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女性kaya。さん

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その愛に救われる

読み終えて本を閉じると…情緒がめまぐるしい。
重苦しさとか切なさとかの後に感動が押し寄せてきました。

認知症になった祖母が営んでいたカフェ「Faro」を継いだ千波は
ある日、なにやらワケありげな客・早川渚と出会います。

知人からFaroについて聞いてやってきたという渚ですが、
彼には千波に“伝えたいこと”があるようで…。

「話したい」という割にはその表情は重苦しく、
話すべきかどうかも迷っていると言う渚。

え?なに?なんでそんなもったいつけるの?
はじめは告白?なんてありきたりな予想をつけていたけれど、
渚にそんなふわふわとした空気感はないのです。

渚に伝えるべきか、あるいは伝えないべきかを判断するため、
カフェに通い始める渚ですが、交流を深めてゆくうちに
本来の目的とは別に千波に特別な感情を抱いていくように…。

最初はそんな渚を不審がっていた千波もまた二人で時間を過ごすうち、
渚の誠実な人柄や笑うとあどけない笑顔に心惹かれてゆきます。

偶然にも千波も渚もゲイで、二人の恋を妨げるものは何もありません。
けれど、渚には千波に伝えなければならないことがあり、
その秘密を話すことによって千波が傷つき、
二人の仲が壊れてしまうかもしれない。

想いは通じ合っていても、自分の恋心よりも
千波の気持ちを優先してくれる渚の人柄に誠実さを感じました。

そして、迷いに迷って、遂に話したかったことを千波に打ち明けた渚。
そのあまりに大きな秘密は千波だけではなく、読者にとっても衝撃でした。
けれど、同時にパズルのピースがぴたりと嵌ってゆくような気持ちよさもあり、
この大掛かりな仕掛けを施された著者様の見事なストーリーテラーっぷりに
改めて読み惚れてしまいました。

千波の祖母も、母も、千波自身も、大人だって、ときに選択を誤る。
それでも、前を向いて生きてゆく彼らの生き様にじわりじわりと
込み上げてくるものがありました。

もし、祖母が千波の母親を受け容れていたら…
その生きづらさも千波の望みも共有出来て、
きっと一番の彼の理解者になってくれていたんだろうな。
もし、あのときああしていたら…と今となってはもうどうしようもない
「もしも」を思い浮かべ、切ない気持ちになってしまいました。

最後の最後で明かされたFaroのメニューが「ココア」だけの理由。
これはずるい。
たったそれだけのことでもちゃんと愛があったのがわかってしまって、
救われちゃいました。

その後、渚の“役目”も終わって無事恋人同士になった二人。
彼らのペースでゆっくり、それでいてしっかり甘い雰囲気を漂わせちゃう
千波と渚が微笑ましかったです。
まだ渚が抱える家族へのカムアウト問題などもありそうですが、
いつか向き合えるといいな…。

“救済”という言葉がまさにしっくりくる切なく、でも、
最後にはあたたかい気持ちになれる1冊でした。

健気で愛おしいオオカミくん

タイトルのまんま「オオカミくんは襲われたい」の続編です。

前巻で晴れて心身ともに恋人同士になった二人を見届けれたものの
まだまだ物足らない!と思っていたので、嬉しすぎる続巻でした♪

祖母が繋いだ縁から出会い、恋人同士になったシンゴと瀧。
前巻まではクールに見えて中身は“オオカミくん”な瀧の
猛アプローチにシンゴが絆されて…という展開でしたが、
今巻ではシンゴの嫉妬が見られてしまいますよ♪

前巻のシンゴの公開告白で気持ちも通い合わせたシンゴと瀧。
これまで男運に恵まれなかった瀧は初めてチャラい見た目に反して
誠実で優しい恋人・シンゴにベタ惚れで、幸せを噛みしめ中。

ずっとクズ男たちに都合よく扱われてきたせいか、
献身的で、恋人から愛されないことも慣れっこで、
シンゴからされることなら何でも嬉しいと無邪気に喜ぶ瀧が愛おしすぎました。

はじめこそ瀧の熱烈ぶりに流され気味だったシンゴですが、
一緒に過ごすうち絆されてゆき、今では合鍵を渡したり、
ひとけのない校内でキスをしてしまったり、
ぶっきらおうに見えながらも瀧への愛が溢れちゃっているんです♡

