ジェフリーを助けるために東奔西走するナイジェル。
背に腹は代えられぬと袖の下も使いこなします。
生真面目なナイジェルもいいですが、大切な人のために柔軟に変化するナイジェルも格好よかったです。
それにしてもキットとナイジェルの掛け合いを読んでいると、つんつんナイジェルがいつデレるのかワクワク、もとい、ハラハラします。
海斗を一途に思う男前な攻めナイジェルも素敵ですが、美人ツンデレ受けになってもオイシイ☆とよからぬことを考えてしまいました。
とりあえずキットには、もっとがんばれと言いたいです。
そのキット視点の話も読めて満足です。
最後に海斗が過去に戻ってくる場面では、感動で胸がいっぱいになりました。
海斗、おかえりなさい!!
でも喜びもつかの間、ジェフリーを心配する海斗が痛ましかったです。
はじめにスペインサイド、さいごにイングランドのお話があり、大部分は現代の海斗と和哉のお話です。
対イングランド戦に向けて準備を進めているスペイン。
海斗の予言で和平派の策略を知ったのに、彼らを追放することができません。
結局、ほぼ海斗の「占い」に沿った布陣で戦争に行くことになりそうです。
もどかしいっ!
それにしても、アロンソとビセンテ、レオの掛け合いがおもしろいです。
レオがツンツンすればするほど可愛くなるのはどうしてなの!
冷たく扱われて喜ぶアロンソの気持ちがよくわかります。
もっと怒ってーー!!
この三人はBL展開にはならないと思っていたので、アロンソの「振り向かせたい」発言にはびっくりです。
匂いに釣られて、スペインチームの三角関係を期待したくなります。
そうなると問題なのが、成長著しいレオが受けなのか攻めなのかということで、
攻めとなると、ビセンテが受けになるわよね……ふむふむ……。
はっ! 突っ走った妄想をしてしまいました。
とにかく短い場面なのに、たくさん萌えさせていただきました。
海斗はというと、少しずつ過去に戻る方法に近づいていきますが、和哉の企みで特別病棟に入院させられます。
和哉の一方的なヤンデレ具合には引いてしまうのですが、嫌われてもいいからそばにいてほしいという思いは痛々しくて切ないです。
海斗を手放せたビセンテがすごいのであって、和哉のように取りすがってしまう人も多いのかも。
そしてついにホーの丘にトンネルが開いて、海斗は……。
一方、順調に行くように見えた女王との質疑の最中、ジェフリーを窮地に追いやる知らせが入り……。
ものすごくいいところで終わっています。
続けて18巻を読める私は幸せです♪
さいごに、口絵のジェフリーとナイジェルの場面。
「ナイジェルはいざというときに、決して自分(ジェフリー)の言葉を疑わない」
二人の信頼関係にじーんと胸が熱くなりました。
ヤンとラウルの場面から始まります。
ここでヤンがラウルから離れられない理由が明らかになりました。
また、ラウルがヤンの身代わりで死んでいった友人の最期の様子を克明に伝えたことで、
ヤンの心はこれ以上ないほど傷付いてしまいます。
ラウルの残酷さに背筋が寒くなり、嫌悪感を覚えました。
ヤンが解放させる日はいつでしょうか。
一方、海斗はジェフリーたちのことを調べるうちに、灰青色の目をした老人と出会います。
彼はナイジェルの……。
多少でき過ぎな気もしますが、二人の巡り合いに胸が熱くなりました。
和哉の海斗への執着は相変わらずですが、彼の孤独が伝わってきて切なかったです。
そして、キットやロバートの協力で、ジェフリーが女王の前で証言する機会ができました。
どんなに痛めつけられても、ジェフリーは誇りと愛を失いません。
戦闘開始を宣言した目にはゾクゾクしました。
次巻で解放が決まるといいのですが。
それから、久江羽様もおっしゃっているように、人物紹介に加えて相関図がほしいと思います。
あと、当時の欧州地図もあるとさらにわかりやすいと思います。
登場人物が多くなってきたので、久々の人物を思い出せません(汗)
ジェフリーが体を張って追手から守ってくれたおかげで無事に現代に帰ってきた海斗。
「トンネル」を探しにホーの丘に来ていた和哉に助けられ、病院に入って治療を受けられるようになりました。
一日も早く病気を治して、ジェフリーのもとに戻りたい海斗ですが、
そこに現れたのがリバーズ刑事で、行方不明になっていたときのことを聞き出そうとします。
彼は海斗が過去に戻ろうとするときにも「お邪魔虫」になるのでしょうか。
でも、リバーズ刑事より気かかるのが和哉です。
「海斗には僕が必要だ」
「一日会えないだけでイライラする。会えない間も海斗のことしか考えられない」ってどうしちゃったのー!?
