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女性kaya。さん

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No Title

本の厚みもすごいけれど、読み応えもすごかった…!!
前作、を読んだ時の感動を軽く上回っちゃっておりました。

今回はDom/Subユニバースです。
大学生でDomの愛弥はある日、姉のお見合い相手であるという
梗一郎のことを調べるために素性を隠して接近するものの、第一印象は最悪。

姉のお見合いも断ってもう梗一郎と関わることもないと思っていたのに、
後日、雨が降りしきる中、偶然梗一郎と再会を果たした愛弥は不覚にも
恋に落ちてしまい…。

愛らしい見た目に反して愛弥がDomというのは明かされていたけれど、
こんなにもいかつい梗一郎がまさかのSubだったとは…!
DomとSubのポジションが受け攻め逆転という作品も
最近では決して少なくはないけれど、やっぱりギャップはいいものです。
愛弥が咄嗟に発したコマンド「おすわり」に
ノーガード状態だった梗一郎がうっかり反応してしまう
シーンは絶妙でした!

その一件を経て梗一郎の第二性がSubであることがわかると
猛アピールを開始する愛弥。
しまいには姉に変わって自らが梗一郎と結婚すると言い出すも
なぜか梗一郎からは拒絶されてしまいます。

何度Noと言われようがお構いなしに押しまくる
わがまま坊ちゃんの愛弥と超堅物な梗一郎の攻防戦に笑いっぱなしでした。
梗一郎もこんな可愛い子に迫られて突っぱねられるとかメンタル鋼すぎ…
と思っていたのですが、後半になっ梗一郎の本心が明かされると、
実はこんな仏頂面のくせに心の中では愛弥にメロメロだったことが発覚!

ただただ根が真面目すぎて、紳士すぎたというだけで…
だからこそ、愛弥が梗一郎のためにDomの欲を我慢しすぎて
暴走してしまうと崖をよじ登って会いにいく梗一郎さん。
はじめ崖を登る梗一郎を見たときは某栄養ドリンクのCMか何かと。

そうしてようやく想いが通じ合った二人ですが、
その後もまた梗一郎の堅物が炸裂して愛弥が二十歳になるまでは
エッチお預けだったりと、恋人同士になっても己の信念を貫き通す
梗一郎の紳士っぷりにはキュンときてしまいました。
そして、0時を過ぎたら即効愛弥を抱いちゃう正直さも好きでした。
本当は梗一郎も愛弥を抱きたいのをめちゃくちゃ我慢していたんだね!
愛弥だけに時折見せる梗一郎の不器用な甘さや気を抜いた表情に
愛を噛みしめながら読み終えました。

ショタがイケメン

小学生α×ヤンキー高校生Ωのショタおにオメガバース!

ショタおに作品ってあまり馴染みがなかったのですが、
本作はショタが大人びていて二人の精神年齢にさほど
差を感じなかったせいか、背徳感やら抵抗もなく
すんなり読めてしまいました。

高校生の玲央ですが、その腕っぷしの強さからαすら一目置く存在です。
けれど、子供の頃から周囲に絡まれやすく拉致未遂などに遭うことも
決して少なくなかった玲央。
そんな苦い経験の末に自分の身は自分で守るという答えに行き着き、
気付けば周囲から恐れられる負けなしヤンキーに成長を遂げていたのでした。

ある日、道を聞いてきたαに自宅に連れ込まれてしまった玲央。
これまでαのフェロモンを感じたことなどなかったはずなのに、
その家の中に漂うαのフェロモンに身体が反応し…。

そのフェロモンを発していたのはなんと一人の小さな少年。
Ωだけではなくαをも、周囲の人間全てを圧倒するような
強烈なフェロモンを発する少年・琉星との出会いでした。

以来、頭のどこかで琉星のことを気にしてしまう玲央でしたが、
そんな中、再びαに襲われ拉致されてしまいます。
αを含む集団に囲まれ絶体絶命というところに琉星が現れます。
すんでのところで救われた玲央でしたが、その一件をきっかけに
琉星に見初められてしまうことに。