けれど、ある日瀧の口から出た元カレの話に嫉妬してしまい…。
瀧にとってはずっと恋人には自分とは別に好きな人がいて、
自分が恋人の一番になることはないのが普通のことでした。
そのせいか、一般的な恋愛の感覚とは少々ズレているようで
シンゴの前で過去の男の話題を出してしまったり、
セックスで愛してくれればシンゴに別に好きな人がいてもいい、と
自己完結してしまったり、悲しい思考に至ってしまうのが切ない…。

けれど、今回のシンゴは一味違うのです。
そんな瀧の不安をかき消してくれる勢いで貪欲に求め、愛してくれるシンゴ。
いつだって瀧の心を、体を気遣って言葉と態度で愛情を示してくれる
本当にいい男なんです…。

ただ、その心中は実は元カレへの嫉妬と
瀧の気持ちが元カレに戻ってしまうのではないか、と不安でいっぱいでした。
そんな中、遂に噂のクズ彼が登場!
聞きしに勝るクズ男で、シンゴにも
痛快に撃退してくれます!
しかも、撃退したのはなんと瀧の方でした。
華麗に技を決めて「シンゴに近づいたらまた腕折るよ」と決め台詞。
か…かっこええ…。

そんな瀧の活躍により元カレ騒動?も一件落着。
ずっと燻ぶっていた不安も消え、
瀧の男前な一面にもますます惚れこんでしまうシンゴでした。

最後はこれまで恋人に嫉妬したことのなかった瀧が初めての嫉妬を…!
シンゴとのお付き合いで日々成長してゆく瀧が微笑ましかったです♪

描き下ろしは二人のラブホ編。
シンゴのシャワーを待つ間におもちゃでお尻を解そうとする瀧ですが…
おもちゃ相手にまで嫉妬してしまうシンゴが…かわいいかよ!
いつもは無表情な瀧が見せる幸せそうな笑顔に多幸感が溢れました。

振り返ってみると…終始バカップルだった二人。
前巻までは瀧ばかりが好きなのだと思っていたけれど、
シンゴも表面上はそう見えないだけでその内にはなかなかに
重たい愛情を隠し抱いていたようで…
瀧の友人の泉に「(瀧を)絶対幸せにする」と宣言しちゃうシーンでは
彼の誠実さと愛の重みを存分に感じさせてくれました!
お陰様で満腹中枢も満たされまくりです(๑′ฅฅ‵๑)

今回で一応完結…なのかな?
あとがきでは「まだまだ描いてみたいのもある」とのことでしたので、
また続編を期待したいと思います。

一途とキモチワルイは紙一重

まずはじめに言わせて下さい。

端から端まで軒並みキャラが濃ゆーーーい!!!

なんだ、この陰キャも、ブスも、イケメンも、美女も
みんな全員主役みたいなキャラたちの生き生き感は…

BL作品に登場する女子って結構な割合で当て馬ポジで
受けと攻めの仲を裂こうとする嫌な役どころだったり、
マイナスなイメージを植え付けられがちなのですが、
本作に登場する女子たちはときに恋する男子たちを見守り、
ときに背中を押してくれる心強くて可愛い子たちでした♪

そして、そんな個性がつよつよな脇役たちにも埋もれぬ
本作のメインカプ二人をご紹介いたします。

受け:佐栗要、大学一年生、ゲームをこよなく愛する陰キャ

攻め:飯田寿貴、大学一年生、佐栗が好きすぎてストーカーと紙一重な残念なイケメン

ゲームサークルに所属という共通点をもつ二人ですが、
実は彼らは小学校の同級生だったのです。

そして、飯田は小学生の頃にゲームで対戦して以来、
ずっと佐栗を一途に想い続けてきたのでした。

けれど、小学生の頃にいじめに遭っていた佐栗は辛い過去を乗り越えるため、
飯田との記憶も忘れてしまっていました。

それでも飯田はめげません。
たとえ佐栗が自分を忘れていようとも、何度フラれようとも
アタックし続ける不屈のストーカー予備軍!(誉め言葉)

