これはですね、もう好きすぎてずっとレビューが書けずにいました。だって原稿用紙2、3枚になりそうで(子供の読書感想文?)。
書こうと思って本を開くとのめり込んでしまう。そしてまた新たな気付きがあり、「あ、そういうことね!」と一人で盛り上がる。この繰り返し。
この作者さんの良いところで、台詞が少ないからより妄想をかきたてる…。見事に沼にはまりましたわ…。
話は斎藤さんが異動して一週間、全く音沙汰なしで少しやさぐれてる矢島から始まります。まず前回のラストで矢島は斎藤さんにやられまくってるので、体がなんというか、反応しちゃうんですよね。突然現れた斎藤さんに目が釘付けになってるし。
斎藤さんは署長に用事があったって言ってますが、絶対無理やり用事を作ったと思う。本庁に異動したばかりでかなり忙しかったと思うので最短でも「一週間」だったんじゃないかな。
矢島は一週間連絡がなかったって拗ねる割には斎藤さんとの関係を恋人とは思ってないようで。斎藤さんに付き合ってるって言われてうろたえるんですよね。でも自分では意識してなくても、相手から好意を向けられてそこで初めて気づく。ここからは「(斎藤さんの部屋に)こたつを買おう」とかちゃんと恋人らしい会話になるんですよね。
そして今回の見せ場、矢島が別れを切り出します。お見合いする斎藤さんを思っての行動なんですが、当然斉藤さんは納得いかない。本庁での会議前に席を立った矢島の後を追います。
ここのシーン、矢島を見つけてすぐに「おい!」とか声をかけるかと思いきや、矢島が切り出すまで何も言わないんですよね。これってあの俺様斎藤さんがためらって言えなくなってるんじゃないかと思って。ほんの一瞬のためらいだけど、別れを告げられた後だから、矢島に対して強気に出られない斉藤さんだったんじゃないかと思いました。ま、その後すぐ胸ぐらを掴んで「(別れを)取り消せ!」と迫ってますけどね。
結局は事件で追ってた被疑者も捕まり、矢島と斎藤さんも仲直りします。その後のroutineがすごく好き!ちゃんと恋人同士なんです。剣道で長兄に負けた斎藤さんに(兄貴に負けて拗ねるなんてガキかよ)って思うんですが、長男の矢島に、三男の斎藤さんの気持ちは分かりますまい。
その車の中で矢島の首筋にかじりつく斉藤さんですが、少し服をめくってちゃんと見えないところに跡つけてる…!見えるところにつけるな!って絶対矢島に怒られたんだよね(笑)
そして矢島がもう色っぽい!!ちゃんと声も出してるしちゃんと感じてる。まさかこんな矢島になるなんて、斎藤さんは思ってもみなかったんじゃないかな。これは手放せないよ。
願わくば永遠に二人を見続けていたい。斎藤さんは矢島の家に入ったことあるのかな、食事の時とかどんな会話してるのかな、お泊まりはするのかな、そして未来はどうしてるのかな。ずっとずっと二人が一緒にいることを切に願います!
大大大好きなDOGSinfight。何度も読んで何度も噛み締めた後、再び1巻のこちらを読んでみました。
最初の数ページ目から矢島に構う斎藤さん。窓越しに、帰る矢島をみたり、香川くんとじゃれる矢島に「うるさい!」と言って中に割って入ったり。
改めてじっくり読むとちゃんと初めから「好き」を出してるんですね~。
それに比べて矢島クン、全然気づかない(泣)
キスされたのも新手の嫌がらせとか、ストレス発散だと思っています。
トイレで斎藤さんの事を悶々と考えてるんですけど、矢島ってこういう恋愛事が苦手なんだろうな。ずっと片桐のお姉さんに憧れてるって状況からしても、ひょっとしてもしかしたら童◯か…。
とにかく裏を読むとか、気持ちを察することが得意ではないようです。
そりゃ斎藤さんも驚きますよ。「気に入らないならクビにしろ!」とか言われてね。こんなに態度で示してるのにね。
「お前みたいなやつがいいとは、俺はどうにかしてる」って言われて初めて気づく矢島。ちゃんと言葉で表した事によって矢島の気持ちにも変化がでてきます。
だけど男同士だし、自分はストレートだし、って当然の悩みがあります。GAPSの長谷川さんだってそう。普通ははい、そうですか、って簡単に割りきれるものじゃない。片桐と斎藤さんという、メーター振り切った二人は気にしないだろうけどね。
矢島と斎藤さん、二人で捜索してる部屋に閉じ込められたとき、斎藤さんが矢島にキスしようとするんですよね。でもあたふたする矢島を見て一歩引くんです。「そんなに嫌ならなにもしないから安心しろ」って。あの強引な斎藤誉がですよ。もうね、嫌われたくないんですよ、矢島に。でもその一瞬だけであとはグイグイおしてますけどね。
最後は結ばれる2人。でも結ばれるって言うほどロマンチックではないです。infightの冒頭でもありますが、体だけの関係かな?って感じるんですよね。それもそう、斎藤さんの言葉が少なすぎるし、ぶっきらぼうだから。それがこの作品の魅力でもあるんです。
この1巻のよそよそしい二人を見て、infightのroutingとか最新のoff duty(6ページのみ)を読むと感慨深い。まだまだ鈍感な矢島だけど、矢島の生活の一部(大部分?)に斎藤さんが存在する。斎藤さんにも言えることで、かけがえのない関係になっているんだろうな。
GAPS5冊目、前回で結ばれてからの2人です。
以前の片桐は当然クズで、長谷川さんを振り回し、そんな強引な片桐に絆されていく長谷川さん、ってイメージだったけど、今回はなんか違う!
