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何回も読んでしまう。

執事の受難と旦那様の秘密の下巻です。

私は刊行されてからだいぶたってから読んだので上下巻とも一気に読めたのですが、これは、上巻で待たされた人はちょっとたまったものじゃない!というところで終わっています。

謎が謎を呼ぶ展開とでも言いますか。
ハルの出生の秘密が明かされる重要な内容になっています。

ハルが育ったネイディーンの家という孤児院で院長が殺され、その殺人事件の犯人として捕らえられてしまったのは、なんと執事のフライトでした。
黙秘を続けるフライトに、なす術がないウィルフレッドとハルの前に色々な事実が明らかになっていきます。

ここで盛大にネタばれするのもどうかと思いますので、ぜひ読んで頂きたいのですが、ハルはとても愛されて巡り巡ってこのマーキスという街にたどり着いたということ。
そして、それはウィルフレッドも同じで。

最後のほうのハルのセリフにウルっときてしまいました。


番外編でマーキス独特の方法でウィルフレッドとハルが結婚するというお話が入っています。
それも二人らしい温かなものとなり、周りの、つい応援したくなってしまう二人に色々としちゃうところもほんわかします。

何度も読み返してはほわ~っとした気持ちに浸れる作品だと思います。
椹野さんらしく、色々なお料理もたくさん出てくるので美味しそうな本です。

癒し。

子供が出てくるBLは多々ありますが、やっぱり好きですね~。

BLでは、以前結婚していて子供もいるのに、その後ゲイになるというような展開も多くありますが、このお話の寛二と乙耶のように異性がだめになる要因も、実際に色々あります。

なので、そこからお互い意識し出して……という関係は好きです。

作中、乙耶の抱えているトラウマがこれでもか!っていうほど出てきますが、ホント、崎谷さんの書く’嫌な人間’の描写は容赦ないなーと思います(笑)

続き出ないかなぁ。

いい意味での支配関係なのかしら?

劣情の迷宮の続きが出るなんて!
ツンとしてるのに愛してることを隠さなくなった優一先生に萌えです。
一見、ぐいぐい引っ張っているのが攻めの要のようですが、関係の主導権を握っているのは優一です。
今回、家族とうまくいってない様子の要のお話と、デートに出かけるけど結局……な展開のお話、後輩の医師のために身体を張る優一先生のお話、と他に全て医師ものでした。
また、続きが読みたい二人です♪

ホロリとさせられます。

出だしで自殺未遂という結構シビアな場面から始まったので、ん?と思いましたが、動物ものらしくほほえましい場面も多く、読んでいても微笑んでしまいます。
主人公の悠は拾われた先で動物探偵という結構大変な仕事を手伝うことになりますが、そのエピソードも織り込まれていて途中ホロリしてしまうことも。

悠は恋人に逃げられてしまい自殺未遂をするのですが、拾ってくれた動物探偵の貴広も同じ経験をしていました。
そっけない態度も、気持ちをうまく言葉にできないだけと知り、貴広に惹かれていく悠。
温かい人々に囲まれ、揉まれながら(笑)恋心を育てていきます。
そんな日々を過ごすうちに前の恋人に逃げられたのは言いたいことを言えなかったりしたことが原因かもと気付くんですね。
でも、貴広への恋心を自覚してしまうと、なかなか思っていることを言えなくて、殻にこもってしまう悠。

しかし、一緒に暮らしている犬たちや鳥なども手伝ってやっと恋人になった二人は、やはりそれまでと打って変わってらラブラブ状態ににやけてしまいました。
オウムが出てくるのですが、そのオウムのきわどいセリフにも注目です(笑)
思わず笑ってしまうこと請け合いです。
おススメ!

なかなか良かったです。

最初、あらすじの意味がよくわかっていなかったんです。
ん?子供に好きになられる?って。
そしたら、引き合わせてくれた女性が未婚の母になることを決めたので、その子の父親になると受の景人が言い出したことから物語は始まるんですね。
それに付き合ってしまう攻の直正の忍耐に脱帽です。
景人は父親のいない家庭で育ったので、その子供にさびしい思いをさせたくなかったのです。
ある意味3人で育てることになるのですが、15になった息子の潤が直正を好きだと言い出すというなんとも言えないストーリーです。。。

ちょっと苦手な人には苦手なお話かもと思いました
だって、女性も絡んでくるし、その父親になってしまうんですもの。
結婚してしまうんですよ!!
たぶん、このお話はあらすじを読んで、買うのやめた人が多いと思う(笑)

しかし!それでも、さすが松前さん。
うまくまとめていきます。
嫌な人なんて一人も出てこない松前さんのお話。
みんなが思い合っているからこじれてしまうこともあるし、思いつめてしまう。
そんなところを丁寧に書かれていたように思います。

息子の潤が今まで父親をしてくれた景人に言うんです。
「景人が自分を大切にしないからだよ」と。

景人は、自分の大切な恋人を好きになってしまった息子にその恋人への恋心を打ち明けられ、どうしていいかわからなくなっていた時、どうにかしてみんな幸せになってほしいと思い、これまで自分が父親として潤にしてあげたことを間違っていたのかもしれないと思いつめていました。

松前さんの書かれるお話は一つ一つのエピソードがとても暖かくて、本当に心温まります。
潤が小学生の頃、熱を出して遠足に行けなかった時、彫刻家なのにたったひとつの絵本を作ってあげるんです。
そこには景人が好きなパイナップルのお話が書かれていて、絵だけなので景人が毎回違う色々なお話を聞かせてるんです。

そんな潤ですが応援してくれると思っていた父親が恋人だとわかった時は悲しみのあまり少し荒れましたが、息子に恋人を譲ろうと思った父に可愛い後押しをしてくれます。

最後は恋人の元へ自分の本当の気持ちを伝えに走る景人。
大団円です!