はじめはそんな飯田を気持ち悪いと避けていた佐栗でしたが、
何度断ってもまっすぐに好意を伝えてきて、自分のために努力を重ねる
飯田に次第に絆されてゆきます。

この飯田、一応イケメン設定なのですが、
持ち前の一途さ…というか粘着気質が結構残念だったりします。
だけど、どれだけ膝折れても佐栗だけをまっすぐに想い続ける姿は
じわじわと格好良く…?いや、愛おしく見えてきちゃうんですよね。

ラストでは念願の佐栗との両想いで幸せそうな飯田が見れてよかったです♪

おいしいスローライフ

山奥でのスローライフ&ラブが描かれた癒しの1冊。

四季の緑に囲まれたのびのびとした生活に、
季節の食材を使って作られたおいしそうなごはんの数々に
なんだか読んでいるだけで日々の疲れが癒された気がします♪

都会から心機一転、山奥に引っ越した百瀬は親切ながらも
少し風変わりな隣人・九十九と出会います。

初めて田舎暮らしをする百瀬を気にかけてくれる九十九に
次第に惹かれてゆく百瀬でしたが…。

スローライフ漫画と思いきや、飯テロ漫画?
いやいや、王道の救済BLでしょう!と要素もりもりでした。

特に九十九の作るご飯のおいしそうなことと言ったらもう!
え!こんなのも食べられちゃうの?と自然を身近にした
暮らしならではの新鮮な食材を生かして作られる料理の数々は
飯テロ甚だしすぎました!
どれも手が込んでいて、見た目もおいしそうな上に、
それをおいしそうに頬張る百瀬に食欲を刺激されずにはいられません!
読めばきっとお腹が減ってきてしまうので
就寝前の読書はおすすめできません(笑)

一方、恋模様についてはまだまだ始まったばかりです。
出会った瞬間から人懐こく親切で、
ちょっと勘違いしてしまうくらいに距離バグ気味な九十九ですが、
それも彼の元からの性質で無意識にやっているみたいだし、
百瀬に対してもただ単に可愛くて世話を焼きたくなっちゃうだけなのかな?
と思っていたら、最後の最後でキスぅ……!?
しかも、小鳥が啄むような可愛いのではなくて結構ディープなやつ。

1巻ではまだ明かされていないけれど、
百瀬も九十九もワケありな匂いがプンプンします。
百瀬が優しい九十九に惹かれながらも、
恋心にストップをかけるのもその過去が関係しているようで…。
普段の穏やかさとは裏腹に時折暗い表情を見せる二人に
一体それぞれの過去に何があったのが気になります。

おいしいごはんも、二人の恋模様も、次巻が待ち遠しいです♪

二人だけのエデン、再び

オメガバースの前日譚という斬新なテーマで読者を驚かせた
異色のオメガバースストーリーも本作で4巻目です。

ある日、突然αとΩとして覚醒し、
初めての発情期を経て恋人同士になった喬と西央。

前巻では学校の合宿中に西央に2度目の発情期がやってきてしまいます。
ヒートでフェロモンを放つ西央を守るため、喬は悩んだ末に
父・治人に助けを求め…というところで終えていました。

そして、ここからが今巻。
父に迎えを頼んだ喬は自宅に西央を連れ帰り、隔離することに。

その過程で全てではないにせよ、
断片的に自分たちの状況を両親に打ち明けることを余儀なくされた喬。
息子の突拍子もない説明に父はとりあえずの理解を示してくれたものの、
母の優海は納得させられず…。

この世界に男女以外の性別が存在すること。
そして、Ωには定期的に発情期がくるというということ。
喬と西央にとってそれは自分たちの身体が証明する“現実”ですが、
普通の人間には未だ非常識で非現実のままなのです。

そうした概念が全く存在しない世界で現在の彼らが置かれている状況を
第三者に理解させることがいかに難しいことかを改めて実感させられました。
だからこそ、頭では信じられなくとも、心では息子たちを信じようと
見守ってくれる父の存在は二人にとって大きな希望であり、救いでした。

そもそも誰にも知られることなく発情期を
高校生男子二人だけで乗り越えられたこと自体が奇跡だったわけで。
こうして発情期が定期的にやってきてしまうのであれば、
親バレは避けて通れぬ道だったのです。

