設定盛り盛りで読み応えたっぷり!
読み進める程にハマる和風ファンタジー♪
怪異や怨霊を封じる“徳神術”をもち、
治安を担う徳師の家系・河岸白山家の若手筆頭の怜王は
ある日、旅の途中に不思議な術を使う青年・志信に出会います。
志信は自身の正体を淫妖と告げ、怜王の諸国行脚の旅に
同行する代わりに精気を分けてくれるよう提案してきて…。
最初こそ謎めいた志信を怪しんで警戒していた怜王ですが、
旅を通じて徐々に心を開いてゆきます。
堅物な怜王と飄々とした志信、一見相性は良くなさそうな二人ですが、
一度心を許してしまえば怜王は案外あまあまだし、軽薄そうな志信も
実は健気だったり、じわじわとキャラの印象が変わってゆきました。
志信には何やら秘密があって、怜王もそのことには気付いているけれど、
この1巻ではまだ全容は明かされていません。
怜王がいつも見ている夢は一体なんなのか?
過去の二人の間に何があったのか?
まだまだ気になることだらけでした。
世界観からキャラの背景などとにかく設定が盛り盛りで
全部書いていたら軽く3000字は超えてしまいそうな予感です。
ファンタジーが好き、込み入った世界観に寧ろわくわくする!
という方にはぜひ読んでほしい1冊です♪
恋人に裏切られた二人が辿り着いた愛。
会社員の尚紀は結婚を目前にして婚約者から
「つまらない」とフラれてしまいます。
彼女から言われたことはあながちハズレでもなく、
そんな自分を変えたいと思っていたある日、
たまたま立ち寄ったタトゥースタジオで彫師の愛助と出会います。
タトゥーを彫るためのヒアリング中に愛助から触れられた身体は
なぜか熱を帯びてしまい…。
ノンケのはずなのに、愛助と距離が近づくだけで、触れられただけで、
まるで欲求不満みたいに興奮してしまう尚紀。
そんな尚紀の反応に愛助も欲情しだして…会う度に触れて、繋がって、
少しずつ彫師と客の一線を越えてゆく二人。
けれど、彼らは恋人同士というわけではありません。
あくまで二人の繋がりは身体だけ。
生まれ変わるためにタトゥーを入れたい尚紀と、失恋を忘れたい愛助。
過去の傷を癒すために抱き合うだけの関係。
でも、こんなにも求め合っているのに?
見た目のタイプも仕事も性格も、一見相容れない愛助と尚紀。
だけど、不思議と二人の醸し出す空気は心地よかったです。
大人な関係だったはずなのに、
いつしか二人とも嫉妬心やら執着心が芽生えていて、
どこからどう見ても両想いになっていて、
それなのにすれ違ってしまう二人がもどかしくてたまりませんでした。
最後は想いを通じ合わせ…
ちゃんと尚紀の誤解をとくために家に訪ねてきた愛助と
そんな彼から逃げずにまっすぐ向き合った尚紀。
色々とえっちなんだけど、醸し出す空気感がどことなく
ピュアめいていて可愛い二人でした。
今作がはじめましての作家様。
どことなく拙さを感じさせる絵とは裏腹に
中身は二人が犬猿の仲から両想いになるまでの過程が
丁寧に描かれていて読み心地がよかったです!
学生時代からの腐れ縁で同僚の宇多野をライバル視している赤津。
顔を合わせば嫌みばかりの宇多野に今日も今日とて闘志を燃やすも、
引っ越し先のシェアハウスで彼と同居することに。
その上、ストレス解消のためにエロ配信をしていたことがバレてしまい…。
ライバル同士の二人がとあるきっかけから距離を近づけてゆくという
一見ありがちな設定ではありますが、犬猿の仲というのはあくまで赤津視点。
宇多野の視点に切り替わると、がらりと印象が変わります。
実は宇多野は高校時代から赤津にずっと片思いをしていたのでした。
赤津と一緒にいるために黙々と努力を重ね、
高校・大学、同じ会社に就職までしてしまう一途さ!
その上、裏垢配信でも密かに常連視聴者になって追いかける
熱愛ぶりなのでした。
結局、現在に至るまでその心の内を伝えることもできずに
ライバルを装いつつただただ想いを募らせる日々だったのですが…
ある日、赤津の裏垢でのエロ配信を知っていることを明かすと
そこからは怒涛の甘やかし展開になってゆきます。
赤津の配信で知り尽くした赤津好みの攻めを駆使して身体から籠絡。
はじめは強引だったのが、次第に宇多野から攻められるのを求めるように。
そして、触れ合いから少しずつ心も通わせてゆき…
最初の頃が嘘みたいに甘やかな空気になってゆく二人にニヤニヤしちゃいます。
ハイスペックイケメンにもかかわらず、宇多野の反応が可愛すぎる!
