こっちの主役2人の話も良いけど、矢野に密かな片想いをしていた友人・四十谷の失恋の方がわたし的にはグッときた。
決して出しゃばらず、ずっと友人ポジで好きな人の側にいることを選んだ男の愛の深さには泣かせられました。
矢野に何人もの恋人ができたときも、矢野の仕事が上手くいってもいかなかったときも、矢野が本気の恋を見つけたときも、楽しいときも嬉しいときも悔しいときもムカつくときも、いつも近くで応援し見守ってくれていたのは四十谷で、彼の存在に矢野が助けられていた部分も多かったと思います。
矢野と優十の成就は嬉しいけど、矢野に告白してひっそりと泣く四十谷の気持ちに突き動かされたインパクトの方が大きかったです。
脇キャラのエピソードにも手抜かりなくアプローチしてくれる丁寧なストーリーと心情描写が素晴らしく、いつか四十谷にも素敵なお相手が現れることを願っています。
主役2人の話にあまり触れていないので、参考にならなかったらすみません……(;ω;)
まーた、変な村が出てきたよ……
こうなったら、金◯一とかコ◯ンとか、浅◯光彦の手に委ねるしかないと思うのだけど(笑)、まぁそんなわけにはいかないので、慶臣と慎仁、そして紀人は三輪が忽然と姿を消した謎に迫るべく、人魚伝承のある村へと向かうことになるのが今作での新しい展開です。
三輪が夢で慶臣に居場所を伝えてきたメッセージを頼りに捜索に乗り出す慶臣と慎仁の2人旅は、すごく滑稽に映りました。
だって慶臣の隣にいるのは紀人じゃないですから(笑笑笑)
一部屋しか空き部屋がないってことで、同じ部屋に泊まることになった2人に待ち受けた驚きの展開には思わず笑ってしまいました。
閉鎖的な村の慣習や伝承は時に神秘的だけど、どこか宗教的で排他的なところは不気味さが漂いますね。
伝承の観点で言うと、排他的なところは"守る"と言う意味では悪いことではないですが、それ故時代にそぐわない悪しき慣習に囚われることになり、あまり良くない結果を産むことも。三輪の失踪に関しても不穏な空気感が漂う中、三輪を無事に探し出すことができるのか否か……村のねらいにどこまで迫れるのかも併せて気になるところです。
村の常識は、よその非常識。
胡散臭い儀式を阻止する方向に動くことを願います。
慶臣と三輪の兄弟には、ぜひ落ち着いた普通の生活を送って欲しい。
大きなものを背負わされて続けて生きてきた2人が、心から幸せになるエンドを期待しています。
初夜編のやりとり、何て可愛らしいんでしょ( ´∀`)
でもまあ、下着を置いてくような女と交際していた(セフレかも分からないけど)礼の隙アリ感は少々頂けませんね。礼もそこそこに性欲発散しなきゃだろうし、そんな相手がいたのも理解できるけど、過去の性事情が見え隠れする痕跡はせめて消しといて欲しいよ。。。
本命争いのデスバトルだなんて、そんな穏やかじゃない椅子取りゲームの戦いがあった礼の過去のプライベートが一体どんなものだったのか気になりました(笑)
嫉妬も独占欲も特級αなら抱くはずのない感情……そう思わせるだけのことが、司との再会前の礼にはあったということ。つまり、司が本気になるのは後にも先にも司しかいなかったことの何よりの証拠ではないでしょうか。
もし司のクローゼットに他の男の下着が、と。そんな状況を想像したときの礼の反応が、あまりにも普通の嫉妬反応すぎたのは良き収穫だったと思います。司のボールの投げ方も、最後のウィニングガッツポーズもグッジョブな面白さでした。