初登場時は子供らしからぬ雰囲気を放つ琉星に
一体どんなマセたお子様なのかと思ったものですが、
蓋を開けてみたらどこにでもいそうな無邪気な小学生でした。
ただ、彼のαとしての性質が強すぎるゆえに
本人の意志に関わらず周囲の人間を引き寄せてしまい、
家庭も崩壊状態という悩みを抱えていました。

そして、玲央もまたそのΩ性ゆえに両親から捨てられた子でした。
自分と同じ孤独を内に抱える琉星に絆されてゆく玲央ですが、
それと同時に素直でまっすぐに向かってくる琉星に惹かれてゆきます。

そうして、一緒に過ごすうちに玲央の身体にも変化が訪れます。
これまでヒート未経験だった玲央ですが、
琉星との接触をきっかけに初めての発情期を迎えてしまいます。
通常であればヒート突入と共にエッチな展開になりそうなものですが、
なにしろ相手はまだ性欲すら理解していない小学生。
もちろんエロもなく(玲央が自身で慰めるのみ)、
発情で苦しむ玲央を助けようと巣作りのための服をかき集めて
駆けつける琉星が健気で愛おしかったです。

甘い匂いに惹かれるままに玲央にキスしてしまう琉星。
無自覚にΩのフェロモンに引き寄せられ、うなじに噛みつきかける様は
子供ながらにαの本能が滲み出ていてぎゅんとくるものがありました。
だけど、なんとか理性を取り戻し、16歳になったら、大きくなったら、
玲央を迎えに来ると一生懸命に告白する姿がいじらしくて、
こんなのもう受け容れるしかないよなって思えちゃいました。

それから6年が経過し、玲央は大学生で、琉星は高校生。
16歳の誕生日を迎えた玲央の身長をすっかり越した琉星は
6年前の約束通りに玲央のうなじを噛んで二人は晴れて番に。

一気に6年の年月が飛んでしまっているので、
最後はややあっさりと終えてしまった印象でしたが、
以前よりも柔らかい雰囲気になっている玲央の様子や
描き下ろしを見るに6年間ゆっくりと時間をかけて
愛を育んできたんだろうなぁと微笑ましい気持ちになりました。

ハピエンに浸る一方でちょっと気になってしまったのが、
その後の二人の家庭環境でした。
玲央と両親の関係は変わらず?
琉星は母や兄とのわだかまりは解けたのか?と。
これからの二人の未来を思うと、その部分だけ少々心残りでした。

大人の一途愛

大人の一途な恋が沁みる……!!
学生時代に別れた二人が社会人になって再会して…という
一見ありがちな設定ですが、読み進めてゆくにつれて
二人の過去と現在に至るまでの想いが明かされてゆき、
どんどんのめり込んでゆきました。

学生時代の恋人・黒田とのたった一度のセックスが忘れられず、
誰と付き合っても上手くいかない宮川。
どんな相手と身体を繋げても、黒田に抱かれたあの夜が忘れられない。

そんな不毛な想いを抱えたまま黒田と別れて6年が経ったある日、
宮川の会社に黒田が入社してきます。

予想外の再会に動揺を隠せない宮川でしたが、
黒田は昔と変わらず接してきて…。

ああ、これ、一途な受けが攻めに振り回されちゃうお話かぁ…
と思いきや、ページをめくってゆくとどうやら違うみたい?