嫌みな俺様イケメンと思いきや、こんなにピュアで一途で嫉妬深くて
恋人になった後は溺愛彼氏とか絆されない方が無理!
そんな宇多野のギャップに絆されてゆく赤津。
若干チョロいし流され感は否めなかったけれど、
嫌われていると思っていた相手から実はずっと片想いされていたなんて、
そんなのキュンとしちゃっても仕方ない。
主人公は赤津なのだけれど宇多野が予想外に健気すぎたので、
最終的には宇多野の恋が叶ってよかったね!という満たされ感でいっぱいでした。
Dom/Subユニバースの世界観を描いた
前作『Be a good boy, my dear dog』では
デビュー作にもかかわらずどっしりとした読み応えで
一読み惚れしてしまったくけこ先生。
今作は失恋を引きずる司法書士とキラキラワンコな大学生の物語でした。
司法書士の朔耶は同棲していた恋人に裏切られ、
未だに言えない失恋の傷から目を背けるため仕事に打ち込むも
気付けば部屋が“汚部屋”状態になっていました。
ある日、Gの姿を目撃した朔耶はハウスキーパーを呼ぶことに。
けれど、やってきたのは爽やかイケメンな大学生・陽日輝でした。
掃除だけではなく、元カレとの思い出の断捨離に付き合ってくれた陽日輝。
働き者で明るい陽日輝の笑顔に心癒された朔耶は
毎週家事代行サービスを依頼するようになります。
元カレとの別れて以来、恋愛に臆病になってしまった朔耶ですが、
その経緯というのがあまりにもひどくて朔耶の傷を思うと苦しかったです…。
元々友人から成り行きのままに同棲まで行き着いた二人でしたが、
プロポーズを考えていたある日、元カレから女性を妊娠させ、
結婚を考えていると告げられたのでした。
そんなトラウマから新しい恋をする気にもなれなかった朔耶でしたが、
陽日輝と過ごす時間が増えてゆくうち、惹かれてゆくように。
朔耶視点なので、陽日輝の気持ちはわからなかったけれど、
きっと陽日輝も同じように徐々に朔耶に惹かれていたはずで。
バイトとはいえ朔耶にお弁当まで作ってくれたのも、
やたら距離感が近かったのも朔耶へのアピールだったのだろうな、と。
そして、いつも眩しい程の笑顔に癒されっぱなしでした。
途中、酔った勢いやらタイミングが原因ですれ違いもあり
一瞬ヒヤッとさせられる展開もありましたが、
陽日輝のキャラが最後までブレることなく一途ワンコでよかったです♪
紆余曲折を経て恋人同士になった後は
年上のお兄さんらしく経験不足な陽日輝をリードしてくれる朔耶が
えっちでドキドキしちゃいました///
モテそうなのに意外にも初々しい陽日輝に可愛かったです♡
描き下ろしでは翻弄されっぱなしだった陽日輝と朔耶の攻守が逆転し、
ドロッドロにされ、めちゃくちゃ喘がされてしまう朔耶も見れてしまいます。
ラストでは指輪を買いに行く約束をした二人ですが、
恋人同士になって甘ったるい日常やデートをする二人も見てみたいなぁ。
大学生の善はそのSっぽい外見とは裏腹に
いじめられたい願望を秘めていました。
誰にも言えない欲求を満たすため
マッチングアプリで相手を探したところ、
好みど真ん中のえっちな年上男性・仁と出会います。
念願の初エッチにドキドキしながらも
いじわるとあまあま攻めの絶妙なバランスに
どっぷりハマってしまった善。
それからも仁との関係を続けてゆく善でしたが、
次第に仁を独占したい、独占されたいと思うように。
けれど、当の仁からは「セフレだもんね俺ら」と言われてしまい…。
「かわいい」「俺にだけしか見せちゃダメだよそんな顔」と
セックス中は甘い言葉を吐いて独占欲も垣間見えるのに、
最後の一線までは踏み込んできてくれない仁がもどかしくてたまりません…!
思わせぶりなことを言ってきたと思えば突然距離を置いてきたり…
善に好意は抱いているはずなのに、一体何を考えているんだろう?
