と、読み終わって思いました。俺だけの専属アルファ、大好きです〜!!オメガバースの話ってΩが冷遇される設定が多いけど、それがいけないことだってなった世の中を舞台にトップモデルとして活躍するΩの音無さん。付き人になったαの鳴くんを最初こそ毛嫌いしてるものの、過去の彼の周りにいたαとは違うんだって分かってからはすっかり心を許し、頼って甘えていく感じがとても可愛かったです。運命の人だって思った相手から見向きもされなかった挙げ句、傲慢なαたちにいいようにされていた過去はとても辛いものだけど、それらを踏み台に強く美しく活躍する姿は文句なしに格好いい。ただの広告塔ってだけじゃなく、首輪の性能をしっかり確かめている彼の言葉にはとても重みがあり、仕事に対する姿勢や仲間への懐の深さはとても魅力的。強気な美人が心を許した相手にだけ距離感激近になるのが大好物なので、鳴くんの腕に引っ付いてたり、好きに触れと言わんばかりに身体をあずけたり、照れたりはにかんだりする音無さんにめっちゃキュンとしました。お相手のα鳴くんはαらしい傲慢さが一切ない優しく愛情深い好青年で、音無さんに振り回されているかと思いきや、ピンチの時には当たり前のように背中に庇って守ってくれる頼もしさ!ヒート全開のフェロモンを浴びても指一本触れずに耐えたのは本当にすごいと思ったし、だからこそ音無さんも心を開いてくれたんだろうし、でもちょこちょこ出してくる“αっぽさ”がいい塩梅。お似合いの二人が末永く幸せでありますように。
烏丸さんと高羽くんの関係性が大好き。包容力抜群な大型犬スパダリα攻めと、色気たっぷり美人で強気でちらっと脆さが覗くΩ受け。お互いの腹の内を探るような最初の距離感が徐々に近づいて、求めて止まない気持ちが決壊しかける深夜のオフィスでのシーンは悶絶でした。オメガバースの世界における理不尽な境遇を逆手に取り、己の身体ひとつでのし上がっていった烏丸さんの、痛々しくも強く美しく良い匂い立つ色香にあてられる。そうして誰のものにもならず孤高に生きてきた彼の全てを丸っと包み込んでしまった高羽くんは、顔よし身体よし仕事もできて人当たりもよくちょっぴり腹黒で家事能力◎の絶倫という最強で最高のαです。もっと自分を大事にしろって怒った高羽くんと、本当はその言葉が欲しかった烏丸さん…出会うべくして出会った二人がついに番になる場面は感動もひとしおでした…。甘やかしぃと甘やかされな二人が6歳差の年下×年上カップルっていうのもなお良し。この作品に出会えて良かった!