そもそも6年前のお付き合いというのも宮川にしてみれば
友達付き合いの延長のような軽い感覚だったようで、
黒田の大阪での就職を機に別れを告げたのは宮川の方でした。

一方の黒田は宮川にちゃんと恋をしていたし、
就職をしても遠距離恋愛で宮川との関係も続けたかった。
けれど、宮川から別れを告げられ、
彼が自分と本気で付き合っていたわけではなかったことを悟り、
本当の気持ちを伝えることはできませんでした。
だからこそ、せめて宮川が自分を忘れることのないように
傷痕を残すように、最後に大切に優しく、宮川を抱いたのでした。

そう、振り回されていたのは黒田の方だったのです。
引っ越し先で少しだけ宮川の面影のある女性と付き合い、
それでも宮川への想いを断ち切ることはできず、
恋人に別れを告げ、宮川のいる会社に転職までして、
宮川を追ってきたという執着っぷり。
普段のスマートな振る舞いからは想像もつかない激重で
6年も引きずり続けた一途すぎる愛に心揺さぶられてしまいました。

そんな黒田の事情を知ってしまうと宮川の罪深きことよ…。
ただ、黒田と別れて以来本気の恋に踏み出せなかったということは
無自覚ながら黒田のことが好きだった、ということだと思うのです。
とすると、ほぼ6年間両片想い(宮川は無自覚ですが)だったようなもので、
それだけに二人の想いが通じ合うシーンは胸熱です。

それまでは宮川への気持ちを隠してきた黒田ですが、
自分に彼女ができたと誤解した宮川が嫉妬していることを知ると
「もういいよな俺のもんにしても」と本心を曝け出し、
その執着にまみれた表情が堪らないのです。

突然の黒田の激重解禁に怖がる宮川(笑
だけど、黒田が6年間自分を想っていたと知り、
普段は飄々としている黒田のその切なげな表情に喜びを感じたことで、
自分もまた黒田にとらわれていたことをようやく思い知ります。

いざ恋を自覚してしまうと黒田に抱かれたくて堪らなくなってしまう宮川。
発情したようなトロけ顔で黒田を求める宮川がえっちすぎました///
それに「ずるいよな」と言いながらも応えてくれる黒田。
念願の両想いに自身もかなり切羽詰まってはいるものの、
あの一夜のように情熱的ながらも優しく抱いてくれる黒田の
溢れんばかりの溺愛っぷりに幸せのニヤニヤが止まりません!

本編は二人が恋人同士になったところで終わりですが、
この後も絶対イチャイチャしてるんだろうなぁ。
おそらく溺愛彼氏全開になっているであろう黒田と
愛されすぎて恥じらう宮川のその後も見てみたいです♡

王道ド真ん中、だがそれが良い

幼馴染みDK同士の両片想いBLという王道ド真ん中な本作。
幼馴染みものなんてこれまでだって沢山読んできたはずなのに、
それぞれの作品に王道だからこその良さがあって
やっぱり読むたびにキュンキュンしてしまうのです。
本作も礼に漏れず…

高校生の絆と十輝は子供の頃からの幼馴染み同士。
そして、十輝は絆に絶賛片想い中。

ひと月前に絆の祖父が亡くなり、
祖父の家の家庭菜園の世話を引き継いでいた二人は
家の取り壊しが行われる前にひと夏だけ一緒に暮らすことに。


子供の頃はヘタレだった十輝は明るくて頼りになる
ヒーロー的存在だった絆に恋をしてしまいます。
以来、絆への想いは揺らぐことなく、高校生になった今も絆一筋。
その一途っぷりは周囲にも「片想い相手がいる」と公言する程で、
大人しめな見かけによらず超健気男子なのです。
ただ、絆への告白は未だできておらず…。

対する絆はモテはするものの、現在に至るまで意外にも恋愛は未経験。
自分には“好き”という感情がわからないと思い悩み、
幼馴染みの十輝に想い人がいることを知ると
「十輝に想われてる人は幸せだな」と羨望の眼差しを向けています。