その答えは後半になって明かされます。
蓋を開けてみればドSなお兄さんではなくヘタレお兄さんだった仁。
善を独占したいくせに年齢差や立場に囚われてセフレだなんて線引きして…
そのくせ善から別れを切り出されると焦る姿にクスっと笑ってしまいました。
セックスのときはあんなにえっちなのに、善の言動に振り回される姿が
可愛く見えてしまいました。
恋人同士になった後は吹っ切れたように善を甘やかしまくり
溺愛彼氏に変身を遂げた仁に表情筋がゆるゆるしちゃいました♪
若くして会社経営者の渉とその部下の元気。
二人は上司と部下の前に幼馴染みであり、
大学生からはそこに身体の関係も加わって、でも恋人ではありません。
どこからどう見たって両想い同士なのに。
二人の出会いは小学生2年生。
元気の家の隣に渉が引っ越してきて、大人になるまでずっと一緒だった二人。
引っ越したばかりで周囲に馴染めなかったときも、
父親のいきすぎた躾に苦しんでいたときも、
いつも渉の傍らにい続けて見守ってきた元気。
けれど、二人の関係は渉の告白によって大きく変わってゆきます。
高校生になって渉から想いを告げられた元気は
その想いを受け容れることも出来ず突き放してしまいます。
親からの愛情に恵まれず、温かい家庭を夢見た渉。
そんな彼の隣にいるのは自分ではいけない。
渉のためと身を引いた元気でしたが、その言葉は渉には届きませんでした。
元気からの拒絶をきっかけに変わってゆく渉。
いつでも完璧で、明るく周囲から頼られ、誰もが憧れる人間に。
本当は人見知りで、寂しがりで、甘ったれなのに。
自分だけが知っている渉が遠ざかってゆくことに焦り、
独占欲とも孤独感とも言えない感情を渉にぶつける元気でしたが、
それでも「好き」の二文字だけは口にすることができませんでした。
その後も同じ大学に進学はするものの、
渉は在学中に起業し、どんどん先に行ってしまう。
元気に好きと言ってもらえるように頑張って会社経営に邁進するも
努力を重ねれば重ねる程に二人の距離は開いてゆくばかり。
残ったのはすれ違い続ける両片想いと互いを繋ぎとめるためのセックスだけ。
その関係を何と呼べばいいのか?
限りなく恋人に近い、恋人ではないなにか。
渉への想いを拗れに拗らせた元気は今更もう好きだなんて言えず。
どんどん先を入ってしまう渉に並び立ちたいのに、
渉を支えられる存在になりたいのにもう追いつけない、と
意固地になってしまう元気がもどかしくてたまりません!
それでも元気を諦めることもできずに手放すまいと10年間突っ走り、
しつこいほどに囁き続けた渉の「好き」も元気には届かず切なかったです。
ただ一つ、救いだったのは二人の関係性が変わっても
どれほど距離が開いても、互いへの気持ちがブレることはなく、
二人ともにずっと一途であり続けたこと。
だから、言葉や態度がそっけなくて切なくても、
終始好きがダダ漏れで心の中では好きだとわかったから
安心して読み続けることができました。
二人の両想いを待って待って待って待ちわびたからこそ、
念願の元気からの「好き」はただただ感無量でした。
そして、ここまでおあずけを食らい続けてきたからこそ、
その後の元気のデレも沁みわたるというもの。
10年間しんどい思いをしてきた分、
だらしない笑みを浮かべる渉が本当に幸せそうで…末永くお幸せに!!!
なぜかスピンオフから読み始めてオリジナルの方も気になってしまう罠。
「鷹神様と憐れな生贄」シリーズのスピンオフにあたる本作ですが、
一部既存キャラが登場していたので誰だろう?どんな関係?と
気になってしまう部分はあったものの、スピン元の作品を未読でも
読書上の不都合はそれほど感じませんでした。
むしろ、既存カプたちの馴れ初めとかも気になってしまって
速やかに通販サイトのカートに入れてしまいました…。
本作は鳥族の王・斑とその護衛・莎草の物語。
神々が住まう幽世と呼ばれる世界の北の国の王である斑は
番を作るために見合いを繰り返す日々を送っていました。
そんな主人に厳しくも献身的に仕える莎草ですが、
幼い頃から斑に伝えられない想いを抱えていました。
ある日、誤って媚薬を飲んでしまった斑に抱かれてしまい…。
斑と過ごした一夜を思い返して喜びを噛みしめながらも、
自分たちは主従にすぎないとで必死に自分い言い聞かせる莎草。
けれど、莎草の葛藤をよそに当の斑は以前にも増してグイグイと
猛アプローチを仕掛けてくる斑。
軽薄さの中にどこかいつもとは違う斑の本気が垣間見えて
不覚にもドキドキしてしまう莎草でしたが、
そんな中、斑の子供を宿していることが判明し…。
オリジナル作品もあるので世界観や設定などの細かな説明はありませんが、
神様でもある王は相手が男性であっても子供を授けることができるという
世界観であるようです。
斑もまた神であり、その力によって思いもよらず子供を授かってしまった
莎草ですが、番でもない自分が…と思い悩むことになります。
とは言えこの主従、一目見ただけっでわかってしまう程に両想いなんです。
莎草はそっけない態度ではあるものの斑への忠誠は人一倍強く、
自分の恋心を押し殺してでも斑の幸せを願ってしまう健気さん。
対する斑は飄々としてて一見本心が見えづらくもありますが、
莎草に対しては溺愛がちっとも隠し切れていない!
