります。
恋愛の土俵にも上がってこないなら、どっか行けよと思ったのは私だけではないはず。あの人懐っこいワンコ属性で氷鋏を落としたんだと思うと、魔性の無自覚ワンコって非常にタチが悪いなと。そんな石川に嫉妬剥き出しで氷鋏の全予定を掌握してガードする紙枝の口撃にキャーが止まりませんでした(〃∀〃)
恋愛経験の無さと失恋回数の多さから紙枝の気持ちに向き合えず、つい臆病になってしまう氷鋏と紙枝の間ですれ違いが起きたりもするけど、ドラマチックな場所で、ドラマチックに想いを伝え、ドラマチックに結ばれるエンディングに大感動!
これまたベタな結ばれ方だと思うけど、BGMに「ラストクリスマス」が聞こえてきそうなワンシーンが素敵でした。
嫉妬深い甘い攻めが大好物な方はぜひご一読を^ ^
出発地は片想い、到着地は両想い(恋人)となった2人の恋のフライトをじっくりとご堪能下さいませ。
アイルの料理に秘められた治癒の力が、多くのグジナウ国の人々の心と身体を癒していくことを期待したい2巻。ゼスとの遠距離恋愛を余儀なくされてしまい、恋愛と仕事の「仕事」の方をちょっとだけ優先してしまったアイルですが、おおっと。
恋愛と仕事をどちらもとる選択肢があったとは。…というか、無理やり作ってしまったと言った方がしっくりくるのかな^ ^
ゼスよ……さすがは騎士団長。英雄と言われるだけのことはある。
とにかく行動力がすんごい。あと、番犬っぷりがコワイコワイ(笑)
アイルの身の安全(恋人同士の時間を確保したいともいう 笑)を何よりも優先したいゼスの心配と、治癒料理に時間をたくさん費やしたいアイルの使命感がうまいこと噛み合わないことも多いですが、何となくどちらかかが折れて何となく甘い雰囲気に持っていく2人の恋人模様にニンマリ^ ^
すれ違ったり喧嘩したりとかはなく、異国の地でもゆっくりと愛を育んでいきます。
アイルへの愛の重さをたくさん見せつけてくれるゼス。よからぬ虫除けのため、アイルに害を為す者を蹴散らすため、番犬としての牽制力が凄まじいです。
ゼス :早くラール国(2人の母国)に帰ろう
アイル:まだ困っている人がいる → 帰れない
ずっとこのやりとりです(笑)
アイルの料理への探究心は感心しますが、料理のこととなると周りが見えなくて少し危なっかしい。それをゼスがヤキモキしながらお世話してるって感じで、これ…ゼスがいなかったらどうなってたんだろうとヒヤヒヤしました。
料理や人々の治癒に打ち込むアイルの頑張りは素晴らしいですが、身体が限界を超えてもなお無理をする恋人の仕事っぷりに不安になるゼスの気持ちも分かります。アイルの行動は一見するとやりがいの搾取のようにも見えてしまうし、アイルに希望を見出して連れてきたグジナウの宰相……アイルの能力に活路を見出す前に、暗躍する自分の国のアホ侯爵をどうにかしなはれ。王もなんだか国の危機を感じてないし、グジナウのツケをアイルに取らせるとは、ううむ…けしからん。
それに。
アイル自身の身体を心配するのは、ゼスだけなんですよね。アイルは人々の傷を癒せても、アイルは自分自身の身体を癒せない。治癒師とは言えども、治す力に限界はあるし、そこまでのスーパーマンでもありません。
愛する恋人がグジナウの問題に巻き込まれていくのを見てられないゼスが必要以上に怖い番犬になるのも納得かな。アイルの協力者や味方まで牽制するのもやり過ぎですが、そんなゼスの行動から彼がアイルをどれだけ愛しているかの証明にもなっていますので、騎士団長の溺愛っぷりを隅々までご賞味頂ければと思います♪
「医食同源」の精神をファンタジーに落とし込んだようなストーリーは、料理の温かさだけでなく人々の心の温かさまにまで触れた癒しの物語でした。
治癒師として扱われたアイルだけど、やはりアイルは料理人。治癒師ではなく、料理人として美味しい食事で多くの人たちを癒してくれるでしょう。
帰国後は料理人としての腕を磨きながらゼスと共に同じ未来を歩んでいって欲しいなと思います^ ^
仮面夫夫ものの作品の中でも一等シュール寄りではなかろうか。
