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女性1740さん

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1巻の答え合わせ

1巻からその空間をどう埋めるのか悩みながら読みましたが、2巻の空間はどんなものなのか楽しみにしていました。

セックスはするもののまだ恋人ではない白崎と黒川。他人を独占したり嫉妬したりすることに理解ができないから。親愛以上の愛し愛されるようなことがわからないから。でもそれってきっと過去になにかあったんだろうなと推測しながら読んでいきました。
1巻で当て馬だった竹中先生の白崎へのからかいも健在ですが、2巻で新たな当て馬が登場します。黒川を将生と呼ぶ常盤、黒川の初めての相手です。

黒川にとってセックスは人の気持ちを量り、コントロールするものでしたが、白崎とだけはやられっぱなしになってしまいます。ある意味、身体から少しずつ堕とされているんですが、人を信用できずに好かれることがわからない黒川は、恋に対しても無自覚でした。
常盤と話し合うことで、好きだと言われたから好きだと返すことにやっと間違いだったと気づきます。ただ相手を試して、相手に委ねていく関係性ばかりだった自分の行動に対して、白崎はどうするのだろう?と不安になります。
そして常盤と最後に分かれる時にハグをされているところを白崎に見られます。走って逃げだす白崎とそれを見てパニックになる黒川。やっと黒川が白崎を好きな自分を認めます。

ふたりとも相手のことや自分のことを考えて自信がなくなりますが、白崎の部屋へやってきた黒川が弁明をしだします。そして白崎がたくさん質問をします。そしてちゃんと正解を答えていく黒川。やっと白崎が聞きたい言葉を伝えてくれます。

1巻からの答え合わせと共に、黒川が自覚するために必要だった2巻のすべての答えがわかります。
よかったね、黒川。おめでとう、白崎。

いろいろ甘々だった

スイーツ好き同士の友人である島崎と立山がパフェを食べているところから物語ははじまります。島崎が好きな気持ちを終わらせるために「俺は男が好きだから」と伝えますが、はぐらかされて「友だち」の域を超えさせてくれない立山。これはなかなか恋人になれないふたりだと感じられます。

高校を卒業してから4年経ってもふたりの関係は変わらず。無自覚なふりをして執着のある立山は、恋心を終わらせられない島崎に「俺をルームメイトにしてよ」と遠慮なく頼み込んで元セフレが住んでいた部屋に引っ越してきます。
いろは先生の描く攻めって、最初は酷い男の場合が多いですよね。好かれているのを分かったうえで受けを惑わしてもっと好きにさせちゃう。今作の攻めの立山はちょっと違います。最初は甘い言葉やキス、そして身体を触り合いながら島崎が自分から離れないように見えますが、実は高校時代から島崎のことを好きでした。ここは読者も騙されたんじゃないかな?実は立山は最初からいろいろと甘々だったんですよね。

そんなふたりは、互いに相手から距離を取られている、恋愛対象になっていないと思い込んでいるのですれ違いばかり。ちゃんと顔をみて話せばわかるけれど、好きだから決定的な瞬間は見たくないからふたりともちゃんと相手の顔を見ないんですよね。恋をして臆病になっているのがわかるから、読んでいてめちゃくちゃ切なくなります。
だからその後にちゃんと目を見て「好きだ」と告白できた立山には、やっとやってくれた!言ってくれた!と思いながら読みました。

島崎と立山にとって苗字ではなく「湊」と名前で呼ぶこと・呼ばれることがとても重要なポイントになっています。そのことで嫉妬したり距離を取ったりと誤解していくし、好きだと伝える時やベッドで愛し合う時に愛おしさを表せていました。
ふたりが仲良くなってから6年。やっと素直に好きだと言えて名前を呼びあえて、甘々でラブラブになってほんとによかったねと思えるハピエンになっています。

恋地獄で待つ コミック

ダヨオ 

こんな地獄もいいね

もう名前からして笑えるんですよね、セレブっぽい豪徳寺で徳を積んだ学んだ子と23区内でも微妙な鷺ノ宮で詐欺で楽したい子って感じで。
小さい頃からなんでも出来た楽が高校からは下に見ていた学に身長も成績も運動もモテも抜かれるようになって高校を退学した原因で、ぜったいに会いたくない相手。でも学にとって楽はずっと会いたかった相手。
そんなふたりが生前の悪行の罰として、転生するまで地獄のマンションで同棲生活をはじめることになります。

楽が嘘をつくと樽が落ちて来たり、学がいないと楽は食べ物もまずいしお風呂のお湯も出てこないし、学がエッチな気持ちで触ってくると感度が3000倍になったりしてふたりの距離が近づく設定がたくさんあります。そんなふたりの様子はすごくかわいくて楽しいです。こんな地獄もあれば楽しそうですよね。
時々登場してくる閻魔様がとても素敵で、学だけでなく楽のことも幸せにしてあげたいって思っている様子はいいなと感じられます。閻魔様、どんな設定なのだろうと気になりした。カバーを外した表紙裏に少し設定が描かれていますが、閻魔様のスピンオフも読んでみたいです!

