BL合戦発の記念すべき単行本1冊目です。
(今後計何冊出版されるかドキドキしています)
オメガバース×複数エロ、ここまでまとめるのは難しいと思いますし、よく書けているという印象。
キャラクターのかき分けもいいと思いました。
しかしオメガバースにありがちな展開と先が読めてしまうストーリーは勿体ない。オメガバース好きなら楽しめると思いますが。
この作家さんならもっと個性的なものを書けるのではないか。
新人賞は結局全体的なバランスが取れた作品が選ばれるのでしょうか。
この作家さんの2冊目をダリアが出すつもりがあるのか分からない。
売れなきゃしょうがないけども、今のBL小説界は作家を育てるつもりがないのが、明るい未来を抱けなくてツラいですね。
タイトルも改題前の方が私は好きです。安易にオメガバースと分かるような題名にするの反対。
星逢ひろの特徴はなんといっても「ショタ」ほとんどの作品小学生~中学生くらいだと思われます。
「濃厚なエロシーン」作者が男性向けを描いていることもあり、エロシーンは濃厚、また構図はBLではなかなかない結合部、性器を焦点にさせたものです。
上記2点を踏まえたところで、既に読む人を選んでしまうかと思いますが、ファンタジックな設定を用いて肉体と精神が安定しない思春期の浮ついた悩みなどBLにおいては王道とも思える内容は噛み砕くとじわりとすっぱい味わいが広がります。
受攻のふたりだけの世界、ラブラブではありませんので趣向の違ったBLを探している人にお勧めです。
また全作品を通じて輪姦シーンが多いです。その際は攻の表情はほとんど描かれず受しか画面にいないなど、非常に男性向けエロな構図になっています。男性向けエロショタからのコミックスも出ていて、そちらはさらに理不尽なエロが多いので、星逢ひろに興味がある方には是非読んでいただきたいです。