人を愛することにΩも特級αも関係ない、嫉妬や独占欲を抱く感情はバース性関係なく共通感情なんだと分かる2人のやりとりにホッコリと癒されました^ ^
小田切三兄弟の長男・清丸のターンがいよいよお出ましです^ ^
弟2人を厳しくも温かく見守る面倒見のいいお兄ちゃんの印象の強い清丸ですが、爛れた性活を送っていた過去に焦点を当てつつ、清丸が変わるキッカケとなった一羽子とのオトナの恋愛にドキドキしっぱなしの物語でした。
長兄なだけに大人の恋愛が見どころですが、内容もエロスも三兄弟の中では一番濃厚。お相手の一羽子はタトゥーがバチバチ入ったちょいワル風の大人の男で、彼との出会いで中身も身体もイロイロと変えられていく清丸の姿に、フォッフォッフォッが止まりませんでした…!(〃∀〃)
何と言っても鮭田ねね先生ですから、エロスの凄みは特に…特に!!です。
トロ顔、涙、精液、潮、汗、上気した色気に、官能的な体位。エロに繋がる描写を全部ブチ込んだようなセックスシーンはよそ見厳禁の激しさでした。
大人のプレイというのはこういうことかと。
大人気取りのコドモを分からせるような、お仕置きのような調教のような……一羽子のやり方で生意気な大学生を更生させる荒療治から終始目が離せませんでした。
清丸ターンを読むに当たって、過去のシリーズ作品をおさらい的に読み返したのですが、今作は時制的には華丸・武丸のターンの時期より3年くらい前のお話になるのかな。(武華が中学生なので)
とすると、過去2作のときには清丸は既に一羽子とお付き合い中で、あの余裕のある長男然とした佇まいは一羽子に更生された結果だったことを改めて知ることができて何だか感慨深かったです^ ^
両親がいなくて一番年上なぶん、普段は頼りになるお兄ちゃんポジの清丸だけど、一羽子の存在が清丸の甘えの拠り所となってホッとしました。
弟たちを守るのに必死こいて大人になろうとしていたんだと思う。大人の意味を履き違えて、結局コドモじみた遊びに興じてしまった結果は散々なものだったけど、一羽子との運命の出会いに繋がったことはラッキーだったと言うべきでしょう。
酸いも甘いも経験した大人の男が見る景色と、20歳そこいらの若造の見る景色は大きく違って当たり前。経験値の違いや、年齢の違いで衝突しながら惹かれ合っていく2人の恋を楽しく見守りました。
コドモ扱いする大人と、大人気取りのコドモとのちょっぴりすれ違ってしまった恋心はキュンと切なく沁みる恋愛模様です。美しく繊細な絵に映えた大人の恋に最後までしっとりと酔いしれて感無量の読後感でした。
おお……!
なかなか濃いキャラ集結の一馬の家族の面々。
お父さん、お母さん、弟2人に、甥っ子1人のにぎやかな牡丹ファミリーは、朗らかで温かくて、明の不安な気持ちを溶かすのに十分な歓迎っぷりでした。
同性の恋人であることにも何の躊躇いもなく、明をすっかりこの牡丹家の一員として迎え入れようとしてくれる姿勢が嬉しいですね。
明を嫁に出す気持ちで、牡丹ファミリーの動向を様子伺いしながら見守っていた読者は私だけではないはず。息子の一馬よりも明のことを気にかけて優しく接してくれるのを見て、いい嫁ぎ先やないかとホッとしました( ´∀`)
フランクでマイペースな一馬の父母を筆頭に、ブラコンの次弟に筋肉モリモリの末弟というクセのあるメンバーに囲まれ、長兄・一馬の普段とは違うイジられキャラな側面も見ることができてホクホクの4巻です。
結婚を期待する声が挙がり、こりゃ2人の関係もトントン拍子でステップアップだなと期待しているも、明サイドの方に陰りを見せる懸念事項が…。それぞれの育ってきた家族環境の違いが浮き彫りになったことは今巻の見どころの1つだと思います。
