これはつまらないとも面白くないとも言わないと思うけど、なんだか微妙だなぁーという感想です。
完全に見逃してたドラマの「最終回直前スペシャル これまでのお話をダイジェストで振り返り!」を観たような感じというか。本来もっと長い物語だったのを圧縮して一冊にまとめたのだろうか? と思ったりなど。
ストーリーや登場人物の心情に解り難さは感じず、むしろ分かりやすいと思いましたが、なにしろ展開が速い。もっとじっくり読みたかったです。
あと濡れ場が……。まぐわってはおられるけど色気とフェチが清々しいほどにないのはいったい。なんか、「こういう画角のスケベがそそると思う」とか「男の身体のここら辺が好きだ!」とか無いのだろうか。
(強いて言うなら攻めのお尻がこんなに細かく描写されてるのは珍しいような気がしましたが、そこに別にゲヘヘとはならないのはさすがに私の個人的感性のせいかも。攻めのお尻フェチの人には大好物なのかなぁ、だいぶ小さな画だけど、あまりにも小さな遠景なため修正がかかっていないので、攻めのお尻フェチな方はチェックしてみてくださいね。あの、座裏屋蘭丸先生の『シャングリラの鳥』の背景にしれっと描かれた通りすがりのフィーの局部にまで律儀に白い光を灯したKindleですら修正しなかったのですから)。
致しているところを読むからには、ちょっとはむらむらしたいです。
でも朝チュンのシーンが好きです。大河の寝顔が美しい……! ほんの僅かな瞬間に目に飛び込んでくる煌めきが捉えられていていいなぁと思うし萌えました。
青年漫画っぽい絵柄が好きなので、表紙に惹かれて買って読みました。
面白いかつまらないかといったら面白いとは思います。
でも、正直にいうと、主人公(受け)と攻めのキャラクターに私の好きな某作品の攻めと受けみを感じてしまい。
主人公、特に……。
そう感じてしまった時点で単体で評価できなくなっちゃったなと。
商業BLの場合、どの作品が優れているかどうかというよりも自分の性癖や萌えポイントに刺さるかどうかっていうのが大事なんじゃないかなと思うんですけど。
でもやっぱり、似てると思うとどうしても比較したくなるし、自分の贔屓目で某作品の方がいいとジャッジしたくなります。
ごめんなさい、私は某作品の方がずっと好きなので! しかも攻めと受けの愛すべきキャラクターが好きなので! 似てるなと感じた時点でこちらはnot for meとさせていただきます、本当にすみませんが!!
という訳なので、商業BLを読むのが初めての方や、某作品は未読の方は面白く読めると思います。いや、もしかすると他の方は某作品を読んでも似てるとは感じないのかもしれませんが。
しかし、私はどうしても某作品とその攻めと受けを思い出さずにはいられないので、つまらないとは思わないけど、好評価はできません。