けれど、祖父の家での同居をする中で十輝に幼馴染み以上の感情を
抱いている自分に気付いて十輝への“初恋”を自覚してゆきます。

そうして、ひと夏の幼馴染み同士の同居生活は
両片想い同士の同棲生活になってゆき…

二人のひと夏の二人暮らし生活がとにかく眩しくて、
時折可愛くて、終始胸キュンしっぱなしでした。

年下彼氏の溺愛&包容力

大手企業に勤める渚は上司からのセクハラに悩んでいました。
ある日、飲み会で上司から薬を盛られ朦朧としていたところを
彫り師の悠馬に助けられます。

盛られた薬のせいで下半身が疼き、発散の手伝いまでしてくれる悠馬。
悠馬の手から与えられる快楽に蕩けてしまう渚でしたが、
薬が抜けて正気に戻ると気まずさでいっぱいになってしまいます。
恥ずかしさからもう二度と悠馬とは会うまいと心に誓う渚でしたが…。

そんな渚の想いとは裏腹に悠馬と再会し、お試しで付き合うように。
お試しのはずが、悠馬の溺愛っぷりにずぶずぶと嵌ってゆく渚。

年下を感じさせない悠馬の甘やかし力に加えて体格の良さもあって、
包容力の塊なのです。
一見チャラく見えるのに若くして経営者で将来の展望もあって、
渚が女子の影に不安を覚えようものならそれもばっちり拭い去って
渚だけに献身的に尽くす溺愛彼氏ぶりにでこんなの惚れ不可避でした。

普段はクール美人な渚も悠馬に対してだけは自然と心を曝け出し、
甘えてゆくようになるものの、なかなか一歩を踏み出せずに
想いを告げられないのがちょっぴりじれったかったです。
ただ、お試しと言いつつ、途中からは半同棲のような関係で
渚の好きもダダ漏れだったので渚の気持ちには気付いていたと思いますが…。

一方、悠馬とのお付き合い後もずっと上司からのセクハラに耐えていた
渚ですが、ラストでは悠馬が侮辱されたことで遂に怒りの一撃を
食らわすことができました。
ずっとイライラキモチワルイのが続いていたので、スッキリ!
ただ、渚だけが我慢して最後は退職って納得いかないので、
願わくば上司にも後日社会的鉄槌が下されてればいいな、と思いました。

就農義兄弟 コミック

HABO 

実は結構な頻度でデレてくる兄ぃ

HABO先生、初お目見えでしたが、一読み惚れでした。

元ヤクザと元No.1ホストのいおが手を取り合って東京を離れ、
田舎でトマト農家として再スタートを切るというはじまり。

夜の世界で生きてきた二人が明るいお天道様の下で
新婚?生活を送る甘くて賑やかな日々に読者の心も
ほっこりさせられました♪

なにより、兄ィもいおもキャラが魅力的なんです!
一見ぶっきらぼうで寡黙な兄ィですが、
いおからの熱烈求愛に素直に答えられないヘタレな一面があったり、
そのくせ嫉妬深かったり、かわいいギャップにキュンときちゃいました。
元ヤクザなのに初めてのチューがほっぺってピュアかよ可愛すぎんだろ…。
しかも、散々キスやさわるだけで焦らしてきたくせに、
実は絶倫で一度スイッチ入っちゃうと止まらなくなっちゃう雄みも堪らない…!

そんな兄ィ一筋で献身的ないおですが、兄ィの前では
かつてのNo.1ホストの面影はなくひたすら一途な嫁っぷりが
可愛くて愛おしくて堪りませんでした♡
同時に兄ィを東京から拉致って田舎に連れてきちゃったり、
いつまでも煮え切らない兄ィに正面からぶつかってゆく
男前な顔もまた魅力的でした♪

二人の出会い編も気になるし、この後の田舎での暮らしの続きも
気になるし、ぜひビフォー&アフターストーリーも読んでみたいです。

一途ゆえの

一途なのにふしだら、とはこれいかに?と
思ってタイトルが気になって読み始めてみたのですが、
まさしく“一途ゆえのふしだら”でした。

ゲイの晴生は幼馴染みの陽に報われぬ片想いをしています。
恋が叶わずともせめて傍にはいたい、と気持ちを隠したまま
幼馴染みとして高校卒業後もルームシェアをしていましたが、
ある日、セフレとの情事を陽に目撃されてしまい…。