とはいえ、これで二人だけの秘密のエデンも終了、と思うと
ちょっぴり寂しい気がしないでもありません。

けれど、喬の部屋で抱き合うその間だけはそこはまぎれもなく二人の世界で。
ヒートの熱に浮かされながらも潤んだ瞳でまっすぐ喬だけを求める西央と、
そんな西央をまるで宝物に触れるみたいに、大切に、優しくその腕に抱く喬。

初めての発情期のときのように激しく本能で求め合い、
かと思えばじゃれ合ったり、誰にも邪魔されないその空間に
初めて西央が発情期を迎えて二人でこもったあの倉庫、
二人きりのエデンの記憶が蘇ります。

そんな多幸感溢れるひとときに浸りながらも、
頭の片隅で気になっているのはこの発情期を終えた後のことでした。
1巻でのラストの描写からも察するにおそらく二人以外にも第二性に
覚醒した人々は存在しているのだろうけれど、それはまだ圧倒的少数派。
そんな世界で喬と西央の二人は家族に、友人に、
周囲に受け容れられるのか…不安!

ラストは弟バレフラグも立ってしまい…
ますます目が離せない展開になってきました!
ここからの1冊分待機…待ち遠しいなぁ。

あの“七日間”のその後

オメガバースの起源を描いた衝撃の前作から続編です。

ある日、突然Ωとαとして覚醒した喬と西央。
それまでただのクラスメイトでしかなかった二人は強烈に惹かれあい、
学校の倉庫で濃密な七日間を過ごした後、恋人同士へ。

今巻では“七日間”のその後、
恋人同士となり、日常に戻った二人が描かれます。

喬も西央も一見すると以前と変わらない
平和な日常に見えるけれど、確実に変化はあり…。

喬は以前よりもどことなく逞しくなったような。
それに堂々としたα感も滲み出ていて、
無自覚に周囲の同級生たちをより一層魅了するように。

周囲の二人を見る目は変わりつつありはするけれど、
当の喬と西央の二人は互いのことしか眼中になく、
互いに独占欲丸出しで嫉妬だらけの二人が可愛いらしいです♡

学校では同級生たちから隠れてこっそりキスをして、
放課後には家に遊びに行くもその先に進んで良いのか悩んだり、
本能で激しく求め合い、快楽に溺れた七日間が嘘みたいに
初々しくて微笑ましい日々。

そんなある日、西央に二度目の発情期がやってきてしまいます。
しかも、学校の勉強合宿中という最悪のタイミングで!

前回のときは二人きりだけだったのでわからなかったけれど、
西央のフェロモンは周囲の同級生たちをも惹きつけてしまうようで
彼らに強烈に嫉妬しながらも必死に西央を守ろうとする喬の
独占欲&包容力がドαすぎてツボでした~///

一方の西央もヒートに入るともう言葉通り喬のことしか見えておらず、
少しの間喬の姿が見えなくなっただけで目で追いかけ、
自分から離れようものならぎゅっと掴んで離さないその仕草に
読者の心もまた鷲掴みにされてしまうのでした。

とはいえ、西央のフェロモンは人々を惑わし、守る喬にも限界が…
そんな最大のピンチの中、喬が助けを求めたのは父・治人でした。

遂に二人の秘密が家族にもバレてしまうのでしょうか…?
二人の味方が増えるのは嬉しいけれど、
二人だけの秘密がなくなってしまうのはなんだか寂しい気も!

また、今回は喬のαオーラに引き寄せられた同級生も登場しましたが、
彼もまた西央と同じようにΩなんだろうか??

発情期に加え、喬が西央のうなじから分泌されるフェロモン反応していたり、
ますます現在のオメガバースの特徴が濃ゆくなってきていて面白かったです。

絶賛ピンチを迎えつつある二人ですが、
喬がどのようにしてこの危機を脱するのか楽しみです!
そして、二人の変化を知った家族の反応は…?

ついに…ついにぃーーー!

“わたわた“コンビの王道ラブコメも本作で3巻目です!