出会った時から楽に対してずっと大好き大好きと身体で言葉で行動で示し続けていた学は、地獄で再会しても変わらずにいます。再会を喜び、楽も自分に少しでも好意があるのではと期待します。
尽くして愛して、いい感じになるけれど楽は素直になれません。過去のつまらない自分や逃げてきた時間を無駄にしたのではと後悔したくないから。そういう素直に認めてしまえない気持ちって誰にでもありますよね。読者はツンデレ、早く認めちゃいなよ!って感じですが、実は学には秘密があって……。

笑いも切なさもバランスよく描かれています。でも1冊で終わってしまったのは残念!もうちょっとじっくりと読んでみたかったです。

ラストはふたりが地獄で命を全うします。でも大丈夫ですよ。だってふたりはまた転生して出会えるから。きっとこれから何度でも。そんなふたりの何度目かの人生もまた覗いてみたいです。

さすがです!

一穂ミチ先生原作・志村貴子先生作画による超豪華なベテランの先生方による先輩芸人×後輩芸人BLです。

やっぱりうまいな、こう見せてくるか、こうミスリードされちゃったか、さすがだな!となります。なので個人的にはネタバレなしで読んだ方が楽しいと思います。
お笑いのパートもきっとリアルできっとこうなんだろうと思えるし、コントのネタもおもしろいからBL以外の物語の軸がちゃんとしているから読んでいてわくわくしました。

ふたりの表面から見えるBL温度は低いんですよね。キラキラとか甘々なラブじゃなくて、でも萌えはあるんです。ほんわかでゆったりとして恋が描かれている感じがしました。小峰くんにとっては激熱なんでしょうが(笑

これから時々読み返しては、幸せな読書時間を貰えそうな本でした。
ぜひ読んでみてください。

甘々の1冊!

藤永が主演の舞台から3巻ははじまります。この舞台の様子だけでも作品になるのでは?というほど演者たちのビジュアルもいいし、ストーリーも魅力的です。もちろん漫画の中の客席も藤永の演技に圧倒され、魅力に引き込まれていきます。
千秋楽が終わるまで会わないはずの藤永から「会いたい」と連絡があり、ふたりは興奮した状態で会い、そのまま好きだ!付き合おう!となります。でもちゃんと付き合うのは千秋楽の後までお預け。言葉にできたくても、ふたりには手や表情、動きなどで伝え合えることを改めて再確認したふたりでした。

主演舞台後に突然の人気に周りからの視線が気になってきます。ケイトと藤永はデートしますが、口元を隠すことや聞こえないこと、見られることや男同士で付き合うことなどについて今まで以上に意識してしまいます。
そしてふたりは藤永の部屋でデートをしてそのままケイトは泊まることに。
はじめて付き合う藤永と浮かれるケイトは、ふたりでいるのがほんとに楽しそうで幸せそうで読んでいてとても楽しかったです。3巻まで一緒に過ごしてきたふたりの親密さが彼氏になってどんどん甘々になっていくので、めちゃくちゃかわいかったです。
ふたりとも相手のことや相手の周りに嫉妬したり、かっこいいと思ったりしているけれど、ちゃんと言葉で伝え合えるのはこのふたりならではなのかもしれませんね。聞こえないから恥ずかしがって黙ったり自分の気持ちを察してくれって思わないで、ちゃんと伝えるってことができるような気がしました。
それでもちょっと自分が考えた藤永のサインネームをプレゼントする辺りの独占欲もよかったです。自分のことを考えたり会いたいって思ったりしてほしいってかわいすぎ!!