恋を自覚した高校時代から陽だけをずっと想い続けてきた晴生。
だけど、当の陽はノンケで晴生のことは恋愛対象外なわけで、
陽に彼女ができても何も言えず、思ってもいない「おめでとう」を
言い続けてきた晴生が切なすぎました。

そんなしんどい気持ちを誤魔化すため、陽との関係を守るために、
夜な夜な知らない男に抱かれ続けるのでした。

ある日、陽が留守であることから家に男を連れ込んでしまった晴生は
事故的に陽に情事を見られてしまいます。

見られた晴生も、見てしまった陽もそれぞれにショックを受け、
その日をきっかけにただの幼馴染みだった二人の関係は少しずつ
変わり始めます。

周囲からも無神経と言われる陽ですが、確かに諸所にノンデリっぷりが
滲み出ていました。
特に晴生が自分を好きだと知った時の「好きだと思い込んでる」発言は
結構ひどくないか…?
これまでは晴生の気持ちを知らなかったのだから配慮が足りなかったのは
仕方ないとはいえ、気持ちを知った上でのその発言、許すまじですよ…。

陽の気持ちを拒絶するような発言に傷ついた晴生は家を飛び出してしまいます。
晴生が出て行った後の陽の焦り様と言ったら…攻めザマァ。

ただ、失って初めて晴生の大切さが身に沁みた陽は今度こそ晴生の気持ちに
まっすぐと向き合ってゆきます。
これまでどノンケだったくせに晴生に絆されるのが若干早かったような
気がしないでもないけれど、晴生には報われて欲しいのでよかったです。

晴生との初セックスの際もはじめは「試してみたい」なんて
これまたクズ発言をしていた陽ですが、
(「試していいよ」と応じる晴生が健気すぎる…!)
いざ事が始まるとこれまでノンケだったとは思えない程に
順応力が高く、初回から全然がっついちゃってました。

恋人同士になってからは意外にも甘やかで、
晴生の誕生日にはオリジナルケーキを考えて(陽はパティシエ)
贈る陽がちゃんと彼氏の顔をしていてぐっときちゃいました。
ほんと、晴生の恋が報われてよかった…。

二人の恋を見守る晴生の叔父の存在もよかったなぁ。
晴生の叔父だけど、陽のことも子供の頃から知っていて、
二人がくっついたときにも保護者みたいに喜んでくれる描写に
叔父さんの人柄の良さが滲みでていました。

溺愛されこっくりさん

こっくりさん、怪異にもかかわらず、可愛すぎませんか?

教師の夢望はある日、“こっくりさん”の儀式の場に鉢合わせ、
お狐様の二葉に出会います。

そのまま夢望憑いて家まで押し掛ける二葉。
最初こそ怪異らしく人を惑わす怪しげな空気を漂わせていたものの、
夢望が実は視える人間であることが発覚するとそれまでの余裕はどこへやら、
夢望からいいように身体をまさぐられ、与えられる快楽に溺れ、
淫らで可愛く蕩けてしまうのでした。

二葉を視ても恐れるどころか寧ろ執着してくる夢望に戸惑いを隠せず、
いたずらして振り回す予定だったのが逆に夢望に振り回されてしまう
二葉が可愛くて仕方ありませんでした。

夢望が近づくだけでドキドキしてしまったり、
本当は寂しがり屋なのに素直になれなかったり、
夢望が買ってきてくれる豆餅が大好きだったり、
人間みがあって人間生活にどっぷり浸かる様は怪異感はほぼなく、
途中からは狐のケモ耳・しっぽすらただの可愛いモフモフにしか
見えなくなっておりました。