あの片桐から「誠意」という言葉が見える!
長谷川さん以外の人に気を持たせるような態度をとらないし、長谷川さんだけだというオーラを出しまくってる。
それに対して長谷川さん、完全に片桐に堕ちてしまう事にストッパーをかけてるというか、少し余裕を見せるんです。
片桐が先輩から飲み会に誘われて「もちろん行きませんよ?」って言った後、長谷川さんがはいはい、わかってますよ、といった感じでふっ、と笑うんです。
帰りに終電がなくなった同僚の女の子を送ってあげてと片桐に頼む長谷川さん。憮然としながらも了承する片桐。独占欲というものを見せない長谷川さんに片桐はちょっと不機嫌になるんですよね。
そりゃそうだ、片桐はあれだけ態度に出してるのに、肝心の長谷川さんは片桐の腕からスルッと抜けていく感じ。
今までの片桐のクズっぷりと長谷川さんの慎重な性格からしてそうそう簡単には堕ちるわけない、堕ちるわけにはいかない。
それでも片桐の「(実家に)一緒に行きます?」発とか、いたしてる時の「はー、気持ちいい…」発言で揺れ動く長谷川姫。
片桐が徐々に長谷川さんの氷を溶かしていくんですね~。
最後にはロンドン行きの話を断って片桐と一緒にいることを決める長谷川さん。
あの真面目で慎重な長谷川さんが、ですよ?
も~、片桐わかってる?
最後にはためらいながら「…浮気すんなよ」って言った長谷川さんの気持ちを。
この浮気すんなよ、が呪いとなって片桐を縛りつけますように(笑)
ちなみに私が大大大好きなDOGSの矢島、今回も登場。メガネ姿に萌える~!
前から思ってたんですけど、DOGSに出てくる片桐は長谷川さんの存在を隠さず出しているんですけど、GAPSに登場するときの矢島は全然斎藤さんの存在を出さないんですよね~。
長谷川さんと矢島が一緒に車に乗ってるのを斎藤さんが見て妬かないかなー、って妄想してみたり。あ、受け同士だから大丈夫か(笑)
本編で長谷川さんがお風呂に入ろうとしたら片桐が「味がしなくなるでしょ」って言うシーン、斎藤さんが矢島にも言ってて、ああ、似た者同士だな、と思いました。
吉宗&源の完結編。
もーーー、吉宗さん!せつないよ…(泣)
私は男の涙ってどうしてもしらけちゃうところがあって、「ふーん」って感じで読み進めちゃうんですけど、ラストの吉宗さんの涙。
胸を締め付けられたわ。
自分の過去に対しての涙ではなく、源の優しさ、思いがあふれ出た涙。
あのクールビューティーが泣くとは思わなかったよ。
でも吉宗さんってまだまだ源の事が大好き!って感じではないと思う。
源がワンコのように慕ってくれて、大事にしてくれて、その思いにほだされたというか(笑)
源に他に好きな人ができたらあっさり身を引きそうな吉宗さん。
続編をめちゃめちゃ期待してるんですが、もしあるなら吉宗さんに嫉妬をさせてほしいです!
表題作&タイトルはおバカな軽いコメディだとおもってました。
が、しかし、後半の吉宗編は重い…。
でも好き!表紙を見た段階から私の推しは吉宗さんでした!
ほらね、やっぱりね、吉宗さんの色気は表紙だけでもあふれでてるんだよー!
過去編を読んだからなおさらあの色気が際立つのかも。
吉宗さんは過去に怯えるわけでもなく、後悔するわけでもなく、ただ淡々と受け入れてる。これから先もこの過去はずっとつきまとってくるというのもわかっている。
深い仲になりたがらないのも、こんな理由があるからなんだね。
想像を良い意味で裏切ってくれた作品でした。