3巻は全体的にラブラブで幸せでしたが、最後にケイトの弟の一言で4巻に向けて不穏な空気のまま終わります。
まー、このままではいられないよね、と納得の続きです。
家族や仕事などまだまだいろいろふたりの前に立ちはだかる壁はたくさんありそうです。


電子書籍で買う場合の注意として、通常版と特装版があるので注意して購入してください。
初の特装版はオシャレな雑誌のような感じになっていて、ケイトと藤永のカラーイラストが満載!どれもポスターにしたいぐらいかっこいいです!
ふたりのちょっとしたプロフィールや、お互いの質問に答え合うQ&A、そして厘てく先生へのインタビューがあり、これを読んだ後にまた1巻から再読したくなります。
もちろん描き下ろし漫画も収録されています。(残念ながらえっちはないです)

同人誌のまとめ本みたいかな?

両想いになった上巻からどんなことが起こるのかと思ってみたら…
下巻丸ごとのメインストーリーがあるわけではなく、1話1話が番外編の短編のような感じでした。1話毎にちょっとしたことはありますが、付き合ってからの不安や当て馬などもなく安心して読んでいけます。ユニークなのは、大学生と高校生のふたりがどんどん歳をとっていくので、描かれていなかったその年月を読者に委ねる感じはおもしろいなと思いました。
ですが、そのせいでなんだか同人誌のまとめ本のように感じられ、ラブラブしているだけのようで特別上下巻として発売しなくても、2巻番外編として発売でよかったのでは、と個人的に思いました。
1話に1エロでいろんなセックスが描かれています。そんなエロや幸せな日常の中でふたりが歳を重ねていくのを楽しみたい方におすすめです。

スピンオフ元から考えて「やっぱりそっち側になるか」っていう楽しさは味わえました!

わからないまま何度も読みたい

再会は偶然。街中で助けを求められたエリート商社マンの瀬田がどん底まで堕ちた元同級生の園山から「オレのこと飼ってみない?」と言われるところから物語はじまります。

最初はちゃんと家政夫のようなことをしていてもすぐに仕事をおろそかにしてだらしない姿でパチンコをする園山。そのことに対して注意した瀬田にイライラした園山は出て行こうとし、そんな園山を瀬田は焦って引き留めようとします。

完璧に見える瀬田ですが、中学時代の彼の様子を見ると彼に発達障害があるんだと思われます。自分の思ったことを遠慮なく言ってしまうことで、周りから空気が読めない・変わっていると思われます。でもそんな中、ちょっと助けてくれた園山を瀬田は気になっていきます。
園山も家族に恵まれなかったり、SNSで炎上してどん底まで堕ちて行ったり、無気力になっていく様子が描かれていきます。

実は最初の再会は偶然ではなく、瀬田が随分前からストーカーをしていたことも、探偵を雇っていたこともわかります。そして、思い込みが激しい瀬田は、だんだんと自分を理解してくれる、彼を理解できるのは自分ではないかと思っていました。もちろん、園山には嫌いだと拒絶されます。

それでも瀬田は真面目に考えて、上司に相談して(ここもおかしいけど)独りよがりで自分の気持ちだけ押しつけて園山の気持ちを考えていなかったことに気づきます。
そして、瀬田から離れた園山も瀬田のことで頭がいっぱいになっていきます。イライラするのに気になってしまいます。誰かにそれほど執着されることも愛さることも園山にはない経験だったのかもしれません。

離れた方がいいのか近づいた方がいいのか、一緒にいることに意味があるのか、なぜキスをするのかわからないまま最後にふたりはセックスをします。だからと言ってふたりが付き合うとかではないんでしょうね。
「アンバランス・バランス」絶妙なバランスで行ったり来たりしている不思議なふたりの関係。正解はなんなのか?ハピエンなのか?
とりあえず1度読んだかけではわからないので何度も読んでみたくなる、でもわからないまま…そんな上野ポテト先生らしい考えさせられる物語になっています。

オメガバの概念が存在しなかった時代の話

「部族オメガバース」をツイッターで見かけ、去年の春庭で同人誌をお迎えしてから商業デビューのお話を知り、読み切りから連載、そしてコミックスの発売を待っていました!
サブタイトルの「黎明の花嫁」は、新しい時代を象徴する花嫁ヨキの話になります。まだΩとαの概念が存在しなかった時代とふたつの部族間の和平の印としての結婚によるはじまりです。

武を重んじるガルナ族から夫としてバドルが、知を重んじるヨルタ族から男ながら妻としてヨキがふたつの部族の未来のため夫夫になります。
狩った獣を肩に背負った状態で婚儀に遅れてやってきたバドルは、歩み寄るヨキに対して不躾な態度です。でも初対面にヨキからいい匂いがすると言うし、ヨキの優しさに早い段階からまんざらではない様子を見せるし、実はただの初恋にどうしたらいいのか分からないツンデレ年下攻め!って感じです。「男なんか好きになるはずない」「自分のことを信用しろと言ったくせに」とか考えていそうなバルトがもうかわいすぎる!!Ωとαの本能で好きだという気持ちとヨキの優しさと性格の良さに惚れちゃうのはしょうがない!