夫の方は極度の緊張しいとあがり症のため、妻のアロイスの方は超保守派を演じるため、お口の悪さが回る回る。外聞のためとはいえ、ここまで言わんでも良くね?と思わずツッコミたくなるような2人の口喧嘩を聞いてると、何だか胃がキリキリとしてきます(笑)
普段からそう思ってなければそんな嫌味なワードはポンポンと出てこないのではと思うのですが、一応2人は悪口のプロとして研ぎ澄まされた刃のような言葉選びと、その場を凍りつかせる雰囲気作りを演出するのが抜群に上手い!本人たちは本来そんな性格とは真逆なのに、周りに勘違いをさせてしまってるのが少々難儀だと思えてきます。
まぁでもそれがなかったらそもそも2人は惹かれ合っていないし、うまく結婚生活が送れてもいない。彼らにとっては周りの勘違いよりも、お互いが自分の素の姿を知ってくれているのが重要なんですよね^ ^
一見すると冷ややかに見える夫夫関係は実際にはラブラブ。イチャイチャするのにもちゃんとシールド張っていて、周りからは見えないように甘い時間を堪能している2人にニヤニヤでした。
あそこの夫夫は喧嘩ばかりで冷えた関係なのに、すぐに子を授かっちゃうのなんでだろう……の真相を周囲が知る日が来るのか来ないのか(笑)
何だかんだで両者とも仮面夫婦見せつけプレイを楽しんでる気がしなくもないですが、2人だけの空間で甘ったるく酔いしれる時間は仮面がいらない特別なひとときです。
見た目は仮面夫婦、中身はおしどり夫夫。
そんなギャップで固く繋がり合う夫夫の愛をお楽しみ下さい^ ^
誰とでも情事に耽るような放蕩者の攻めの恋が「純情」かと聞かれたら、私はそうは思わなかったです。
前半部なんか特にですが、他の誰かと色欲に溺れるシーンがあり、しかもわざとユンに見せつけるようにするやり方は趣味が悪い。後宮にあてがわれた愛人5人と日替わりで相手をしてると言うし、しまいには愛人の1人からザイはバックで致すのが好きだと要らない情報まで……聞きたくもなかったです。
心が伴わない行為だとは言え、また学園時代からずっとユンへの想いを抱えてきたとはいえ、ザイの恋を応援する気持ちが↑上記の理由によりそこまで持てませんでした。
ヤリチンライフを送る男の恋のどこが純情と言うんだろう。執着愛と言う方がしっくりきます。
そんなザイの性事情が元で、本命のユンに本気の愛だと信じてもらえないのは、ちょっとだけザマァと思っちゃいました。
ザイが何度も好きだと言い、本気の愛だと求愛しても、ユンになかなか信じてもらえない状況が続きます。通常ならなかなか通い合わない2人を焦ったいと思うところですが、これはザイに与えられた試練。過去の自分の不埒な行動の報いだと思って、ユンに本気が伝わるよう頑張って欲しいなとも思いました。
ユンを側に置くようになってからは愛人たちとの関係が切れ、ユンにひたすら一途になっていくザイの恋を見守りました。
ユンの視点とザイの視点が入り混じるストーリー構成なので、どちらの心情も分かるのが良いですね。ユンがザイの気持ちに応えられない不安な心境と、ユンに恋焦がれて嫉妬まみれになっている男の独占欲が交錯していく恋愛事模様は見どころです。
恋愛経験が全くないのはザイもユンも一緒で、ちょっとずつ距離を縮めながら互いの気持ちに向き合っていく2人に期待せずにはいられません。
ザイは自分の気持ちを惜しみなく伝えているので、あとはユンの気持ちのみ。ザイの想いに応えるまでの間には、ザイの兄の死に関わる真相に近付いていく展開も見逃せない。BLターンも事件ターンもどんな結末になるのかドキドキハラハラでいっぱいでした。
最初こそザイを応援したい気持ちも低調でしたが、後半にかけてグンと伸びました、ストーリーがめちゃくちゃ面白かったです。兄を殺害した者の断罪はスカッとしたし、腐敗勢力の膿を暴こうと色々と画策していく動きは読み応え抜群でした。
ザイには色々思うところはあるけど、恋心に誠実になった彼は一生懸命でカッコ良かったのは大いに認めます(笑)ユンのドジ天然なところや、ズレた可愛さも魅力的でした。
兄弟愛や親子愛に触れていくアプローチも、ジワッとくる感動の読み感に繋がりました。トータル的には大満足。人物史書き風のその後の情報も有り難かったです^ ^