ストーリーについては1巻のところで触れたので、ほんとに私個人の好き、を書きます、てか書きたい、です。
一つめ、着物。着物に詳しいわけじゃないんですが、とにかく着こなしがおシャレすぎる。柄、無地の組み合わせもかっこいいんですが、手ぬぐいや裾の折れ方、帯の結び目、スタイリッシュでほんとにステキです。特に、二人が卍さんの実家に行くときの姿!お百の着付けを手ずからしてあげるなんて!卍さんもその格好で町中歩くのは罪ですよ。日常の中にも、中村屋格子や菊五郎格子がさりげなく描かれてるところもほんっとにありがとうございます。
二つめ、随所に見られる浮世絵のようなコマ。ほんとに美しい!何度も読んでますが、見入ってしみじみと幸せな気持ちになっています。
三つめ、やっぱり祝さんは、吉右衛門だった!!1巻で登場した場面から、この押し出しと包容力、父性溢れる姿は、中村吉右衛門さんがモデルだって勝手に思い込んでたんですが、ここでお名前が出て、浮かれていました。
四つめ、火消し仲間の四天王には、鬼退治の源頼光の四天王から取った名前が入ってますよね。じゃ、頼光は?って思ってたんです。最後の方で祝さんから万次さんの卍の意味が披露され、ああ、そっかってなりました。頼光の光は卍、そう、火消し四天王のリーダーはやっぱり卍さん、ですよねー。
最後に、巻末の紗久楽先生のお言葉、刺さりました。そう、この物語は、設定は江戸後期だけれど、ほんとは今、今の物語だよねってしみました。
本当に素晴らしい作品をありがとうございます。
最初キラキラした青春野球もの、かと思ったんですが、試し読みして、うおって刺さって神本買いました。
善次くんの心を丁寧に描写してるのがすごく好きです。善次くん、ほんまにきれいやし。
大好きなじいちゃんの中には、今だに甲子園に行ったお父さんが大きく存在していて、それが花岡くんへと繋がっている。善次くんは野球を諦め、自分にできることでじいちゃんに認められたい、お父さんより自分を1番に見てほしい。
切ないけれど、たぶんじいちゃんの意識を変えていくのは難しいですよね。死んだ人には敵わない。
花岡くんは不本意ながら続けてきた野球ですごい成果を上げていても、ある事をきっかけに世間や野球部以外の人には心を閉ざしたようになる。
善次くんとの出会いで違う道、というより違った見方ができるようになり、気持ちの有り様が変わっていきます。もう結婚って、ド直球な執着ぶりもいい!
善次くんは、花岡くんとの関わりや、これまでじいちゃんの役に立ちたいと思ってやってきたことから野球部のマネージャーを引き受けることになります。これから、善次くんが野球との関わりを通して、どう自身の意識、見方、気持ちを変えていくのか、色々あるんだろうけど楽しみです。
そして最後はやっぱりハピエンを願っています。
シリーズ完結!寂しいです。全体通しての感想になります。
互いに全く知らない同士が出会って、いろんなことがあって関係は深まり、鴻太は一生かけて面倒見る覚悟を決めて。シリアスな部分ももちろん大好きです。クロちゃんが保護猫になっちゃって行方不明の後の再会では、画面の鴻太と同じくらい泣きました。福ちゃんとシーナくん、大吉と宗春、それぞれの寄り添っていくお話も大好きです。シーナくんを溶かしていく福ちゃんの下僕っぷり、宗春がだんだんと癒されていく大吉の一途さ。
そして!クロちゃんの全てがかわいい。浮世離ちょっとピントが違うようで、人の気持ちがわかっているところ、素直に自分の気持ちを出してくるところ、でも、鴻太の愛情がちゃんとわかってるところ。
ぜひ今後も読み切りなどお願いしたいです。
電子で試し読み、紙本買いしました。何でもっと早く読まなかったんだろう!私の好きがてんこ盛り、溢れてる!!