いや、むしろここまで溢れさせているのに莎草はどうして気付かないの?
いえ、無意識下ではわかっているのかもしれません。
ただ、斑とずっと一緒にいたいという願いゆえに
恋人よりも従者としての立場を選びとった莎草。
斑も王という立場上、一言命じてしまえばいいものを
子供の頃に自分のせいで莎草を傷つけてしまった負い目から
気持ちを告げられずに諦めてきたのでした。
軽薄に見えてその素顔は繊細で一途なんですね…。
どちらも愛が深すぎるがゆえに選択を誤ってしまい、
かなり遠回りな恋模様にジタバタしながら読み悶えておりました。
蓋を開けてみれば莎草の気持ちも妊娠も全てお見通しだったという斑。
だったらもっと早く踏み込んでしまえばよかったのに!と思うも、
莎草の気持ちをちゃんと尊重しつつ見守っていてくれたのだとわかると、
案外スパダリだったのかもしれません。
軟派ではありつつも、本命はずっと莎草一人でしたし。
拗れに拗れまくってきた二人でしたが、想いを抑え込んできた分、
両想い後のあまあまは格別でした。
特にこれまでは気持ちを抑えるために虚勢を張ってきた莎草が素直…!
恥じらい顔も可愛らしくて、ツンからの急激なデレ効果に悶絶しておりました。
もっと二人のイチャイチャを堪能したい~!という願望もありますが、
そちらは描き下ろしと各店舗限定で発売されている特典小冊子にて
補充したいと思います。
ありそうであまりない展開と読後感。
ニト先生、今作がデビュー作とのことでしたが、
この歪みと甘さのバランスが絶妙でハマってしまいそうでした!
整った容姿で人目を引く莉央は
行きつけのクラブで派手な外見の男・貴臣と出会います。
見るからに自信に満ちていて苦手なタイプの貴臣でしたが、
なぜか初対面から莉央に懐き猛アピールをしてきますが…。
心の中では貴臣をいけ好かないと思いながらも、
思わせぶりな態度を取れば嬉しそうにする彼に快感を覚え、弄ぶ莉央。
けれど、ある日、酔った貴臣に押し倒されかけると咄嗟に出た本音により
二人の関係は変化してゆきます。
パッと見人懐こいワンコな貴臣に対して莉央は警戒心バチバチのニャンコ。
ただ、莉央は初手はかなりガードが固めですが、一度心を許してしまえば
一途で甘えたで、可愛いギャップにノックアウトされまくりでした。
対する貴臣は表面上は人懐こいワンコですが、
その内側は結構歪んでんなぁという印象でした。
ヤリチンだし、性格は歪んでるし、執着激しいし、プレイは変態チックだし、
胸に焼き付けるという意味合いでは貴臣のギャップの方が勝利かもしれません。
ヤリチン攻めって一定数地雷の方もいればお好きな方もいるとは思うのですが、
どうしようもないヤリチン野郎が一人の男と運命的な出会いを果たして
一途攻めに変わるという展開ってこの上なくロマンチックですよね…。
今までは一度寝たらポイ捨てしてきたけれど受けだけは例外で特別!
というそんな設定に私自身も幾度も萌え散らかしてきました。
けれど、本作の攻め・貴臣に限ってはそうではありませんでした…!
