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女性あおむらさん

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先生が落ちるまでが本当に長かった!
とにかくここが一番好印象でした。

生徒×教師だと「教師として生徒の気持ちに応えるわけには…でも好きだし…」という教師側のもだもだが必ずあると思うんですが、この作品はそのもだもだに割く尺がかなり短くて(しかも成美先生側の好意は恋というより「かわいい、ちょっと特別」くらいのもの)、その塩梅が好みでした。半分過ぎてようやく成美先生側の気持ちが変化しつつ、でも教師としての態度は決して崩さないのが良かった。
多分この辺り、「気持ちが変化するまでが急」「物足りない」って感じで好みが別れると思うのですが、個人的にはこのくらいが好きです。生徒が卒業するその瞬間まで、先生はちゃんと先生としての態度を一切崩さないでほしい。

また、卒業後も急速に“恋人”に変化するわけでもなく、成美先生にまだ教師としての目線が残ってるのが印象的でした。
旧版書き下ろしの成美先生が遥香の頬を撫でながら言った台詞、あれに一番萌えた気がします。これまでの関係性からずっと地続きに続いている感じが良かったです。今は恋人でも、卒業するまでは紛れもなく生徒だったんですよね…。

今回新装版が出て初めて読んだ作品でしたが、すごく刺さりました。
かなり真摯に、ストレートにメインの二人がくっ付くまでを描いた作品だと思います。
恋人としてのやり取りや劇的なストーリーが見たい方には合わないかもしれませんが、「生徒×教師」というシチュエーションにこだわりがある方にはかなりおすすめ。ちゃんとそのシチュエーションを見せてくれます。