牡丹家は仲良しファミリー、真岡家はギスギスファミリー。
「家族」というものに良い思い出がない明にとって、新たな「家族」を作ることへの戸惑いと迷いが生じるのは至極当然のことでしょう。
一馬との関係がここまで進まなければ、きっと自分の家族についても、トラウマの元凶となった父親についても深く考えることもなかったと思います。ずっと心のトゲのように刺さっていたことと向き合い、一馬のため自分のために前進できたのは、愛する人とのこれからの未来を大事にしていきたいと思ったからではないでしょうか。
一馬と別の家族を作るに当たって、目を背けてきた自分の家族と向き合い始めた明の勇気を褒め称えたいです。明父との対峙はハラハラしましたが、大きな壁をとりあえず乗り越えることができて良かった。
一馬とのこれからが充実したラブラブライフとなりますよう、今後も惚れスパを応援していきますヽ(´▽`)/
初コミックスとは思えないくらい絵が洗練されていてとてもキレイ。
ストーリーも分かりやすく、そこそこエロを挟んでくる2人の親密な見せ場感も良かったです。
幼馴染みの心の声が聞こえるというファンタジックな展開から、一気に恋愛モードに突入していくところがこのストーリーの面白さでしょう。
嫌われていると思っていた龍司の心の声には、颯太への想いが溢れていて、そんな龍司の気持ちに戸惑いながらも急接近していく2人にドキドキ……。颯太に突然キスをしてきたり身体に触れてきたりと龍司の欲情の色が見えると同時に、昔のように親友の距離感を回復していく様子からは、これが本来彼らのあるべき姿だと分かって微笑ましかったです^ ^
心の声が聞こえる設定のストーリーは、サトラレ系、または魔法使い系といったジャンルがお馴染みですが、この作品は何となく設定がご都合主義なところがあって(心の声が聞こえたり聞こえなくなったりするスイッチがよく分からない)、少しストーリーに引っ張られ気味かなと感じなくもなかったです。
細かいところを言えば、あれだけ龍司の心の声が聞こえているのに、なぜ「颯太、好きだ」のフレーズが一個も出てこないんでしょう。普通、真っ先に聞こえる声だと思うのですが……
エロい、可愛い、我慢するの無理、などなど……色欲ばかりの心の声ばかりで、颯太が龍司に好意がなければ、普通にヤバい声。キスしたいから、そこに颯太の唇があったから、だからキスしたんだでは、少し早計な感じもしました。
それに、いきなり颯太にキスしたのに、うわーやっちまったとか思わない龍司の態度も謎すぎる。やはり、こういうことに慣れているんだろうかと想像が尽きないので、キスしたときや身体に触れたときの龍司の心境について触れてくれていたら有り難かったです。
不本意なことを言って相手を傷つける両者の拗れっぷりには焦れましたが、そんなところも高校生の未熟な恋愛が投影されていて、甘酸っぱいアオハル感がよく演出されていたと思います。
ただ、アブないから学校で致すのは控えて欲しいかな^ ^
彼らのお付き合い編があったら、またぜひ読んでみたいと思います。
ああ……もう、2巻すっごく最高だった……( ´∀`)
表紙の2人が1巻のときと比べて色味も明るく表情も良い。ツーショの自然体の絡みがあまりにも素敵だったので期待してましたが、期待以上の素晴らしいエンディングでした。
この2人の置かれた状況や立場において、これ以上とない着地点ではないでしょうか。明るい未来へと広がる景色に感無量でした!
