KAKUGOTOHAさんのマイページ

レビューした作品

女性KAKUGOTOHAさん

レビュー数0

ポイント数0

今年度--位

通算--位

  • 神0
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0
  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • DVD
  • ゲーム
  • 小冊子
  • GOODS
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

春雷と蜜 コミック

劣情 

ネオン看板とメタファー

作中の雰囲気や背景、作者様のインタビューやツイートを拝見する限り、舞台のモチーフは香港。年代は1970年代?80年代?くらいでしょうか。

街並みのネオン看板にさりげなく描かれている「花様年華」の文字が印象的でした。
香港映画で有名な某映画監督の作品のタイトルと同じですね。意味は「人生で最も美しい時間」…だったと思います。

ヤンとユエンは失われていた時間を取り戻して、人生で一番美しい時間を過ごしていく…という意味でしょうか。

某映画監督の映画作品の中には、香港がこれまで辿ってきた、そしてこれから辿ろうとしている歴史や時代背景がメタファーとして散りばめられています。英国統治の資本主義社会から中国に返還されたあとの社会へ。香港の象徴的なネオン看板は、現在はかなり少なくなったと何かで読みました。

何が言いたいかというと、優しく好青年だったヤンがマフィアになっていること、そして純粋だったユエンが娼婦となっていることは、そんな風に移り変わる歴史観をメタファーとして投影しているのではないかということです。彼らが数年、十数年であれだけ変わるように、時代も歴史も変わるのだと…。あくまでも主観であり、深読みのし過ぎかもしれませんが((


二人は最後、彼らが元いた国ではない別の場所で幸せになります。
それは今の香港が非常に不安定で、複雑な社会だからではないかなあ、と考えてしまいました。もし、あの場所に二人が残っていたら、二人はどうなっていたんだろう。敢えて別の場所で幸せになった意味が込められているのではないかと感じました。
時代も社会も変わるけれど、二人の気持ちは変わらないでいたらいいな…と思います。

あまり現実の国や社会、ほかの映画作品の情報を並べ立ててレビューするのははばかられますが、BL作品でここまで深く考えたくなる作品とは出会ったことがなかったので、思わずレビューしてしまいました…
主観と想像と虚構かもしれません…
拙文です…何か問題があればすぐに消します…すみません…

心にずっと残る、とても素敵な作品でした!