ほんとにヨキはすごく性格がよくて、どんな相手にもちゃんと自分の考えていることを話して相手のことも受け入れて歩み寄るので、結局は敵だと思ってきたガルナ族の人たちもみんなヨキのこと好きになっちゃうんですよね。ヨキが不器用ながらも強くいようとする意思が強いことと、血を重んじるヨルタ族ならではということもあるのかもしれません。
族長が言う通りに「過去ではなく今を生きている」ことを皆に示してくれたヨキはかっこよかったです。子どもを成す身体であっても男らしくてすごくよかったです。
バドルはヤンチャな年下男って感じで、とにかく感性だけで生きている感じがします。でもだから素直に自分の意思として受け入れられたのかもしれません。頭で思うより感じろ!ですね(笑)

1度目のセックスはアクシデント、2度目は自分の意思を持って。それでも項を噛むことと番になることには冷静なヨキは、自分のことよりもバドルを想っているのがわかります。一緒に歩んでいく未来を選んだヨキに素直になっていき、誰に対しても威嚇しているバドルを見ているのは、めちゃくちゃ萌えました!
ヨキの行動により自分の過去のことを改めて考え、共に生きるということを学んでいきます。子どもの頃にはわからないことも大人になって大切な人ができるとわかることってありますよね。あの時に親に言われた言葉とか。
少しずつヨキを通して村の人たちと仲良くなっていくバドルが過去の自分を許して、みんなを受け入れていくのはすぐやってくるんだとわかります。
最後にふたり共過去の親の死などで自分を責めていた気持ちに区切りをつけ、ヨキを迎い入れる日をやり直したいと、ふたりは婚儀の衣装を再び着て愛し合いながら3度目のセックスで発情期以外ではじめてのセックスをします。

まだ若いふたり。これからいろんなことがあるでしょうが、ふたりなら大丈夫だよね、しあわせになるよねと思えるいいエンディングでした。

まだ終わらない仁と義一の物語

仁と義一の2度目のターンがやってきた!
年を重ね、大学受験の仁とそれを応援する義一。入試が終わったら色んなことしようと約束し合うふたりから2巻ははじまります。
無事に映画部3年生は全員合格し、高校生活の総仕上げに「映画!!!撮ろうぜ!!!!」となっちゃいます。仁と義一はふたりで長距離恋愛前にラブラブしたくても、3年生も別れは辛いのでみんなで集まることが増えていきます。
そんな中、いつもツンな義一がデレたりビデオ通話でエッチな姿を見せてくれたりと、義一の可愛さが爆発しています!(わたしの周りにはツンデレ義一好きが多いのできっとみんな悶えたはず!)

「卒業までに絶対セックスしたい」と思いながら映画作りにも気合が入る仁ですが、3年生の映画テーマである「校歌の伝説」が気になる義一に手を出すチャンスはあまりなく。そうしているうちに映画部3年生に「恋人ができたのかも?」と探られるようになります。そんな時、稲葉礼はいつもと変わらずマイペース。みんなに仁の恋人のことを尋ねられても手を振るのみ。でもちゃんと仁と義一がふたりきりになれた時に邪魔されないようにちょっとした嘘を吐いてくれたり、いい親友っぷりを発揮してくれます。(稲葉礼推しとしては、やっぱりいいやつ!とニヤニヤしちゃいます)
おかげで仁と義一は、卒業式前に無事に愛を確かめ合えました。

卒業式の3年生の姿は3ページほどで4人揃った姿は2コマのみ。でも映画部3年生らしい姿で、すごくよかったです。映画部3年生高校卒業おめでとう!