ジェイドとの愛人ゲームにのめり込み、いつしか本気になっていくレーリオの心の動きがよく分かる2巻です。
これまで人の心は自分の手の中にあると思っていた黒幕令息に、"遊び"の範疇を超えた感情が湧き上がっていくのが見どころでしょう。
自分の心がこんなにも誰かに揺れ動かされたり、制御が出来なかったり、冷静さを失ったり。コントロールの効かない様々な感情に襲われ、ジェイドが命の危機に陥ったことでジェイドへの愛を自覚していくレーリオの心情変化にはグッとくるものがありました。
それまでのレーリオは、ジェイドとの愛人ごっこを刺激的な遊びとして興じ、ジェイドがレーリオの言葉や行動に翻弄されるのを楽しんでいたに過ぎませんでした。ジェイドの恋心を利用して弄んでいるのですから、悪趣味っちゃ悪趣味です。
しかし、レーリオ自身にジェイドへの感情の色が灯ると、レーリオの人間らしい部分がどんどん露わになっていきます。好きな人を大切に想う気持ちはゲームなんかでどうこうできるシロモノではないことに気付かされるところは、ある意味受けザマァな展開なのかも。
大事な人のために突き動かされるレーリオは、"らしくない"けど、そんな人間くさいレーリオの"らしくなさ"は人としての魅力に溢れていました。
レーリオが求めていた刺激的な政局のゲームも、それが自分の首を絞めることになって初めて平穏の大事さを知ることになります。それもこれもジェイドを愛するようになって実感できたこと。レーリオの中に芽生えたこうした変化に注目して読んで欲しいなと思います^ ^
あれだけジェイドをウブだのなんだの言っていたけど、ジェイドへの好きを自覚したレーリオもジェイドを意識して避けたりして、まー可愛いもんでした。
1巻のときに比べて、ずいぶんと自分の気持ちを素直に表現してくれるようになり、相思相愛のラブラブっぷりが楽しかったです!
真っ直ぐにレーリオを愛するジェイドのブレない一途さは、どっしりとした安心感ある重みがすこぶる良かったです。その重さを一身に受け止めるレーリオとの愛の囁き合いも、睦み合いも情動的で萌えたぎるシーンでした。
大円団に終わったラストも文句なし。黒幕令息が知った本気の愛をぜひ確かめて下さいね♪
この世のものは全て自分の術中にあるかのように、またゲームの盤上のように、政局を左右する駆け引きを裏から操る公爵令息・レーリオの心を揺さぶる堅物騎士との恋愛ゲームがめちゃくちゃ面白かったです!
続きものだけど、この1巻部分だけでも十分に楽しめました。最後は気になるところで終わってしまいましたが、期待の持てる続き方だったので2巻も購入決定です^ ^
恋愛面でようやく動きが出てきて、2人の主従-愛人関係にどう変化が生まれるのか、堅物騎士・ジェイドの強固な理性はどう外れるのか、冷静なレーリオの感情が最高潮に昂る瞬間が気になって仕方ありません。
とはいえ、この1巻では2人の想いはハッキリと気持ちが通い合っていない段階です。
ジェイド側には欲情の塊が見え隠れしていますが、レーリオはジェイドの気持ちを揺らすのを"遊び"として捉えているので、レーリオのジェイドへの気持ちが遊びか本気かの境界線はちょっとばかし分かりにくい。
自分の思い通りに動くのが当たり前に生きてきたレーリオにとって、ジェイドは思惑の範囲外にある男。予想通りにジェイドが動くとニヤリとする一方、予想外の動きをすると感情的になる一面も見せます。ウブで実直なレーリオにどんどんのめり込んでいくレーリオの"遊び"が、本気の想いへと移行するときがくるのかこないのか。
非常に頭が良くキレ者のレーリオが本気で恋をするとどうなっちゃうのか、一番そこが見たい(笑)
ミイラ取りがミイラになっちゃう展開を期待して2人の恋愛を最後まで見届けていきたいなと思います。
能無しの第二王子とその護衛が非常にウザいので、ジェイドとレーリオの恋愛模様のついでにこの両名のご退場も願わくばお願いしたいところですね。
各方面で大きな動きを見せていきそうな2巻ですが、今から読むのが楽しみです!
うーーーん………控えめに言っても最高ッス( ̄∀ ̄)
立山の無邪気な甘い攻め方はBL界ナンバーワンじゃなかろうか。
島崎が甘いものが大好きだからといって、セックスまで甘いものを求めているとは限らないけど、立山という男は尽くし系のワンコ優男なので、恋人のためならドロドロに甘やかすのでしょう^ ^
絆し上手な立山のお砂糖テクに、ツンで対抗しても結局は立山のペースに持ち込まれてしまう島崎の反応が楽しいイチャイチャエピソードでした。
永久糖度の世界の住人となった島崎は、恋人の甘いおねだりやアプローチに対抗する術なしです。一呼吸一呼吸がリアルに感じられそうな2人のスイートな息遣いにクラクラしちゃった小冊子でした♪