待ちに待った7巻…!
お互いの気持ちに差がありすぎるせいで、鈴木、杉木の関係は表面上”終わる”ことになってしまう。しかし、心の奥底で想いは以前収まることなく、むしろ切実に相手を求めている……というのが、ひしひしと伝わってきて、もうもう見てられないっ!
杉木は自身が思っていたよりも、ずっと鈴木のことを必要としていて、あの帝王が鈴木と別れてからダンスの調子を崩しているというのが、理性や知性といった部分が理解するよりも先に体に如実に現れてしまうところがダンサーらしくって表現として好きだった。
一方で、鈴木は揺らめきながらも杉木を救う?ために、確実に成長している。ノーマンとの関係後、ぶん殴られて感情を吐露するシーンでは切実なその想いをきちんと言語化できていて、杉木との対比が見て取れた。この違いがふたりが簡単には結ばれないということを物語っているようで、とにかくしんどい笑
しかし、ノーマンと関係を持ちながらも、それほどまでに杉木を思う鈴木を見ると、ノーマン鈴木ルートでは絶対に幸せにはならなそうで(傷の舐め合い的な関係なのでそりゃそうだが)、ノーマンお前このままじゃダメだぞと謎にノーマンへエールを送りたくなってしまうのが、よくある噛ませ犬という訳でもない絶妙なバランスをしてて流石だと思った。
お互い大人だからこそ、ノーマンと鈴木は相互に利用しあっていて、寧ろそうでもしないとやってられないというしんどすぎる恋の片鱗がそこからも見えてより物語の深みが増したように思える。
もちろん、鈴木と杉木の恋を追っかけてきたので突然の鈴木×ノーマンに何やってんだ鈴木先生!という思いもあるが、鈴木が男とすることに抵抗がないということがこのように描かれたことで、鈴木の杉木への想いがハチャメチャに重たいと分かるので、結果的にはナイスノーマンである。
その想いの強さは、久しぶりに顔を合わせることになったラストのシーンからも見て取れるので、とにかく読んで見てほしい。
早く幸せになれ。(ノーマンもね)