当初はこんなに続くとは思っていなかったのですが、
続いてくれたおかげでこんなにもたくさんの
胸キュンを供給いただけてありがたみしかありません。

さて、今巻は秋良と文屋のクラス替えからスタートです。
“恋人のフリ“からはじまったもののゆっくりと関係を深め恋人となり、
いよいよ蜜月目前な秋良と文屋でしたが、なんと進級でクラスが離ればなれに。

まるで今生の別れのように秋良との別れを悲しむ文屋でしたが、
その上新しいクラスメイトの柳木が秋良に絡んできて…。

秋良を執着溺愛する文屋がそんな事態に耐えられるはずもなく、
案の定 嫉妬&駄々っ子が炸裂!

そんな文屋に気遣って柳木には塩対応を通し、
元気のない恋人にはよしよし甘やかしてあげたり…と
前巻にも増して彼氏力爆上がりの秋良。

手を繋ぐことすら過剰に反応していたのに、
キスも身体に触れられるのも受け容れていて、
なんなら秋良の方からも求めちゃっているように見えます(*´艸`*)

嫉妬で情緒不安定気味な文屋に対して、
秋良の方は文屋のしょぼくれ顔にもキュンキュンしちゃっていますし(笑)

これまでは文屋の愛が重すぎるせいか一方通行感があったのだけれど、
今回は秋良の中で最優先事項がちゃんと“文屋”になっていて、
秋良の文屋への愛をがっつり感じられてニヤニヤしっぱなしでした♡

読者からしてみればもはやどこからどう見ても立派なバカップルですが、
それでも文屋の激重な秋良愛ゆえに暴走し、ケンカが勃発しちゃいます。

秋良から好かれることに自信をもてないと子供みたいに縋りつく文屋に
胸が締め付けられる…。
異様なまでに執着してしまうのも全部不安の裏返しだったんだな、と。
秋良もこんなにマジ泣きしちゃうの初めてだったのではないでしょうか。
それだけ文屋のことが本気で好きってことなんだよね。

このケンカで照れや見栄でのらりくらりと躱して
口にはしてこなかったお互いの気持ちがはっきりと言葉にされて、
ふわふわしていた部分ががっしりと固まって二人の絆も
揺るぎないものになったように感じられました。

そんなひと悶着を経て仲直りした二人。
三歩進んでまた二歩くらい下ちゃったかな…と思いきや、
秋良の「よし ヤるか」発言によって一気に驀進しちゃいます!

ここまで告白から手を繋ぎ、キス、触り合いっこ…と順を追って
ゆっくり関係を進めてきた二人ですが、遂に…遂に初エッチを迎えます!

しかも、文屋が押し倒したわけでもなく、秋良が流されたわけでもなく、
秋良からのお誘いです!!←ココポイント高

もう部屋に入った途端に雰囲気漂わせる二人にドキドキしちゃって…
ずっと触れたくて仕方なかった秋良の裸を目の前に逸る気持ちを
必死に抑えて大切に、優しく抱く文屋も、初めての恐怖も苦しさも
文屋のために踏ん張れちゃう健気な秋良も、お互いへの“愛”が
ぎゅぎゅ~っと伝わってくる初エッチでした。

正直、この二人にはあまり色気は期待していなかったのだけれど、
「くるしい」が徐々に「気持ちいい」になってぐずぐずに蕩けてゆく秋良、
攻めにあるまじきよだれ&潤ませた瞳でぐずトロ顔な文屋、と想像以上に
エッチでドキドキしちゃいました///

あまりにもイチャ甘ハッピーエンドだったので、
今回で終わりかと思っていたらなんと続きも読めるとのこと!
既に幸せが頂点すぎてこの後の二人とか全然想像できないのですが、
さらなる甘々を!と楽しみにしております♪

あと、図らずも二人を引っ掻き回してくれた柳木でしたが、
根は案外まともな人だったらしく最後はいつもの仲良しグループに加わり、
二人のイチャ甘を見守る一員に。
既に二人のイチャイチャを見せつけられすぎて戸惑いを通り越して
無の境地に達している谷を始め、仲田、乃木と共に二人を生温かく
見守ってあげてね。

恋人編が欲しくなる

雑誌の企画を通じてルームシェアをすることになった九谷とヒロム。

はじめは「一度セックスした相手とは二度と寝ない」と言っていた
九谷ですが、いつしか何度も身体を重ねる仲に。

そのときだけは甘く素直になれるも、
いつもの日常に戻ると元に戻ってしまうヒロム。

もう仕事なんてのは口実でしかなく、
どこからどう見ても両想いにしか見えないんですが…!!!