春休み、仁は義一に卒業旅行に行こうと誘います。はじめてのふたりでの旅行に楽しみにしていたら、なぜか車の後部座席には稲葉礼が!なんと一緒に家電量販店へ行ってルームシェア用の家電を選ぶことになります。稲葉礼がいることもルームシェアをすることも知らずにいた義一はショックを受け、嫉妬にかられます。でも稲葉礼もちゃんとわかっているので謝るし、仁もお坊ちゃんならではのスパダリっぷりを発揮します。

ふたりの高級温泉宿でのラブラブな様子、めちゃくちゃいいです!!これはね、ぜひ楽しんでください!わたしの語彙力では伝えきれないかわいさとエロさとかっこよさが溢れ、とても楽しそうで幸せなふたりが読めます。
仁が義一に渡したい物、それを見た時、受け取った時に義一と渡すときの仁のコマ割り、暗い部屋の中の光に影そして自然の美しさの表現、そしてじゃのめ先生の繊細で綺麗な絵柄。めちゃくちゃ素敵でした。カラーやアニメで見たいな!と強く思うシーンになっています。

大学1年生になった仁たち。それぞれ新しいことを始めたり楽しんだりしているようですが、自分の大学生活に違和感を抱く仁。そんな仁ですが義一とビデオ通話をして、自分たちのペースで楽しんでいこうと思ったはずでした。でもそれから義一との連絡が途絶えます。

ここで3巻へ続く!!!まだまだ仁と義一の物語は続きす!続くのはいいのだけど!ここで終るなんて!!早く続きが読みたくてしょうがない!!
きっと義一のことだから映画のことに夢中になっちゃったんだろうな?、おじいさんのことじゃないといいなと思いますが……。なにはともかく早く仁(と我々)を安心させてほしいと思いながら3巻をお待ちしています!

ネタバレなしで読んだ方がいいかも

くらのね吉先生の作品を読むのははじめてです。試し読みをしてみて、今まで読んだことない感じがしたので購入をしました。
完読した時の感想は「すごく自然な感じがした物語だったな」というものでした。そして、くらのね吉先生の他の作品も読んでみようと思うくらい気に入りました。
大げさな恋愛や激しいセックスシーンはなくとも安定感のある構成によってしっかり登場人物の気持ちが表現されていて、行動に無理がない物語運びになっています。

受けのかなたがセフレをもう一人増やそうとマッチングアプリで見つけた相手が攻めの千弘でした。その時のふたりはどちらも素っ気ないというか、テンションが低いというか、微妙な間があったりしたので、あまりないはじまりかもしれないと感じました。
かなりの美形でモテそうなのに実は童貞だった千弘と、付き合うのは面倒でセフレだけでいいというかなただからギクシャクしているのかな?とも思いました。できればキスは好きな人とだけしたいと言い、たどたどしいセックスをする千弘にいろいろ教えますが、互いに微妙なまま。1回きりかと思いきや、また会ってほしいと連絡がきます。

ここまでがふたりの出会い(2話の冒頭まで)なのですが、読みながらなんだかわからない引っかかりがあり、それを知りたくて続きを読まずにはいられなくなりました。
うーん、これはネタバレなしで読んだ方がおもしろいかもしれませんね。


ここからネタバレあります↓

それからふたりは何度かホテルで会い、千弘のセックスが上達していきます。だんだんと千弘と過ごす時間が心地よくなるかなた。仲良くなっていくふたり。
そしてどちらも気づいていたのは自分だけだと思っていましたが、実はふたりが高校の同級生だったとわかります。ああ、1話の違和感はこれだったのか!

「もっと早くに知り合ってればよかった」と言う千弘に「今が出会うタイミングだったんだよ」と言うかなた。すごくいいセリフだなと思いました。
狭いけれどそれが世界の全てだった高校時代では、ゲイであることをオープンにすることもヒエラルキーが違う者同士が仲良くなることもままならないはずです。周りの目を気にしたり家族の期待を重荷に感じたりしたであろう高校生のふたりが、社会人になったことで自由を得て自分に素直になれる大人になったからこそのタイミングだったんでしょうね。

ふたりはいい感じになって、互いに両想いでは?と読者も一緒に思いますが!ふたりとも恋愛下手なせいで勘違いをしてすれ違っていきます。
ゲイだからきっと恋愛をしてこなかっただろうし臆病になっちゃうんだなと思うと、ふたりがとても愛おしく感じられました。
もちろんちゃんとふたりは両想いだとわかり、めちゃくちゃラブラブで甘々なセックスも見せてくれます!特に千弘が両想いになってからの変化がめっちゃよかったです!
はじめての彼氏と嬉しそうに過ごすふたりはとても楽しそうで、いいハッピーエンドが読めました。