まず、江戸の市井の人々の生活がほんとに丁寧に細やかに描かれています。季節ごとの暮らしの変化、楽しみ、何気ない日常、やっぱりこのリアリティが作品に厚み、深みを加えているんだろうと。そして、約200年前の、その日を生きていた人々への作者の愛着、優しい眼差しも感じます。巻末に参考文献を載せてくださっていることにも感謝です。
辛い辛い子供時代を送ってきたのに百樹は本当にいい子!振り袖でも何でもおばちゃんが買ってあげるよって言いたい、これからは温かい日々が続いていきますようにって祈ってるよ。陰間茶屋についても色々知ることができて満足です。
卍兄ィはどっからどう見ても色気の塊、当人の思惑とは関係なく、そこにいるだけで世間がざわつくであろう罪なお人。お百を大事に大事に思ってる。
二人の人生が交わって開けていく、幸せになっていく、そんな展開は、設定が現代のものと同じだな、と思います。ってことは、作者は時代設定をお好きな江戸にはしていますが、描きたいテーマは普遍的なのだと、勝手に解釈してます。(笑)
江戸時代という設定に苦手意識を持つ方でも、絶対刺さってくる物語だと!オススメしたいです。
じゃのめ先生の絵のキラ☆キラ透明な感じがそのまま物語の雰囲気になってるなあって、このシリーズ、ほんとに好きです。
真央の、けして器用ではないけれど、誠実に戸惑いながらも寿を大切に大事にしていく姿、かわいくて。そんな真央のおかげで少しずつ変わっていく寿。この本では、学校を出て、修学旅行が舞台に。二人のメールのやり取り、素直でかわいくて。映画部のいつものメンバー、プラス仁と礼、演劇部の本條、みんなキラキラ、青春してる!
きっと寿は、長く負ってきた傷も少しずつ癒えて、真央と温かい日々をずっと重ねていくんだろうなって確信します。残像スローモーションの続編もすっごく楽しみです。義一の泣き顔可愛すぎ。
爽やかな読後感、明るく前向きになれます!じゃのめ先生、本当にありがとうございます!!
電気の普及によって、社会が大きく変わっていく時代背景、唯一無二って感じで好きです。もちろん、絵も大好きです。亮二、エドワード、それぞれの辛すぎる過去が描かれ、救済されていく物語です。エドワードは家事全般できて、亮二の仕事を理論面でも現場でも助けるっていう、すごいスパダリですね。エドワードをすくい上げたのは亮二ですが、暗闇への恐怖、中原への執着、から亮二を解き放ったのは、エドワード。
互いが出会ったことで明るく満たされた人生に。それが、電気をもたらすタングステンって言葉に象徴されているようで、タイトルも大好きです。
本巻では、まさかの関東大震災で終わるんですが、ここからの復興の話、大人になっていく奏一も交えた幸せ生活を、ちょっと読み切りとかであったらなぁと、贅沢を言わせてください。
巻を追うごとに、二人の人生が立体的になってどんどん好きになります。
二人は、付き合ってるとか恋人とかはっきりとしたステディな関係ではないのが、またリアリティを感じていいなあ。いわゆるドラマチックな展開ではないと思うけど、それぞれが自分の日常を生きる中で再会、だんだんと交わっていく。そしてお互いの中に居場所ができて。自然と影響し合って少しずつ人生が動いていく、そんな感じが好きです。親の介護や離れて暮らす親のこと、それぞれの兄弟との関係性、かつての家政婦さん、可愛い甥っ子、実家の処分、尊敬していた先輩の死...。
けしてしんど過ぎる感じはないんですが、そこがまたリアル感。そんな中で二人の気持ちが触れ合って絡まって惹かれ合って。
二人の人生をずっとずっと追っていきたいです。蛇足ですが、愛煙家としては親しみの湧くスモークブルー、でもあります。
前作を電子で買ったんだけど、紙で欲しくなって買いました。今回は特装版の両面表紙になるカバー、とってもステキ!
お話は、ロウくんが社会人になってすれ違いつつも安定の二人。ロウくんさあ、同僚の心配、世話焼き、そこまでする人だったのって感じも。でもそんなロウくんだから佳乃は好きなんだよね。鈴丸みんた先生の物語には、人が良くて誠実で、優しいキャラが出てきますよね、好き!!佳乃が本音をちょこちょこ出して、甘えるのがものすごくかわいい。それを受けとめ、幸せそうなロウくんも。
欲を言えば、佳乃にもっと拗ねて無自覚に甘えて欲しいかな。そして、二瑚ちゃんの話をもう少し読みたかったです。
タイトル見て、木下先生の作品ってことで紙本買いしました。木下先生のインタビューにもあったように、ほんとにクスッとほっこり、心が温まるお話でした。
一目惚れからまっしぐら、爽やか山田くん、笑っちゃうんだけど、がんばれって応援したくなります。そして、物語の要所々々で大翔くん、いい仕事しまくり。パパが大好き、でも山田先生のことも純粋に慕ってて、うまいこと物語を回していってくれます。そして、弓原さん、大翔パパはどことなく色気漂うイケメン、でも父親としてのスタンスは確固たるものってとこもいい。
就寝前に読んでにやにや、明日の仕事への憂鬱な気持ちを払い、何とかなるだろって穏やかな気持ちをくれます。