そんな中、遂に企画も終了を迎えルームシェアも終わりが近づき…
「家ではしない」という当初の約束も破って、同居の最後の夜に
身体を重ねる二人。

もはや言い逃れなんてできない程に九谷への気持ちを
自覚してしまったヒロムですが、それでも彼を引きとめることもできず、
ボロボロと涙を流す姿に切なさが溢れます。

その後九谷と再会し、独占欲を自覚したヒロムは
遂にウリ専を辞める決心をしますが…。

以前から登場していたヒロムの背中にひどい傷をつけていた常連客。
ヒロムがウリ専を引退することを察した彼に誘拐されてしまいます。

ライターとしての手腕を生かしてヒロムを探す九谷がかっこよかった…!
そんな彼を信じて待ち続けるヒロムも二人の絆を感じれてぐっときました。

その後、ウリ専を引退し、九谷の家で暮らし始めたヒロム。
狭いながらも二人だけのささやかな日々に多幸感でいっぱいになりました。

最後はこれまでの分のデレを総動員したかのようなヒロムのデレっぷりに
キュンキュンが止まりませんでした///
まさかこんなにも甘えたで健気だったなんて…!
恋人になった二人のその後をもっと見たくなってしまいました♡

絶賛デレ待機

単行本化待ってました!
と思ったらまさかの豪華上下巻で嬉しい驚きでした♪

風俗ルポライターの九谷はある潜入取材で
人気No.1のウリ専・ヒロムと出会います。

初めてのゲイ風俗体験に戸惑いながら訪れた九谷でしたが、
ヒロムとのセックスは予想を遥かに超えて気持ちよく、
完敗してしまいます。

その後もヒロムのことが頭から離れない九谷でしたが、
ある雑誌の企画で偶然ヒロムと再会し、ルームシェアすることに。

一緒に住み、体を重ねる度にヒロムにハマってゆく九谷。
一方のヒロムも抱かれているときには素直なのに、
いつもの生活に戻ると別人のようにドライになってしまうのがもどかしい…!

ヒロムの引いた一線を決して超えることのないように、
彼を気遣いながらも優しく包み込んでくれる九谷の包容力にぐっときました。

ヒロムのデレを待ちながら下巻へ…!

春眠男の誘惑 2 コミック

鈴代 

元カレ●ス

1巻から引き続き…

祖父が管理するアパートの住人・會田の寝坊防止のために
夜は一緒に眠ることになった須川。
一緒に過ごし互いの孤独を埋め合ううち、愛情が芽生え始めた二人。

口にせずともどこからどう見てもイチャ甘バカップル目前!
そんな中、須川の元カレが介入してきて…
というところで終えてしまった前巻。

二人の絆が深まるためには当て馬って必要不可欠な存在だとは思うんです。
なのですが…この須川の元カレが想像以上にやべぇ奴だったのです…!

ある日、須川と會田のデート現場を目撃してしまったという元カレ・瑠唯。
10年ぶりに突如連絡してきて須川にブロックされると、
今度は偶然見かけた會田に絡み、その後も祖父宅へ電話、家凸、
須川のスマホから無断で連絡先抜き出して會田に嫌がらせLINE…と
文字にして起こしてみると立派なストーカーですね、これ。

振り返ってみるとヨリを戻したかったのか、ただのクズだったのか、
いまいち何をしたいのかわからない男でした。

ただ、須川と會田は奴によって大打撃を受けてしまいます。
會田への恋を自覚していた須川は拒絶し続けるも、
瑠唯の策略でハメ撮りもどきを會田に送り付けられ彼を避けるようになり、
會田は須川が瑠唯とヨリを戻したならば…と身を引いて再び不眠に陥り…
もうこのときの二人は辛すぎて見られたものではありませんでした。
少し前まではあんなに幸せそうだったのに…。
瑠唯への憎しみが止まりませんでした。

なんとかすんでのところでなんとか仲直りを果たした二人。
ハピエンでよかった…。
今までの辛さを取り戻すかのようにあまあまな二人に癒されて読み終えました。