階級制度のあるセレブ学校に通う2人のシリアスなお話です。
この話の中では、指導制度というものがあり、優秀な成績やアッパークラスで地位のある上級生がマンツーマンで指導する下級生を持てるというものです。
主人公の佐倉澪斗は、庶民の出ですがある事情から特待生としてこの学校に転校してきました。そこで周りのお坊ちゃん達から"庶民のくせに“といじめられる主人公ですが、そこでくよくよするわけではなく、面倒がっている様子です。
そんな持ち前の雑草根性で乗り切っている主人公は、何やらトラウマを抱えているようで————
そのトラウマは意外と早くに明かされます。
父と一緒に事故に遭い、死んでいる父の下で一日中暗い中で閉じ込められたため、暗いところにいると押し潰されるような感じがする というものです
その父親は、絵本作家をしており、その絵本はこの物語の鍵となっています。
ある夜、眠れずに外に彷徨い出た先で、神秘的な美形の生徒に会います。その男“東院月人“は、主人公の父親が描いた絵本を持っていました。彼もその本に思い入れがあるようでした。
翌朝、澪斗が住む一般寮に月人がやってきて、「君は僕の指導生になるんだ」と言います。
なんと彼は、この学校で最も優秀で地位のある生徒代表で、月の君と周囲に神のように思われている男でした。
このお話は前に書いたようにシリアスです。
攻めの月人は、澪斗を部屋に閉じ込めるようになります。澪斗は澪斗で、そんな彼が何を思っているのかわからなくて葛藤しまくってます。
私は個人的に執着攻めが大好きなので、この作品はとても良かったです。表紙の絵も綺麗で、繊細な感じが好きな方にはオススメです。