後半では夢望が二葉に執着する理由も明かされて
さらに二人の関係が深まる仕掛けにほっこりでした♪

ただ、やっぱり気になるのは二人の寿命差…。
二葉は怪異だけに幕末生まれという超ご長寿なわけで、
これからやってくる夢望との別れを思うと、
今こんなにも溺愛されているだけにちょっぴり切なさも。

思ったよりラブしてた

番長、予想外にラブかった…!!!
今作に関してはラブ<コメディだと思ってたので、
思っていた以上に恋人同士な二人に尊さを噛みしめまくりでした。

前巻では幼馴染みの伴長への片想いを募らせていた一色司の
恋が実るまでが描かれた本作。
今回はそんな二人が恋人編として“その後”が描かれています。

片想いBLというと切ない恋物語を思い浮かべてしまうそうですが、
今作に関しては切なさよりも笑いが勝っていて、
今回も前巻同様にコメディ要素全開でラブ展開なんてないんだろうな~
なんて思っていたのですが…
想像していたよりも遥かにイチャイチャしていた!!!


特に番長(伴長)が!!
二人きりになると甘ったるいこと言ってきたり、密着してきたり、
恋人同士のエロいキスしてきたり、司と親しい漫画家仲間に嫉妬したり、
司への愛情と独占欲がダダ漏れで恋人にはこんなにも甘い男だったのか!と
ニヤニヤしてしまいました。

対する司はというと、せっかく念願の恋人同士になれたというのに、
恥じらいが暴走しまくってしまう始末。
長のことが大好きなのに、近づけば空回ってしまう司が乙女すぎました。
そして、そんな司を眺めて「かわいい」心の中でこっそりとデレる長にニヤリ。

また、今回も二人を生温かく見守るクラスの壁女子たちの会話も
共感しかなく、最高に面白かったです。
中でも、二人の関係を偶然知ってしまった腐女子の美春さんの反応が
秀逸すぎて、大好きでした。どうか、お友達になって欲しい!

ゆっくりゆっくり

今回もゆっくり、のんびり、二人のペースでした。
一歩進んだようにも見えるけれど、その結果は次巻を見てから、かな?

前巻ラストで職場の後輩の須藤に航平との関係がバレてしまった太一。

もちろん須藤が2人の関係を受け容れてくれるわけもなく、
真っ向から拒絶反応を示す須藤。
太一を守るため須藤に自分との関係を秘密にするように迫る航平ですが…。

ここまで散々嫌な奴っぷりを見せつけてきた須藤。
そろそろ彼も心改めてもよい気がする…と思っていたのですが、
相変わらずイヤーな奴でしたね笑

なんとか隙を見て太一に嫌がらせをしようとしたり、
気に入らないことがあれば当たり散らしたり、
太一と航平の仲を引き裂こうとしたり、
彼にも彼の事情があることは理解できるけれど、
ここまで胸糞野郎だとなかなか受け止め難いものがありました。

そして、須藤にお付き合いがバレた一件で
太一と航平は喧嘩してしまうことに。
航平は太一を守るために頑なに須藤のことを話そうとしないし、
自分に何も打ち明けてくれない航平に太一は怒ってしまうし、
ほんと須藤、何してくれてんだ。

そんな中、太一は誕生日を迎え…
もちろん航平は太一の誕生日を祝うつもりではありますが、
太一は当日に職場の人たちと旅行の予定を入れてしまいます。
祝いたいのに、祝われたいのに、素直に伝えられないゆえに
すれ違ってしまう二人が切なかったです…。

最終的には太一の元に駆けつけてくれた航平によって
二人きりの誕生日を過ごすことができたわけですが、
ラストでは遂に二人の仲が進展の予感が…?

ここに至るまで清い関係を貫いてきた二人ですが、
航平の気持ちを思うとそろそろ少しくらいは進んでもいいのかな、と。
今度こそ、太一も航平の気持ちを受け容れてくれればいいな。

そして、須藤も次巻ではいい加減心改めてくれ。