表紙を見てギャグとエロがメインのライトなお話かと思い購入しました。
が、実際は川上先輩の現在に至るまでの決して軽いとは言えない過去や、里中くんの長男としての苦悩、男同士という壁などリアリティのある設定や描写が丁寧に盛り込まれていてとても読み応えのある一冊でした。勿論ギャグとエロもバッチリです!
収録されているお話は性癖アンソロジー系がメインで、その関係か1話1話テイストが少しずつ違うのですが全てのお話に一本筋が通っているので違和感無く読めました。川上先輩が最初と最後ではかなりキャラが変わっているのも、キャラ崩壊を感じるものはなく、里中くんとの出会いで変化していった結果だという事が自然と理解できるので、終盤の彼の表情や反応には涙無しでは読み進められませんでした…。恋をした川上先輩の可愛さはスゴイ。
それに、なんといっても絵が可愛い!あまり見ない類の絵柄?あっさりしてるのに濃い?見やすいのに個性的で不思議な絵柄だと思いました。可愛い。
表紙や紹介文等々でギャグエロ一辺倒かと思った人は、騙されたと思って読んでみるのをオススメします。今後も追っていきたい作家さんです。