はじめのうちは自分をこっぴどく拒絶した莉央に対して
脅迫まがいなことをしてまで異常な執着を見せていた貴臣ですが、
いざ莉央が自分の手中に落ちてくるとあっさり興味を失ってしまうのです。
逆に今度はこれまで振り回してきた側の莉央が貴臣に執着するように。
貴臣に身も心も許して遂に抱かれてしまった莉央ですが、
一夜を過ごし目を覚ますと貴臣は自分の元から去っていました。
皮肉にも捨てられて初めて貴臣へに絆されていることを自覚した莉央。
連絡を取ろうとしても無視され、声をかけても避けられ…
過去の恋愛では常に優位に立っていたであろう莉央なので、
なんとか貴臣をもう一度自分に振り向かせようと
不器用に立ち回る姿がなんだか不憫で痛々しく見えてきた…。
あんなクズ野郎に引っかかってしまったばかりに…。
結局は莉央を完全に捨てきることはできず、
すんでのところで手を伸ばしてしまった貴臣。
チャンスを狙っていた莉央にまんまと迫られ、
押しのけることも出来ずに流されて陥落というところでしょうか。
とは言え、クズがいきなり一途な純愛に目覚める一発逆転展開なんて
あろうはずもなく、とりあえず、形だけは恋人に収まったというかんじ。
描き下ろしでは莉央が貴臣との関係がセフレか恋人かと不安になっていたりと、
くっついたはずなのに心までは満たされておらずその表情が切ない…。
そんな莉央を前に過去の恋人とのやりとりから
「セフレって言ったら絶対揉める」
「恋人とは違う気がするけどこれからしたいプレイがあるから手放したくない」
なんてゲスい思考を巡らせている貴臣が本当にクズ野郎。
でも、なんだかんだで莉央のことは可愛いと思っているし、
顔が好み過ぎて甘やかしちゃうし、今はまだ愛ではないかもしれないけれど、
時間をかけて愛になっていくんだろうなぁ…と思いたい。
おそらくこれで完結だろうけれど、いつか愛に目覚めて自身の行いを悔いる
クズ貴臣のザマァ展開を見てみたいです。
高校生の仁葵は寮のルームメイトの衣吹とは小学生からの幼馴染み。
けれど、ある日、衣吹の筋肉に触らせてもらっていた流れで
乳首が弱点であることを知ってしまいます。
以来、隙をついては衣吹の乳首に触れる仁葵でしたが、
繰り返していると衣吹が「乳首が変なんだよ!」と言い出して…。
何かの病気か?と真剣に思い悩む衣吹を笑いを噛みしめる仁葵は
イタズラ心から「乳首の鍛え方が足りないからだ」と告げ、
おっぱいレッスンを開始することに…!
からかい半分で始めた仁葵でしたが、
衣吹の胸に触れながら今までに見たことのない衣吹を見ているうちに
股間が本人も予想外の反応を見せ始めてしまうのでした…!
バカ真面目に乳首レッスンに励む衣吹を前にドキドキとムラムラが止まらず、
からかうはずがすっかり翻弄されまくってしまう仁葵。
友情からの延長戦のような形で恋が始まったけれど、
いざ衣吹への気持ちを自覚してしまうと意識しまくりで
顔を合わせただけで悶絶してしまったりと
意外にもピュアな反応をする仁葵にニヤニヤしてしまいました♪
そんな仁葵とは裏腹に当初は乳首レッスンを信じ込み、
仁葵への恋愛感情なんて欠片もなかった衣吹でしたが、
仁葵から告白されると鈍感なりに一生懸命考えてくれたり、
付き合うことになってからも仁葵に抱かれる準備を進めていたり、
いちいち男前なのでした。
だけど、抱かれるときには敏感で可愛くて、男前と可愛いの狭間で
行ったり来たりする衣吹に情緒が振り回されっぱなしでした///
大人のアオハル、ここにあり!
百貨店に勤務する隼人はある日、
仕事を通じて高校時代の友人・律と再会します。
隼人にとっての律は友人以上の存在。
けれど、それに気づいたのは高校を卒業して離れ離れになった後でした。
無自覚とは言え、同性に対して何のためらいもなく
キスできた時点で好きだと気付いてほしかった…!!
以来、律への想いを拗らせてきた隼人でしたが、
偶然の再会を機に今度こそ両想いになるよう動き始めます。
アオハルのやり直しと称してごはんに行ったり休日に出かけたり、
着実に距離は縮まっているはずなのに、あと一歩を踏み出せない
隼人にもどかしさが炸裂しまくっておりました。
けれど、律視点に切り替わると実は律もまた
隼人に片想いしていたことが判明し、さらにじれもだが加速します!
こんなにも両想いなのに、「好き」の一言が伝えられない。
大人なのにピュアでまっすぐな二人の恋模様がキラキラと眩しくて、
アオハル感満載の1冊でした♪