かなりの執着ぶりです。
これって恋なの?
この執着ぶりは恋愛感情によるものなのでしょうか???
このままでは和哉が、海斗が過去に戻るときの一番の障害になりそうではらはらします。
それから、ビセンテが登場しました。
まだまだ海斗に未練たっぷりの様子。
そうですよね、簡単には忘れられないですよね。
でもレオは、スペイン(自分)を捨ててイングランドに帰った海斗と、
そんな彼を愛したビセンテが許せません。
思春期の頃って、過ぎるくらい潔癖ところがあると思います。
自分の中の正義があって、それに反するものが絶対に許せない。
レオも純粋ゆえに傷付いて、トゲトゲした気持ちになっているように見えました。
ジェフリーはというと、ウォルシンガムに捕まって拷問を受けています。
ひぃぃぃぃっ。
拷問の文字を見ただけでもドキドキするほどのチキンハートの私は、
その章は、最初の1ページを読んで後はすっ飛ばしてしまいました……。
海斗は今まで奇跡的に肉体への拷問は受けずにすんでいましたが、
ジェフリーはそうはいきませんでした。
後のナイジェルたちの会話からして相当の責め苦を受けている様。
ううう、気の毒なジェフリー。
ナイジェルとキットは、マニング主教殺害事件の時に助けてもらったロバートに
もう一度助けを求めます。
どうやら、彼はジェフリー救出のためのいいアイデアを思い付いたようですが……。
ナイジェルー、早くジェフリーを助け出して!!
この巻で特に萌えたのが、ナイジェルがいかにジェフリーに支えてもらってきたのかに気が付くところです。
普段は、強さも孤独も見せないジェフリー。
器の広さを感じました。
この外伝は本編18巻の後に出版されましたが、私は15巻を取り寄せ中の為14巻の後に読みました。
特に問題なかったと思います。多分12巻の「スペイン編」の後ならば大丈夫だと思います。
全部で4編入っていて、どれもジェフリーとナイジェルの少年時代~海斗と出会う前のお話です。
BLではないのですが、二人の<友達以上恋人未満>と言えるような甘酸っぱい関係が書かれています。
幼い二人がすごくかわいい♪
こっそりとジェフリーxナイジェルもイイと思っている私としては(海斗ごめんねw)まさに読みたかったお話。
いろいろな葛藤や困難がありますが、全編にわたっていかにお互いが特別な存在なのかが伝わってきます。
そう、仲睦まじい二人の様子にニヤニヤがとまらない―はずだったんですが、
それなのに何でしょう、この胸の痛みは!
きゅーんと締め付けられるんです!!
だって14巻時点の二人の置かれた状況を考えると、素直に「二人ともかわいいわー、仲良しねー」とは喜べません(涙)
この頃はお互いが一番で何より大切な存在だったのに、今の二人は海斗を挟んだ恋敵関係。
固い友情に変わりはないのですが、少し複雑です。
別れた恋人と写っているアルバムを見て懐かしむようなw切ない気持ちになりました。
どうか最終巻(ハピエン信じてます)の後では、穏やかな気持ちで読み返せますように。
みんなの幸せを願わずにはいられませんでした。
やっとスペインから戻ってこられた海斗なのに、当時不治の病と言われていた肺結核に侵されてしまいます。
リリーをはじめ皆が海斗の治療に懸命に尽くしますが、病気は進行する一方。
そこで海斗は大きな決断をします。
それに対してジェフリーも悲壮な覚悟を決めます。
この巻でジェフリーは、恋人としても親友としても船長としても広い懐を見せてくれました。
海斗への愛情といいナイジェルへの態度といい、それはもう惚れ惚れしてしまいます。
実は、どうして海斗はジェフリーを選んだんだろうってずっと疑問に思っていました。
もちろん、ジェフリーも素敵だし大好きなのですが、
ナイジェルとビセンテも負けないくらい魅力的じゃないですかー!
でも、今回はっきりわかりました。
海斗と結ばれるのはジェフリーなんだってことを! 今更ですがw
彼の思いの強さと見事な男っぷりを前にしては何の異存もございません。
素敵すぎる攻め様3人の間でフラフラと迷っていたのですが(私がw)、
今後は迷わずジェフリーと海斗の恋路を応援しようと心に決めました。
でもこれからも、ジェフリーとナイジェルの度を越した友情にハァハァしちゃうことは許してください(爆)
それにしても、後半の展開にずっと胸が苦しくて仕方がありませんでした。
どうかジェフリーが無事でありますように!